MDMA所持で逮捕

MDMAの所持事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。

昨日、有名女優が薬物事件で逮捕されるニュースが報道されて世間を驚かせています。
今回逮捕された有名女優は、自宅マンションに、MDMAを隠し持っていたとして、麻薬取締法違反で警視庁に逮捕されました。
今年は、有名ミュージシャンがコカインの所持、使用事件で逮捕されたり、元アイドルが大麻の所持事件で逮捕されたり、最近では元有名芸能人の覚せい剤の所持事件や、元オリンピック選手の大麻輸入事件など、有名人による薬物事件が後を絶ちません。
そこで本日は、MDMAの所持に適用される麻薬取締法違反について、薬物事件に強いと評判の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。
(この事件はフィクションです)

◇MDMA◇

テレビのニュースなどで「MDMA」という薬物を聞いたことがある方も多いかと思いますが、ほとんどの人は、MDMAについて、違法薬物であることぐらいしか知らないのではないでしょうか。
そこでまずはMDMAについて解説します。
MDMAとは、科学的に製造された化学薬品で、その効果は覚せい剤と同様に中枢神経を興奮させる作用があります。
使用すると、疲労感を感じにくくなり、神経が敏感になる効果があることから、性行為時に快楽を求めて使用するケースが多いと言われており、そのような効果からMDMAは「エクスタシー」とも呼ばれています。
通常に流通しているのは錠剤状のものが多いようですが、錠剤を粉末状に砕いて所持しているケースもあるようです。
またMDMAは錠剤ですので、薬を服用する要領で簡単に使用できることから、違法薬物を使用している罪悪感を感じにくく、手を出してしまう若者も多いようなので注意しなければなりません。
またMDMAは、依存性が高く、その副作用として錯乱状態に陥ってしまったり、最悪は死亡してしまう危険性があります。
10年以上前には、人気男性俳優がと一緒にMDMAを使用した女性が死亡した事件が世間を騒がせました。
この俳優は、MDMAの使用発覚をおそれて死亡した女性を放置したとして、MDMAの服用事件だけでなく、保護責任者遺棄罪でも有罪となり、刑務所に服役しました。

◇麻薬取締法◇

MDMAを規制しているのが、麻薬取締法です。
麻薬取締法とは、正式名称「麻薬及び向精神薬取締法」のことで、この法律では、MDMAの他、ヘロインやコカイン、モルヒネ等の向精神薬の他、マジックマッシュルーム等の麻薬原料植物が規制されています。
麻薬取締法で規制されている違法薬物の一種MDMAについては、輸出入と製造・製剤、譲渡・譲受、所持、施行、施行のための交付が禁止されており、その罰則規定は一番重いもので、営利目的の輸出入、製造で有罪になった場合「1年以上の有期懲役 情状により500万円以下の罰金を併科」です。
単純な所持や施行(使用)事件の法定刑は「7年以下の懲役」ですが、罰金の罰則規定がないために、初犯であっても起訴されると公開の刑事裁判に出廷しなければなりません。

◇今後について◇

今回の事件の流れと見通しが気になる方も多いかと思いますので、これまで報道されている内容から見て取れる、今後の刑事手続きの流れと処分の見通しを解説します。

~手続き~

MDMAの所持事件に限らず、覚せい剤など違法薬物の所持事件で逮捕された場合、その違法薬物の使用を裏付けるために、尿検査をされます。
報道によりますと、この尿検査の簡易鑑定では陰性反応だったようなので、今回は、MDMAの所持事件の刑事手続きが進むでしょう。
所持事実は認めているようですが、今後、警察等の捜査当局は、入手先や、所持の目的を取調べ等によって明らかにしていくので、10日~20日の勾留は避けられないでしょう。
そして、勾留の満期時に起訴される可能性が高いのではないでしょうか。
また逮捕された女優が釈放されるのは、起訴後の保釈による釈放が最短となる可能性が高いです。

~処分の見通し~

今回の事件は、押収されたMDMAの量もそれほど多くないようなので、起訴されるとしたら非営利目的のMDMA所持罪となる可能性が高いです。
その場合の法定刑は「7年以下の懲役」ですが、報道を見る限り逮捕された女優に薬物前科はないので、よほどのことがない限り執行猶予付きの懲役刑が言い渡されるでしょう。

 

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