未成年者との真剣交際?

2021-09-09

未成年者との真剣交際?

未成年者とのわいせつな行為と真剣交際の主張について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説致します。
【ケース】
東京都千代田区在住のAは、千代田区内の会社に勤める40代の会社員です。
AはSNSを通じて知った15歳の児童Vと頻繁に連絡を取り合うようになり、結婚しようなどのやり取りをし、実際に会おうという話をしました。
そして、待ち合わせ時間を決めて千代田区内の喫茶店でお茶をしたのち、ホテルに入ってわいせつな行為をしました。
そのホテルの受付をしていた従業員がVの年齢に疑問を持って千代田区内を管轄する麴町警察署に連絡し、AとVとがホテルを出たところで警察官は声掛けしました。
Vが15歳であることを確認した警察官は、Aに対して「淫行条例等に当たる可能性があるので任意同行に応じてほしい。」と説明しました。
Aは警察官に対し、「結婚を前提とした真剣交際である。」という主張をしました。

≪ケースはすべてフィクションです。≫

【未成年者とのわいせつ行為で問題となる罪】

ケースでは、AとVとの性別は特に想定していませんが、年齢についてはVが15歳であることを想定しています。
我が国では、18歳未満(17歳までの者)とわいせつな行為をした場合には下記のような法律に違反することとなります。
・淫行条例違反
淫行条例は俗称で、事件地の都道府県によって条例名が異なります。
ケースは東京都千代田区での事件ですので、東京都青少年の健全な育成に関する条例が問題となります。
条文は以下のとおりです。
条例18条の6 何人も、青少年とみだらな性交又は性交類似行為を行つてはならない。

罰条:二年以下の懲役又は百万円以下の罰金

・児童買春
最も、Aの行為については、淫行条例違反ではなく児童買春の罪が適用される可能性があります。
条文は以下のとおりです。
児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律2条2項 この法律において「児童買春」とは、次の各号に掲げる者に対し、対償を供与し、又はその供与の約束をして、当該児童に対し、性交等(性交若しくは性交類似行為をし、又は自己の性的好奇心を満たす目的で、児童の性器等(性器、肛門又は乳首をいう。以下同じ。)を触り、若しくは児童に自己の性器等を触らせることをいう。以下同じ。)をすることをいう。
 1号 児童

淫行条例違反と児童買春の一番の違いは、対償の供与やその約束があるか否かという点です。
分かりやすい児童買春は、例えば児童に対して5万円を支払うなどして性行為や性交類似行為をすることです。
ケースではそれらの事情は伺えませんが、AがVの喫茶店での食事代やホテル代の全額を支払ったのであれば、それを以て対償の供与があったとして児童買春に処せられます。

【真剣交際は通用する?】

児童買春や淫行条例違反の事件を起こした方の中には、真剣交際の主張が通用するのではないかという質問があります。
すなわち、結婚を前提に交際をしているのに、なぜ違法なのかという主張です。
次に淫行条例について、例えば、このブログを作成している令和3年9月9日時点に於て、女性の婚姻適齢は16歳です。
この点、淫行条例違反や児童買春の罪と相反しているかにも思えます。

とはいえ、児童買春について検討すると、真剣な交際をしているのであれば「対償の供与」が生じる余地はないため、真剣交際の主張は通用しないと言えるでしょう。

次に淫行条例違反について、条文を見ると、東京都の淫行条例は「みだらな性交又は性交類似行為」を禁止しています。
みだらな、すなわち淫行について、判例は
①青少年を…その心身の未成熟に乗じた不当な手段により行う性交又は性交類似行為のほか、
②青少年を単に自己の性的欲望を満足させるための対象として扱っているとしか認められないような性交又は性交類似行為
と定義しています。

ケースについて検討すると、AとVとは年齢が25歳以上離れていて、SNSでやり取りをした程度で性行為をした当日までに一度も会ったことがなく、当然に保護者への紹介や挨拶もない、そのような状況で、SNSで結婚しようなどとやり取りをした程度で真剣交際にあたるという主張は通用しないと考えられます。

他方で、AとVとの年齢が近く、デートなどの交際を繰り返していて、未成年者の保護者へ説明・紹介をしているという場合であれば、しっかりと真剣交際を主張することで罪に当たらない、あるいは刑罰が軽減されることに繋がります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部は刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
東京都千代田区にて、淫行条例違反や児童買春の罪で捜査を受けている、真剣交際を主張したいという方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部にご相談ください。

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