法律相談~常習累犯窃盗罪について~
私は、山手線の電車内で被害者のカバンの中から現金2万円が入った財布を盗んだスリ事件で、現行犯逮捕されました。
この事件で、10日間勾留された後に、常習累犯窃盗罪で起訴され、現在は保釈中です。
私は過去に何回もスリ事件を起こして刑務所に服役した前科があります。
今後の刑事処分について教えていただけないでしょうか。(60歳 無職 男性)
※実際の法律相談を参考にしたフィクションです。
本日は、常習累犯窃盗罪について東京の刑事事件に強い弁護士が解説します。
~常習累犯窃盗罪~
常習累犯窃盗罪とは「盗犯等の防止及び処分に関する法律」に定められた法律で、過去10年以内に窃盗罪などで懲役6月以上を3回以上言い渡された人が新たに窃盗罪に問われた場合に適用されます。
通常の窃盗罪ですと、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金が法定刑として定められています。
しかし常習累犯窃盗罪は、「3年以上の有期懲役」と、罰金刑の規定がない、非常に重い罰則が定まられており、起訴されて有罪が確定すれば刑務所に服役しなければなりません。
といいますのは、刑法の規定では、執行猶予を付けられるのは懲役3年以下などに限定されるからです。
常習累犯窃盗罪で起訴された場合、実刑を免れることは非常に難しいでしょう。
スリ事件の被害額は、住宅に忍び込む侵入盗事件に比べると非常に少ないため、1件の事件で科せられる刑事罰はそれほど重くはありません。
しかし犯行を重ね、逮捕を繰り返した場合は、常習累犯窃盗罪が適用されて非常に重い刑事罰を受ける可能性があるので注意してください。
実際に、1回の犯行で被害額が数百円程度の万引き事件を繰り返した男性に、常習累犯窃盗罪が適用されて「懲役5年」の判決が言い渡された裁判例もあるほどです。
東京の山手線での窃盗事件、スリ事件でお困りの方、常習累犯窃盗罪が適用されるおそれのある方は、東京で刑事事件に強いと評判の『弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所』にご相談ください。
無料法律相談のご予約は0120-631-881までお気軽にお電話ください。