不燃物の不法投棄で在宅捜査に

2021-04-22

不燃物の不法投棄で在宅捜査に

いわゆる白物家電などの不燃物を正規の手続に則らずに捨てる不法投棄をした場合の罪と、在宅捜査について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説致します。
【ケース】
東京都台東区上野在住のAは、台東区上野で働く契約社員です。
Aの家では洗濯機と冷蔵庫が相次いで故障したことから、新しく購入しようと考えました。
そこで、インターネットのオークションサイトやいわゆるフリーマーケットアプリで自分が使いたい商品を探し、それを購入しました。
その際、古くなった洗濯機と冷蔵庫の置き場に困ってしまったAは、台東区上野にあるオフィスビルのゴミ集積所を見かけ、テナント以外が深夜に入れることと洗濯機・冷蔵庫を置くだけのスペースがあることを確認しました。
そしてある日の深夜、自家用車にそれらを積み込んで件のゴミ集積所へ持ち込み、無断で立ち入りおいて帰る、不法投棄行為をしました。

後日、オフィスビル管理会社からの相談を受けた台東区上野を管轄する上野警察署の警察官は、捜査でAによる犯行との裏付けを取り、在宅捜査を開始しました。

≪ケースは全てフィクションです。≫

【ゴミ捨てについて】

家電製品を新しく購入する場合、古くなったものの処分に困るという場合があるかもしれません。
製品や家電量販店、あるいは通販業者によっては、それを下取りの対象として引き取ったり、格安で処分してくれたりします。
一方で、リサイクルショップやインターネットのオークション、フリーマーケットアプリなどで購入した場合、自分で処分しなければならないことが多いでしょう。

ゴミ回収の歴史を見てみると、以前は自分たちで焼却・埋め立て処理していてたり、落語に出てくるような‘くずや‘さんが回収して再利用したりして処理していたようです。
1900年に「汚物掃除法」という法律ができたことで、ごみの収集方法や処分方法は市町村がその責務を負うというルールになり、1954年施行の「清掃法」では、市町村が行う処理・収集に住民が従う努力をするよう定められました。
もっとも、それまでの処理方法としては燃焼が中心で、各家庭に設置された焼却炉での燃焼や野焼きにより、各人が処理していました。
しかし、高度経済成長期に入りゴミの量が増えてきたことにより空き地や河川敷などに不法投棄されることも増えたようです。
そこで、1970年に施行された「廃棄物処理法」により、現在のような廃棄物の処理方法などを定めたルールが整備されるようになりました。

【不法投棄について】

廃棄物の処理及び清掃に関する法律(以下、「廃棄物処理法」と略します。)では、その16条で「何人も、みだりに廃棄物を捨ててはならない。」と定められ、同25条1項14号で「第十六条の規定に違反して、廃棄物を捨てた者」に「五年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。」と規定されています。

たかがポイ捨て、とお思いの方もおられるかもしれませんが、不法投棄には厳しい刑罰が規定されているのです。
家庭ごみを一度だけ不法投棄した、という場合にすぐに実刑(懲役刑)が科せられる可能性は低いと考えられますが、その回数や程度、前科の有無によっては正式裁判になる可能性があります。

また、Aのようにビルの集積所に入って不法投棄する行為は、建造物侵入罪にあたる可能性が高いです。
邸宅侵入罪は刑法130条で「正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、三年以下の懲役又は十万円以下の罰金に処する。」と定められています。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部には、廃棄物処理業者の方、あるいは一般の方が不法投棄をしてしまい、在宅捜査中であるという御相談を受けます。
不法投棄の場合、取調べでのアドバイスや御自身の考えを纏めた弁面調書・上申書の作成、ケースのように勝手にビルの集積所などに不法投棄する場合や、コンビニなどに設置されているゴミ箱に不法投棄する場合には、ゴミの引き取り、示談交渉などが必要になると考えられます。
東京都台東区上野にて、不法投棄により在宅捜査を受けている方がおられましたら、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部に御連絡ください。

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