人身事故・死亡事故

・酒を飲んだ状態で車を運転して交通事故を起こした。被害者が負傷し、警視庁成城警察署に逮捕・勾留されている…

・銀座通りでわき見運転をして人身事故を起こした。警視庁築地警察署で事情聴取を受けている…

 

1 人身事故・死亡事故

人身事故・死亡事故については、「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律」(略称、「自動車運転死傷行為処罰法」)により、刑罰が科されています。

従来、刑法の中に規定されていましたが、自動車による重大事故の多発等により、より処罰対象行為や罰則を強化する形で「自動車運転死傷行為処罰法」が制定されました。

人身事故・死亡事故の場合に問題となる罪は、危険運転致死傷罪や過失運転致死傷罪です。

危険運転致死傷罪は、アルコールや薬物の影響で正常な運転ができない状態や、制御不能な高速度で走行する場合、病気の影響で正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で運転し、他人に怪我を負わせたり、死亡させたりした場合に成立します。

過失運転致死傷罪は、自動車の運転上必要な注意を怠って(過失によって)、他人に怪我を負わせたり、死亡させたりした場合に成立します。

自動車運転死傷行為処罰法では、「無免許運転」の場合に、刑を加重しています。

 

2 過失運転致死傷アルコール等影響発覚免脱罪

アルコール又は薬物の影響で正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で事故を起こし、人を死傷させた場合に、運転当時のアルコール又は薬物の影響の有無や程度が発覚することを免れる目的で、さらにアルコールを窃取、あるいは、その場から離れアルコール又は薬物の濃度を減少させること等をした場合に成立します。

例えば、飲酒運転をして、人身事故・死亡事故を起こし、その場から逃走した場合や、水を大量に摂取してアルコール濃度を減少させた場合などが、発覚免脱罪に当たる行為です。

これは、飲酒運転の逃げ得を許さないため、通常の場合に比べ、重い罰則を科しています。

 

自動車運転死傷行為処罰法のまとめ

罪名 結果 刑罰・法定刑
無免許運転以外の場合 無免許運転の場合(6条)
危険運転致死傷罪
(2条)
死亡 1年以上の有期懲役
(最高20年)
負傷 15年以下の懲役 6月以上の有期懲役(1項)
(最高20年)
危険運転致死傷罪
(3条)
アルコール・薬物・病気
死亡 15年以下の懲役 6月以上の有期懲役
(最高20年)
負傷 12年以下の懲役 15年以下の懲役(2項)
発覚免脱罪(4条) 死亡・負傷 12年以下の懲役 15年以下の懲役(3項)
過失運転死傷罪
(5条)
死亡・負傷 7年以下の懲役、禁錮
又は100万円以下の罰金
10年以下の懲役(4項)

自動車運転死傷行為処罰法で科される刑罰は、長期20年の懲役刑や100万円以下の罰金など決して軽くありません。

また、無免許運転の場合には、懲役刑のみとなります。

自動車による人身事故の場合、死亡事故の場合や、被害者のケガの程度、後遺症が重大であるときなどは、初犯の場合にも実刑判決を受ける可能性はあります。

飲酒運転や薬物の影響、無免許運転の場合には、さらに厳格です。

また、事故現場から逃走した(いわゆる「ひき逃げ」)場合、より刑が重くなってしまいます。

 

人身事故・死亡事故における弁護活動

1 人身事故・死亡事故に至る経緯・事件の全体像の把握

人身事故・死亡事故で警察に検挙・逮捕され刑事事件となった場合、初犯の過失運転致死傷罪で、かつ被害が軽微であったり、過失の態様が軽微であったりする場合は、罰金で済むことも考えられます。

しかし、危険運転致死傷罪や発覚免脱罪は、刑事事件の中でも重い法定刑が規定されています。

そのため、危険運転致死傷罪や発覚免脱罪の場合、起訴されると正式裁判になってしまいます。

裁判所での審理の結果、懲役の実刑判決が言い渡されることになれば、刑務所に入ることとなります。

弁護士は、人身事故・死亡事故に至った経緯や動機、当時の状況、その他の事情を精査し全体像を把握した上、適切な弁護方針をご案内いたします。

逮捕直後から、人身事故・死亡事故に強い弁護士が弁護を引き受けることで、一貫した弁護活動を行うことができます。

 

2 不起訴処分や刑の減軽・執行猶予の獲得

人身事故・死亡事故の事実に争いがある場合には、容疑者・被告人に有利な事情を主張して不起訴処分や無罪判決、刑の減軽を目指します。

また、人身事故・死亡事故の事実を認めている場合には、交通違反の態様・経緯や動機・回数や頻度・前科前歴などを精査した上で、容疑者・被告人の酌むべき事情を主張します。

家族の協力・医療的なケアなど再犯防止の環境が整っており、二度と人身事故・死亡事故を繰り返すことがないことを裁判官や検察官に対して、説得的に主張します。

また、弁護士は、容疑者・被告人が真摯に反省し謝罪していることを被害者らに伝えるとともに被害弁償を行うことで示談をします。

示談は、当事者間で事件を解決しているという事情になりますので、不起訴処分や刑の減軽、執行猶予判決獲得に大きなポイントになります。

 

3 早期の身柄解放

人身事故・死亡事故で警察に逮捕・勾留された場合、容疑者・被告人が反省しており逃亡したり証拠隠滅したりするおそれがないことを客観的な証拠に基づいて説得的に主張していきます。

早期に釈放されることで、会社や学校を長期間休まずに済み、その後の社会復帰がスムーズに行いやすくすることができます。
 

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部では、人身事故・死亡事故事件の経験豊富な弁護士による最善のアドバイスを受けることができます。

刑事事件を専門に取り扱う弁護士が、直接「無料相談」を行います。

被疑者が逮捕された事件の場合、最短当日に、弁護士が直接本人のところへ接見に行く「初回接見サービス」もご提供しています。

 

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