家出少女に対する未成年者誘拐事件

2019-09-24

家出少女に対する未成年者誘拐事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。

◇事件◇

東京都足立区のワンルームマンションで一人暮らしをしている会社員のAさんは、半年ほど前から16歳の女子高生とSNS上でやり取りをしています。
2週間ほど前に、女子高生が母親と喧嘩して家出したことを知ったAさんは、親切心から、この女子高生を自宅マンションに寝泊まりさせています。
相手が未成年の女子高生であることからAさんは気を使い、自分はソファーで寝泊まりし、女子高生にベッドを使わせており、わいせつな行為は一切していませんでした。
しかし昨日、Aさんは、女子高生の両親から届を受けて捜査していた警視庁綾瀬警察署の捜査員によって未成年者誘拐罪の容疑で逮捕されてしまいました。
(フィクションです)

◇未成年者略取(誘拐)罪◇

未成年者略取(誘拐)罪とは、未成年者をその生活環境から離脱させて、犯人もしくは第三者の事実的支配下に移すことにより成立する犯罪です。
略取(誘拐)罪は、略取(誘拐)された被害者の自由を守るためにある法律ですが、未成年者略取(誘拐)罪にあっては、それだけでなく、親権者等の保護監督権を守るための法律でもあります。
つまり、今回の事件のように、女子高生が自らの意思でそれまでの生活環境から離脱して、第三者の事実的支配下に入ったとしても、親権者である両親の承諾がなければ、両親の保護監督権を侵害することとなり、未成年者略取(誘拐)罪が成立する可能性があるので注意しなければなりません。

◇略取と誘拐の違い◇

未成年者略取罪未成年者誘拐罪も、未成年者をその生活環境から離脱させて、犯人もしくは第三者の事実的支配下に移すことにより成立する犯罪に違いありませんが、略取罪と誘拐罪では、その手段に違いがあります。
「略取」とは、犯行の手段として暴行や脅迫を用いる場合であり、「誘拐」とは欺罔や誘惑を用いる場合です。

◇なぜ犯罪になるの?◇

どうしてAさんの行為が犯罪になるの?と疑問を持つ方もおられるかもしれません。
誘拐とは、虚偽の事実をもって相手を錯誤に陥れる場合のほか、その程度にまで至らなくても、甘言をもって相手方の判断を誤らせた場合でも未成年者誘拐罪の「誘拐」に当たります。
特に相手が未成年の場合は、判断力が未熟であるが故に、正しい判断をするのが難しく、そんな未成年に対して「よかったらウチに泊っていってもいいよ。」と言えば、それは、この法律でいう誘拐となり、未成年者誘拐罪が成立する可能性が高いです。

◇「故意」について◇

未成年者略取(誘拐)罪が成立するには、行為者に、相手が未成年であることの認識が未必的にでも必要となりますが、親権者等の保護監督権侵害の事実までを認識する必要はありません。
この法律の特徴は、その成立に特定の動機や、目的の存在を必要としないことです。
たとえ動機が憐憫の情いよる場合や保護あるいは養育する目的であっても、不法に相手方を実力支配下に置く意思があれば、未成年者略取(誘拐)罪が成立します。

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