闇バイト―初犯でも実刑判決?

2021-11-25

闇バイト―初犯でも実刑判決?

いわゆる闇バイトに手を染めてしまったという場合に問題となる罪と、初犯か否かという点と実刑判決について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説致します。
【ケース】
東京都杉並区在住のAは、都内の専門学校に通う21歳の学生です。
Aは浪費家で家族に言っていない借金が増え、返済が滞っていました。
そこで、「高額バイト」「闇バイト」などと書かれているツイートを探し、投稿主とやりとりして内容を聞きました。
その内容は、受け取ったキャッシュカードで現金を引き出し、紙袋に入れて駅のコインロッカーに入れるというものでした。
Aは予めその内容を調べていわゆる特殊詐欺の出し子としての作業であることに気付きましたが、指示に従い指定されたコインロッカーを開けてキャッシュカードを取り出し、近くのATMで残高を全て引き出したうえで元のコインロッカーに金を入れ、キャッシュカードは駅のゴミ箱に捨てました。
数ヶ月後、杉並区を管轄する杉並警察署の警察官がAの自宅に来て、特殊詐欺の受け子をした嫌疑で逮捕しました。

Aの家族は、Aの接見をした弁護士から「前科はないようですが金額次第で実刑判決も考えられます。」と説明を受けました。

≪ケースは全てフィクションです。≫

【高額バイト・闇バイトに注意】

「オレオレ詐欺」「お母さん助けて詐欺」「振り込め詐欺」など、これまで様々な言葉で紹介されている特殊詐欺ですが、未だにその被害は後を絶ちません。
昨年(2020年―令和2年)に発生した特殊詐欺の認知件数は1万3526件で、被害総額は約277億8000万円でした。
あくまで認知件数であり、実際に被害に遭われた方はそれ以上に居られる可能性もあります。

特殊詐欺は、その多くが「架け子」「受け子」「出し子」といった役割に分かれます。
架け子は最初に電話を架けて被害者が受け子に現金やキャッシュカードなどを渡すよう要求し、受け子が被害者宅などに行って現金やキャッシュカードを受け取ります。
出し子は、受け取ったキャッシュカードを使ってATM等で現金を引き出すか、別の口座に送金するという役割を担います。
後者については、いくつかの口座を転々とさせることで実際に金を受け取る者が分からないようにする目的があります。
ケースのように「高額バイト」「闇バイト」などと称して募集される人員は、多くが受け子や出し子といった検挙されやすい役割を任されます。
受け子や出し子については、事前に言われていた金額を受け取ることができたという場合があるようですが、実際にはお金を受け取れなかったという場合も少なくないようです。

出し子の場合、現金を引き出した場合には窃盗罪が、口座から口座に送金をするなどした場合には電子計算機使用詐欺罪が、それぞれ成立します。
罰条は以下のとおりです。

窃盗罪:10年以下の懲役又は50万円以下の罰金(刑法235条)
電子計算機使用詐欺罪:10年以下の懲役(刑法246条の2)

【前科がなくても実刑判決に?】

前科、あるいは前歴というのは、法律上の言葉ではなく、その定義があるわけではありませんが、その多くが
前科:刑事事件で有罪判決を受けた場合を指します(執行猶予付有罪判決や略式手続による罰金刑・科料を含む)
前歴:逮捕された、あるいは在宅で捜査を受けたものの不起訴になるなどして刑事罰が科せられなかった場合を指します。

刑事裁判では、裁判官が被告人の有罪/無罪と、有罪だった場合の量刑を決めます。
その際、被告人に前科があるのかないのかという点は重要視されます。
一般に、前科があればより厳しい刑事罰を科せられます。

ケースの場合、Aには前科がないことを前提としています。
しかし、前科がないからといって必ずしも執行猶予付の判決が科せられる、という訳ではありません。
とりわけ特殊詐欺は社会問題であり、刑事裁判では厳罰化の傾向にある犯罪です。
特殊詐欺事件の場合、被害金額や役割次第では、前科がなくても実刑判決を受ける可能性が十分にあります。

東京都杉並区にて、高額バイト裏バイトなどといって特殊詐欺の出し子や受け子に加担してしまった場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部に御連絡ください。
まずは逮捕・勾留されている方のもとへ接見に行き、事件の内容と前科の有無を確認した上で、実刑判決など厳しい

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