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【報道事例】東京都内の会計事務所に押し入り現金300万円を奪ったとして男性2人を強盗傷人罪の疑いで逮捕
【報道事例】東京都内の会計事務所に押し入り現金300万円を奪ったとして男性2人を強盗傷人罪の疑いで逮捕
強盗傷人罪は日本の刑法において重大な犯罪とされています。
今回は、東京都内で実際に起きた強盗傷人事件の事例をもとに、強盗傷人罪が成立する要件や弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。
【事例】
東京都豊島区の会社事務所に押し入り、現金300万円を奪ったとして、警視庁国際犯罪対策課は11日、住所・職業不詳の男性A(22)と、東村山市在住の男性B(21)を強盗傷害容疑などで逮捕したと発表しました。
逮捕容疑は8月21日午後4時10分ごろ、豊島区内にある不動産事務所に侵入し、男性従業員V(29)に催涙スプレーのようなものを吹きかけて、300万円を奪ったとしています。
従業員は軽傷でした。
取調べに対し、Aは「よく考えて話す」、Bは「ある程度分かりました」などと供述しているようです。
(※10/11に『Yahoo! JAPANニュース』で配信された「東京・豊島の強盗傷害 容疑で20代の2人を逮捕 警視庁」記事の一部を変更して引用しています。)
【強盗傷人罪とは?】
強盗傷人罪については、刑法第240条前段で以下のように規定されています。
- 刑法第240条(強盗致死傷)
強盗が、人を負傷させたときは無期又は六年以上の懲役に処し、死亡させたときは死刑又は無期懲役に処する。
強盗傷人罪は、強盗行為中に被害者を負傷させた場合に成立します。
具体的には、暴行や脅迫を用いて他人の財物を強取し、その過程で被害者を負傷させた場合に該当します。
暴行とは、相手に対して身体的な攻撃を行う行為を指し、脅迫とは、相手に対して何らかの害を加えると告げる行為を指します。
これらの行為が、相手が反抗できない、または反抗することが困難な状況を作り出す程度であり、その際に相手が負傷した場合に強盗致傷罪が成立します。
強盗傷人罪には「故意」が必要であり、被害者が怪我を負った場合でも、それが故意でなければ強盗傷人罪は成立しません。
故意がなかった場合は、「強盗致傷罪」が成立する可能性があります。
強盗傷人罪の法定刑は「無期又は6年以上の懲役」とされており、非常に重い罰が科される可能性があります。
強盗傷人罪は、強盗罪(刑法第236条)よりも一層重い罪とされています。
また、強盗傷人罪は裁判員裁判の対象ともなり得るため、その社会的影響も大きいと言えます。
【強盗傷人罪における弁護活動内容】
強盗傷人罪の疑いで逮捕された場合、早期に弁護士に依頼することが重要です。
専門の弁護士が早い段階で介入することで、より有利な弁護活動が展開できます。
強盗傷人罪は非常に重い罰が科される可能性がありますが、適切な弁護活動によって不起訴処分や執行猶予、減刑判決を獲得できる可能性もあります。
強盗傷人罪は被害者が存在するため、被害者との示談を締結することが不起訴処分や減刑、執行猶予に繋がる重要なポイントになります。
ただ、強盗傷人罪においては、被害者の加害者に対する処罰感情が高い傾向にあるため、示談交渉を当事者間で進めることは難しいです。
弁護士が間に入ることで、本人に代わって被害者の気持ちを汲みながら示談交渉を行ってくれるため、示談が締結できる可能性が高まります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、様々な刑事事件で弁護活動を担当し、被害者と示談締結をした実績を多く持つ、刑事事件・少年事件に特化した専門の法律事務所です。
東京都内で強盗傷人罪を起こしてしまった方や、ご家族が強盗傷人罪で逮捕されてしまい今後に不安を感じている方は、まずは弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部までご相談ください。
すでに逮捕されている場合は、最短当日に弁護士が接見に向かう初回接見サービス(有料)を提供していますので、詳細を知りたい方は24時間365日受付中の弊所フリーダイヤル(0120−631−881)までご連絡ください。
【報道事例】ひったくり事件で問われる罪は?強盗罪が成立することもある?
【報道事例】ひったくり事件で問われる罪は?強盗罪が成立することも?
「ひったくり」という言葉を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。
ひったくりで問われる可能性がある罪はいくつかあります。
今回は、実際にひったくり事件で逮捕された報道事例をもとに、ひったくり事件で問われる可能性がある罪やひったくりで逮捕された後の流れについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が詳しく解説します。
【事例】
東京・渋谷区で高齢女性V(70)を狙ってひったくりをした疑いで、会社員の男性A(40)が逮捕された。
Aは先月23日夜、渋谷区代々木の路上で歩いていたVに後ろから近づき、スマートフォンなどが入ったポーチをひったくった疑いが持たれている。
警視庁によると、周辺の防犯カメラにはAが通行人を物色して女性の後をつける様子が映っていたという。
Aは調べに対し「身に覚えがありません」と容疑を否認しているという。
(※Yahoo!ニュース8月12日配信『高齢女性に後ろから近づき“ひったくり” 47歳会社員の男を逮捕 通行人を物色する姿が防犯カメラに 東京・渋谷区』の内容を一部変更して引用しています)
【ひったくりで成立する罪】
ひったくりで成立する可能性がある罪は、大きく窃盗罪と強盗罪の2つがあります。
まずは、刑法第235条で規定されている窃盗罪と、刑法第236条で規定されている強盗罪を確認しておきましょう。
- 刑法第235条(窃盗)
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
- 刑法第236条(強盗)
暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。
そもそも「ひったくり」とは、カバンを持って1人で帰っている歩行者や自転車のカゴに荷物を入れて帰っている人を狙い、すれ違いざまや背後からいきなり物を奪い取ってそのまま逃げる行為を指し、万引きや置き引き、スリなどと同じように、窃盗の手口の一つです。
つまり、ひったくりは窃盗罪が成立する可能性が高いということです。
今回の事例で考えると、AはVの背後に近づきスマートフォンなどが入ったポーチをひったくっています。
窃盗罪が成立する要件に当てはめてみると、Aは他人(V)の財物(スマートフォンなどが入ったポーチ)を窃取(ひったくり)しているので、窃盗罪が成立する可能性が高いです。
【ひったくりで強盗罪が成立するケース】
ひったくりは窃盗罪が成立することが多いと説明しましたが、場合によっては強盗罪が成立する可能性もあります。
強盗罪は、他人の財物を奪う手段として暴行や脅迫を用いた場合に成立します。
暴行や脅迫を財物を奪う手段とすることが、窃盗罪との大きな違いです。
強盗罪が成立するひったくりの例としては、原付バイクなどで歩行者に近づき、追い越す際に荷物を強く引っ張り、荷物を離さないと転倒して怪我をする危険性を与えてから荷物を奪い取って逃走するといったケースです。
この場合は、歩行者の荷物(財物)を奪うための手段として、無理矢理荷物を引っ張って歩行者に怪我を負わせる危険性を感じさせているため、暴行を用いたことになります。
また、暴行を用いてひったくりをした際に被害者が怪我を負わせた場合は刑法第240条前段で規定されている強盗致傷罪が成立し、被害者が死亡した場合は刑法第240条後段で規定されている強盗致死罪が成立する可能性もあります。
【ひったくりで逮捕された後の流れ】
ひったくりで逮捕された後は被疑者として扱われます。
最初に警察による取調べや捜査が行われ、48時間以内に身柄を検察に送致されます。
送致された後は、検察官から取調べを受け、検察官が被疑者に対して処罰を与えるべきかどうかを判断し、起訴・不起訴を決定します。
検察官による取調べの期間で、被疑者の身柄をそのまま拘束しておくべきと検察官が判断すれば、検察官は警察から身柄を送致されて24時間以内に裁判所に対して勾留請求を行います。
勾留請求を受けた裁判所が被疑者に対して勾留質問を行い、勾留の必要性があると判断すれば、検察官からの勾留請求を認め、被疑者の勾留が決定します。
勾留が決定すれば、10日間身柄を拘束された状態で取調べを受けることになります。
さらに、勾留は追加で10日間延長することもできるので、最大で20日間身柄を拘束され続ける可能性があるということです。
取調べの結果、検察官が起訴を決定すれば、略式起訴か公判請求がなされ、公判請求されると裁判にかけられることになります。
また、起訴された時点で、罰金刑であっても懲役刑であっても前科が付くことになります。
【ひったくりで逮捕されたら弁護士へ依頼】
前述したように、ひったくりで逮捕されて起訴されてしまうと、罰金刑や懲役刑が言い渡される可能性があったり前科がついてしまったりと今後の人生に関わります。
なので、起訴を免れて不起訴処分を獲得するためにも、弁護士に刑事弁護活動を依頼することをお勧めします。
ひったくり事件で不起訴処分を獲得するためには、被害者との示談を締結することが重要なポイントになります。
ただ、ひったくり事件において、当事者間で示談を締結することは極めて難しいです。
なので、弁護士に刑事弁護活動を依頼して、弁護士を代理人として、被害者との示談交渉をスムーズに進めることが大切です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、ひったくり事件はもちろん、様々な刑事事件で被害者との示談を締結して不起訴処分を獲得した実績を持つ弁護士が多数在籍している刑事事件・少年事件に特化した法律事務所です。
ご家族がひったくりで逮捕されてしまったという方は、弁護士が直接ご家族が逮捕されている場所まで向かい、直接話を聞いた後にご家族に今後の流れや見通しについて説明する初回接見サービスを提供していますので、ぜひご利用ください。
初回接見サービスのご連絡については、24時間受付中の弊所フリーダイヤル(0120-631-881)でお待ちしております。
【報道事例】売上金が入った金庫を奪ったコンビニ強盗事件
【報道事例】売上金が入った金庫を奪ったコンビニ強盗事件
東京都中野区で起きたコンビニ強盗事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
【事例】
1日未明、東京・中野区にあるコンビニ店に男Aが押し入り、店員を刃物で脅して売上金などが入った金庫を奪って逃げました。
午前2時半ごろ中野区東中野のコンビニ店で、「包丁を突き付けられ逃げられた」と40代の男性店員から110番通報がありました。
警視庁によりますと、男性店員が1人で作業をしていたところ物音がしたので確認すると、Aがレジの下にある売上金の入った金庫を持ち去ろうとしていたということです。
Aは取り押さえられそうになると包丁のようなもので脅し、金庫を奪って逃走しました。
けが人はいませんでした。
(テレ朝news 8月1日配信「コンビニ店に刃物強盗 売上金入った金庫奪い逃走 東京・中野区」記事の一部を変更し引用しています。)
【今回の事例で問われる罪は?】
今回の事例でのAの行為は、強盗罪又は事後強盗罪に問われる可能性があります。
強盗罪については刑法第236条、事後強盗罪については刑法第238条で以下のように規定されています。
- 刑法第236条(強盗)
暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、五年以上の有期懲役に処する。
- 刑法第238条(事後強盗罪)
窃盗が、財物を得てこれを取り返されることを防ぎ、逮捕を免れ、又は罪跡を隠滅するために、暴行又は脅迫をしたときは、強盗として論ずる。
今回、Aは先に売上金の入った金庫を持ち去ろうとした窃盗(盗み)行為を行っています。
その後、現場を店員に目撃されて取り押さえられそうになったため、包丁のようなもので脅し、金庫を奪って逃走しました。
包丁のようなもので脅した目的が、「財物(金庫)を奪取するため」なのか「財物(金庫)を取り返されるのを防ぐため・逮捕を免れるため・罪証を隠滅するため」なのかで、問われる罪が変わります。
前者の目的だった場合は、強盗罪が成立します。
一方で、後者の目的だった場合は、事後強盗罪が成立します。
強盗罪と事後強盗罪で成立する要件は異なりますが、事後強盗罪は、条文に「強盗として論ずる」と記載されているため、事後強盗罪も強盗罪と同様の罰則で処罰されます。
つまり、強盗罪と事後強盗罪の罰則は、5年以上の有期懲役となります。
有期懲役とは、期間の定めがある懲役刑を指し、原則として1月以上20年以下の範囲内で懲役刑が科せられます。
【Aが見つかった後の流れは?】
今回の事例のAが見つかった場合、逮捕される可能性が高いです。
警察から逮捕された後は、警察官からの取調べなどの捜査を受け、48時間以内に身柄を検察庁に送致されます。
検察庁に送致された後は、検察官からの取調べを受け、24時間以内に検察官が犯人の身柄をこのまま拘束した状態で取調べを続ける(=勾留する)かどうかを判断します。
身柄を拘束した状態で取調べを続ける必要がないと判断されれば釈放となりますが、身柄を拘束した状態で取調べや捜査を続けるべきであると判断された場合は、検察官は裁判所に対して勾留請求をします。
裁判所が勾留請求を認めると、10日間勾留されることになります。
また、勾留は追加で10日間延長することが可能なので、勾留が決定すると最大20日間身柄が拘束される可能性があります。
勾留期間中に検察官が取調べを続け、犯人に処罰を与えるべきであると判断すれば、起訴されることになります。
今回のAに成立する可能性がある強盗罪と事後強盗罪は、どちらも懲役刑のみの罰則なので、起訴されると公判請求され、裁判にかけられて懲役刑が言い渡される可能性があります。
【強盗罪・事後強盗罪の刑事弁護活動】
強盗罪・事後強盗罪のような強盗事件で逮捕される割合は、他の刑事事件に比べると高く、勾留請求がされる割合も高いです。
つまり、強盗事件を起こしてしまうと長期間身柄が拘束されてしまう可能性が高いということです。
長期間身柄を拘束されると、家族や職場に連絡することもできず、職場をクビになってしまったり家族に迷惑をかけてしまったりと、大きな不利益が生じる恐れもあります。
なので、強盗事件で逮捕されてしまった場合は、弁護士に刑事弁護活動を依頼することをお勧めします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、強盗事件はもちろん、様々な刑事事件で逮捕・勾留された方の早期釈放を実現した実績を持つ刑事事件に特化した法律事務所です。
ご家族が強盗事件で逮捕されてしまって今後どうなっていくのか不安に感じている方や、刑事弁護活動の詳しい内容を知りたい方は、まずは24時間受付中のフリーダイヤル(0120-631-881)までご連絡ください。
【事例紹介】少年が原則逆送対象事件の強盗罪で逮捕
【事例紹介】少年が原則逆送対象事件の強盗罪で逮捕
原則逆送対象である強盗罪で逮捕された少年について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説致します。
【参考事例】
25日、東京・江東区の住宅に3人組が押し入り、高齢女性を脅して現金を奪った事件で、警視庁は30歳の男と18歳と19歳の少年2人のあわせて3人を逮捕しました。
警視庁によりますと、強盗などの疑いで逮捕されたのは職業不詳の…容疑者(30)と沖縄県那覇市の18歳と19歳の少年2人です。
3人は25日午後、江東区南砂の住宅に押し入り、この家に住む70代の女性の口をふさいで「騒いだら殺すぞ」などと脅し、金庫から現金およそ240万円を奪った疑いがもたれています。
警視庁は逃走していた3人組の行方を追っていましたが、その後、事件に関わったとみられる3人の身柄を確保し、さきほど強盗などの疑いで逮捕したということです。
警視庁は3人の関係性や役割などについて詳しく調べています。
(※日テレNEWS 令和5年5月26日(金)18時08分配信「江東区住宅強盗 18歳少年ら3人逮捕」より引用)
【強盗罪について】
強盗罪の条文は以下のとおりです。
- 刑法236条1項
暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。
参考事例の場合は「騒いだら殺す」などと被害者を脅して現金を強取した嫌疑ですので、強盗罪が適用されているものと考えられます。
なお、その他にも被害者の方宅に押し入っている点で住居侵入罪についても成立すると考えられます。
【未成年者の取扱い】
事件を起こしたとされている3名のうち2名については、少年法のいう少年に該当します。
14歳以上の20歳未満の少年が刑事事件を起こした場合には、犯罪少年として扱われます。
犯罪少年の場合、捜査段階では成人の刑事事件と同様の手続きが採られるため、捜査上やむを得ない場合には逮捕されたり勾留されたりすることもあります。
捜査が終了した時点で、少年は家庭裁判所に送致されます。
家庭裁判所では調査官による調査が行われ、少年に対し保護処分(少年院送致や保護観察処分など)が検討されます。
【原則逆送事件について】
参照事例では、少年らは強盗罪に問われています。
本来であれば前章で紹介したとおり、家庭裁判所で保護処分を課すことが検討されるのですが、令和4年4月1日施行の改正少年法では18歳・19歳の場合は特定少年とされ、通常の少年事件とも異なる取り扱いがなされます。
関連条文は以下のとおりです。
- 少年法20条(検察官への送致)
- 1項 家庭裁判所は、死刑、懲役又は禁錮に当たる罪の事件について、調査の結果、その罪質及び情状に照らして刑事処分を相当と認めるときは、決定をもつて、これを管轄地方裁判所に対応する検察庁の検察官に送致しなければならない。
- 2項 前項の規定にかかわらず、家庭裁判所は、故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪の事件であつて、その罪を犯すとき16歳以上の少年に係るものについては、同項の決定をしなければならない。ただし、調査の結果、犯行の動機及び態様、犯行後の情況、少年の性格、年齢、行状及び環境その他の事情を考慮し、刑事処分以外の措置を相当と認めるときは、この限りでない。
- 少年法62条(検察官への送致についての特例)
- 1項 家庭裁判所は、特定少年(18歳以上の少年をいう。以下同じ。)に係る事件については、第20条の規定にかかわらず、調査の結果、その罪質及び情状に照らして刑事処分を相当と認めるときは、決定をもつて、これを管轄地方裁判所に対応する検察庁の検察官に送致しなければならない。
- 2項 前項の規定にかかわらず、家庭裁判所は、特定少年に係る次に掲げる事件については、同項の決定をしなければならない。ただし、調査の結果、犯行の動機、態様及び結果、犯行後の情況、特定少年の性格、年齢、行状及び環境その他の事情を考慮し、刑事処分以外の措置を相当と認めるときは、この限りでない。
- 1号 故意の犯罪行為により被害者を死亡させた罪の事件であつて、その罪を犯すとき16歳以上の少年に係るもの
- 2号 死刑又は無期若しくは短期1年以上の懲役若しくは禁錮に当たる罪の事件であつて、その罪を犯すとき特定少年に係るもの(前号に該当するものを除く。)
参考事例のうち2名の少年は、18歳と19歳なので、どちらも特定少年に該当します。
そして、特定少年の場合、強盗罪(=短期1年以上の懲役刑に該当する罪)については「検察官に送致しなければならない」とされています。(少年法62条2項2号ほか)
この検察官に送致するという手続きを俗に「逆送」と言います。
逆送の手続きについて、少年法62条2項各号に該当する場合を「原則逆送」と呼びます。
言い換えると、2項のいう「犯行の動機、態様及び結果、犯行後の情況、特定少年の性格、年齢、行状及び環境その他の事情を考慮し、刑事処分以外の措置を相当と認めるとき」に該当しなかった場合、すべて逆送されることになります。
逆送されたのち、改めて検察官が捜査を行い、起訴するべき事案であると判断した場合には起訴され、成人の刑事手続きと同様に公開の法廷で刑事裁判を受け、有罪だった場合には刑事罰(死刑・懲役刑・禁錮刑・罰金刑・拘留・科料)が言い渡されます。
【原則逆送事件で弁護士に弁護を依頼】
原則逆送事件の場合、先述のとおり刑事罰が科せられるおそれがあります。
そのため、少年事件の弁護人・付添人の経験が豊富な弁護士に依頼をし、少年として保護処分を課すことが相当である事件であることを積極的に主張し、逆送を回避、あるいは逆送後に再送致(逆送を受けた検察官の判断で家庭裁判所に改めて送致する手続き)に付するべき事案であることを積極的に主張していくことが望ましいと言えます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、原則逆送対象事件の弁護活動・付添人活動の経験がございます。
少年事件の場合、事件の内容だけでなく家庭・生育環境などを少年や保護者からしっかりと聞くこと、学校関係者から話を聞くこと、検察官・家庭裁判所調査官・裁判官などと打合せ・調査委を行う必要があり、事件に即した活動が必要になります。
18歳、19歳の特定少年に該当するお子さんが強盗などの原則逆送事件で逮捕されてしまった場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士による初回接見サービス(有料)をご利用ください。
【解決事例】強盗致傷事件を否認し不処分に
【解決事例】強盗致傷事件を否認し不処分に
強盗致傷事件の共犯者として逮捕され家庭裁判所に送致されたものの、審判で不処分を獲得したという事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説致します。
【事例】
東京都台東区在住のAさんは、都内の学校に通う高校1年生(16歳)でした。
事件当日、Aさんはたまに遊びに参加するグループのボスXさんから呼び出しを受けて向かったところ、自分たちはVさんの連絡先を知らないのでVさんに連絡して呼び出してくれないかと言われました。
そこでVさんを呼び出したところ、Xさんは突然「お前払うもの払わず連絡も通じないってどういうことだよ」とVさんに怒鳴りつけ、周りにいたグループの者らもVさんを暴行し、最後にはVさんの財布から金2万円を奪ってその場を離れました。
VさんはXさんらから受けた暴行の結果、全治4週間の怪我を負いました。
後日、被害届を受理した台東区を管轄する蔵前警察署の警察官は、Aさんを強盗致傷事件の被疑者として逮捕しました。
AさんやAさんの保護者は、暴行に加わっているわけでもなく、金も受け取っていないにも拘わらず強盗致傷の罪に問われたということについて、違和感を抱いていました。
≪守秘義務・個人情報保護のため、事件地や警察署名、一部事件内容を変更しています。≫
【強盗致傷罪について】
今回、XさんらはVさんに対し集団で暴行を加えたうえ、Vさんの財布を奪い、中から金を強奪しています。
その結果、Vさんは全治4週間の重傷となりました。
これは、強盗により被疑者が負傷したとして、強盗致傷の罪に問われます。
条文は以下のとおりです。
刑法240条 強盗が、人を負傷させたときは無期又は6年以上の懲役に処し、死亡させたときは死刑又は無期懲役に処する。
(刑法236条1項 暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。)
条文に記載のとおり、強盗致傷罪の罰条は無期懲役/6年以上の懲役という非常に重いものになっています。
【否認により不処分を獲得】
今回の事例で問題となっているのは、Aさんは直接暴行には加わっておらず金を受け取っていないにも拘らず、Aさんも強盗致傷罪に問われたという点です。
この点、警察官や検察官は「AさんはXさんに呼び出されるまで事件について知らなかったが、合流した後Vさんに対する強盗事件を起こすことを知ることで現場共謀が生まれ、Vさんを呼び出した」という疑いを持っていました。
他方でAさんは本当にVさんが呼び出されXさんが暴行をはじめるまでは強盗事件を起こすことを知らなかったため、共謀はない、という主張でした。
そのため取調べでは、Aさんがどの時点で強盗事件について知ったのかという認識について厳しい口調で問い詰められていました。
弁護士は頻繁に接見を行い取調べでの状況を確認しましたが、家庭裁判所に送致されたのち記録を確認したところ、Aさんの意に反した供述調書が作られていました。
そこで弁護士は、膨大な法律記録の全てに目を通し、事実に反する部分についてしっかりと異議を唱えるとともに、Aさんの主張を書類などにまとめて提示しました。
本来、少年事件の審判は1回で終わるのですが、Aさんの審判は10回近くに亘り行われました。
その結果、最終的に(付添人)弁護士の主張が認められ、Aさんは不処分となりました。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部は刑事事件だけでなく、少年事件の弁護活動・付添人活動も豊富な実績があります。
東京都台東区にて、お子さんが強盗致傷事件に巻き込まれて逮捕されたものの事件に関与する意思はなく、それをしっかりと主張したいという場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部の初回接見サービスをご利用ください。(有料)
