業務上横領罪で警視庁荒川警察署に刑事告訴されたら

業務上横領罪で警視庁荒川警察署に刑事告訴された場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。

◇事件◇

東京都荒川区の建設会社に勤務するAさんは、5年ほど前から経理を担当しており、会社の帳簿や口座の管理など経理に関する業務の責任者をしています。
3年ほど前にFAXに手を出して多額の借金を背負ったAさんは、借金の返済に困り、会社の口座から不正に現金を引き下ろし借金の返済に充てました。
このような不正行為を繰り返していくうちに、これまでAさんが横領した額は総額で1000万円にも及んでいます。
そんな中、先月、税務署の調査が会社に入り、Aさんの横領行為の一部が会社に発覚してしまったのです。
今のところ、会社に発覚しているのは数十万円に留まっていますが、現在も調査が継続されており、今後、Aさんの不正全てが発覚するのも時間の問題となっています。
会社は、刑事告訴を検討しているらしく、Aさんは刑事事件に強い弁護士を探しています。(フィクションです。)

◇業務上横領罪◇

刑法第253条(業務上横領罪)
業務上自己の占有する他人の物を横領した者は、10年以下の懲役に処する。(刑法抜粋)

業務上横領罪は、単純な横領罪(刑法第252条)の特別罪として位置付けられており、単純な横領事件と比べて法益侵害の範囲が広く、頻発のおそれが多いことから罰則規定が厳しく定められています。

◇業務上横領罪で逮捕される?◇

警察が捜査する業務上横領事件のほとんどは、会社等(被害者)からの告訴が端緒となります。
会社等(被害者)が警察に告訴するのは、弁償ができていない場合や横領額が高額に及んでいる場合などです。
警察が告訴を受理し捜査を開始した時点で、逃走や罪証隠滅のおそれがある場合は逮捕されることとなるでしょう。

◇業務上横領事件で示談◇

業務上横領事件は、会社等(被害者)と示談することによって、刑事事件化を防げたり、刑事罰を免れることができます。
会社等(被害者)との示談は、横領したお金を被害者(会社)に弁償できるかどうかに左右されます。

◇業務上横領罪の量刑◇

業務上横領罪で起訴された場合、その処分は、横領した金額や、被害者(会社)に弁償しているか、会社等(被害者)と示談しているか等によって変わってきます。
ただ今回の事件のように横領額が一千万円を超える場合は、弁償することも非常に困難でしょうし、仮に弁償できていたとして、会社等(被害者)が告訴した場合は、警察は捜査に乗り出すでしょう。
その場合は逮捕される可能性も考えられますし、起訴された場合は実刑判決もあり得ます。
一般的に、弁償できていない業務上横領事件ですと、横領額が100万円を超えれば実刑判決が言い渡される可能性が高くなると言われていますので、Aさんのように横領額が1000万円にも及ぶ場合は、相当思い刑事罰が予想されます。

◇業務上横領事件に強い弁護士◇

東京都荒川区の刑事事件でお困りの方、業務上横領事件が会社に発覚して刑事告訴される可能性のある方は、刑事事件に強いと評判の「弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部」の無料法律相談、初回接見サービスをご利用ください。

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