借金返済中でも刑事事件に?

2021-03-18

借金返済中でも刑事事件に?

ローンや借り入れなどで借金をして、滞りなく返済ができているにもかかわらず問題となる場合と刑事事件・民事事件の違いについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説致します。
【ケース】
東京都港区六本木在住のAは、港区六本木の会社に勤める会社員です。
Aは資金運用をしようと考えた時に、知り合いの不動産営業の者から「フラット35でマンションを買ってその部屋を自分で使わずに返済する金額以上の金額で誰かに賃貸すれば、利益が得られる」と聞きました。
そこで、Aは金融機関に行き、港区六本木のマンションをフラット35で購入しました。
その際、金融機関からは「ご自身が住むということで間違いないですよね。」と何度も念押しされましたが、自分が住むために購入すると嘘をつきました。

しかし、後日港区六本木にある金融機関から連絡が来て「融資で購入したマンションに御自身で住まわれていないことが発覚しました。然るに、法的手段をとります。」と告げられました。
Aは、滞りなく返済している場合にも刑事事件に発展するのか、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士に相談しました。

≪ケースは全てフィクションです。≫

【借金返済しているのに罪になる?】

ケースについて考えると、Aはマンションを購入し、その際の借金(ローン)を滞りなく返しています。
それにも関わらず、Aは法的手段をとると連絡を受けてしまいました。
では、一体なぜでしょう。

借金問題について、仮に借金を返済出来ないからと言ってすぐに刑事事件に発展するわけではありません。
では、どのような場合に問題となるかというと、「相手を偽って金を借りた(ローンを組んだ)場合」が問題となるのです。
ケースで用いたフラット35とは、民間金融機関と独立行政法人である住宅金融支援機構が提携して取り扱っている固定金利住宅ローンで、本人が住むことを条件に金を貸しています。
一方でAは投資運用のために住宅を購入する目的で、金融機関に対して嘘をついて申請をしていることから、相手を欺罔して金銭を受け取っていると評価され、詐欺罪が適用される可能性があります。
詐欺罪は、「相手方が事実を知れば財物の交付をしないであろうというべき重要な事項につき虚偽の意思表示をする」ことで、相手方が騙され、相手方から金品を受け取った場合に成立します。
詐欺罪の条文は以下のとおりです。

刑法246条 人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。

【このような場合にも詐欺罪が】

上記の場合のほか、例えば金融機関に対して収入や職業などを偽って借り入れした場合等も詐欺罪の適用が検討されます。
また、最近ではスマートフォンや銀行口座を、自分で使う目的がないにも拘らず契約・口座開設した場合にも詐欺罪が適用されています。
これらで得たスマートフォンやキャッシュカードは、最終的に特殊詐欺事件などで用いられることがあるため、このような詐欺事件を起こすことは絶対に避けるべきです。

【刑事事件と民亊事件の違い】

先ほど、借金を返済出来なければ刑事事件には発展しないと説明をしましたが、民事事件については異なります。
そもそも刑事事件は、法律に記載されている禁止事項に違反した場合に警察官をはじめとする捜査機関が捜査を行い、検察官が捜査で得た証拠や自身で行った取調べの状況を踏まえ起訴するか否か検討し、起訴した場合には裁判官が刑罰の判断を行うというシステムです。
一方で民事事件は、一般人同士の紛争を解決する問題になります。

つまり、ケースの場合は詐欺という法律に違反するということで刑法が定める詐欺罪に当たることから刑事事件で懲役刑などの刑罰を受けるほか、不正融資に基づいて金を貸していることから「直ぐに全額返還するように」という民事上の請求を行う可能性があります。
なお、(詐欺罪に財産刑の罰条はありませんが)刑事事件で罰金刑・科料といったかたちでお金を支払う刑罰を受けることがありますが、これは国庫に帰属するものであり、例えば被害者の弁済に充てられるなどのことはありません。
刑事事件と民事事件は別の手続きですので、罰金や懲役刑を受けたからと言って民事上の債務が無くなるわけではありません。

東京都港区六本木にて、借金を滞りなく返済しているにも関わらず詐欺罪などの刑事事件に問われる可能性がある場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部に御連絡ください。

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