警視庁四谷警察署に逮捕されるか

警視庁四谷警察署に逮捕された場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。

◇事件◇

Aさんは、新宿二丁目でバーを経営しています。
一ヶ月ほど前に、バーのお客さんが酔いつぶれて、閉店時間を過ぎてもカウンターに座ったままイビキをかいて寝ていたので、Aさんは、店を閉めて帰る際に、お客さんをお店の外に出して、道路上に寝かせて帰宅しました。
そしてこのお客さんは、翌日の早朝に路上で死亡しているのが発見されました。
現場を管轄する警視庁四谷警察署は、保護責任者遺棄致死罪で捜査しており、近くの防犯カメラには、Aさんが、死亡したお客さんを路上に放置している映像が撮影されていたようです。
Aさんは、警察に逮捕されるか不安で、刑事事件に強いと評判の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所に法律相談しました。
(フィクションです。)

◇保護責任者遺棄致死罪◇

幼児や高齢者、身体障害者、病人を保護する責任がある者が、放置したり、生存に必要な保護をしなかったりして、要保護者を死亡させると、保護責任者遺棄致死罪となる可能性があります。

保護責任者遺棄致死罪は、刑法第219条に規定されている法律ですが、ここで法的刑は規定されておらず、保護責任者遺棄致死罪で起訴されて有罪が確定した場合は、刑法第218条に規定されている保護責任者遺棄罪の法定刑(3年以上5年以下の懲役)と刑法第204条に規定されている傷害罪の法定刑(15年以下の懲役又は50万円以下の罰金)と比較して、重い刑が言い渡されるので、実質、保護責任者遺棄致死罪の法定刑は「3カ月以上15年以下の懲役」となります。

保護責任者遺棄致死罪で客体となる要保護者とは、老年者、幼年者、身体障害者又は病者です。ここでいう「病者」とは、刑法第217条に規定されている「遺棄罪」でいうところの疾病のために扶助を必要とする者と同じ意味です。病気や傷害等により、肉体的、精神的に疾患のあることを意味し、その原因のいかん、治癒の可能性の有無、疾病期間の長短は問われません。薬物等の影響や、泥酔により意識を失っている者もこれに含まれます。
ちなみに、扶助を必要とする者とは、他人の助けがなければ日常生活を営むための動作ができない者で、生活資力を自給し得るかどうかは問われません。

続いて保護責任者遺棄致死罪で主体となるのは、上記客体を保護する責任のある者に限られます。保護責任は、法令の規定、契約、慣習、事務管理、条理によって発生する法律上のものでなければなりません。幼児の保護者や、老人の介護者は当然のこと、病人を看護する看護師や、幼児の面倒をみるベビーシッターも保護責任者遺棄致死罪の主体となるでしょう。

◇事例を検討◇

今回の事件を検討します。
まず、保護責任者遺棄致死罪が成立するための要件を整理すると
①老年者、幼年者、身体障害者、病者など他人の扶助を必要とする者(客体)
②上記(客体)を保護する責任のある者(主体)
③上記(客体)を遺棄するか、その生存に必要な保護をしない(行為)
④上記(客体)が死亡する(結果)
となります。
まず①に、今回の事件で死亡した、バーのお客さんが該当するかについてですが、最高裁の判例で、泥酔して高度の酩酊により身体の自由を失い、他人の扶助を要する状態にある者も、保護責任者遺棄致死罪の「病者」に当たるとされているので、該当する可能性が高いでしょう。
続いて②にAさんが該当するかについてですが、泥酔者に対する保護責任がしばしば問題となっており、これまで泥酔者に対する保護責任が認められた例としては、一緒に飲んでいて泥酔した仲間を、いったんは介抱されていたものの、その後放置して死亡させた事件や、タクシーの運転手が、タクシーの中で泥酔して寝込んだ客を、タクシーから降ろして路上に放置して死亡させた事件等があります。
これら過去の事件を考えると、自分の店で泥酔して寝込んでいる客に対して、店主であるAさんには保護責任があると考えるのが妥当ではないでしょうか。
最後に、店外に連れ出す行為について検討します。
保護責任者遺棄致死罪でいう「遺棄」とは、要保護者を場所的に移動させるだけでなく、置き去りのように、要保護者を危険な場所に遺留して立ち去る行為も含まれます。
Aさんは、泥酔して店内で寝ているお客さんを店外に連れ出して、路上に放置している行為は「遺棄」に該当するでしょう。

◇逮捕されるか◇

保護責任者遺棄致死罪は、人の生命という重大な結果が生じている事件ですので、逮捕されるリスクは非常に高いと考えていいでしょう。
また今回の事件ですと、泥酔した客を放置した路上の環境によっては、未必の故意での殺人罪が適用される可能性があるので、警察等での取調べには十分に注意しなければなりません。

警視庁四谷警察署に逮捕されるか不安のある方、保護責任者遺棄致死罪のような刑事事件に強い弁護士を東京都内でお探しの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
初回法律相談:無料
警視庁四谷警察署までの初回接見費用:34,900円

keyboard_arrow_up

0120631881 問い合わせバナー LINE予約はこちら