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世田谷区の不正アクセス禁止法違反事件

2019-08-17

◇事件◇

無職のAさんは、世田谷区のマンガ喫茶のパソコンに特殊なソフトをダウンロードし、このパソコンを利用した人の入力情報を盗めるように細工しました。
そして後日、このパソコンの利用者が、インターネットゲームを利用する際の、アカウントやパスワード等を盗み取ったAさんは、自宅のパソコンからインターネットゲームにアクセスし、他人のアカウントとパスワードを利用して、高額なアイテムを購入して、転売したのです。
高額な請求をされた被害者が警察に相談して事件が発覚し、警視庁世田谷警察署が捜査を開始して、Aさんは自宅を捜索されて、パソコン等が押収されました。
捜索の後に、一度は警視庁世田谷警察署に連行されて取調べを受けたAさんでしたが、警察官から「パソコンを解析して連絡する。」と言われて帰宅することができました。
Aさんは、今後のことが不安で、刑事事件に強い弁護士に相談することにしました。
(フィクションです)

◇不正アクセス禁止法◇

不正アクセス禁止法は、インターネット等の通信において、不正なアクセスや、不正アクセスを助長する行為を禁止する法律です。
不正アクセス禁止法では、第3条において不正アクセスそのものが禁止されており、第4条で、パスワード等を不正に取得する行為などが禁止されています。
不正アクセスには
①なりすまし行為
②セキュリティホールの利用
の2種類があります。
①なりすまし行為とは、他人のパスワード等を無断で使用してアクセスする行為で、セキュリティホールの利用とは、何らかの方法で本来必要なパスワードなどを入力せずにアクセスする行為を意味します。
不正アクセスに違反した場合の法定刑は「3年以下の懲役または100万円以下の罰金」です。
またパスワードの不正取得行為の法定刑は「1年以下の懲役または50万円以下の罰金」です。
なお、不正アクセス禁止法は不正なアクセス行為そのものを禁止していますので損害の発生は要件とされていません。
ただし、他人のアカウントで買い物をした場合などには電子計算機使用詐欺罪など、他の犯罪が成立する可能性もありますので注意が必要です。

◇不正アクセス禁止法事件で起訴される?◇

パソコン等を利用したインターネット利用者数が増えており、警察等の捜査当局も不正アクセス禁止法違反等のサイバー犯罪の摘発を強化しているようです。
そのため年々、不正アクセス禁止法違反の摘発件数は増えていますが、起訴されるケースは全体の摘発件数の約半数のようで、半数は不起訴処分となっています。
ただ最近は、警察等の捜査当局による証拠収集技術が向上していることもあり、起訴されて刑事裁判で有罪判決が確定する事件が増加傾向にあります。
また知識と技術さえあれば、簡単に犯行に及ぶことができるため、少年による不正アクセス禁止法違反事件も急増しており、検挙された事件全体の10~20パーセントが少年被疑者によるものだと言われています。

◇刑事処分の減軽を目指す◇

不正アクセス禁止法違反事件は約半数が不起訴処分となっています。
その理由の一つとして、目に見える証拠が少ないことにあるのではないでしょうか。
例えば窃盗事件であれば、盗んだ物が発見押収されたり、犯行現場の防犯カメラ映像等が犯行を裏付けるための証拠となりますが、不正アクセス禁止法違反事件では、その様な証拠が乏しいと考えられます。
また使用者を特定できるパソコンを犯行に使用していた場合は犯人が特定されやすいでしょうが、マンガ喫茶やインターネットカフェなど、不特定多数の者が利用するパソコンを犯行に使用していた場合などは、警察等の捜査当局は犯人を割り出すのが非常に困難だと思われます。
ただAさんのように、自宅のパソコンを使用して犯行に及んでいた場合は、犯行を裏付けられやすく、犯人と特定されやすいでしょう。
Aさんのような事件で刑事処分の減軽を目指すのであれば、被害者に損害を弁償し、示談することが有力です。
検察官が起訴するまでに、被害者と示談することによって、不起訴となる可能性が高くなりますので、不正アクセス禁止法違反事件で処分の減軽を求める方は、刑事事件に強い弁護士に相談することをお勧めします。

世田谷区の刑事事件でお困りの方、不正アクセス禁止法違反事件で警察の捜査を受けた方は、東京で刑事事件に強いと評判の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。

痴漢事件の警察捜査

2019-08-11

◇事件◇

会社員のAさんは通勤で電車を利用していますが、昨夜、帰宅のために利用した電車は満員でした。
そして自宅の最寄り駅で電車を降りようとしたところ、Aさんは、前に立っていた女性に「あなた痴漢したでしょう。」と言われて手を掴まれ、駅長室に連れていかれました。
Aさんは「やっていない。」と言っていますが、駅長が呼んだ警視庁三田警察署の警察官によって、警察署に連行されました。
Aさんは警察署で、刑事さんの取調べを受けましたが、痴漢の容疑を否認しています。
取調べを終えたAさんは、刑事さんから「今後も警察署に呼び出すので出頭するように。」と言われました。
Aさんは、今後、どのような捜査が行われるか不安で、東京の刑事事件に強い弁護士に相談することにしました。
(フィクションです)

◇警察の捜査◇

~取調べ~

痴漢事件のような刑事事件において、犯人(被疑者)が警察署で受ける捜査は、警察官の取調べがメインとなります。
基本的に取調べは、取調べと言われる密室で、取調官と一対一で行われます。(補助官が同席して一対二の場合もある。)
法律的な根拠はありませんが、捜査情報の漏洩を防止するという観点から、取調べを録音することは許可されません。(一定の重い犯罪の被疑者として取調べを受ける場合は、専用の機材を用いて録音録画される。)
取調べにおいて供述した内容は、取調官が「供述調書」という司法書類に記載して文章になります。
そして、完成した供述調書を読み聞かせられた上、実際に供述者本人が内容を確認して、署名、指印(押印)することによって、供述調書が完成します。
当然、内容を確認した時に訂正を申し出ることができますし、納得ができなければ署名、指印(押印)を拒否することもできます。

~再現見分~

事件の内容にもよりますが、取調べによって犯行状況が明らかになれば、犯行状況の再現見分が行われます。
警察官が被害者役をして、どの様に犯行に及んだのかを再現し、その状況を警察官が写真撮影するのです。
再現見分の目的は、犯行状況を明らかにすることですので、普通は、犯行時の状況が細かく再現された場所で再現見分は行われますが、実際の犯行場所において、再現見分が行われる場合もあります。

~引き当たり捜査~

警察官を犯行場所や、事件関係先に案内することを、引き当たり捜査と言います。
再現見分と同じように、警察官を案内している状況などを写真撮影されます。

~その他~

被疑者指紋やDNAを採取されたり、被疑者写真を撮影される他、否認している場合は、ポリグラフ検査をされることもあります。
ポリグラフ検査とは、俗に言われる「うそ発見器」のことですが、この検査は、強制ではなく任意ですので、拒否することができます。

◇注意点◇

上記したような警察で行われる捜査は決して強制されるものではなく、拒否することもできます。
そこで、取調べにおいて被疑者(捜査を受ける人)に与えられている権利をいくつか紹介します。

~黙秘権~

取調官は、取調べを始めるにあたって、被疑者に対し、自己の意思に反して供述する必要がない旨を告げる必要があります。あなたは、取調中は終始沈黙(黙秘)することができます。
 
~増減変更申立権~

供述調書が作成されると、取調官から内容に間違いがないかどうか問われます。ここで自分の意図したこと(話したこと)と異なる内容が書かれてあった場合は、どんな些細なことでも構いませんので、遠慮なく、内容の変更、あるいは内容の増減を申し立ててください。
 
~署名押印拒否権~

供述調書の内容の確認が終わると、最後に、供述調書への署名・押印を求められます。
ここで、署名・押印してしまうと、その供述調書に書かれた内容=あなたが話した内容として裁判で証拠として扱われることになります。
取調官は、あなたに署名・押印させようと説得を試みますが、署名・押印の拒否は、あくまであなたの判断で行うことができます。
 
~出頭拒否権、退去権~

在宅事件の場合、被疑者は、捜査機関からの出頭要請を拒否することができます。
また、取調べ中は、いつでも取調べ室から退去することができます。

本日紹介させていただいた警察の捜査はごく一部で、警察がどのような捜査をするのかは事件によって異なります。
しかし、どんな事件にも共通して行われるのは被疑者に対する取調べです。
取調べの内容は、その後、有罪か無罪かを判断する大きな証拠となりますので、警察の捜査に対して不安のある方は、刑事事件に強い弁護士に相談することをお勧めします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、刑事事件に関するご相談を無料で承っておりますので、刑事事件でお困りの方はお気軽にご相談ください。
初回法律相談:無料

被害者との示談に強い弁護士

2019-07-28

窃盗事件や、暴行・傷害事件、盗撮や痴漢・強制わいせつ罪等の性犯罪など、被害者の存在する刑事事件を起こしてしまった方で、その後の刑事処分の軽減を求めている方は、被害者と「示談」することで、その後の刑事処分が軽減される可能性があります。
被害者との示談を希望している方は、刑事事件を専門に扱っている「弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所」の刑事事件に強い弁護士にご相談ください。

示談に関する法律相談のご予約は
0120-631-881(24時間・年中無休)
までお気軽にお電話ください。

◇示談とは◇

刑事弁護活動の一つに被害者との示談交渉があります。
辞書等に記載されている示談の意味は「話し合いで解決すること、民事上の紛争を裁判によらずに当事者の間で解決すること」ですが、刑事事件の弁護活動における示談とは、主に、被害者等に対する謝罪の意思、被害者とへの被害弁償に関する内容、その他の条件を明確にし、その内容を示談書にまとめて約束することです。
示談は、民事上の問題だけでなく、刑事上でも、様々な段階で考慮されることがあります。本日は、刑事弁護活動において、示談が、どのような効果をもたらすかを解説します。

◇示談の効果◇

~捜査着手前~

警察などの捜査機関が事件を認知し、捜査に着手する前にも示談を成立させることができます。
捜査機関の認知のきかっけは、警察官の職務質問等によって捜査機関が独自に事件を認知する場合や、被害者の届出や告訴・告発によって認知する場合など様々です。
捜査機関が独自に事件を認知した場合は、当然のこと弁護士が介入して事件の認知を阻むことはできませんが、被害者の届出等による場合は、通常、犯罪発生から認知まである程度の日数がありますから、その間に示談交渉を行うことが可能といえます。
そして、示談を成立させることができれば、被害者等に被害届、告訴・告発状の提出を取り止めていただくことができるかもしれませんし、仮にそうなれば、捜査機関が事件を認知すること自体を阻止することができます。

~警察の捜査段階~

警察が捜査に着手した後も示談交渉を行うことは可能です。
示談を成立させることができれば、被害者らに被害届、告訴・告発状を取消していただくことができるかもしれません。
仮に、そうなれば、警察としては捜査を継続、あるいは検察庁へ事件を送致する必要がなくなりますから、事件不送致という結果を獲得できる可能性も高まります。
また、一部の事件では、示談や被害弁償をすれば警察の微罪処分となる可能性もあります。微罪処分となれば、事件自体は検察官へ「報告」されますが、刑事罰を受けることはありません。

~検察庁送致後~

検察庁へ事件送致後も示談交渉を行うことが可能です。
示談を成立させることができれば、被害者らに被害届、告訴・告発状を取消していただくことができるかもしれません。
また、検察官が起訴という刑事処分をするにあたって告訴を必要とする犯罪を親告罪(例:器物損壊罪(刑法261条)、過失傷害罪(刑法209条)、未成年者略取・誘拐罪(刑法224条)など)と言いますが、起訴前に告訴が取消されていれば、検察官は親告罪につき自動的に不起訴処分にせざるをえません。
また、親告罪以外の事件でも、示談は刑事処分を決める上で重要な考慮事情になります。示談が成立し、被害者の許しを得ていれば不起訴を獲得できる可能性は非常に高くなります。ただし、検察官が示談成立を待つ義務はありません。中には示談交渉中に略式罰金や起訴の決定をする検察官もいます。

~起訴後~

起訴され後の、刑事裁判の最中に示談が成立した場合でも、その示談が無意味となるわけではありません。
裁判官が量刑を決める上で重要な考慮事情になるのです。
起訴後に成立した示談であっても、その内容によっては、執行猶予判決を獲得できたり、刑の減軽につながります。

◇弁護士に示談交渉を依頼する際の注意点◇

~示談できない事件~

示談が可能な犯罪とは、示談交渉が可能な被害者が存在する犯罪です。
したがって、薬物事件等の被害者の存在しない事件では、そもそも示談という概念がありません。
 
~連絡先が入手できなければ終わり~

示談交渉は被害者側から連絡先を入手できてはじめてスタートできるものです。
しかし、被害者側が連絡先を教えることを拒否した場合は、示談交渉を行うことはできません。

~被害者感情に左右される~

示談交渉は相手方があってのことです。
したがって、相手方が示談に応じてくれなければ、弁護士がいくら努力しても示談を成立させることはできませんし、被害額が高額になる財産犯事件や、被害者が重度の後遺症を負った事件など難解な事件になればなるほど、被害者感情が強くなるので、示談が成立する可能性は低くなるでしょう。

 
東京都内の刑事事件でお困りの方、被害者との示談を希望される方は、東京都内の刑事事件を専門に扱っている弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
示談に関する法律相談:初回無料

(DV防止法)保護命令違反で逮捕

2019-07-24

◇事件◇

東京都豊島区に住む会社員のAさんは、仕事のストレスから日常的に妻に対して暴力を振るっていました。
妻の顔に傷があるのに気付いた近所の住民が、警視庁巣鴨警察署に届け出たことから、Aさんの妻は警察で事情聴取を受けることになりました。
Aさんの妻は警察官から傷害罪の被害届を出すように勧められましたが、Aさんが逮捕されてしまうことを危惧した妻は被害届を出さずに、DV防止法による保護を申立てました。
その結果Aさんに対して退去命令が発せられました。
しばらくは命令に従って妻と住んでいた家を出て実家に戻ったAさんでしたが、妻が浮気をしているのではないかと不安になり、無断で妻が住んでいる家の周りを徘徊しました。
徘徊しているのを近所の住民に目撃されたAさんは、通報で駆け付けた警視庁巣鴨警察署の警察官に、保護命令違反で現行犯逮捕されてしまいました。
(フィクションです。)

◇DV防止法◇

DV防止法が施行されるまで、配偶者に対する暴力行為については、刑法の暴行罪や傷害罪を適用して取締るしか方法がない故に、そのような配偶者に対する暴行、傷害事件は、被害が潜在化しやすく、十分に法的な対応ができていませんでした。
そうした状況から、DV被害の防止と、被害者の保護を図ることを目的に施行されたのが「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律(DV防止法)」です。

◇「DV」とは◇

DV防止法でいう「DV(ドメスティックバイオレンス)」とは、配偶者からの身体に対する暴力又は、これに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動のことです。
ここでいう「配偶者」とは、婚姻の届出をしていないいわゆる「事実婚」も含まれ、男性、女性の別を問いません。
また離婚後も引き続き暴力を受ける場合も、配偶者の概念に含まれますし、生活の本拠を共にする交際する相手からの暴力及びその被害についても、DV防止法の対象となります。
「身体に対する暴力」とは、いわゆる刑法でいうところの暴行、傷害罪に当たる行為です。「~準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動」とは、脅迫に当たるような言動の他、いわゆる精神的暴力や性的暴力が該当します。

◇保護命令◇

DV防止法でいうところの保護命令には以下のものがあります。

~接近禁止命令(同法第10条1項1号)~
接近禁止命令は、加害者が被害者の住居や、その他の場所において被害者の身辺につきまとい、又は被害者の住居、勤務先その他、その通常所在する場所の付近を徘徊することを6カ月間禁止する命令です。

~退去命令(同法第10条1項2号)~
退去命令は、加害者に2カ月間、被害者と共に生活の拠点としている住居から退去すること及び、その住居の周辺を徘徊することを禁止する命令です。

~電話等禁止命令(同法第10条2項)~
加害者から被害者に対して、面会を要求したり、深夜の電話やファックス送信、メール送信などの一定の迷惑行為を禁止する命令です。

~子供への接近禁止命令(同法第10条3項)~
被害者が加害者に会わざるをえなくなる状態を防ぐために、必要があると認められる場合に、被害者と同居している子供の身辺につきまとったり、住居や学校等その通常いる場所の付近をうろつく事を禁止する命令です。

~親族等への接近禁止命令(同法第10条4項)~
被害者が加害者に会わざるをえなくなる状態を防ぐために、必要があると認められる場合に、その親族等の身辺につきまとったり、住居や勤務先等の付近をうろつく事を禁止する命令です。

◇保護命令違反◇

裁判所から、上記した保護命令の何れかが発せられたにもかかわらず、この命令に違反した場合は保護命令違反となり、有罪が確定すれば「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」が科せられることになります。
DV防止法が、被害者の保護を目的にしている点から、保護命令違反が明らかになった場合は、被害者の安全を優先するために、加害者は逮捕される可能性が十分に考えられるでしょう。

東京都豊島区の刑事事件でお困りの方、DV防止法保護命令に違反してしまった方、ご家族、ご友人が警察に逮捕されてしまった方は、東京の刑事事件専門の法律事務所、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
(初回法律相談:無料) 

家族をすぐに釈放してください~保釈~②

2019-07-02

◇事例◇

~前回の続き~
警視庁サイバー犯罪対策課不正アクセス禁止法逮捕された、東京都墨田区に住むAさんの旦那さんは、20日間の勾留期間中は国選弁護人の弁護活動を受けていましたが、勾留期間中の釈放は叶わず、勾留の満期と共に起訴されてしまいました。
出産を控えているAさんは、旦那さんの一刻も早い釈放(保釈)を望んでいます。
(フィクションです。)

前回のコラムでは起訴前の釈放について解説いたしました。本日は、起訴後の釈放(保釈について、東京の刑事事件専門弁護士が解説します。

◇保釈◇

刑事事件を起こして警察に逮捕された後に勾留されると、勾留の満期の日に検察官は起訴するか否かを判断します。
検察官が起訴しなかった場合は、勾留の満期と共に釈放されますが、起訴された場合は、勾留満期後も起訴後勾留によって身体拘束を受けることとなります。
起訴後の勾留によって身体拘束を受けている場合は、裁判官に対して保釈を申請し、裁判官が保釈を認めた上で、裁判所の保釈金を納付すれば保釈によって釈放されることになります。
保釈の請求は、起訴直後から裁判で判決が言い渡されるまでの間、いつでも何度でも行うことができます。

◇保釈の種類◇

保釈は法律的3種類が存在します。ここでは、それぞれの保釈について解説します。

~権利保釈~

権利保釈は、刑事訴訟法第89条に規定されている保釈で
①死刑・無期・短期1年以上の懲役・禁錮に当たる事件ではない
②被告人が前に死刑・無期・長期10年を超える懲役・禁錮に当たる罪で有罪の宣告を受けたことがない
③常習として長期3年以上の懲役・禁錮に当たる罪を犯した事件ではない
④罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由がない
⑤被害者その他事件の審判に必要な知識を有すると認められる者・その親族の身体・財産に害を加え、またはこれらの者を畏怖させる行為をすると疑うに足りる相当な理由がない
⑥氏名・住居が分かるとき
の全ての要件を満たす場合は、裁判官は保釈を認めなければいけません。

~裁量保釈~

裁判所の裁量で保釈を認めることを「裁量保釈」といいます。
裁量保釈は、権利保釈のように明確な要件が存在するわけではありません。
そのため、弁護人がいかにして保釈の必要性と相当性を裁判官に訴えるかが、保釈が認められるかどうかに影響するのです。
裁判官は
①逃亡のおそれがないこと
釈放された被告人に逃亡のおそれがないことを証明しなければなりません。
そのためには、保釈後に住定地があり、監督者が存在することが必要となります。
②罪証隠滅のおそれがないこと
事件の被害品等の証拠品は、起訴された時点で捜査機関の管理下にあるので、証拠品を隠滅することは事実上不可能でしょう。
③保釈を求める理由があること
一般的な保釈を求める理由とは、病気の治療や、仕事に関すること、家族に関すること等だといわれています。
身体拘束を受けることによって被告人が被る、健康上、経済上、社会生活上又は防御の準備上の不利益を裁判官に訴える必要があります。
それらに加えて裁判官は、事件の内容や、被告人の性格、素行、家族関係、健康状態、拘束期間、裁判の見通し、保釈金の額などの様々な諸事情を考慮し保釈の必要性や相当性を判断します。

~義務保釈~

身体拘束が不当に長くなった被告人に認められるのが義務保釈ですが、実務上、滅多にあるものではなく、毎年数人しか義務保釈で釈放される被告人はいません。

◇保釈金◇

弁護人の請求によって裁判官が保釈を認めると同時に保釈金が決定します。
つまり、裁判官が保釈を認めても、保釈金を裁判所に納付しなければ釈放されることはありません。
保釈金は、裁判の円滑な進行と、被告人の身柄を担保するために一時的に裁判所に預けるものなので、刑が言い渡されて刑事手続きが終了すれば返還されます。
みなさんが気になるのが保釈金の額ですが、これは定まっているものではありません。
事件の内容や、被告人の経済状況等によって裁判官が決定するもので、数百万円から億単位にまで及ぶ場合もあります。

起訴されてしまったご家族、ご友人の早期釈放(保釈)を求めておられる方、刑事事件でお困りの方は、東京で刑事事件を専門にしている弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、起訴後の刑事弁護活動のご依頼も受け付けております。
初回法律相談:無料

家族をすぐに釈放してください①

2019-06-30

◇事例◇

東京都墨田区に住むAさんの旦那さんは、以前勤務していた会社のネットワークに、自宅のパソコンから不正にアクセスし、会社の顧客情報を盗み見ており、不正アクセス禁止法違反の容疑で、警視庁サイバー犯罪対策課に逮捕されました。
逮捕の知らせを聞いたAさんは、来月には出産を控えており、旦那さんの一刻も早い釈放を望んでいます。
(フィクションです。)

ご家族が警察に逮捕された方のほとんどが、逮捕された方の一日でも早い釈放を望んでいます。
そこで本日は、警察に逮捕された方の釈放について、東京の刑事事件専門弁護士が解説します。

◇釈放◇

釈放とは、刑事施設に収容されている在監者の身柄拘束を解くことをいいます。
逮捕や勾留されてしまうと、多くの場合、警察の留置場に収容されることになり、会社や学校には行けないことはおろか、外部との連絡が途絶えてしまいます。
それ故に、身柄拘束の長期にわたると、学校や会社に事件のことを知られたり、退学や解雇されたりするおそれがあります。
釈放されるとたとえ捜査が継続したとしても、元の生活に戻り、学校や会社に行くことが出来ます。
早期に釈放されれば、その分事件について周囲の人に知られるリスクも小さくなります。
そういった意味でも、逮捕・勾留後、速やかな釈放に向けて行動を起こすことは極めて重要となります。

◇起訴前の釈放◇

~検察庁に送致される前~

警察官は、容疑者を逮捕した場合、留置の必要があると判断した場合には、逮捕後48時間以内に書類や証拠物とともに身柄を検察官に送致しなければなりません。
逆に留置の必要がないと判断した場合には、直ちに容疑者を釈放しなければなりません。
ただ、人間違いで逮捕したような場合を除いて、逮捕後に直ちに釈放するということは稀で、逮捕から検察官に事件送致が行われるまでの間では、その後に勾留の手続きがされないように、又は虚偽の自白がなされないように、弁護人と接見を行い防御活動の準備を行うことが大切です。

~検察庁に送致されてから勾留請求までの間~

事件が検察官に送致されると、検察官は、まず容疑者に対して弁解録取(被疑者の弁解を聞いて記録を取る)という手続きを行います。
そのうえで、留置の必要がないと思うときは直ちに釈放し、留置の必要があると思うときは容疑者の身柄受領後24時間以内に裁判官に勾留を請求するか、公訴の提起をしなければなりません。
実務上は、直ちに公訴提起を行うことは少なく、釈放して在宅のまま捜査を継続するか、勾留して身柄の拘束をしつつ捜査を継続するかのどちらかがほとんどです。
勾留が裁判官によって認められると、最大で20日間の身体拘束となりますから、できる限り勾留を回避したいところです。
捜査が継続するにしても、身体拘束かであるかどうかによって、今後の弁護活動の準備のやり易さも変わってきます。
検察官による勾留請求前の段階においては、弁護士は、検察官に被疑者を勾留請求しないよう意見書を提出する等して説得を試みます。
弁護士の働きかけが功を奏せば、被疑者の勾留を回避することができます。

~勾留請求から裁判官が勾留決定するまでの間~

検察官が勾留請求をした場合、勾留をするかどうかの決定は、裁判官が行います。
そこで、検察官が勾留請求を行う意向である場合、弁護士は、裁判官に対して勾留の決定をしないように働きかけます。
勾留は、裁判官が勾留の理由や必要性があると判断した場合に認められます。
ですから、弁護士は、裁判官に対して、被疑者から聞き取った事情や収集した証拠をもって、勾留の理由や必要性がないことを主張します。
裁判官との面会や意見書の提出を通じて、弁護士が説得することにより、裁判官が勾留請求を認めなければ、被疑者は釈放されることとなります。

~勾留決定後~

裁判官から勾留決定が出された場合でも、これに対して不服を申し立てることが可能です。
裁判所が行った勾留決定が違法であることを主張して、取消しを求める不服の申立てを準抗告といいます。
ただ、一度、裁判官のした決定を覆すことを要求する手続きですから、ハードルは高く、認められる確率は低いのが実際のところです。 
ですから、刑事事件の経験が豊富な弁護士に依頼するのが望ましいといえるでしょう。
また、準抗告以外にも勾留取消の職権発動を求めて、裁判官を説得したり、勾留の執行停止を求めたりする手段があります。
勾留の執行停止は、被疑者に入院の必要性がある場合や両親・配偶者等の危篤または死亡した場合などに勾留の執行を停止する手続きであり、裁判官が職権で判断します。
このような事情がある場合、弁護士は、裁判官に面談を申し入れるなどして、勾留の執行停止を促します。

起訴後の釈放(保釈)については次回のコラムでご紹介します。

東京都墨田区の刑事事件でお困りの方、警察に逮捕されたご家族、ご友人の早期釈放を望む方は、刑事事件に強いと評判の「弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所」にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士は、ご依頼いただいたその日から、逮捕された方の釈放に向けた活動を行います。
初回法律相談:無料

不正なチケット転売の規制が開始されました

2019-06-14

今日から、「特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律」(以下「チケット不正転売禁止法」)が施行され
・チケットの不正転売
・不正転売を目的とするチケットの譲受け
が禁止されているのをご存知でしょうか。

◇特定興行入場券の不正転売の禁止等による興行入場券の適正な流通の確保に関する法律(チケット不正転売禁止法)◇

~目的~

この法律は、特定興行入場券の不正転売を禁止するとともに、その防止等に関する措置等を定めることにより、興行入場券の適正な流通を確保し、もって興行の振興を通じた文化及びスポーツの振興並びに国民の消費生活の安定に寄与するとともに、心豊かな国民生活の実現に資することを目的とします。(同法第1条から抜粋)

人気アーティストのコンサートやスポーツ観戦のチケットをインターネットのオークションサイトや、掲示板において高額で取り引きされているのをご覧になった方もいるのではないでしょうか。
高額で人気チケットを転売して利益を得ることを目的にした、チケットの買い占め等によって、正規ルートでのチケットの購入が困難になって困った方もいるかと思います。
また、この様な買い占め行為が、集客にも影響を及ぼし、主催者側に大きな不利益をもたらすだけでなく、競技や文化の振興の妨げになっているとも言われています。
この様な状況を打開することを目的に施行されたのがチケット不正転売禁止法で、不正転売や、不正転売を目的としてチケットを譲り受けた場合には罰則規定も定められています。

~禁止事項~

チケット不正転売禁止法で禁止されている主な行為は
①チケットの不正転売
②不正転売を目的としたチケットの譲り受け
です。

①チケットの不正転売

同法第3条
何人も、特定興行入場券(チケット)の不正転売をしてはならない。

この法律でいう「不正転売」については、興行主の事前の同意を得ない特定興行入場券の業として行う有償譲渡であって、興行主等の当該特定興行入場券の販売価格を超える価格をその販売価格とするもの(第2条4項抜粋)です。
簡単に言うと「コンサートやスポーツ観戦等の興行主催者(チケットの販売者)の許可を得ないで、その興業のチケットを、定価以上の値段で転売してはいけません。」ということです。
ここでポイントとなるが「業として」という内容ですが、これは利益を得ることを目的として、反復継続して行う転売だという解釈でしょう。
例えば、一つのコンサートや、スポーツ観戦のチケットを複数枚正規購入して、そのチケットを購入後すぐに、定価以上の値段で転売する場合などは「業として不正転売している」と認定される可能性が高いでしょう。

②不正転売を目的としたチケットの譲受け

同法第4条
何人も、特定興行入場券(チケット)の不正転売を目的として特定興行入場券を譲り受けてはならない。

上記した第3条は不正転売行為を禁止する条文になりますが、この条文は、不正転売を目的としてチケットを購入する行為自体を禁止する内容になります。
つまり、実際に購入したチケットを不正転売していなくても、不正転売する目的でチケットを購入した時点で第4条違反となる可能性があるので注意しなければなりません。

~罰則~

上記した違反行為の有罪が確定すれば、違反者は「1年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金又は併科」が科せられます。

これまではチケットの不正転売を規制する際は、各都道府県の迷惑防止条例が適用されていましたが、インターネット上の取引等では適用が難しく、実情は野放しになっていたと言わざるを得ません。
しかしチケット不正転売禁止法が施行されたことによって、警察等の捜査当局の取締りは厳しくなることが予想されますので、コンサートやスポーツ観戦等のチケットを転売する際は十分に注意してください。

東京都内の刑事事件でお困りの方や、チケット不正転売禁止法に関する法律相談は、東京で刑事事件に強いと評判の「弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所」にご相談ください。
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東京都水上安全条例違反が初適用

2019-06-06

昨年、それまでの東京都水上取締条例の全部が改正されて「東京都水上安全条例」が施行したのをご存知でしょうか?
この条例の改正によって、これまで取締られることのなかった、プレジャーボート等の飲酒及び酒気帯び操縦が厳しく取り締まられるようになり、先日、初の摘発があり、お酒を飲んでプレジャーボートを操縦した男性が書類送検されました。

◇事件◇

先月、男性は、東京都江東区の運河において、知人10数名を同乗させたプレジャーボートを操縦しながら、ハイボール等のアルコール飲料を飲酒しました。
この日、警視庁湾岸警察署が、運河の岸で取締りを行っており、呼気検査によって基準値を超えるアルコール濃度が検出されて検挙されたようです。
(令和元年6月4日付け「TBSNEWS」を参考)

◇東京都水上安全条例◇

冒頭に記載したように、昨年に東京都水上安全条例が施行されるまで、お酒を飲んでプレジャーボート等の小型船舶を操縦した行為を取り締まるための法律は、「船舶職員及び小型船舶操縦者法」の小型船舶操縦者の遵守事項でしか規制がありませんでした。
とはいうものの、この遵守事項に違反した場合でも、罰金等の刑事罰の規定はなく、船舶免許に関する行政処分の対象にしかなりませんでした。
お酒を飲んで車を運転した場合ですと、道路交通法違反が適用されて刑事罰の対象となるのに対して、小型船舶の飲酒操縦は、何の法律でも取締りがなされていなかったという実態だったのです。
しかし、2016年の夏に、警視庁が実施した実態調査において、水上オートバイの47%、プレジャーボートの11%で飲酒操縦が確認されたことに裏付けられるように、一部の水上バイク等の小型船舶利用者による、危険な航行や、迷惑行為が社会問題となりつつあり、一部のメディア等でも取り上げられたことによって社会の注目を集めたことや、2020年に東京オリンピックが開催されることを背景に、小型船舶の飲酒運転を厳しく取り締まるための東京都水上安全条例を施行したようです。

~適用条文~
第12条
何人も、水上において、酒気を帯びて小型船舶を操縦してはならない。

~罰則規定~
第26条1項1号(酒酔い操縦)
第12条の規定に違反して小型船舶を操縦した者で、その操縦をした場合において酒に酔った状態(アルコールの影響により正常な操縦ができないおそれのある状態をいう。)にあったもの。
3月以下の懲役又は50万円以下の罰金

第26条3項1号(酒気帯び操縦)
第12条の規定に違反して小型船舶を操縦した者で、その操縦をした場合において身体に公安委員会規則で定める程度以上にアルコールを保有する状態にあったもの。
30万円以下の罰金

※罰則の対象となるアルコール濃度は、呼気濃度0.15ミリグラム以上です。
ちなみに、警察官によりアルコール検知を拒否したり、検知を妨害した場合は20万円以下の罰金が科せられる可能性があります。(第26条4項1号)

◇東京都水上安全条例違反で検挙されたら◇

自動車の飲酒運転と同様に、東京都水上安全条例違反が発覚すれば、逮捕される可能性がありますが、飲酒検知に応じて、取調べ等の必要な捜査に応じていれば逮捕される可能性は低いでしょう。
しかし、警察官による検知を免れようとしたり、現場から逃走や、飲酒事実を隠蔽しようとした場合は逮捕されることも考えられます。
何れにしても、取調べ等、警察において必要な捜査を終えると、事件は検察庁に送致されます。
そして検察官によって起訴されるか否かが決定するのですが、初犯であれば略式罰金となる可能性が非常に高いと考えられます。

~前科になるの?~

起訴された場合、通常であればその後の刑事裁判で刑事罰が決定するのですが、略式罰金の場合は、略式起訴という手続きによって刑事裁判は行われず、指定された罰金を納付すれば全ての刑事手続きが終了します。
略式罰金も「前科」となります。
前科は一般に公表されるものではありませんが、その後の社会生活において不利益を被る可能性があるので注意しなければなりません。
また、前科は捜査機関に記録として残りますので、その後、何らかの犯罪を犯してしまった場合、量刑が重くなる原因にもなりかねません。

東京都水上安全条例違反で検挙されてしまった方、東京都内の刑事事件でお困りの方は、刑事事件に強いと評判の「弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所」にご相談ください。
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警視庁小岩警察署の留置場生活

2019-03-05

逮捕されたご家族やご友人が、警察署の留置場でどのような生活を送っているか全く想像ができず心配な方もいるのではないでしょうか。
本日のコラムは、留置場での看守経験のある元警察官から聞いた、警察署の留置場生活についてご紹介いたします。

◇日課◇
警察署によって異なりますが、基本的な日課は以下のとおりです。
・午前6時30分~ 起床
・午前7時~    朝食
・午前7時30分~ 運動
・午後0時~    昼食
・午後5時~    夕食
・午後8時30分~ 就寝準備
・午後9時~    就寝
これらの日課時限以外に警察署や検察庁での取調べや弁護士との接見、家族との面会などが行われます。

◇運動◇
留置場では運動場と呼ばれる場所があり、そこで看守が立会いし、髭剃りや爪切り、他の被疑者と雑談などをして過ごします。
運動場と聞くと広いスペースを想像するかと思われますが、ランニングをするまでの広さはなく、警察署によって5畳程度の広さしかない運動場もあります。

◇入浴◇
入浴の回数は夏と冬とで異なりますが、基本的に、週に2回程度、入浴することができます。
複数人での入浴となり、入浴中は看守が自殺防止などのため、監視窓から入浴状況を確認します。
入浴時間は概ね決められており、看守から交代時間を告げられます。

◇洗濯◇
留置場では週に1回程度、看守に洗濯をしてもらいます。
看守が場内の洗濯機と乾燥機を使い洗濯し、洗濯した衣類を戻してもらいます。

◇健康診断◇
留置場には月に1,2回、医師の健康診断を受けます。
通常、身体検察室において、簡単な問診と胸に聴診器を当てる程度です。
緊急に医療機関の受診を希望する場合は、看守に医療機関まで護送してもらい、看守の立会いのもと、医師の診察を受けます。

◇食事◇
留置場では官弁と呼ばれる無料で支給される食事と、自弁と呼ばれるお金を払って自費で購入する食事があります。
官弁はパンや簡単な総菜で質素なものが多いのですが、自弁を注文すれば、官弁にはない暖かい弁当や麺類を食べれる場合があります。
自弁の種類は、警察署によって異なり、お菓子類も自費で購入することができます。

◇読書◇
留置場では官本と呼ばれる本を無料で借りることができ、房内で過ごす就寝までの間、官本を読むことができます。
借りることができる本は3冊程度を決められていて、朝に自分で借りたい本を選び、房内に持ち込みます。
官本の種類としては、小説や漫画などがあります。
また、好きな本を差し入れてもらって読むことができますが、看守により本の記載内容の確認が行われた後、房内に持ち込むことができます。

◇会話◇
留置場では同部屋の人との会話が禁じられる場合もありますが、基本的には世間話などの会話は認められております。

◇手紙◇
接見禁止処分で外部との手紙のやり取りを禁じられている以外は手紙を外部に送ることができます。ボールペンは無料で貸してもらえますが、原則として、被疑者ノートを書いたり、手紙を書く際にしか貸してもらえません。

◇お金◇
最低限の生活用品、食事は提供されますが、それ以外の物品は自費で購入することができるので、留置場での生活においても、ある程度のお金が必要になります。

◇男女の別◇
逮捕されるのは男性も女性も同じです。基本的には同じルールに基づき生活を送ることとなりますが、女性を留置する場合は、担当する看守も女性にしなくてはならないなどの決まりがあります。
したがって、女性を留置できる留置場の数は限られていているので、逮捕された場所から遠く離れた警察署の留置場に留置される場合もあります。

◇留置場と拘置所の違い◇
留置場も拘置所も身柄を拘束する場所という点では同じですが、管轄が違います。
警察署の管轄となっているのが留置場で、法務省の管轄となっているのが拘置所です。
逮捕され、身柄を拘束する必要がある場合、ほとんどが留置場に入ることになり、取調べ担当の警察官が留置場の近くの環境にいるということが、捜査を早く終わらせることができるという犯人の利益にもなるのです。
また、起訴されると基本的に拘置所に移されることがあります。
拘置所は刑務官によって監視を受けることになります。

ご家族、ご友人が逮捕されて、東京都内の警察署の留置場に収容されている方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
初回法律相談:無料
警視庁小岩警察署までの初回接見費用:37,500円

【東京の刑事事件に強い弁護士】今年から始まった司法取引を解説

2018-11-26

先日、日産自動車の代表取締役が金融商品取引法違反で逮捕され、日本だけでなく世界中に衝撃が走りました。
新聞等の報道によりますと、この事件の捜査には、今年から始まった司法取引が適用されたと言います。
日本の司法取引は今年の6月から開始され、今回の事件が2例目だと報道されていますが、本日は、日本版司法取引に関する質問に、東京の刑事事件に強い弁護士がお答えします。

Q.司法取引について教えてください。
A.司法取引はアメリカ等の先進国ではかなり昔から行われており、それなりの成果を上げています。
日本の司法取引は、海外で行われている司法取引と異なるものですが、他人の犯した犯罪の捜査に協力したり、他人の犯した犯罪を密告することで、自分の犯した犯罪についての罰を軽くしてもらう等の恩恵をうける点では同じです。

Q.どんな犯罪を犯した犯人が対象になるのですか?
A.司法取引の対象となるのは「特定犯罪」の被疑者・被告人です。
特定犯罪は、限定列挙されていて、殺人、強制性交等罪等の生命・身体犯や死刑や無期の懲役・禁錮に当たる罪は除外されています。
刑法犯では、詐欺や恐喝、横領、文書偽造等が、その他覚せい剤取締法違反等の薬物事件、財政経済犯罪、組織犯罪処罰法違反等が「特定犯罪」とされています。
今回の金融商品取引法違反も、対象事件の一つです。

Q.捜査に協力した場合の恩恵とはなんですか?
A.協力者が犯した犯罪の刑事罰が軽減されたり、刑事手続きに便宜が図られます。
無罪になることはありませんが、不起訴処分や公訴取消等の刑事罰の軽減や、即決裁判手続きによって刑事手続きが短縮されることもあります。

Q.日本版司法取引のメリットは何ですか?
A.警察や検察等の捜査をしている側からのメリットと、被疑者・被告人側からのメリットがあります。
まず警察や検察等の捜査をしている側からすれば、密行性が高くて、これまで捜査が困難だった犯罪の捜査をスムーズに進展させたり、薬物の密売事件や企業犯罪における主犯格の摘発や、組織犯罪等など共犯者がいる事件の真相究明につながると考えられます。
協力した被疑者や被告人にとっては、先ほどの質問でお答えしたとおり恩恵を得ることがメリットになるでしょう。

Q.日本の司法取引についてどう考えますか?
A.まだ適用例がほとんどないので、この制度が今後の刑事手続きにどの程度の成果をもたらすのかは判断がつきかねます。
ただ一つ言えることは、今回の事件でもわかるように、これまで捜査が難しかった企業犯罪や、経済犯罪にまで捜査のメスを入れやすくなり、その核心に迫りやすくなったということでしょう。
今後の捜査の行方を見なければわかりませんが、今回の事件で起訴、有罪までいけば、検察等の捜査当局は、今後も司法取引を積極的に活用するのではないでしょうか。

司法取引制度の利用を考えている方は、必ず刑事事件に強い弁護士に相談するようにしてください。
~日本版司法取引の利用を考えておられる方は弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。~

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