決闘罪で高校生が書類送検

2019-11-01

決闘罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。

◇事件◇

先日、決闘罪傷害罪で、2名の高校生が検察庁に書類送検されました。
令和元年10月31日付けのスポーツ報知の記事によりますと、書類送検された二人は、直接の面識はなく、事件までは共通の知人を通じてSNS(LINE)でやり取りする程度の仲だったようですが、SNS上でのやり取りからトラブルに発展し、一人の少年がLINEで「タイマン(1対1の対決)をしよう」と決闘を申し入れ、それにもう一人が応じたために、今回の事件に発展したようです。
喧嘩の当日は、お互いが仲間を連れて指定の場所に集まり、事前に、「凶器は使わない」「顔面を殴るのはあり」「ギブアップするまでやる」「被害届は出さない」などのルールを決めて、喧嘩を始めましたが、決着がつく前に通報を受けた警察官によって制止され、お互いが軽傷を負ったようです。
(令和元年10月31日付けのスポーツ報知の記事を参考)

◇決闘罪って?◇

殴り合いなどの喧嘩は、通常、刑法に定められている「暴行罪」や「傷害罪」といった法律が適用されますが、今回は、それだけでなく「決闘罪」が適用された珍しいケースです。
ところで、決闘罪とはどのような法律で、どのような行為が決闘罪の適用を受けるのでしょうか。

まず「決闘罪」は、「決闘罪ニ関スル件」という明治22年に施行された法律のことで、主に、決闘および決闘への関与が禁止されている法律です。

その法律の全容は

第一条 決闘ヲ挑ミタル者又ハ其挑ニ応シタル者ハ六月以上二年以下ノ重禁錮ニ処シ十円以上百円以下ノ罰金ヲ附加ス

第二条 決闘ヲ行ヒタル者ハ二年以上五年以下ノ重禁錮ニ処シ二十円以上二百円以下ノ罰金ヲ附加ス

第三条 決闘ニ依テ人ヲ殺傷シタル者ハ刑法ノ各本条ニ照シテ処断ス

第四条 決闘ノ立会ヲ為シ又ハ立会ヲ為スコトヲ約シタル者ハ証人介添人等何等ノ名義ヲ以テスルニ拘ラス一月以上一年以下ノ重禁錮ニ処シ五円以上五十円以下ノ罰金ヲ附加ス
○2 情ヲ知テ決闘ノ場所ヲ貸与シ又ハ供用セシメタル者ハ罰前項ニ同シ

第五条 決闘ノ挑ニ応セサルノ故ヲ以テ人ヲ誹毀シタル者ハ刑法ニ照シ誹毀ノ罪ヲ以テ論ス

第六条 前数条ニ記載シタル犯罪刑法ニ照シ其重キモノハ重キニ従テ処断ス

となっていますが、さすがに明治時代に施行された法律で、これを読んだだけでは内容を理解するのが難しいのではないでしょうか。
各条文の罰則に規定されている罰金刑については、現代では廃止され、「重禁錮」とされているものは「有期懲役」に変更されています。
そこで、この法律を分かりやすく解説しますと以下のとおりです。

●決闘を挑んだ者、決闘に応じた者は「6ヶ月以上2年以下の有期懲役」(第一条)

●決闘を行った者は「2年以上5年以下の有期懲役」(第二条)

●決闘の結果、人を殺傷した場合、決闘の罪と刑法の傷害罪や殺人罪と比較して、重い方で処罰される(第三条)

●決闘の立会人や、決闘の立会いを約束した者は「1ヶ月以上1年以下の有期懲役」(第四条一項)

●事情を知って決闘場所を貸与・提供した者は「1ヶ月以上1年以下の有期懲役」(第四条二項)

●決闘に応じないという理由で人の名誉を傷つけた場合、名誉毀損罪で処罰される(第五条)

◇決闘罪の適用は非常に珍しい◇

決闘罪は、非常に古い法律で、最近では適用されることがほとんどありません。
新聞報道によりますと、東京都内の少年事件で決闘罪が適用されたのは、実に5年ぶりらしいです。
全国的に見ても決闘罪が適用されるケースは非常にまれですが、それ故に話題性が高く、決闘罪が適用された場合は、少年事件であっても新聞等で報道されるケースが目立つので注意しなければなりません。

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