声掛けしたのにひき逃げに

声掛けしたのにひき逃げに

いわゆる人身事故を起こした場合の罪と、声掛けをしたものの通報しなかった場合に問題となる罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説致します。
【ケース】
東京都足立区谷中在住のAは、足立区谷中にある会社に勤める会社員です。
事件当日、Aはいつもどおり自動車で通勤してたところ、通勤途中の足立区谷中内の路上にて、左折をしようとしたところ自動車の左側を直進していた自転車のVを巻き込む接触事故を起こしてしまいました。
Aは接触に気が付き自動車を降り、Vに近づいて声掛けをしたところ、Vは「怪我もしていないし急いでいるから大丈夫です。」と言いました。
そのためAは名刺を渡した上で立ち去りましたが、後日、足立区谷中を管轄する綾瀬警察署の警察官が自宅に来て、「ひき逃げをした嫌疑で出頭するように」と言われました。

Aは、取調べを受ける前に、人身事故で問題となる罪について聞くと同時に、声掛けをしたにも拘らずひき逃げになる理由を、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士に質問しました。

≪ケースは全てフィクションです。≫

【人身事故が問題となる罪】

自動車やバイクの運転は、生活に於て必要不可欠な場合もありますが、ともすれば人をケガさせたり死亡させたりする可能性があることは御案内のとおりです。
警視庁のホームページによると、東京都内で令和2年に発生した人身事故は25,642件であり、死者数は155人、負傷者は28,888人でした。

人身事故を起こした場合、刑事上の責任・民事上の責任・行政上の責任を負うことになります。
民事上の責任については被害者に対する賠償などが考えられ、行政上の責任については違反に応じた累積点数により免許停止や取消といった処分を受けることになります。
そのほかに、刑事上の責任を問われることが考えられます。
刑事上の責任については、警察署や検察庁で取調べを受けた後、担当検察官の判断で起訴(あるいは略式起訴)を受け裁判により刑罰を受けることを意味します。
人身事故の場合、この章の一番下に記載されている条文が適用されます。

刑事上の責任は、被疑者の過失の度合いや被害者の怪我の程度が影響するほか、示談ができるかどうかなども左右します。
ここで言う示談とは、任意保険会社が行うものだけではありません。
任意保険会社が行う示談は、被害者が負った被害を弁済するもので、実際にかかった治療費や修理などにかかった費用などを普段することを意味します。
民事上の責任はそれで事足りる場合もありますが、刑事上の責任についてはカバー出来ているとは言えません。
刑事上の責任を出来るだけ問われないようにするためには、別途示談交渉を行い、示談書に「宥恕」と呼ばれる約定を設けることが効果的です。
「宥恕」とは、被害者が被疑者に対して、この示談を以て被疑者の厳しい刑事処罰を求めませんよという意味をもちます。

自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律
5条 自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた者は、七年以下の懲役若しくは禁錮又は百万円以下の罰金に処する。ただし、その傷害が軽いときは、情状により、その刑を免除することができる

【声掛けしたのにひき逃げに?】

弊所に御相談される方の中には、声掛けをして相手の無事を確認したにも拘わらずひき逃げ扱いされていることに納得がいかないという方がおられます。
確かに、ひき逃げというと、人身事故を起こしたにも拘わらず声掛けなどせずに逃走する場合をイメージする方が多いことでしょう。
しかし、ケースのような場合でもいわゆるひき逃げに当たるのです。
そもそも、ひき逃げという言葉は法律用語ではありません。
道路交通法では、その72条で「交通事故があつたときは、…運転者…は、直ちに車両等の運転を停止して、負傷者を救護し…なければならない。この場合において、当該車両等の運転者は…直ちに最寄りの警察署の警察官に当該交通事故が発生した日時及び場所、当該交通事故における死傷者の数及び負傷者の負傷の程度並びに損壊した物及びその損壊の程度、当該交通事故に係る車両等の積載物並びに当該交通事故について講じた措置を報告しなければならない。」と定められています。
怪我人等が居た場合を救護義務、それ以外を報告義務と定め、このうち救護義務違反については「一年以下の懲役又は十万円以下の罰金」に処すると定められています。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部では、過失運転致傷・ひき逃げなどの交通事故についても対応しています。
東京都足立区谷中にて、人身事故を起こしてしまい声掛けしたのにも拘わらず後日ひき逃げを指摘されたという方がおられましたら、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部に御連絡ください。
在宅事件の場合、相談は無料です。

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