【お客様の声】お子様が盗撮を事件を起こして警察に逮捕されてしまった親御様から頂戴した「お客様の声」を、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部からご紹介します。
【事件概要】
ご依頼者様のお子さん(10代男性、学生、前科・前歴なし)は、飲食店において、女性トイレの個室内に侵入し、カメラ付スマートフォンで、隣の個室内にいる女性の様子を撮影しました。被害女性が撮影されていることに気づき、そのご家族の方がお子さんを取り押さえ、臨場した警察官に逮捕されるに至りました。
警察からの連絡でお子さんが逮捕されている事を知ったご依頼者様は、弊所の初回接見サービスをご依頼されました。弁護士はすぐにお子さんと接見し、その後刑事弁護契約をご契約いただくことになりました。
逮捕されてすぐのご契約でしたので、検察官が勾留請求をして裁判官が勾留(最大で20日間身柄を拘束されます。)の決定を下す前に、担当弁護士が裁判官に対して勾留の必要がないことを主張することができ、その結果検察官による勾留請求は却下され、ご依頼者様のお子さんは早期に釈放されました。
釈放された後は、担当弁護士はお子さんに対し、教育的観点からの対応をじっくりと行い、お子さんの内省を深め、二度と同じようなことを起こさないためにどうしたら良いのかといったことについて、お子さんと一緒に時間をかけて考えました。同時に、被害に遭われた女性や盗撮現場である飲食店をの間で示談協議も進め、いずれとも和解が調うに至りました。担当弁護士は、お子さんの変化や、被害者対応の状況等について、逐一捜査機関や家庭裁判所に報告を上げ、都度協議を重ねました。
最終的に、家庭裁判所での審判では、不処分(少年院や児童自立支援施設に入ったり、保護観察が付いたりしない。)という結果になりました。
【弁護活動と事件経過】
逮捕当時、ご依頼者様のお子さんは、ひどく動揺していて、警察の取調べでも落ち着いて話が出来ないような状態にありました。しかし、早期に弁護士が接見し、法的な助言を受けたり、自分の家族がとても心配してくれていることを知ったりしたことで、落ち着きを取り戻し、捜査機関対応も冷静に行うことが出来ました。
検察官は勾留の必要性を強く主張しましたが、担当弁護士は必要な書類を即座にそろえて真っ向から争い、その結果、裁判所は勾留請求を却下し、ご依頼者様のお子さんは早期に釈放されました。
お子さんの釈放後、担当弁護士は、独自に課題ノートを作成するなどし、被害者の方の気持ちに対する想像力を養ったり、本件の根本的な原因を考えさせたりといった取り組みを、時間をかけて丁寧に行いました。一方で、盗撮された被害女性や盗撮現場である店舗との間でも協議を続け、可能な限り被害者の方々のご不安を取り除けるような対応を行いました。最終的には被害者の方々との間で和解が成立し、ご依頼者様のお子さんの更生を期待するとまで言っていただける状況になりました。
担当弁護士は、ご依頼者様のお子さんの付添人として、家庭裁判所の担当調査官とも協議を重ねました。家庭裁判所は、弁護士の取組みを評価して下さり、お子さんに何か処分を科す必要はすでに無くなっているとして、不処分との判断を下すに至りました。事件の内容からすると、別の結論が充分に考えられましたが、担当弁護士の継続的な取組みが評価され、穏やかな形で手続きを終了することが出来ました。