★犯罪収益移転防止法の解説★~シリーズ9:問題となる事例(「あなたも犯罪者ですよ」)~

2018-05-31

★犯罪収益移転防止法の解説★~シリーズ9:問題となる事例(「あなたも犯罪者ですよ」)~

 シリーズ最終回は、犯罪収益移転防止法が問題となる事例に基づいて具体的に解説します。

1 事例
 Aは、お金に困っていたところ、インターネットで「あなたの預金通帳を郵送していただけたら1行につき1万円を差し上げます。さらに、あなたが返還を求めるまで、月々1万円を支払います」という広告を見つけました。
 早速Aは広告に書いてあった電話番号に電話し、相手に言われた住所にA名義のB銀行の預金通帳を郵送しました。
 後日、Aに1万円が現金書留で送られてきましたが、その後相手との連絡が取れなくなり、3か月たってもお金が送られてきません。
 そのうち、B銀行から「あなたの口座が詐欺に使われていると警察から指摘があったので、口座凍結しました。」と通知が来ました。
 騙されたことに気づいたAは、近くの警察署に被害届を提出しに行きました。
 ところが、Aは警察官から「あなたも犯罪者ですよ」と言われてしまいました。
 何が何だかわからないAは、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の無料相談を受けることにしました。(フィクションです)

2 解説
 今回の事例でAは、月々1万円を得られると思って預金通帳を郵送したのに、最初の1万円しか送られてきておらず、騙されて預金通帳を郵送したといえるので、詐欺の被害者といえます。
 しかし、AはB銀行の預金通帳を郵送し1万円を得ています。
 Aさんは、自分の預金通帳が詐欺に使われるとは知りませんでしたが、通常の商取引又は金融取引として行われるものであることその他正当な理由がないのに、有償で、預金通帳を相手方に提供しています。
 したがって、犯罪収益移転防止法28条2項後段の罪を犯してしまっていることになり、Aには、1年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金、またはその両方が科される可能性があります。
 なお、仮にAが自分の預金通帳が「詐欺を含む犯罪に使用されること」について知っていた又はその可能性について知りながら提供した場合には、Aは詐欺の共犯として扱われてしまう可能性もあります。
 
 犯罪収益移転防止法について知りたい、今回のケースの様な場合で不起訴を勝ち取ってほしいとお考えの方は、刑事事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の無料相談にお越しください。

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