無免許運転

・東京都杉並区の環八井の頭交差点近くで、交通事故を起こした。
そこで、無免許運転が発覚し、警視庁高井戸署の警察官に逮捕された…

・東京都墨田区内の両国駅近くの京葉道路を走行中、スピード違反で警視庁本所署の警察官に検挙された。
その際、免許停止中の運転であることが発覚し、無免許運転として取調べを受けている…

1 無免許運転

無免許運転で警察に検挙された場合、交通反則金制度は適用されません。

そのため、ただちに刑事事件として捜査されることとなります。

※交通反則金制度は、比較的軽微な交通違反等について、反則金を納付することによって刑事事件の手続に乗せず事件を処理する制度です。

ただし、反則金を支払わない場合や、違反の事件を争う場合等には、刑事事件の手続の流れに移行します。

無免許運転の罰則は、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金です(道路交通法117条の2の2第1号)。

無免許運転にあたる場合

無免許運転は、一度も自動車の運転免許を取得していない場合のほかにも、以下のような場合も含まれます。

・免許停止中の自動車の運転
・免許取消後の自動車の運転
・免許の更新を忘れて有効期限が切れていることを知りながら自動車を運転した場合
・普通自動車免許で中型自動車を運転するなど、免許外の自動車を運転した場合

2 無免許運転による加重

無免許運転をして人身事故・死亡事故を起こした場合、通常の場合に比べ刑が加重されています。

詳しくは、「事件別-交通人身事故・死亡事故」のページをご覧ください。

3 無免許運転の同乗者の罪

近年、無免許運転による重大事故などが社会問題となり、罰則を強化する改正が行われました。

2013年12月の道路交通法改正で、無免許運転をした者の罰則の強化のみでなく、無免許運転の同乗者に対しても罰則が設けられました。

道路交通法は、自動車の運転者が運転免許を受けていないことを知りながら自己の送迎を要求・依頼することや、無免許運転を知りながら同乗することを禁止しています(道路交通法64条3項)。

これに違反して、同乗などした場合には、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金が科されます(道路交通法117条の3の2第1号)。

無免許運転の罰則のまとめ

対象 罰則・法定刑
無免許運転をした者
(道路交通法117条の2の2第1号)
3年以下の懲役又は50万円以下の罰金
無免許運転の同乗者
(道路交通法117条の3の2第1号)
2年以下の懲役又は30万円以下の罰金

無免許運転事件における弁護活動

1 無免許運転に至る経緯・事件の全体像の把握

無免許運転で警察に検挙・逮捕されて刑事事件となった場合、初犯であれば罰金で済むこともあります。

一方で、無免許運転や同様の事件を何度も繰り返しているような場合、検察官は正式裁判を請求し、懲役刑を求める可能性があります。

弁護士は、無免許運転に至った経緯や動機、無免許運転の態様、その他の事情を精査し全体像を把握した上、適切な弁護方針をご案内いたします。

その中で、無免許運転をしてもやむを得ないような事情があった場合には、説得的に主張し、不起訴処分を含め、可能な限り寛大な処分を目指した弁護活動をします。

2 不起訴処分や刑の減軽・執行猶予の獲得

無免許運転の事実に争いがある場合には、容疑者・被告人に有利な事情を主張して不起訴処分や無罪判決、刑の減軽を目指します。

また、無免許運転の事実を認めている場合には、交通違反の態様・経緯や動機・回数や頻度・前科前歴などを精査した上で、容疑者・被告人の酌むべき事情を主張します。

家族の協力・医療的なケアなど再犯防止の環境が整っており、二度と無免許運転を繰り返すことがないことを裁判官や検察官に対して、説得的に主張します。

3 早期の身柄解放

無免許運転で警察に逮捕・勾留された場合、容疑者・被告人が反省しており逃亡したり証拠隠滅したりするおそれがないことを客観的な証拠に基づいて説得的に主張していきます。

早期に釈放されることで、会社や学校を長期間休まずに済み、その後の社会復帰がスムーズに行いやすくすることができます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部では、無免許運転事件の経験豊富な弁護士による最善のアドバイスを受けることができます。

刑事事件を専門に取り扱う弁護士が、直接「無料相談」を行います。

被疑者が逮捕された事件の場合、最短当日に、弁護士が直接本人のところへ接見に行く「初回接見サービス」もご提供しています。

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