【解決事例】偶発的な暴行で不起訴処分
明確な暴行の意思はなかったものの偶発的に暴行に至ったが不起訴処分を獲得したという解決事例をもとに、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説致します。
~事案~
東京都八王子市在住のEさんは飲酒した後,タクシーに乗車して帰宅する際,実際に通行した経路を巡りタクシーの運転手と口論になりました。
すると,目的地に到着する前にタクシーの運転手さんから,そこまでの走行料金を支払い降車するよう促されたことにEさんは怒りを覚え,差し出された手を振り解き,顔面を殴打したのです。
すぐさま,タクシー運転手が110番通報したことにより臨場した八王子市内を管轄する八王子警察署の警察官によって,Eさんは暴行事件の被疑者として逮捕されてしまいました。
※守秘義務の関係で一部事実と異なる記載をしています。
~暴行罪~
・暴行罪
暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは,2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。
(刑法第208条)
~当事務所の活動~
Eさんが逮捕されたことを知ったEさんの同僚の方から連絡を受け,すぐさま,当所の弁護士がEさんの逮捕,留置されている警察署へ接見に向かいました。
そこで,Eさんから本件の事実確認を行い,すぐさま,相手方との示談交渉へと移りました。
暴行事件のように,被害者さんがいる事件では,すぐに相手方に対し,謝罪の意思を伝え,示談交渉を行うことが重要です。
また,示談交渉と並行しつつ,検察庁と裁判所に対し,Eさんが逃走するつもりも,証拠を隠滅するつもりもないこと,特定の住居を有していること,監督する同居人がいることなどから,これ以上逮捕して取調べを続ける必要がない事を主張しました。
更に,110番通報の後,警察の初動捜査が進んでいるし,Eさんが改めて,この被害者に対して接触するということもない,ということなど,様々な視点から「Eさんは釈放されるべきである」という意見書をまとめ,説得した結果,逮捕から72時間以内に,Eさんの釈放を勝ち取ることに成功しました。
そして,示談手続き時に,今後,事件を蒸し返されることのないよう示談書の内容を纏め,さらに,被害者さんの感情に寄り添い対応したことから,徐々に処罰感情を払拭することが出来,被害届を取り下げて頂くことが出来ました。
被害者から被害届を取り下げていただけたことは非常に大きく,処罰感情がなく,初犯であること,犯情も偶発的であり,極めて軽微であることから,Eさんは不起訴処分となり,Eさんは無事,早期に社会復帰することが出来ました。
酔っぱらった状態で行った行為とは言え,犯罪は犯罪です。
お酒を飲んでいたから,酔っていて事件を覚えていないから免除されるということはなく,むしろ,行為の悪質性を問われかねない事態にも発展するおそれがあります。
どのような場合であっても,たとえ,飲酒の影響などで事件を覚えていない状態であっても,何らかの罪に問われてしまった場合,出来るだけ早く弁護士との間で「警察や裁判所に対してどのように対応すべきか」を相談することをお勧めします。
いち早く弁護士に相談することにより,処分の見通しや今後の手続きの流れについて早い段階で聞くことができ,その後の手続きに落ち着いて対応することができます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部の弁護士は日頃より刑事事件を得意とし,数多く扱ってきた実績がございますので,どのような事件に関しても安心してご相談頂けます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部では初回無料法律相談も行っておりますので,東京都八王子市内で暴行事件などの刑事事件についてお困りの方は,0120-631-881までお気軽にお電話ください。