危険ドラッグで鑑別所へ

2021-03-15

危険ドラッグで鑑別所へ

いわゆる危険ドラッグを使用・所持していた場合に問題となる罪と、少年の場合の少年鑑別所送致について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説致します。
【ケース】
東京都昭島市在住のAは、昭島市内で仕事をしている18歳です。
Aには職場に素行の良くない先輩がいて、その先輩Xから「合法ドラッグ」を称する錠剤を進められ、購入して使用していました。
ある日、Aの家に昭島警察署の警察官が来て、「Xさんが危険ドラッグで逮捕されました。貴方にもその嫌疑が掛かっています。」と言われ、尿検査と家宅捜索が行われました。
その際、AがXから受け取った危険ドラッグも押収されています。

Aは、昭島警察署の警察官から「尿とドラッグの鑑定が終わったらまた来ます。」と言われました。
Aの保護者とAは、危険ドラッグで問題となる罪と今後の見通しについて、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士に相談しました。

≪ケースは全てフィクションです。≫

【危険ドラッグについて】

まずは危険ドラッグについて御説明します。
危険ドラッグは、法律で規制されている成分と酷似した成分を含む薬物を指す言葉です。
「脱法ハーブ」「合法ドラッグ」「お香・アロマ」など、それだけ聞くと違法ではないようなイメージを抱いてしまいますが、後述のとおり危険ドラッグについても規制されています。

なぜ危険ドラッグが規制されているかと言うと、合法を謳っているものの、その成分は覚醒剤や大麻といった規制薬物と酷似した成分を含んでいて、摂取することで意識障害や吐き気、嘔吐、痙攣、錯乱状態などの症状を引き起こす、極めて危険な薬物だからです。
事実、危険ドラッグの摂取により呼吸困難、錯乱するなどにより死亡するケースも報道されています。

危険ドラッグについて、以前は法律の規制とのいたちごっこが続いていましたが、平成25年以降は包括指定という形で規制対象を広くするかたちをとりました。

現在、危険ドラッグは医薬品医療機器等法(以下では薬機法と略します。)という法律で規制されています。
薬機法上、危険ドラッグは「指定薬物」と定義され、医療や研究目的以外での製造・輸入・販売・授与・所持・購入・譲受け・使用が禁止されています。(薬機法76条の4)
そして、これに違反した場合、「三年以下の懲役若しくは三百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。」と規定されています。(薬機法84条26号)

【少年鑑別所について】

次に、少年鑑別所について御説明します。
ケースの場合、20歳未満の少年が起こした事件ですので、少年事件として(少年は男女を問いません。)成人とは異なる取り扱いがなされます。
そのひとつに、観護措置決定というものがあります。
観護措置決定は、対象となる少年を少年鑑別所に留め置き、普段とは異なる環境での行動を観察したり、心理学や社会学に基づいた検査などをしたりすることを意味します。
観護措置は、①勾留に代わる観護措置、②捜査勾留終了後の観護措置、③在宅捜査後の観護措置、などが考えられます。
①については、東京管内ではあまり多くありませんが、起訴後72時間以内に行われる勾留決定に代わり行われる観護措置です。
勾留に代わる観護措置は10日間で延長はできませんが、その後家庭裁判所に送致され、そこから起算して4週間の観護措置が行われることになります。
②については、最大で20日間、警察署などの留置施設で勾留されて捜査を受けた後に、家庭裁判所に送致されて行われる決定です。
③については例外的な措置ではありますが、在宅事件で家庭裁判所に送致された後、家庭裁判所調査官などが必要であると判断した場合に採られる措置です。

制度上、観護措置は在宅で行うことが出来るとされていますが、実務上そのほとんどが収容鑑別というかたちで行われます。
観護措置により得られるメリットは多々ありますが、一方で、最大で4週間(一部は8週間)の身柄拘束が継続されることは少年の社会復帰に不利益を生じさせることに繋がることも考えられます。
東京都昭島市にて、お子さんが危険ドラッグを所持・使用していたことで観護措置により少年鑑別所に送致される可能性がある方がおられましたら、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部に御連絡ください。
少年にとって必要な対応について検討し、御説明致します。

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