セクハラと刑事事件

2019-02-01

~事件~

東京都葛飾区の不動産会社に勤めるAさんは、会社で営業部長の職にあります。
Aさんには、10名の部下がいますが、その中でも昨年4月に新卒で採用した女性社員のことを気に入って親しくしていました。
この女性社員も、Aさんに対して非常に親しく話しかけてくることから、Aさんは、女性社員と相思相愛だと思い込んでいました。
最初は、指導する際に軽く身体に触れる程度でしたが、徐々にAさんの行動はエスカレートしていき、先週行われた営業部の新年会では、酒に酔った勢いも手伝って、女性社員にキスをしたり、スカートの中に手を入れてしまいました。
その翌日、女性社員は欠勤し、Aさんのもとには「セクハラで訴えます。」と女性社員からのメールが届きました。
Aさんは、女性社員への一連の行為がセクハラに当たり会社から何らかの処分がくだることは覚悟していますが、これらの行為が刑事罰の対象になるのか不安です。、
(フィクションです)

◇セクハラ◇

セクハラとは、セクシュアルハラスメントの略称のことで、性的な嫌がらせや相手の意に反する性的な言動によって不利益を受ける職場でのハラスメントです。
厚生労働省は
①職場において、労働者の意に反する性的な言動が行われ、それを拒否したことで解雇、降格、減給などの不利益を受けること(対価型セクシュアルハラスメント)
②性的な言動が行われることで職場の環境が不快なものとなったため、労働者の能力の発揮に大きな悪影響が生じること(環境型セクシュアルハラスメント)
と、セクハラを定義しています。
一昔前からセクハラが社会問題化されて、行き過ぎたセクハラ行為が刑事事件化するケースも少なくありません。

◇セクハラが刑事事件化されると◇

セクハラ行為で成立する犯罪として考えられるものとしては
~強制わいせつ罪等~
相手の体を触ったり、今回の事例の様に急にキスをしたりといった場合には強制わいせつ罪となってしまう可能性があります。
そして、性交渉を迫ったような場合は強制性交等未遂となってしまうことがあります。
~準強制わいせつ罪等~
相手が酔っていたり、断れない状態に追い込んだりして、わいせつ行為や性交渉を行った場合は準強制わいせつ罪、準強制性交等罪となります。
~傷害罪~
度重なるセクハラ行為で相手が、うつ病などの精神疾患を発症すれば、傷害罪となってしまう可能性があります。
セクハラ行為と、病気との因果関係を裏付けることは困難でしょうが、それが立証された場合は、傷害罪が適用されるおそれがあるでしょう。
過去には、故意的に騒音を発して、相手をノイローゼに陥らせたとして、傷害罪の成立を認めた判例があります。
~強要罪~
相手に義務のないことを強要したとして強要罪となる可能性があります。
このほかにも侮辱罪や各都道府県の東京都の迷惑防止条例違反など、セクハラ行為は、あらゆる法律の適用を受けて、刑事罰が科せられる可能性があります。

◇刑事弁護活動◇

セクハラは被害者が被害届を出すことで刑事事件化することが多いです。
そこで、被害者の方と示談を締結し、被害届を取下げてもらうことができれば、不起訴処分となる可能性が大きくなります。
しかし、性的被害を受けた被害者の処罰感情は非常に強く、加害者本人からの示談を受け入れてもらえる可能性は非常に低いでしょう。
そこで、セクハラ被害者との示談交渉は、刑事事件専門の弁護士に依頼することを、お勧めします。
弁護士を通じて交渉することで、被害者との示談を締結できる可能性が高まり、刑事罰を回避できる可能性が生じます。
また、早期に刑事事件専門の弁護士を介入させることで、起訴されて、正式な裁判を受けることになったとしても最終的な刑事処分を軽減することができます。

東京都葛飾区の刑事事件でお困りの方、自身のセクハラ行為が刑事事件に発展する可能性のある方は、事件の早期解決を目指す「弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所」の刑事事件専門の弁護士にご相談ください。
初回法律相談:無料

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