警視庁本所警察署の共犯事件

2019-04-02

◇事件◇

無職のAさんは、半年以上前にリストラにあい、それ以降仕事をしていません。
そんな中、偶然パチンコう店で知り合った男から、他人の家に空き巣に入って金儲けしようという話を持ち掛けられました。
最初は断ったAさんでしたが、ますます生活が困窮してきたから、この男の誘いにのることにしました。
事前に相談して、東京都墨田区の豪邸に侵入することを決めた二人は、犯行前に近所のパチンコ店で合流することにして別れました。
しかしAさんは、怖くなって約束の場所には行きませんでした。
そして、その翌日のニュースで男が一人で犯行を実行したことを知ったのです。ニュースによると男は、犯行中に帰宅した家人に見つかったので、家人に持っていたナイフを突きつけて現金を奪おうとしたらしく、警視庁本所警察署強盗未遂罪で現行犯逮捕されていました。
(フィクションです)
実行行為に加わっていないAさんも、警察に逮捕された男と同じ刑責を負うのでしょうか?

◇Aさんも刑事責任を負う◇

今回の事件は男が単独で犯行を実行していますが、事前に犯行を相談、計画しているAさんにも刑事責任が及ぶと考えられます。
二人以上の者が一定の犯罪を共謀した以上、共謀者による実行行為の分担を必要とせず、そのうちの少なくとも一人がその実行をすれば、直接には実行行為に関与しなかった者をも含めて共謀者の全員が共同正犯としての刑責を負います。
つまりAさん自身は、犯行を思いとどまり実行に着手していませんが、事前共謀した男が犯行に及んでいる以上、Aさんも刑事責任を負うことになるのです。
今回の事件でAさんが刑事罰を免れるには、男に対して共謀から離脱する意思を伝えた上で、更に、男に犯行を中止するように働きかけなければなりません。
ちなみにAさんについては、自らの意思で犯行を止めているので、中止未遂で減軽の対象となりそうですが、共犯者によって犯行が継続されて犯罪が既遂に達しているので、中止未遂規定は適用されません。

◇Aさんに科せられる刑事責任◇

上記のように、Aさんが刑責を負う可能性は非常に強いと考えられますが、はたして逮捕された男と同じ強盗未遂罪の刑責を負うのでしょうか。

~共犯の錯誤の意義~
犯行を実行した者の犯罪行為と、共犯者の認識していた事実が一致しない場合を「共犯の錯誤」といい、原則として共犯者の故意は阻却されますが、構成要件の重なる範囲において、軽い罪の共同正犯となります。

=認識した事実より発生した事実の方が重い場合=
今回の事件のように、窃盗を共謀したにもかかわらず、共犯者が強盗を実行した場合、窃盗の共同正犯としての刑責を負います。

=認識した事実よりも発生した行為の方が軽い場合=
例えば、強盗を共謀したら窃盗を実行した場合、窃盗の共同正犯となります。

=結果的加重犯の場合=
暴行を共謀したら共犯者が傷害を実行した場合のように、基本となる行為を共謀した結果、重い結果が発生したら、重い罪の共同正犯となります。

刑事事件に強いと評判の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所では、これまで数多くの刑事事件の刑事弁護活動を行ってきた実績がございます。
知人と共謀して刑事事件を起こしてしまった方や、刑事事件を起こして警察に逮捕された人と事前に共謀していた方など、共犯事件に関する法律相談を幅広く受け付けておりますので、刑事事件にお困りの方は、お気軽にご相談ください。
無料法律相談のご予約は、フリーダイヤル0120-631-881にて、24時間受付けております。
初回法律相談:無料
警視庁本所警察署までの初回接見費用:37,300円

ページの上部へ戻る