嘱託殺人事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。
◇事件◇
東京都大田区に住む会社員A子さんには、十年近く交際している男性がいます。
この男性は、数年前にがんを発症し、それ以来、抗がん剤治療を行っていますが、薬の副作用等で精神的に不安定で、将来に悲観的になっています。
ある日、A子さんは、交際相手の男性から「もうこれ以上生きていくのは苦しい。薬を飲んで寝ている間に首を絞めて殺してくれないか。」と懇願されたので、A子さんは、寝ている交際相手の首を絞めて殺害しました。
そしてA子さんは、自ら警視庁蒲田警察署に自首したのです。
嘱託殺人罪で逮捕されたA子さんの両親は、刑事事件に強いと評判の弁護士に、A子さんの刑事弁護を依頼しました。(フィクションです)
◇嘱託殺人罪◇
刑法第202条に、自殺関与及び同意殺人についての規定があります。
同意殺人とは、本人の意思に反しない死の惹起に関与する行為を処罰するものです。
同意殺人は、嘱託殺人罪と承諾殺人罪に分かれます。
嘱託殺人罪とは、被殺者から行為者に対して自らの殺害を依頼して、その依頼に基づいて行為者が被殺者を殺害する事です。
当然、被殺者の自らの殺害依頼は、被殺者の真意に基づき、かつ明示的なものでなければならず、これらが欠けての殺害行為は、刑法第199条の殺人罪が成立します。
嘱託殺人罪は、被殺者による、自身に対する殺人教唆に基づく殺人罪とみることができます。
続いて承諾殺人罪ですが、これは行為者が被殺者に殺害を申し出て、行為者が被殺者の承諾を得て殺害する行為です。
承諾殺人罪は、被殺者による被殺者本人に対する殺人幇助に基づく殺人罪とみることができます。
ちなみに被殺者の承諾は、殺害行為の前になされていなければなりませんが、それは必ずしも明示的である必要はなく、黙示的でもよいとされています。
嘱託殺人罪で起訴されると、6月以上7年以下の懲役又は禁固が科せられる可能性がありますが、被害者の同意を得て、被害者の真意に基づいての殺害行為であることから、刑法第199条の殺人罪に定められた「死刑又は無期若しくは5年以上の懲役」に比べると相当軽い処罰規定となっています。
◇初回接見◇
ご家族、知人が嘱託殺人罪で逮捕された方は、一刻も早く刑事事件に強い弁護士に初回接見を依頼する事をお勧めします。
刑事事件を専門に扱う、法律に精通した弁護士から取調べのアドバイスを受けていただく事によって、逮捕された方の不安を取り除く事ができます。
特に嘱託殺人罪は、「人を殺す」という行為では殺人罪と変わらないため、取調べにおいて供述する内容は注意しなければなりません。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部は、電話で初回接見を依頼していただく事ができ、刑事事件に強い弁護士が即日対応いたします。
東京都大田区で刑事事件に強い弁護士をお探しの方、ご家族、ご友人が嘱託殺人罪で逮捕されて、初回接見をご希望の方は、刑事事件専門弁護士事務所「弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部」にご連絡ください。
東京都大田区を管轄する警視庁蒲田警察署までの初回接見のご用命はフリーダイヤル0120-631-881までお電話ください。
警視庁蒲田警察署への初回接見費用:37,500円