鉄パイプで頭部を殴打 殺人未遂事件で逮捕されたら

2019-11-29

殺人未遂事件で警察に逮捕された場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。

◇殺人未遂事件◇

建設会社に勤めているAさんは、板橋区のビル建設現場に派遣されて働いています。
この現場には他の建設会社の社員も派遣されているのですが、先日、作業工程を巡って他の会社の社員とトラブルになったAさんは、口論の末に、足場用の鉄パイプで口論相手の頭部を殴打してしまいました。
すぐに周囲にいた作業員に制止されましたが、Aさんは、通報で駆け付けた警視庁志村警察署の警察官によって、殺人未遂罪逮捕されてしまいました。
(フィクションです。)

◇殺人未遂罪【刑法第203条】◇

人を殺害しようと、殺害行為に着手したが相手が死ななかった場合、殺人未遂罪となります。
殺人未遂罪の法定刑は、殺人罪と同じ「死刑又は無期若しくは5年以上の懲役」です。
殺人罪は、人の死という結果の重大性から、刑事裁判では厳しい判決が言い渡されることがほとんどですが、殺人未遂罪の場合は、刑法第43条(未遂減免)の適用を受けたり、傷害罪に罪名が変わるなどして、執行猶予付の判決が言い渡されることが珍しくありません。

◇殺人未遂罪か傷害罪か◇

殺人未遂罪の刑事裁判で、よく争点となるのは「殺意」の有無です。
「殺意」は、殺人罪の「故意」のことで、加害者の、相手を殺そうとする意思です。
同じ暴行行為でも、殺意があって行為に及べば殺人罪や、相手が死亡していなければ殺人未遂罪が適用される可能性が高くなります。逆に殺意が認められなければ、相手が死亡しても傷害致死罪や、相手が死亡していない場合は、傷害罪が適用される可能性が高くなるでしょう。

~殺意の立証~

「殺意」は加害者の心の声ですので、殺意の有無は加害者の供述に頼るしかありません。しかし、それだけで殺意の有無が認定されるわけではなく、殺意の有無は、暴行の程度や、犯行の計画性、被害者の傷害の程度等を総合的に判断されます。

・暴行の程度
急所を狙っている暴行や執拗な暴行、凶器を用いた暴行等の場合は殺意が認定されやすい。

・犯行の計画性
事前に被害者の行動パターンを下見している場合や、凶器を準備している場合等は計画性が認められて、殺意が認定されやすい。

・被害者の傷害程度
被害者が急所に傷害を負っている場合や、重傷を負っている場合等は殺意が認定されやすい。

・加害者の意思
殺そうと思って犯行に及んでいる場合は当然のこと、死ぬかもしれない、死んでもかまわないといったように、結果を認識し、それを容認した場合も故意があるとして、殺意が認められやすい。

◇殺人未遂罪の弁護活動◇

殺人未遂罪で警察に逮捕されたとしても、その後の対応によっては、罪名が傷害罪と認定されたり、被害者との示談することによって不起訴になったりして、処分の軽減が望めます。
上記したように、殺意の有無というのは、加害者の供述に大きく左右されるので、逮捕後の取調べで、どのように供述するのかが今後に大きく影響するため、弁護士は、取調べの対応についてアドバイスを行います。
また、被害者との示談も今後の処分に大きく影響します。
起訴までに被害者との示談が成立し、その示談に宥恕条項が含まれていれば、不起訴の可能性もあるでしょう。

 

殺人未遂罪は、罰金刑の規定のない非常に厳しい法定刑が定められている法律です。起訴された場合は、初犯であっても実刑判決の可能性が高い事件ですので、ご家族、ご友人が殺人未遂罪で逮捕された方は、早めに刑事事件専門の弁護士に相談することをお勧めします。

板橋区の刑事事件でお困りの方、ご家族、ご友人が殺人未遂罪で警察に逮捕されてしまった方は、刑事事件専門の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部にご相談ください。
初回法律相談:無料

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