Archive for the ‘少年事件’ Category

車上荒らしで少年院へ

2021-04-08

車上荒らしで少年院へ

未成年者が車上荒らし事件を起こしてしまい、少年院送致される場合の弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説致します。
【ケース】
東京都大田区池上在住のAは、高校を卒業後アルバイトをして実家暮らしをしている18歳です。
Aは車に興味があるため高級スポーツカーを買いたいと思っていたのですが、アルバイトではなかなか収入が得られないため、手っ取り早く金を得たいと考えていました。
そこで、Aは高校生時代の後輩3人を引き連れ、夜な夜な大田区池上付近の路上や駐車場に駐車されていた車を狙い、窓ガラスを金属パイプで叩き割って中から金品を奪う車上荒らしをしていました。

大田区池上を管轄する池上警察署の警察官は、一連の車上荒らし事案の捜査を行い、Aらによる犯行であるとの裏付けをとったうえでAらを逮捕しました。
Aの家族は、Aが逮捕されたことから少年院に送致されてしまうのか不安になり、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士に初回接見を依頼しました。

≪ケースは全てフィクションです。≫

【車上荒らしについて】

ケースのような事案については、車上荒らし・車上狙い・車上盗など、様々な呼称があります。
手口としては、バールや金属パイプなどで窓ガラスを割ってドアを開け、車内にある金品を奪うというものです。
車上荒らしは他人の家や事務所などに侵入して行われる窃盗事件とは異なるため、「非侵入盗」と区分されます。
警察庁ホームページ掲載の統計資料を見ると、平成22年には12万4608件が発生していましたが、令和元年には3万7425件にまで減少しています。
ただし車上荒らしは検挙が難しく、検挙件数は20%台に留まっています。

車上荒らしをした場合には、どのような罪にあたるのでしょうか。
まず、その目的であるものを盗む行為が問題になります。
他人の財物を窃取するという行為は窃盗罪に当たります。
また、仮に車上荒らしをしたものの車内から金目のものが見つからなかったため何も盗らずに逃げた場合や、金目のものはあったが盗る前に人が来たのであきらめた場合などには、窃盗未遂罪が成立します。
条文は以下のとおりです。
刑法235条 他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
(未遂犯処罰規定については刑法243条)

次に、車上荒らしのため車のガラスを破砕するという点が問題となります。
これは、他人の物を毀損することですので、器物損壊罪の成立が問題となります。
条文は以下のとおりです。
刑法261条 前三条に規定するもののほか、他人の物を損壊し、又は傷害した者は、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金若しくは科料に処する。

ただし、器物損壊罪については、物を盗る(窃盗罪)という目的のための手段に過ぎないため、牽連関係となりより重い罪である窃盗罪のみの刑で処罰されることになると考えられます。

【少年院とは?】

少年院は、20歳未満の少年が家庭裁判所で審判を受け、裁判官が少年院送致を言い渡した場合に送致される施設です。
少年院にいる法務教官等の指導を受け乍ら、自分の問題を見つめ、改善して社会復帰するための施設です。
そのため、本人の内省を深めるための授業だけでなく、生活指導や義務教育・高校卒業程度認定試験受験の指導、職業指導などが行われています。
少年院での生活期間は様々で、最短で4ヶ月、最大で24ヶ月です。
但し、規律違反などが続くとその期間はさらに長くなる可能性があります。
少年院には年齢制限があり、原則として20歳までとなっていますが、手続をすることで26歳まで収容することができます。

少年院に送致された場合、これまでの環境を調整・改善する機会になるというメリットがあります。
一方で、少年院での収容期間中は社会から断絶されるため、その後の生活への影響が懸念されます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部は刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。

東京都大田区池上にて、お子さんが車上荒らしなどの事件を起こしてしまい逮捕され、少年院に送致される可能性がある場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部に御連絡ください。
弁護士が接見でお子さんからお話を聞いた上で、少年院送致の可能性や回避のための弁護活動・付添人活動について御説明致します。

危険ドラッグで鑑別所へ

2021-03-15

危険ドラッグで鑑別所へ

いわゆる危険ドラッグを使用・所持していた場合に問題となる罪と、少年の場合の少年鑑別所送致について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説致します。
【ケース】
東京都昭島市在住のAは、昭島市内で仕事をしている18歳です。
Aには職場に素行の良くない先輩がいて、その先輩Xから「合法ドラッグ」を称する錠剤を進められ、購入して使用していました。
ある日、Aの家に昭島警察署の警察官が来て、「Xさんが危険ドラッグで逮捕されました。貴方にもその嫌疑が掛かっています。」と言われ、尿検査と家宅捜索が行われました。
その際、AがXから受け取った危険ドラッグも押収されています。

Aは、昭島警察署の警察官から「尿とドラッグの鑑定が終わったらまた来ます。」と言われました。
Aの保護者とAは、危険ドラッグで問題となる罪と今後の見通しについて、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士に相談しました。

≪ケースは全てフィクションです。≫

【危険ドラッグについて】

まずは危険ドラッグについて御説明します。
危険ドラッグは、法律で規制されている成分と酷似した成分を含む薬物を指す言葉です。
「脱法ハーブ」「合法ドラッグ」「お香・アロマ」など、それだけ聞くと違法ではないようなイメージを抱いてしまいますが、後述のとおり危険ドラッグについても規制されています。

なぜ危険ドラッグが規制されているかと言うと、合法を謳っているものの、その成分は覚醒剤や大麻といった規制薬物と酷似した成分を含んでいて、摂取することで意識障害や吐き気、嘔吐、痙攣、錯乱状態などの症状を引き起こす、極めて危険な薬物だからです。
事実、危険ドラッグの摂取により呼吸困難、錯乱するなどにより死亡するケースも報道されています。

危険ドラッグについて、以前は法律の規制とのいたちごっこが続いていましたが、平成25年以降は包括指定という形で規制対象を広くするかたちをとりました。

現在、危険ドラッグは医薬品医療機器等法(以下では薬機法と略します。)という法律で規制されています。
薬機法上、危険ドラッグは「指定薬物」と定義され、医療や研究目的以外での製造・輸入・販売・授与・所持・購入・譲受け・使用が禁止されています。(薬機法76条の4)
そして、これに違反した場合、「三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。」と規定されています。(薬機法84条26号)

【少年鑑別所について】

次に、少年鑑別所について御説明します。
ケースの場合、20歳未満の少年が起こした事件ですので、少年事件として(少年は男女を問いません。)成人とは異なる取り扱いがなされます。
そのひとつに、観護措置決定というものがあります。
観護措置決定は、対象となる少年を少年鑑別所に留め置き、普段とは異なる環境での行動を観察したり、心理学や社会学に基づいた検査などをしたりすることを意味します。
観護措置は、①勾留に代わる観護措置、②捜査勾留終了後の観護措置、③在宅捜査後の観護措置、などが考えられます。
①については、東京管内ではあまり多くありませんが、起訴後72時間以内に行われる勾留決定に代わり行われる観護措置です。
勾留に代わる観護措置は10日間で延長はできませんが、その後家庭裁判所に送致され、そこから起算して4週間の観護措置が行われることになります。
②については、最大で20日間、警察署などの留置施設で勾留されて捜査を受けた後に、家庭裁判所に送致されて行われる決定です。
③については例外的な措置ではありますが、在宅事件で家庭裁判所に送致された後、家庭裁判所調査官などが必要であると判断した場合に採られる措置です。

制度上、観護措置は在宅で行うことが出来るとされていますが、実務上そのほとんどが収容鑑別というかたちで行われます。
観護措置により得られるメリットは多々ありますが、一方で、最大で4週間(一部は8週間)の身柄拘束が継続されることは少年の社会復帰に不利益を生じさせることに繋がることも考えられます。
東京都昭島市にて、お子さんが危険ドラッグを所持・使用していたことで観護措置により少年鑑別所に送致される可能性がある方がおられましたら、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部に御連絡ください。
少年にとって必要な対応について検討し、御説明致します。

【少年事件】火遊びが放火に

2021-03-04

学校での火遊びが放火になった少年事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。

事件

東京都文京区の私立中学校に通うA君は、授業の休み時間などに、友人と一緒に、ライターでティッシュペーパーに火を点け、それを振り回すなどして遊んでいました。
その際、A君は教室の床に引火させてしまい、消防車が出動する騒ぎになりました。火はすぐに消火されたものの四方約1平方メートルを焦がしてしまいました。
消防から警察に事件が報告されたことから、A君は友人と共に、警視庁大塚警察署に呼び出されて放火の容疑で取調べを受けています。
(フィクションです。)

ちょっとした悪戯が重大犯罪に?

火を使用すれば刑法上は放火の罪や失火の罪に問われかねません。

放火して、人がいる建造物等を焼損した場合は現住建造物等放火罪(刑法108条、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役)

に、

人がいない建造物等を焼損した場合は非現住建造物等放火罪(刑法109条、2年以上の有期懲役)

に問われる可能性があります。

また、

失火した建造物等を焼損した場合は失火罪(刑法116条、50万円以下の罰金)

に問われる可能性があります。

建造物等を全焼しなくても「焼損」

ちなみに、「焼損」の意義に関しては様々な説がありますが、判例は、

火が媒介物を離れて目的物に燃え移り、目的物が独立して燃焼を継続し得る状態に達すること

をいう独立燃焼説に立っています。この説によると、目的物全焼しなくても、その一部のみを燃やした場合でも「焼損」に当たることになります。

しかし、これでは木造建築の場合、放火罪の既遂時期が早くなりすぎてしまうとの批判から、

・目的物の重要な部分、あるいは本来の効用が失われたことが必要とする効用喪失説
・目的物の重要な部分の燃焼開始を必要とする燃え上がり説
・効用喪失説を基調としつつ、目的物が毀棄罪における損壊の程度に達することを必要とする毀棄説

が提唱されています。

退学処分の可能性は

お子さまが学校で非行を働いたという場合、

退学処分となるのではないか

と不安になられる親御様もおられるかと思います。そこで、学校教育法を確認すると、その11条では

校長及び教員は、教育上必要があると認めるときは、文部科学大臣の定めるところにより、児童、生徒及び学生に懲戒を加えることができる。ただし、体罰を加えることはできない。

とされています。そして、「文部科学大臣の定めるところにより」というのは、学校教育法施行規則のことを指しており、その26条1項から3項では

1項 校長及び教員が児童等に懲戒を加えるに当つては、児童等の心身の発達に応ずる等教育上必要な配慮をしなければならない。
2項 懲戒のうち、退学、停学及び訓告の処分は、校長(大学にあつては、学長の委任を受けた学部長を含む。)が行う。
3項 前項の退学は、公立の小学校、中学校(学校教育法第七十一条の規定により高等学校における教育と一貫した教育を施すもの(以下「併設型中学校」という。)を除く。)、義務教育  学校又は特別支援学校に在学する学齢児童又は学齢生徒を除き、次の各号のいずれかに該当する児童等に対して行うことができる。
 1 性行不良で改善の見込がないと認められる者
 2 学力劣等で成業の見込がないと認められる者
 3 正当の理由がなくて出席常でない者
 4 学校の秩序を乱し、その他学生又は生徒としての本分に反した者

とされています。つまり、3項によれば、公立の小学生、中学生等以外の同行1号から4号に該当した者を退学処分とすることができます。
この点、A君は私立中学校に通う生徒です。さらに、今回、放火に当たり得る行為をしていますから4号に当たる者と判断され、退学処分を受ける可能性があります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。刑事事件・少年事件でお悩みの方は、まずは、0120-631-881までお気軽にお電話ください。24時間、無料法律相談、初回接見サービスの受け付けを行っております。

【羽村市の少年事件】拾った財布を届けずに刑事事件に発展

2020-11-02

高校生の占有離脱物横領、詐欺事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。

◇事件◇

高校1年生で、16歳のAくんは、東京都羽村市内で道に落ちている財布を拾ったところ、中からクレジットカード、現金1万円を見つけたので、自分のものにしてしまいました。
1万円はそのまま飲食店で使い、クレジットカードはコンビニでの買い物で使用しました。
後日、Aくんの自宅に警視庁福生警察署から連絡があり、「お尋ねしたいことがあるので、Aくんに出頭してほしい」とのことでした。
Aくんの親は不安になり、弁護士に相談することにしました。(フィクションです)

◇少年事件の手続き◇

Aくんの行った行為のうち、道に落ちている財布を拾い、中からクレジットカードや現金を自分のものにしてしまった行為は、「占有離脱物横領罪」(刑法第254条)または「窃盗罪」(刑法第235条)、クレジットカードで買い物をした行為は、「詐欺罪」(刑法第246条)に問われる可能性があります。

Aくんが成人の場合は、警察で取調べを受けた後、逮捕されるか在宅で事件が進行するかを問わず、最終的に検察官がAくんを起訴するか、あるいは不起訴にするかを決定します。
起訴され、有罪判決を受けると、刑罰を言い渡されることになります。

しかし、Aくんは20歳に満たない「少年」なので、成人の場合と異なり、原則として少年法の定める「少年保護事件」として手続が進行することになります。
Aくんの性格や環境に応じて、必要な「保護処分」を行うことが、この手続の目的です。

捜査機関による取調べが行われる点、逮捕・勾留されうる点では成人と同じですが、①犯罪の嫌疑がある場合、また、②犯罪の嫌疑はないものの、審判に付すべき事由が認められる場合には、原則として家庭裁判所に送致されます。

家庭裁判所に送致された後は、少年の性格や家庭環境の調査が行われます。
調査の結果、審判が開かれると、保護観察処分などの保護処分や不処分等の決定がなされます。

◇保護処分にはどのような種類があるか?◇

保護処分は、家庭裁判所の審判によって言い渡されます。
保護処分には、
①保護観察処分
②少年院送致
③児童自立支援施設又は児童養護施設送致
があります。

(保護観察処分)

保護観察処分は、少年を保護観察所の指導・監督に委ね、改善更正を目指す保護処分です。
この処分が言い渡された場合は、在宅で処分を受けることができるので、少年本人の負担が少ないということができます。

(少年院送致)

少年院送致は、その名の通り、少年を少年院に送致し、規律ある生活になじませて指導・訓練を行うことを内容としています。
少年院送致では少年院での生活を余儀なくされ、特別の場合を除いて外出することはできません。

(児童自立支援施設又は児童養護施設送致)

児童自立支援施設は、不良行為をなし、又はなすおそれのある児童や生活指導等を要する児童を入所させ、または保護者の下から通わせて、必要な指導を行い、その自立を支援し、あわせて退所した者について相談その他の援助を行うことを目的とする施設です。

児童養護施設は、保護者のない児童(乳児は除かれます。ただし、安定した生活環境の確保その他の理由により特に必要のある場合には、乳児を含みます)、虐待されている児童その他環境上養護を要する児童を入所させて、これを養護し、あわせて退所した者に対する相談その他の自立のための援助を行うことを目的とする施設です。

◇審判に向けてどうするか?◇

紹介した保護処分のうち、児童自立支援施設又は児童養護施設送致は、その性質上Aくんになされる可能性はあまり高くないと思われます。
したがって、Aくんになされる可能性の高い保護処分は「保護観察処分」、「少年院送致」ということになります。

Aくんの学業や生活を考慮すると、本来の生活環境を離れることになる「少年院送致」は回避したいところです。
保護観察処分を受けることにより事件を解決するには、家庭裁判所の裁判官に、Aくんが在宅であっても改善更正しうる、ということに納得してもらう必要があります。
そのためには、Aくんに真摯な内省を促し、家庭での指導環境を充実させる必要があります。
弁護士のアドバイスを受けながら、環境調整を行い、より有利な事件解決を目指していきましょう。

◇少年事件に強い弁護士◇

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
お子様が占有離脱物横領・詐欺事件を起こし、お困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部にご相談ください。

触法少年による刑事事件

2020-10-12

触法少年の犯罪行為について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。

◇事件◇

東京都台東区の小学校に通う6年生のA君(12歳)は,学校の女子トイレを盗撮するために、スマートフォンを持って女子トイレに隠れていました。
異変に気付いた女子生徒が先生に助けを求めて事件が発覚したのですが、A君の持っていたスマートフォンには、多くの盗撮画像が保存されており、小学校で対処できないと判断した先生は、警察に通報し、A君は警視庁蔵前警察署に補導されました。
警察署から連絡を受けた母親は、今後のことが心配になって少年事件に強い弁護士に相談しました。
(フィクションです。)

◇刑事責任能力◇

本来なら犯罪行為をしたと認められた場合、その犯罪行為に当たる罪、刑に処せられます。
A君の行為は
①女子トイレに忍び込んだ行為・・・(刑法第130条)建造物侵入罪
②盗撮行為・・・東京都の迷惑防止条例違反
に該当し、それぞれに法定刑が定められています。
そして、有罪が確定すれば、その法定刑内の刑事処分が確定するのですが、14歳未満の少年は、触法少年と言われ、刑事手続きの対象外となります。

(刑法第41条)
14歳に満たない者の行為は、罰しない

つまり、14歳に満たない者は、刑事未成年者といわれ、その具体的な精神・知能的発育の発達の如何を問わず、常に責任無能者として扱われ、犯罪に当たる行為をしたとしても罰せられることはありません。

◇少年法上はどうか◇

しかし、少年法上は、14歳に満たないで刑罰法規に触れる行為をした少年(これを触法少年といいます)も少年審判を受ける可能性があることを規定しています(少年法第3条2項)。

ここで、「どうして犯罪としては罰せられないのに、少年審判を受ける必要があるのか?」と疑問を持たれる方もおられるかと思います。
それは少年法は、少年の健全な育成を目的としている(少年法1条)からだと考えられています。
少年事件の場合、犯罪の嫌疑がある場合はもちろん、犯罪の嫌疑がない場合であっても、そう疑われるに至った経緯・背景には様々あると思います。
そうした経緯・背景には、少年自身の性格、少年の取り巻く環境(家庭、学校、交友関係など)などに関する問題が影響しているのです。
そこで、そうした問題を一つ一つ丁寧に調査し、少年の性格を矯正し、少年を取り巻く環境を整備することで健全な大人へと育っていってもらうことを少年法は期待しているのです。
少年のうちから、犯罪の目を積んでおこうというのが少年法の目的ともいえます。

◇触法少年の流れ◇

まず、警察官に調査の必要があると認められた場合は警察官の調査を受けます。
調査では、触法事件の対象となる事実やその動機,少年の生活環境などについて聴かれることになるでしょう(少年法6条の2第1項)。
その後、盗撮事件では、警察官が少年を家庭裁判所の審判に付することが適当であると認めたときは、盗撮事件が児童相談所長のもとへ送致されます(少年法6条の6第1項第2号)。
児童相談所に送致された後は、児童相談所の職員が少年や保護者などから話を聴かれるなどされ、事件について都道府県知事に報告され、かつ、都道府県により家庭裁判所の審判に付することが適当であると認められたときは、盗撮事件は家庭裁判所へ送致されます。
家庭裁判所へ送致された後の流れは、その他の年齢の少年の場合と同様です。
すなわち、家庭裁判所調査官の調査などを受けることになります。
その後、調査の結果を総合して、事件を少年審判に付すかどうか決められます。

(少年法3条2項)
家庭裁判所は、前項第2号に掲げる少年(触法少年)及び同項3号に掲げる少年で14歳に満たない者については、都道府県知事又は児童相談所長から送致を受けたときに限り、これを審判に付すことができる

触法少年であっても、警察官の調査を受けたり、一時保護といって身柄拘束を受けたり、少年審判を受ける可能性はあります。調査の段階から付添人(弁護人)を付けることは可能ですから、お困りの方は少年事件に強い弊所の弁護士までご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部は、刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。少年事件でお困りの方はフリーダイヤル0120-631-881までお気軽にお電話ください。

警視庁青梅警察署に逮捕された少年の付添人活動

2020-06-01

少年事件の付添人活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。

◇事件◇

東京都青梅市に住んでいるA君(17歳)は、三年前に両親が離婚し、現在は父親と一緒に住んでいます。
中学校を卒業後、一度は高校に進学しましたが、学校になじめずにすぐに自主退学してしまいました。
それからA君は、友達と深夜まで遊びまわるようになり、これまで喫煙や、深夜俳諧等で、何度か補導されています。
そんな中、2週間目にA君は、友人と共に傷害事件を起こしてしまい、警視庁青梅警察署に逮捕されました。
A君の父親は、この事件をきっかけにA君に更生して欲しい強く思っています。
(フィクションです)

◇少年事件の流れ◇

A君の起こした傷害事件は、刑法第204条に定められた法律で、その法定刑は「15年以下の懲役または50万円以下の罰金」です。
成人であれば、起訴されて有罪が確定すれば、この法定刑内での刑事処分が言い渡されますが、少年の場合は、この法定刑は適用されません。
事件捜査を終えると、検察庁から家庭裁判所に送致されて、家庭裁判所での少年審判によって、処分が決定するのです。
A君の様な刑事事件を起こした少年の処分を少しでも軽いものにするには、家庭裁判所での調査期間中に、付添人(弁護士)が少年に寄り添い、適切な環境調整を行うことが大切です。

◇環境調整◇

環境調整とは、少年を取り巻く人的および物的条件、周辺環境を、少年の立ち直りと今後の成長に資するよう調整し、「要保護性」を解消することを目的とする活動をいいます。
ここでいう「要保護性」は、少年の処分が決定する少年審判の審理の対象となる非常に重要なものです。

少年の処分が決定する少年審判では、主に「非行事実」と「要保護性」の2つが審理されます。
犯罪行為の軽重がストレートに量刑に影響する成人の刑事事件とは異なり、少年事件では、非行事実自体が軽微なものであっても、要保護性が高いと判断された場合には、少年院送致等の身体拘束を伴う処遇が選択されることもあります。
他方、非行事実が重い犯罪に該当するものであっても、要保護性が解消され、社会内での更生を図ることが少年の健全育成のために望ましいと判断された場合には、社会内処遇が選択されることもあるのです。
ですので、少年事件においては、環境調整は非常に重要な活動であり、環境調整は少年事件の付添人に期待されるもっとも大きな役割の1つだとも言えます。

◇主な付添人活動(環境調整)◇

①少年本人への働きかけ
少年の心が、事件と向き合い、自身の更生に向けて前に進む準備が整っていなければ、家庭や学校、職場、交友関係等の外部環境の調整を行うことはできません。
まずは、少年自身が、事件についての内省を深め、被害者に対する謝罪の気持ちを持てるようにし、なぜ事件を起こしてしまったのか、再び事件を起こさないためにはどのように対処すればよいのか、自身が抱える問題点や解決策を自分なりに考えられるよう支援していきます。

②家庭環境の調整
少年にとって、家庭は一番身近な環境であり、少年に最も影響を与えるものです。
家庭の問題が非行の原因となっていることも少なくありません。
一件問題がなさそうなごく普通の家庭に見えても、非行の背景を探るにつれて、実は家庭の問題に行きつくことは多いのです。
付添人は、少年の保護者にもなぜ少年が非行を起こしてしまったのか、その原因を考えてもらい、今後の対応を一緒に話し合っていきます。
当事者である家族だからこそ、家庭内の問題に気づきにくいこともあり、付添人が間に入って、改めて家庭環境を見直す機会を持つことで、その問題に気づき、家族関係が修復されることもあります。
その中で、家庭にしっかりと少年の居場所を作り、家族間のコミュニケーションを活発にするよう少年や家族と一緒になって家庭の環境調整に取り組みます。

③学校環境の調整
少年が学校に通っている場合には、今後も少年が学校に通うことができるのか、学校が少年を受け入れて適切な指導をしてくれるかどうかは、少年の更生を考える上で重要です。
しかし、学校によっては、事件を起こして逮捕されたということにより退学とする場合もありますので、学校の状況や学校の先生との関係等を考慮し、適切なアプローチをすることになります。

④交友関係の調整
非行の背景に不良交友関係がある場合には、そうした関係をいかに解消するかが重要です。
大人からみれば不良交友関係であっても、少年からすれば、自身の居場所であると感じていることもあるので、単に交際関係を断つよう少年に求めることは逆効果になることもあります。
そのような場合には、付添人は、少年と一緒に非行の原因がなんであったのかを考え、少年が交際関係に問題があったことに気づくことで、問題解決に至るよう手助けをします。

東京都青梅市の少年事件でお困りの方、警視庁青梅警察署に逮捕された少年の付添人活動環境調整を希望される方は、東京で少年事件に強いと評判の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部にご相談ください。
少年事件のご相談や、逮捕されている少年に弁護士を派遣したい親御様は、フリーダイヤル0120-631-881(24時間受付中)までお気軽にお問い合わせください。
初回法律相談:無料

【少年事件】触法少年の刑事責任能力と手続き

2020-01-21

盗撮事件を起こした触法少年の刑事責任能力と手続きについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。

触法少年による盗撮事件

東京都江戸川区の公立中学校に通う中学1年生のA君(13歳)は、通っている学習塾の女子トイレの中に忍び込んで、個室に入っている女子生徒を盗撮しました。
女子生徒が被害に気付いて大声で助けを求めたことから、塾の講師に捕まったA君は、その後、警視庁小松川警察署に連行されて、警察官による事情聴取を受け、補導されました。
警察署から連絡を受けたA君の母親は、今後のことが心配になって少年事件に強い弁護士に相談に行きました。
(フィクションです。)

刑事責任能力 

本来ならある犯罪行為をしたと認められた場合、その犯罪行為に当たる罪、刑に処せられます。
女子トイレに忍び込んで盗撮した場合

女子トイレに忍び込む行為
建造物侵入罪(刑法第130条)・・・3年以下の懲役又は10万円以下の罰金

女子トイレで盗撮する行為
東京都の迷惑防止条例違反・・・1年以下の懲役又は100万円以下の罰金

が適用されますが、14歳未満の者については、刑法41条で『14歳に満たない者の行為は、罰しない』とされていますので、14歳に満たない少年は、その具体的な精神・知能的発育の発達の如何を問わず、常に責任無能者として扱われ、犯罪に当たる行為をしたとしても罰せられることはありません。

少年法上はどうか

少年法では、14歳に満たないで刑罰法規に触れる行為をした少年も少年審判を受ける可能性があることを規定しています(少年法3条2項)。
どうして犯罪としては罰せられないのに、少年審判を受ける必要があるのか?』などと疑問を持たれる方もおられるかと思いますが、少年法が触法少年であっても、事件が家庭裁判所に送致されたり、少年審判を受ける必要があるとしているのは、「少年の健全な育成」をも目的としている(少年法1条)からだと考えられています。
少年事件の場合、犯罪の嫌疑がある場合はもちろん、犯罪の嫌疑がない場合であっても、そう疑われるに至った経緯・背景には様々あると思います。
そうした経緯・背景には、少年自身の性格、少年の取り巻く環境(家庭、学校、交友関係など)などに関する問題が影響しているのです。
そこで、そうした問題を一つ一つ丁寧に調査し、少年の性格を矯正し、少年を取り巻く環境を整備することで健全な大人へと育っていってもらうことを少年法は期待しているのです。
少年のうちから、犯罪の目を積んでおこうというのが少年法の目的ともいえます。

触法少年の流れ 

まず、警察官に調査の必要があると認められた場合は警察官の調査を受けます。
調査では、、触法事件の対象となる事実やその動機、少年の生活環境などについて聴かれることになるでしょう(少年法6条の2第1項)。
その後、盗撮事件では、警察官が少年を家庭裁判所の審判に付することが適当であると認めたときは、盗撮事件が児童相談所長のもとへ送致されます(少年法6条の6第1項第2号)。
児童相談所に送致された後は、児童相談所の職員が少年や保護者などから話を聴かれるなどされ、事件について都道府県知事に報告され、かつ、都道府県により家庭裁判所の審判に付することが適当であると認められたときは、盗撮事件は家庭裁判所へ送致されます。
家庭裁判所へ送致された後の流れは、その他の年齢の少年の場合と同様です。
すなわち、家庭裁判所調査官の調査などを受けることになります。
その後、調査の結果を総合して、事件を少年審判に付すかどうか決められます。

少年法3条2項
家庭裁判所は、前項第2号に掲げる少年(触法少年)及び同項3号に掲げる少年で14歳に満たない者については、都道府県知事又は児童相談所長から送致を受けたときに限り、これを審判に付すことができる。

触法少年による刑事事件を扱っている法律事務所

触法少年であっても、警察官の調査を受けたり、一時保護といって身柄拘束を受けたり、少年審判を受ける可能性はあります。調査の段階から付添人(弁護人)を付けることは可能ですから、お困りの方は少年事件に強い弊所の弁護士までご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部は、刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。少年事件でお困りの方はフリーダイヤル0120-631-881までお気軽にお電話ください。無料法律相談等を24時間受け付けております。

決闘罪で高校生が書類送検

2019-11-01

決闘罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。

◇事件◇

先日、決闘罪傷害罪で、2名の高校生が検察庁に書類送検されました。
令和元年10月31日付けのスポーツ報知の記事によりますと、書類送検された二人は、直接の面識はなく、事件までは共通の知人を通じてSNS(LINE)でやり取りする程度の仲だったようですが、SNS上でのやり取りからトラブルに発展し、一人の少年がLINEで「タイマン(1対1の対決)をしよう」と決闘を申し入れ、それにもう一人が応じたために、今回の事件に発展したようです。
喧嘩の当日は、お互いが仲間を連れて指定の場所に集まり、事前に、「凶器は使わない」「顔面を殴るのはあり」「ギブアップするまでやる」「被害届は出さない」などのルールを決めて、喧嘩を始めましたが、決着がつく前に通報を受けた警察官によって制止され、お互いが軽傷を負ったようです。
(令和元年10月31日付けのスポーツ報知の記事を参考)

◇決闘罪って?◇

殴り合いなどの喧嘩は、通常、刑法に定められている「暴行罪」や「傷害罪」といった法律が適用されますが、今回は、それだけでなく「決闘罪」が適用された珍しいケースです。
ところで、決闘罪とはどのような法律で、どのような行為が決闘罪の適用を受けるのでしょうか。

まず「決闘罪」は、「決闘罪ニ関スル件」という明治22年に施行された法律のことで、主に、決闘および決闘への関与が禁止されている法律です。

その法律の全容は

第一条 決闘ヲ挑ミタル者又ハ其挑ニ応シタル者ハ六月以上二年以下ノ重禁錮ニ処シ十円以上百円以下ノ罰金ヲ附加ス

第二条 決闘ヲ行ヒタル者ハ二年以上五年以下ノ重禁錮ニ処シ二十円以上二百円以下ノ罰金ヲ附加ス

第三条 決闘ニ依テ人ヲ殺傷シタル者ハ刑法ノ各本条ニ照シテ処断ス

第四条 決闘ノ立会ヲ為シ又ハ立会ヲ為スコトヲ約シタル者ハ証人介添人等何等ノ名義ヲ以テスルニ拘ラス一月以上一年以下ノ重禁錮ニ処シ五円以上五十円以下ノ罰金ヲ附加ス
○2 情ヲ知テ決闘ノ場所ヲ貸与シ又ハ供用セシメタル者ハ罰前項ニ同シ

第五条 決闘ノ挑ニ応セサルノ故ヲ以テ人ヲ誹毀シタル者ハ刑法ニ照シ誹毀ノ罪ヲ以テ論ス

第六条 前数条ニ記載シタル犯罪刑法ニ照シ其重キモノハ重キニ従テ処断ス

となっていますが、さすがに明治時代に施行された法律で、これを読んだだけでは内容を理解するのが難しいのではないでしょうか。
各条文の罰則に規定されている罰金刑については、現代では廃止され、「重禁錮」とされているものは「有期懲役」に変更されています。
そこで、この法律を分かりやすく解説しますと以下のとおりです。

●決闘を挑んだ者、決闘に応じた者は「6ヶ月以上2年以下の有期懲役」(第一条)

●決闘を行った者は「2年以上5年以下の有期懲役」(第二条)

●決闘の結果、人を殺傷した場合、決闘の罪と刑法の傷害罪や殺人罪と比較して、重い方で処罰される(第三条)

●決闘の立会人や、決闘の立会いを約束した者は「1ヶ月以上1年以下の有期懲役」(第四条一項)

●事情を知って決闘場所を貸与・提供した者は「1ヶ月以上1年以下の有期懲役」(第四条二項)

●決闘に応じないという理由で人の名誉を傷つけた場合、名誉毀損罪で処罰される(第五条)

◇決闘罪の適用は非常に珍しい◇

決闘罪は、非常に古い法律で、最近では適用されることがほとんどありません。
新聞報道によりますと、東京都内の少年事件で決闘罪が適用されたのは、実に5年ぶりらしいです。
全国的に見ても決闘罪が適用されるケースは非常にまれですが、それ故に話題性が高く、決闘罪が適用された場合は、少年事件であっても新聞等で報道されるケースが目立つので注意しなければなりません。

東京都内少年事件に強い弁護士をお探しの方、決闘罪に関するご相談は、刑事事件に強いと評判の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部の弁護士にご相談ください。
無料法律相談、初回接見サービスのご予約は、フリーダイヤル0120-631-881(24時間受付中)までお気軽にお電話ください。

【大麻汚染】大麻事件の若年化が深刻に

2019-09-30

若年層による大麻事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。

◇事件◇

東京都荒川区の高校に通うA君は、数カ月前に友人に勧められて初めて大麻を使用しました。
その時は友人の持っていたガラスパイプを使用して数回だけ吸引したのですが、使用した際に快感を味わうことができました。
この時の快感が忘れられず、その後A君は、インターネットで吸引用のガラスパイプを購入し、友人から譲ってもらった大麻を、自分の家や、高校の屋上など人目の付かない所で使用しています。
しかし先日、カバンの中に隠し持っていた、ガラスパイプと大麻が高校の先生に見つかってしまい、警察に通報されてしまいました。
そしてA君は、大麻所持の容疑で、警視庁荒川警察署逮捕されてしまったのです。
(フィクションです)

◇大麻事件の若年化◇

かつては、中・高生が手を出してしまう薬物のほとんどが「シンナー」でした。
シンナーは、その成分が含有された薬品を手軽に購入できることから、手を出す少年が多く、一時期は社会問題にもなりましたが、最近は、シンナーを使用して警察に検挙される少年はほとんどおらず、2014年に、全国で摘発された人数は14人にとどまります。
そしてシンナーに代わって広がったのが、麻薬などの化学構造に似せて製造された「危険ドラッグ」です。危険ドラッグが出始めたころは、それを規制する法律が存在しなかったこともあり急激に蔓延しましたが、その後、改正医薬品医療機器法や各自治体で法整備がなされて、警察が取締りを強化したことから、ここ数年は減少傾向にあります。
そんな中、5年ほど前から急増しているのが大麻事件です。
大麻事件の摘発者数は、これまで5年連続で増加しており、中でも若年層の増加が目立っています。
先日の警視庁の発表によりますと、今年度上半期の大麻事件における摘発者人数は、過去最多の2093人にも及び、そのうち283人(全体の13.5パーセント)が少年被疑者だったようです。
世界中には大麻の使用が合法化されている国や地域もあることから、使用した際の依存性や、健康への影響について正しい知識がないまま、一種のファッションとして軽い気持ちで大麻に手を出す少年も少なくないと言われていますが、大麻の使用が、違法薬物対する規範意識の低下につながり、ゆくゆくは覚せい剤等の刺激の強い薬物に手を出してしまうきっかけにもなりかねませんので注意しなければなりません。

◇大麻事件で逮捕されると◇

大麻取締法では、大麻の所持や譲渡、譲受、栽培、輸出入等を禁止していますが、ここでは所持罪で逮捕されたケースを紹介します。
大麻取締法では、大麻所持について、その法定刑を「5年以下の懲役」と定めています。(営利目的の場合は「7年以下の懲役情状により200万円以下の罰金を併科」)
しかし大麻所持罪で逮捕された少年には、審判で逆送されない限りは、この法定刑は適用されません。
Aさんのように大麻所持罪で警察逮捕された少年は、まず逮捕から48時間以内は警察署の留置場に留置されて警察官の取り調べを受けることとなります。
そして逮捕から48時間以内に検察庁に送致されて24時間以内には、裁判所に勾留を請求されます。
そして勾留が決定してしまうと、10日間~20日間は、警察署の留置場に引き続き身体拘束されて取調べが継続されます。この期間を勾留期間といいます。
勾留期間が終了すれば、今度は家庭裁判所に送致されて、観護措置の決定がされてしまう可能性が大です。
観護措置の決定がされてしまうと、今度は、約4週間もの間、少年鑑別所に収容されてしまいます。
最終的に観護措置期間の最後に「少年審判」が開かれて、そこで処分が決定するのですが、そこでの処分は①不処分②保護処分(保護観察・少年院送致・施設送致)③検察官送致(逆送)の何れかです。

東京都荒川区で少年における薬物事件でお困りの方、未成年のお子様が大麻の所持事件で警察に逮捕されてしまった方は、薬物事件に強いと評判の「弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所」にご相談ください。
刑事事件に強い弁護士の無料法律相談や初回接見サービスのご用命は、フリーダイヤル0120-631-881(24時間受付中)までお気軽にお電話ください。

お子様が少年鑑別所に収容されたら②

2019-07-08

少年鑑別所について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。

◇事件◇

Aさんには16歳の息子がいます。
息子は私立高校に通っていますが、先日まで、同じ学校の同級生を恐喝していた容疑で警視庁王子警察署に呼び出されて取調べを受けていました。
その後、事件が家庭裁判所に送致され、Aさんと息子は家庭裁判所から呼び出されて出頭したのですが、その後、息子に観護措置が決定してしまい、息子は少年鑑別所に収容されてしまいました。
(フィクションです。)

前回のコラムでは少年鑑別所について解説しましたが、本日は「観護措置」について解説します。

◇観護措置◇

観護措置とは、家庭裁判所が、少年の調査、審判を行うために、少年の心情の安定を図りながら、少年の身体を保護してその安全を図る措置です。
観護措置は、基本的に少年を少年鑑別所に収容して行われますが、少年鑑別所に収容されることなく、家庭裁判所の調査官の看護に付される手続きもありますは、ほとんど活用されておらず、実際は観護措置が決定によって、少年は少年鑑別所に収容されてしまいます。

~観護措置の要件~

観護措置の要件は、観護措置を規定している少年法の第17条1項に「審判を行うため必要があるとき」としか明記されていません。
ここでいう「審判を行うため必要があるとき」とは、具体的に
①審判条件があること
②少年が非行を犯したと疑うに足りる事情があること
③審判を行う蓋然性があること
④観護措置の必要性が認められること
を意味します。

~観護措置の必要性~

観護措置の必要性」は、具体的に
①調査、審判および決定の執行を円滑、確実に行うために、少年の身体を確保する必要があること。(住居不定や、証拠隠滅・逃亡のおそれがあり、身体を確保する必要性のある場合)
②緊急的に少年の保護が必要であること。
③少年を収容して心身鑑別をする必要があること。
のいずれかの事由がある場合に認められるとされています。

~観護措置の期間~

観護措置の期間は、法律上は「2週間を超えることができず、特に継続の必要があるときに1回に限り更新することができる。」とされていますが、実際は、観護措置の期間が2週間で終了する少年はほとんどおらず、4週間の観護措置期間がとられています。
また、重大な事件を犯した場合や、特別な鑑定が必要な場合など、特別な事情がある場合は、更に2回まで(4週間)まで観護措置期間を延長することができますので、観護措置の期間は最長8週間となります。

◇観護措置を回避できるのですか?◇

まず観護措置が決定する時期ですが、警察に逮捕・勾留されていた少年に関しては、家庭裁判所に送致された際に観護措置が決定する場合がほとんどです。この場合は、家庭裁判所に送致されて24時間以内に観護措置をとらなければならないとされています。
また、警察等の捜査段階で逮捕、勾留等の身体拘束を受けていない少年に関しては、家庭裁判所に送致された後に、家庭裁判所が観護措置をとる必要性があると判断した場合に観護措置がとられます。
この様に家庭裁判所が少年の観護措置を決定する時に、弁護士が、観護措置の必要がないことを主張して観護措置の決定を回避することができます。
また、一度観護措置が決定してしまっている場合でも、決定に対する異議を申し立てたり、観護措置の取消請求をする事によって、観護措置による身体拘束から少年を解放できる場合もあります。

東京都内の少年事件お困りの方、お子様が少年鑑別所に収容された方、観護措置少年鑑別所に収容されている少年の身体解放を望む親御様は、東京都内の刑事事件を専門に扱っている「弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所」にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の初回接見サービスをご利用いただければ、東京少年鑑別所東京西少年鑑別所に収容されている少年の身体解放を現実のものにいたします。
初回接見サービスのご予約はフリーダイヤル0120-631-881(24時間受付中)までお電話ください。

« Older Entries