【相談事例】怪我を負わせた相手から被害届を提出すると言われた…刑事事件化を阻止することは可能ですか?
「怪我を負わせてしまった相手から被害届を提出すると言われてどうすればいいか分からない、、」という不安な気持ちを抱いている場合、弁護士に相談することをおすすめします。
今回は、上記のような相談に関する見解や弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。
【相談事例】
東京都調布市に在住の男性A(25)は、同じ職場の同僚男性V(25)と仕事終わりに居酒屋で飲むことになりました。
お互いにお酒が入っていたこともあり、ちょっとしたことから口論になり、AはVの身体を押してしまい、Vは転倒しました。
Aは慌ててVの身体を起こして謝罪し、その日は何事もなく終わりました。
後日、Vから「先日の件で病院に行ったところ、全治2週間の怪我を負っていた。被害届を警察に提出する。」といった連絡が来ました。
Vに対する申し訳ない気持ちはあるものの、今後どうなるか心配になったAは、刑事事件に強い弁護士に相談することにしました。
(※この事例は全てフィクションです。)
【Aに問われる可能性がある罪】
今回の相談事例において、Aは傷害罪に問われる可能性が高いです。
傷害罪については、刑法第204条で以下のように規定されています。
- 刑法第204条(傷害)
他人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
殴る・蹴るなどの暴行を加えて相手に怪我を負わせることが傷害罪が成立する典型的な例ですが、傷害罪が成立する可能性がある行為はこれだけではありません。
判例では、傷害罪における「傷害」とは、「他人の生理的機能を侵害する行為」であるとされています。
つまり、暴行以外の行為でも「他人の生理的機能を侵害する行為」だと認められると傷害罪が成立するということです。
暴行行為以外で傷害罪が認められた行為には、以下のような行為があります。
- 相手に執拗な嫌がらせ電話をして精神を衰弱させた行為
- 騒音などによって相手に精神的ストレスを与えて睡眠障害に陥れた行為
- 相手に性病であることを隠して性交渉を行い感染させた行為
今回の相談事例で考えると、AがVの身体を押した結果、Vが転倒して怪我を負っているため、Aの行為は傷害罪が成立する可能性があります。
【Aに対する弁護活動】
今回の相談事例では、VはAに対して「被害届を警察に出す」と言っていますが、実際にはまだ警察に被害届を提出していません。
そのため、Aから弁護依頼を受けた場合、弁護士は刑事事件化を阻止することを第一の目標として活動を行います。
刑事事件化を阻止するためには、被害者であるVとの示談を締結することが重要なポイントになります。
当事者間での示談交渉は、適切な金額での示談が行えなかったり、正しい示談書が作成できずに後々トラブルになったりすることもあるため、法律のプロである弁護士に代理人として示談交渉を行ってもらうことをおすすめします。
Aは弁護士に弁護活動を依頼していたため、弁護士がAの代理人としてVと示談交渉を行い、結果として適切な示談金でVとの示談を締結することに成功しました。
示談も無事に締結できたことで、刑事事件化を阻止することにも成功し、Aにとって一番良い結果で終了することができました。
このように、ご自身が刑事事件の当事者になるかもしれないという場合は、まずは弁護士に相談することが重要です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件に特化した専門の法律事務所です。
様々な刑事事件の弁護活動を担当し、被害者との示談を締結して刑事事件化を阻止した実績を多数持つ経験豊富な弁護士も多く在籍しています。
ご相談・ご依頼に関するお問い合わせは、弊所フリーダイヤル(0120-631-881)にて24時間365日受付中です。
東京都内で刑事事件を起こしてしまったという方は、まずは弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部までご相談ください。