【解決事例】盗撮事件で早期の釈放

【解決事例】盗撮事件で早期の釈放

20歳未満の少年が盗撮事件を起こしてしまい逮捕されたものの、勾留請求を回避して釈放に成功したという事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説致します。

【事例】

東京都千代田区神田在住のAさんは、事件当時東京都内の高校に通う高校2年生(17歳)でした。
Aさんは、千代田区内のゲームセンターにて、いわゆるプリクラ機で撮影をしていた女性のスカート内にスマートフォンを差し向ける方法で下着を撮影する、いわゆる盗撮行為をしました。
その際、店員がAさんの盗撮行為に気付き、Aさんはその場で取り押さえられ臨場した神田区内を管轄する万世橋警察署の警察官によって現行犯逮捕されました。

Aさんの家族は、逮捕された当日に万世橋警察署の警察官から連絡を受けましたが、事件の詳細は説明されず、今後の流れなども分からなかったため当事務所の弁護士による初回接見サービスを利用されました。
弁護士は、万世橋警察署に行き初回接見を行ったうえで、依頼者に上記事件の内容を報告し、弁護を依頼されました。
弁護士は、依頼を受けた当日にAさんの釈放を求める書類を作成し、翌日行われた検察官送致のタイミングでその書類を提出しました。
検察官は、Aさんに勾留は必要ないと判断し、裁判官に対し勾留請求することなく、自らの判断でAさんを釈放しました。
その後、Aさんは在宅で捜査を受けたのち、家庭裁判所に送致されました。
家庭裁判所では調査官による調査を経て審判が行われましたが、Aさんが事件後に反省していることや保護者の監督が充分に期待できることなどを主張した結果、Aさんは「不処分」を言い渡されました。

≪守秘義務・個人情報保護のため、事件地や一部事件内容を変更しています。≫

【盗撮事件について】

今回のAさんの事例では、千代田区内のゲームセンターでの盗撮行為ですので、東京都の定める迷惑防止条例(正式名称を公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例と言います。)が問題となります。
条文は以下のとおりです。

条例5条1項 何人も、正当な理由なく、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような行為であつて、次に掲げるものをしてはならない。
 1号 略
 2号 次のいずれかに掲げる場所又は乗物における人の通常衣服で隠されている下着又は身体を、写真機その他の機器を用いて撮影し、又は撮影する目的で写真機その他の機器を差し向け、若しくは設置すること。
イ (略)
ロ 公共の場所、公共の乗物、学校、事務所、タクシーその他不特定又は多数の者が利用し、又は出入りする場所又は乗物(イに該当するものを除く。)

【釈放を求める弁護活動】

20歳以上の成人が刑事事件を起こしたと疑われる場合、あるいは14歳以上20歳未満の少年が犯罪に該当することをしたと疑われる場合、捜査をするにあたってやむを得ない場合には対象者(被疑者)を逮捕することができます、
被疑者を逮捕した場合、その後48時間以内に検察庁に送致し、逮捕から72時間以内に勾留の手続きを行うか釈放する必要があります。

弁護士は、勾留が必要ではない事案については、
①勾留の決定前であれば「意見書」などにより
・検察官に勾留が必要ないので勾留請求をしないよう
・勾留請求された場合には裁判官に勾留が必要ないので勾留を認めないよう
主張します。また、
②勾留の決定後であれば
・裁判所に対し、勾留を認めた勾留裁判に対する不服申立てである準抗告申立
・裁判所に対し、勾留決定後に事情の変更があったとして勾留取消(示談が成立した、被害者が遠方に転居した等の理由で被疑者が被害者に接触するなどして証拠隠滅を図る恐れがない等)
を行う方法で、釈放を求めます。

少年事件であっても、捜査に際し必要であると判断された場合には逮捕・勾留が行われます。
他方で、Aさんのような高校生が被疑者の場合、未だ保護者の監督下にあるとして、保護者の監督能力を主張することで、釈放される可能性があります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部は、これまで数多くの刑事事件・少年事件で、釈放を求める弁護活動を行ってきました。
事件の性質によっては釈放が認められない、という場合もありますが、釈放が認められた事例も多々ございます。
東京都千代田区にて、お子さん盗撮事件を起こしてしまい逮捕された釈放を求める等の希望がある場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部の初回接見サービス(有料)をご利用ください。

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