【事例解説】示談は弁護士なしでも可能?当事者間で示談をする危険性と弁護士に依頼するメリット

【事例解説】示談は弁護士なしでも可能?当事者間で示談をする危険性と弁護士に依頼するメリット

示談 当事者間

当事者間での争いを解決することを指す示談を成立することは、民事事件はもちろん刑事事件でも重要なポイントになります。
刑事事件で被害者と示談を成立することができれば、事件化逮捕・勾留を阻止できたり、不起訴処分減刑判決を獲得できる可能性が高くなります。

そんな示談ですが、必ず弁護士を介さないといけないわけではありません。
当事者間で示談交渉を行うことも可能ですが、別のトラブルが発生することが多いです。

今回は、事例をもとに、当事者間で示談をする危険性弁護士に示談を依頼するメリットについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。

【事例】

東京都調布市在住の男性A(42)は、仕事帰りに風俗店を利用することにしました。
Aが利用した風俗店は本番行為禁止でしたが、Aは思わず本番行為をしてしまいました。

Aの接客をしていたスタッフ女性V(24)は、Aが本番行為をしたことを店長に話し、Aは店長から1週間以内に100万円支払わないと警察に通報すると言わました。
警察に通報されることを恐れたAは、店長から言われた通り100万円を渡すことにしました。

しかし、後日店長から「もう100万円払わないと警察に通報する」とAに連絡がきました。
100万円を払ったことで解決していると思っていたAは、一度弁護士に相談することにしました。
(※この事例は全てフィクションです)

【示談とは】

示談とは、民事上の責任について当事者間で話し合い、お互いの合意によって解決する手続きのことを指します。
このように、示談は民事上の争いを解決する手続きを指しますが、刑事事件における示談は、加害者が被害者に対して示談金として金銭を支払い、被害届告訴を取り下げてもらったり、加害者を許し刑事処分を求めないといった内容の書面にサインをしてもらったりする手続きを指します。

刑事事件を起こした場合に、被害者との示談を成立することができれば、事件化逮捕・勾留されることを阻止できたり、不起訴処分執行猶予判決などを獲得できる可能性が高まります。

【当事者間で示談をする危険性】

冒頭でもお伝えしたように、示談は当事者間のみで行うことも可能です。
ただ、法律の専門知識がない当事者同士で示談を行おうとすると本来の事件とは別のトラブルが発生する危険性が高いです。
当事者間での示談で起こりうる危険性について見ていきましょう。

①適切な金額での示談ができない

事件の内容によって示談に必要な金額は異なるため、示談金の相場というものは規定されているわけではありませんが、過去に起きた似たような事件で支払った示談金などからある程度の相場を算出することはできます。

ただ、法律に詳しくない当事者同士だと、とても適切とは言えない金額を示談金として要求されたり、早すぎる支払期日が設定されたりする危険性があります。

②示談書が正しく作成されない

示談書の内容が適切でなければ、解決したと思っていても後に蒸し返されてしまう危険性もあります。
示談の内容は当事者間同士の認識のズレがないように行わなければなりません。

示談金を支払ったのに警察に被害届が出されてしまったり、今回の事例のように後日追加で示談金が要求されたりといったトラブルが起きることも少なくありません。

当事者のどちらかが一方的に示談の内容を決め、その内容で合意してしまうと予期せぬトラブルに発展する可能性があるため注意が必要です。

③被害者から示談を拒否される

刑事事件において、被害者は加害者に対する処罰感情怒り恐怖などの感情が強いことが多く、当事者間での示談交渉に応じてくれないことも多いです。

警察に「示談したいから被害者の連絡先を教えてほしい」と言っても、被害者が拒否すれば警察は教えてくれません。
加えて、警察は被害者に対して示談を促すようなこともしないため、当事者間だとそもそも示談交渉を始めることができない危険性があります。

【弁護士に示談を依頼するメリット】

今回の事例で、Aは弁護士に相談して示談を依頼することにしました。
Aの代理人となった弁護士が、Aに代わって店長に連絡をして示談交渉を行い、結果として追加の示談金は支払わずに適切な書面で示談を成立させることに成功し、事件化を阻止することができました。

前述したように、当事者間での示談にはリスクが伴うため、被害者との示談を成立させたい場合は弁護士に依頼することをおすすめします。

弁護士が代理人として被害者との示談交渉を行うことで、被害者が示談交渉に応じてくれたり、適切な金額・内容での示談を締結できたりといったメリットがあり、当事者間での示談よりも成立する可能性が高まります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、様々な刑事事件の弁護活動を担当し、被害者との示談を成立させた実績を多数持つ、刑事事件・少年事件に特化した専門の法律事務所です。
ご相談・ご依頼に関するお問い合わせは、弊所フリーダイヤル(0120-631-881)にて24時間365日受付中です。

東京都内で刑事事件を起こしてしまい、被害者との示談交渉が上手くいっていないという方は、まずは弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部までご相談ください。

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