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無免許運転の刑事弁護活動
無免許運転の刑事弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。
~事件~
自営業で鮮魚店を営むAさんは、20年ほど前に交通違反を繰り返して運転免許を失効して以来、運転免許を再取得していません。
しかし、仕事でどうしても配達に行かないと行けない時などは、子供の原動機付バイクを無免許で運転しており、3ヶ月前に、一時不停止をパトロール中の、警視庁上野警察署の警察官に現認された際に、無免許運転が発覚し、つい先日略式罰金が確定して、罰金を納めたばかりです。
そして昨日、どうしても行かなければいけない常連客からの注文が入り、再び無免許で原動機付バイクを運転してしまい、運転している姿を3ヶ月前の警察官に見つかってしまったのです。
再び、無免許運転で検挙されてしまったAさんは、今後の手続きが不安で東京で交通事件に強いと評判の「弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部」の弁護士に相談しました。
(フィクションです)
【無免許運転】
免許を取得しないで自動車や原動機付バイクを運転すれば無免許運転です。
無免許運転は道路交通法違反ですので、違反すれば行政処分だけでなく刑事罰が科せられます。
無免許運転の法定刑は「3年以下の懲役又は50万円以下の罰金」ですが、初犯の場合ですと略式起訴されて罰金刑になる方がほとんどです。
ただ再犯の場合ですと、前刑からの期間等にもよりますが、起訴される可能性が高くなり、その場合は実刑判決が言い渡される可能性もあるので注意しなければなりません。
また、無免許運転のおそれのある方に車両を提供したり、運転を指示した方も、無免許運転をした方と同様の刑事罰が科せられることがあります。
【無免許運転の種類】
無免許運転には
①純無免許運転
これまで一度も運転免許を取得したことのない人が自動車を運転する場合
②停止中/取消しによる無免許運転
過去に運転免許を取得した経歴があるが、免許停止の行政処分を受けた最中に自動車を運転したり、取消処分後に再取得することなく自動車を運転した場合
③免許外運転
保有する区分以外の自動車を運転した場合
(例えば、普通自動車免許しか保有していない人が大型トラックを運転した場合等)
の3種類の形態があります。
【無免許運転で逮捕】
Aさんは逮捕されていませんが、無免許運転でも逮捕されることがあります。
警察官の停止命令を無視して逃走したり、警察官に氏名等を告げなかった場合等は現行犯逮捕される可能性が大です。
また、無免許運転自体は、証拠が明白ですし、警察等の捜査機関が捜査する内容も少ないので、逮捕されたとしても48時間以内に釈放されるケースがほとんどですが、無免許運転で事故を起こしてしまった場合や、警察署へ身代わり出頭をさせた無免許運転事件等で逮捕された場合は、勾留される可能性があるので注意しなければなりません。
【無免許運転の刑事弁護活動】
被害者が存在する事件の刑事弁護活動は、被害者との示談が主となりますが、無免許運転の事件は、被害者が存在しないので、示談等の弁護活動を行うことができません。※無免許運転で交通事故を起こした場合は除く。
そのため、刑事罰を少しでも軽減するために、再犯防止に向けた取り組みが主な弁護活動となります。
反省文を作成し捜査機関に提出したり、贖罪寄付をして反省の意思を訴えるだけでなく、使用車両を処分するなどして再発防止に向けて取組むことが、その後の判決に影響するでしょう。
無免許運転で警察に捕まった方など、東京都内における交通事件に関するご相談や、警察に逮捕された方への初回接見は、刑事事件を専門にする弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部にお任せください。
初回相談料:無料
業務上横領事件の示談交渉
警察が未介入の業務上横領事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。
◇事件~警察未介入の業務上横領事件~◇
Aさんは、東京都千代田区にある会社で経理を担当していました。
Aさんの業務は、営業などの社員が持ってきた領収書を受け取り、帳簿に記載した上、自分の管理する小口からその金額払い出し、現金を社員に手渡すといったものでした。
Aさんの会社はそれほど規模が大きくないものの、営業が活発に動いていたため、かなりの数の領収書があり、Aさんの上司である課長からは、1万円以内の領収書であれば、上司である課長の許可なく払い戻しても構わないが、1万円を超える領収書については必ず課長の許可をとるようにと言われていました。
ある日Aさんは、自分が私用で食べた1万円以下の飲食費について、営業の社員が接待で使ったかのように装い、会社の小口から払い戻すという不正を行いました。
この不正がばれないかったことから、Aさんは定期的に同様の行為を行い、1万円以下の領収書が出るたびに同じようなことをしていました。
しかし、あるとき、課長があまりにも飲食費が多くなっていたことに気づき、営業の社員に訪ねて回ったところ、Aさんの行為が発覚してしましました。(フィクションです)
◇横領について◇
まず、Aさんの行為にはどのような罪が成立するのでしょうか。
Aさんは、自己の職務の一環として、小口現金を管理しています。また、1万円以下の領収書については、課長など上司の許可なく、自らの権限で払い戻しをすることができるような状態でした。しかし、もちろんですが、Aさんが私用で食べた飲食費を会社小口から出すことは許されていません。
このように、業務上、自身が占有(管理)している現金を、許されていないような場合に払い戻すと、業務上横領罪が成立する可能性が十分にあります。業務上横領罪に該当する場合には、10年以下の懲役が法定刑として定められており(刑法253条)、非常に重い罪となっています。
◇業務上横領の刑事罰◇
業務上横領罪は窃盗罪と異なり、罰金刑の定めがありません。窃盗罪など罰金刑のある罪の場合には、起訴されてしまう場合にも、公開法廷ではなく、書類だけ裁判所に送られるという略式手続というものがあり、負担が少ない方法が選択される場合もあります。これに対し、業務上横領罪で起訴されてしまうときには、必ず公判請求、つまりテレビで普段目にするような法廷での裁判となります。
そのため、業務上横領罪では、窃盗罪以上に不起訴を目指す必要性が高くなります。
◇業務上横領罪の量刑相場◇
業務上横領罪で起訴された場合で、初犯(前科がない場合)である場合には、横領の方法や、本人の反省の程度などにもよりますが、概ね横領額(正確には、その段階で弁済できていない被害金額)が100万円を上回ると、実刑判決の可能性がでてきます。
そのため、仮に起訴されてしまうような場合でも、1円でも多く弁済することが必要となります。
◇業務上横領罪の弁護活動◇
業務上横領罪の弁護活動で必要となることは、被害者に対して示談交渉をし、できる限りの弁済を行うことです。
事件発覚直後の会社の対応は、感情的になることもありますし、会社の顧問弁護士が出てきて、いきなり支払いを求められるといったこともあります。
そのため、自分自身で被害弁償のための示談交渉をしようとしても、一切取り合ってもらえなかったり、反対に十分な情報を教えてもらえなかったりすることもあります。
きっちりと被害弁償を行うためには、第三者である弁護士に依頼をして、会社と交渉をすることが必要不可欠です。
東京都千代田区の業務上横領事件でお困りの方、警察未介入の業務上横領事件で早期示談を求める方は、刑事事件に強いと評判の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部にご相談ください。
初回法律相談:無料
外国における刑事事件
外国における刑事事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。
◇事件◇
大学院に通うAさん(24歳)は、昨年までの3年間、アメリカに語学留学していました。
アメリカに留学している間、Aさんは、同じ留学生の日本人女性と交際していましたが、帰国する直前に、その交際女性が、別の男性とも交際していたことが発覚したのです。
帰国前にAさんは、交際女性をアメリカのホームステイ先に呼び出して追及しましたが、この女性が話を誤魔化したことに腹が立ち、女性の両肩を鷲掴みにする暴行を加えてしまいました。
その後、Aさんは女性と破局し、日本に帰国して別の女性と交際を始めましたが、元交際相手の女性が、当時の暴行で傷害を負ったとして、警視庁池袋警察署に傷害罪の被害届を提出したのです。
Aさんは、警視庁池袋警察署に呼び出しを受けましたが、警察署に出頭する前に、外国での刑事事件を取り扱っている弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所に相談しました。
(フィクションです。)
◇日本人が外国で起こした刑事事件◇
刑法第3条に「国民の国外犯」が規定されています。
日本国外において、この条文に規定された犯罪を犯した場合、日本の法律が適用されます。
「国民の国外犯」に規定されているのは
1.刑法第108条(現住建造物等放火)及び第109条第1項(非現住建造物等放火)の罪、これらの規定の例により処断すべき罪並びにこれらの罪の未遂罪
2.刑法第119条(現住建造物等浸害)の罪
3.刑法第159条から第161条まで(私文書偽造等、虚偽診断書等作成、偽造私文書等行使)及び前条第5号に規定する電磁的記録以外の電磁的記録に係る刑法第161条の2の罪
4.刑法第167条(私印偽造及び不正使用等)の罪及び同条第2項の罪の未遂罪
5.刑法第176条から第181条まで(強制わいせつ、強制性交等、準強制わいせつ及び準強制性交等、監護者わいせつ及び監護者性交等、未遂罪、強制わいせつ等致死傷)及び第184条(重婚)の罪
6.刑法第198条(贈賄)の罪
7.刑法第199条(殺人)の罪及びその未遂罪
8.刑法第204条(傷害)及び刑法第205条(傷害致死)の罪
9.刑法第214条から第216条まで(業務上堕胎及び同致死傷、不同意堕胎、不同意堕胎致死傷)の罪
10.刑法第218条(保護責任者遺棄等)の罪及び同条の罪に係る刑法第219条(遺棄等致死傷)の罪
11.刑法第220条(逮捕及び監禁)及び第221条(逮捕等致死傷)の罪
12.刑法第224条から第228条まで(未成年者略取及び誘拐、営利目的等略取及び誘拐、身の代金目的略取等、所在国外移送目的略取及び誘拐、人身売買、被略取者等所在国外移送、被略取者引渡し等、未遂罪)の罪
13.刑法第230条(名誉毀損)の罪
14.刑法第235条から第236条まで(窃盗、不動産侵奪、強盗)、刑法第238条から第240条まで(事後強盗、昏酔強盗、強盗致死傷)、刑法第241条第1項及び第3項(強盗・強制性交等及び同致死)並びに第243条(未遂罪)の罪
15.刑法第246条から第250条まで(詐欺、電子計算機使用詐欺、背任、準詐欺、恐喝、未遂罪)の罪
16.刑法第253条(業務上横領)の罪
17.刑法第256条第2項(盗品譲受け等)の罪
です。
Aさんの暴行行為によって、元交際相手の女性が傷害を負っていたのであれば、当然、傷害罪となるので、「国民の国外犯」が適用されます。
その場合、日本国外で起こった刑事事件であっても日本の警察が捜査することとなりますが、実際に日本で起こった刑事事件と同様の捜査が行われるとは限りません。
例えば、日本で起こった傷害事件であれば、防犯カメラの映像等の客観的な証拠が捜査されることになりますが、今回の事件のような傷害事件で捜査員がアメリカまで派遣される可能性は非常に低いでしょう。
そのため被害者と、被疑者の供述が基となって捜査が進むことになるので、警察等の取調べに対しては慎重に対応する必要があります。
外国における刑事事件で捜査を受けている方、外国で起こした傷害事件で被害届を提出されてしまった方は、国民の国外犯に強いと評判の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部にご相談ください。
初回法律相談:無料
あきる野市で銀行口座の転売
銀行口座を転売した場合の刑事事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。
あきる野市に住む無職Aさんは、2ヶ月ほど前に、インターネットのサイトで「口座を3万円で買い取ります。」という業者を見つけて、この業者に10年ほど前に開設して、最近使用していなかった口座を転売しました。
この業者の指定された住所に、通帳とキャッシュカードを郵送したのですが、未だに代金が支払われないので、Aさんは諦めていました。
そして先日、アルバイトが決まり、その給料の振込口座を開設するために銀行に行くと、Aさん保有する銀行口座全てが凍結されており、新たに口座を解説できない旨を銀行員に告げられたのです。
銀行員からは、警察に相談するように言われましたが、2ヶ月前に口座を転売した件で警察に逮捕されるのではないかと不安なAさんは、まず刑事事件に強い弁護士に相談することにしました。
(フィクションです。)
◇銀行口座の転売◇
銀行口座(預金通帳)を他人に売ったり、譲渡したりする行為は、以下のは罪に該当する場合があります。
転売(譲渡)目的で口座を開設した場合
最近は、銀行で口座を開設する時に、その銀行に対して口座の利用目的(公共料金の引き落とし口座、給料の振込口座等)を申告しなければなりません。
この目的を偽って銀行口座を開設した時は、銀行を騙して銀行口座を得たとして「詐欺罪」が成立する場合があります。
詐欺罪は、刑法第246条に当たる犯罪で、起訴されて有罪が確定すれば「10年以下の懲役」が科せられます。
既に開設している銀行口座を他人に譲渡した場合
数年前から、インターネットの掲示板やサイト、ダイレクトメールで「利用していない銀行口座を買取ります」「融資するので銀行口座を送ってください」といった内容を見かけるようになりました。
このようにして売られた銀行口座は、振り込め詐欺など何らかの犯罪に使用される可能性が非常に高いです。
長年取引のない銀行口座を、他人に譲渡した場合は「犯罪収益移転防止法に関わる法律違反」に抵触するおそれが非常に高いです。
この法律の第26条では「他人になりすまして銀行などの金融機関との間における預貯金契約に関わる役務の提供の受ける目的があることを知って、そのものに預貯金通帳などを譲り渡し、交付し、または提供したもの。また、通常の商取引または金融取引として行われるものであることその他の正当な理由がないのに、有償で預貯金通帳などを譲り渡し、交付し、または提供したものは、1年以下の懲役もしくは百万円以下の罰金もしくはこの両方を科す。」(犯罪収益移転防止法に関わる法律第26条を引用)と、有償、無償に関わらず、他人に自分名義の銀行口座を譲渡する事を禁止しています。
譲渡した銀行口座が、他の犯罪に使用される事を知って譲渡した場合
銀行口座が使用された犯罪の共犯として罰せられる可能性があります。
例えば、譲渡した銀行口座が、振り込め詐欺の犯罪に使用される事を知った上で、銀行口座を譲渡すれば、振り込め詐欺の共犯若しくは幇助犯となる場合があるのです。
数年前から振り込め詐欺等の特殊詐欺事件が多発しており、警察等の捜査当局が注意喚起していますが、その犯行手口は巧妙かつ複雑化し、被害は増加する一方です。
その様な背景から、警察等の捜査当局は金融機関と協力し、犯罪に使用された銀行口座の凍結や、過去に犯罪に使用された銀行口座の名義人については、新たに銀行口座を開設できなくするなどして、被害の予防に取り組んでいるので注意しなければなりません。
あきる野市で他人に、銀行口座(預金通帳)を転売してしまったなど、手放した銀行口座の事で悩んでおられる方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部の刑事事件に強い弁護士にご相談ください。
初回法律相談:無料
あきる野市を管轄する警視庁五日市警察署までの初回接見費用:40,200円
特殊詐欺グループのアジトを賃貸借契約
アパートの賃貸借契約詐欺事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。
~事件~
無職のAさんは、半年ほど前に、パチンコ店で知り合った知人に頼まれて、東京都練馬区内のワンルームマンションを賃貸借契約しました。
知人から「来月、刑務所から出所してくる友達が住む家を契約して欲しい。必要な書類は用意するので3万円でやってくれないか。家賃はきちんと支払うので君には迷惑はかけない。」と頼まれたAさんは、報酬目当てで賃貸借契約をすることにしたのです。
Aさんは、不動産会社に出向いて、自分が住居として使用する虚偽の申告をし、知人が用意した給料明細(実在する会社の給料明細)を不動産会社に提出して賃貸借契約を締結しました。
しかし先日、テレビのニュースで、この部屋が特殊詐欺グループのアジトとして使用されていて、警察の摘発を受けたことを知りました。
この部屋は、特殊詐欺グループのメンバーが被害者に電話するのに使用されていたようです。
Aさんは、自分も特殊詐欺事件の共犯として逮捕されるのではないかと不安で、刑事事件に強い弁護士に相談することにしました。
(フィクションです。)
◇特殊詐欺事件の共犯◇
まずAさんが心配しているように、Aさんが特殊詐欺事件の共犯としての刑責を負うのかについて検討します。
一見すれば、Aさんは、特殊詐欺グループにアジトを提供しているので、特殊詐欺グループの犯行に加担したり、手助けしたりしているように思われます。
しかし上記の内容からすれば、Aさんは、自身が賃貸借契約をして借りた部屋が特殊詐欺グループのアジトとして使用されることを知らなかったようです。
少なくとも特殊詐欺グループの共犯は、Aさんが借りた部屋で特殊詐欺の犯行が行われていることを知った上で賃貸借契約をしていなければ、共謀が存在しないので成立しないでしょうが、知人から報酬を受けているので、警察等の捜査当局は「何らかの事情を知っていたのではないか」と疑いをもって捜査、取調べを行います。
Aさんに依頼を持ちかけた知人が特殊詐欺グループのメンバーであったり、不動産会社に提出した給料明細を発行した会社が特殊詐欺グループのメンバーに関係する会社であった場合など、Aさんと特殊詐欺グループのメンバーに接点がある場合は、Aさんが特殊詐欺事件の共犯として逮捕される可能性は十分に考えられます。
このように、特殊詐欺事件の共犯として警察に逮捕された場合は、逮捕当初から、特殊詐欺グループとの関りを否認しなければなりません。
特に最近の裁判所は、特殊詐欺事件に対して非常に厳しい刑事罰を決定しているので、警察等の捜査当局による厳しい取調べに屈してしまうと、不利な内容の書類が、後の裁判で証拠となってしまい、必要以上に厳しい刑事罰が科せられるおそれがるのです。
警察等の捜査当局の取調べ対応に不安のある方は、事前に、刑事事件に強い弁護士にご相談ください。
◇詐欺罪~刑法第246条第2項~◇
特殊詐欺事件の共犯が成立しない場合でも、Aさんの行為は詐欺罪(2項)が成立します。
一般的に詐欺罪とは、人から財物を騙し取ることですが、2項詐欺罪は、人を騙して財産上不法の利益を得たり、他人に得させたりすることによって成立します。
賃貸借契約を締結する際に、Aさんが、自分が住居として使用する虚偽の申告をしたり、知人が用意した虚偽の給料明細を不動産会社に提出した行為は、詐欺罪でいう欺き行為にあたります。
そして今回の事件では、この欺き行為によって賃貸借契約が締結されています。
賃貸借契約を締結させることは、賃借権という財産上の利益、及び現実に不動産を利用するという財産上の利益の2個の利益を得ることになるので、これらを欺き行為によって得れば2項詐欺罪が成立するのは当然でしょう。
2項詐欺罪の場合、その法定刑は一般的な詐欺罪(1項詐欺)と同様「10年以下の懲役」です。
法定刑の同じ詐欺事件でも、その内容によって起訴される可能性や、刑事裁判で言い渡される刑事罰は全く異なります。
特に組織犯罪化している特殊詐欺事件の場合、被害者が多数存在する場合があり、その被害額も高額に及ぶために、示談の締結が非常に困難となります。
無関係の特殊詐欺事件に巻き込まれそうな方や、東京都練馬区の刑事事件でお困りの方、賃貸借契約の詐欺事件で警察の取調べを受けている方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部の無料法律相談をご利用ください。
初回法律相談:無料
警視庁練馬警察署までの初回接見費用:35,900円
東京都渋谷区の無差別殺傷事件
無差別殺傷事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。
~事件~
昨年の大晦日、東京都渋谷区(原宿の竹下通り)の路上において、男が運転する車に、通行人が次々とはねられて数名が重軽傷を負う殺人未遂事件が発生しました。
容疑者は、犯行後、車を乗り捨てて現場から逃走しましたが、その後身柄を確保され、殺人未遂罪で逮捕されました。
逮捕された容疑者は「明治神宮で高圧洗浄機を使い、灯油をまこうとしたが、自分にかかってしまった」という趣旨の供述をしており、犯行に使用した車内からは、高圧洗浄機と灯油の入ったポリタンクが発見されています。
(平成31年1月4日付新聞各社の朝刊に警察された記事を参考にしています。)
年末で混雑する繁華街において、このような非常に痛ましい事件が発生しました。
本日は、この事件を刑事事件に強い弁護士が解説します。
◇無差別殺傷事件~殺人未遂事件~◇
車で通行人をはねた場合、その行為に人をはねる故意がなければ、人身交通事故として扱われ、適用されるのは「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律」です。
この法律は、危険運転致死傷罪や、過失運転致死傷罪によって、人身交通事故を取り締まるもので、当然のこと、過失による行為を取り締まっています。
今回の事件で逮捕された容疑者は、故意的に車で通行人の列に突っ込んでいます。
無差別殺傷事件を起こすつもりで犯行に及んでいるので殺人未遂罪が成立することは間違いないでしょう。
殺人未遂罪とは、殺意をもって人を殺そうとしたが、被害者が死亡しなかった場合に成立する罪で、その法定刑は、殺人罪と同じ「死刑又は無期若しくは5年以上の有期懲役」です。
「殺意」とは、殺人の故意のことですが、これは確定的な故意に限らず、未必的故意、条件付故意、あるいは包括的故意であってもよいとされています。
「誰を殺す」という限定された殺意がなくても、今回の事件のように「誰でもいいから殺す」といった無差別の者に対する殺意(未遂)でも殺人罪は成立します。
殺人罪は、被害者の数だけ殺人(未遂)罪が成立しますが、今回の事件の場合は、一つの行為が複数の犯罪に抵触する、いわゆる観念的競合となり、起訴されて有罪が確定した場合は、殺人罪の法定刑内で刑事罰が言い渡されることとなります。
報道されている内容が確かであれば、今回の事件で逮捕された容疑者は、計画的に犯行に及んでいる上に、その犯行態様が非常に悪質であることから、殺人未遂罪の中でも非常に厳しい判決が予想されるでしょう。
◇殺人予備罪◇
殺人未遂罪で逮捕された容疑者が、今回の犯行前に「明治神宮で高圧洗浄機を使い、灯油をまこうとしたが、自分にかかってしまった」という趣旨の供述をしていることが新たに報道されています。
人を殺す目的で、灯油をまいた場合も殺人未遂罪が成立するのでしょうか。
未遂罪が成立するには、犯行に着手することが必要とされており、殺人の着手時期については、行為者が殺意をもって他人の生命に対する現実的危険性のある行為を開始する必要があるといわれています。
例えば、けん銃を使用した殺人事件の場合ですと、相手に狙いを定めるまでいかなくても、殺意をもってけん銃を取り出した時点で殺人の着手が認められる場合もありますし、刃物による殺人事件の場合ですと、被害者に刃先を向けた時点で着手が認められるのがほとんどでしょうが、刃物の種類や現場の状況によっては、刀剣のさやを抜き払った時点で着手が認められる場合もあります。
今回の事件を考えると、例え灯油が通行人にかかっていたとしても、それだけで、通行人の生命をおびやかす状況に陥るとは考えづらいので殺人の着手は認められないでしょう。
ただ殺人の予備行為までは十分に認められるので。殺人予備罪が成立する可能性は非常に高いでしょう。
殺人予備罪の法定刑は「2年以下の懲役」ですが、情状によって、その刑が免除されます。
東京都渋谷区の無差別殺傷事件でお困りの方、殺人未遂罪や殺人予備罪に強い弁護士をお探しの方は弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部にご相談ください。
初回法律相談:無料
警視庁渋谷警察署までの初回接見費用:35,000円
無賃乗車で帰省
無賃乗車について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。
~事件~
都心で独り暮らしをしているAさんは、お正月休みを利用して八王子市の実家に里帰りする予定でしたが、年末にお金を使い過ぎたために、その電車賃がありませんでした。
Aさんは、年末の混雑期であれば簡単にキセル乗車ができると考え、最寄りの駅で入場券を購入し、そのまま電車に乗って実家近くの駅で電車を降りました。
そして改札口付近で駅員の隙をうかがっていたところ、警戒中の鉄道警察隊の警察官に見つかったAさんは、不正乗車が発覚し、駅内の交番所に連行されました。
警察官から取調べを受けたAさんは、両親が迎えに来て帰宅することができましたが、後日、再び警察官から呼び出すことを告げられたAさんは、今後の事が不安で刑事事件に強い弁護士に相談することにしました。(フィクションです)
~電車の不正乗車~
電車の不正乗車をキセルと言います。
昔は乗務員が電車内で乗車券を確認していましたが、最近はICカードを利用する乗客が増えてきたことから、新幹線などの特急列車でなければ乗車券の確認はほとんどありません。
そのため電車を利用する際に不正乗車が行われることが多々あります。
また、最近では高齢者に対しての福祉として、敬老パス等公共交通機関を利用する際に割引が受けられるものを、転売や不正利用するケースが報告されています。
大きな事件としては報道されていませんが、不正利用が増加すると行政や警察も対策を強化することになり、今後厳しい取り締まりが行われる可能性があります。
~詐欺罪~
公共交通機関での不正乗車は、犯行の態様によっ適用されるのは、鉄道営業法や軽犯罪法等様々な法律があり、一概に取り締まられる法律が定まっていないと言えます。
常習的に不正乗車を繰り返し正規の乗車料金を支払っていないことが立証された場合は、詐欺罪の適用を受ける可能性があります。
人を騙して財物を得ることによって成立する詐欺罪は、刑法第246条に規定された法律で、起訴され有罪判決を受けると「10年以下の懲役」が科せられることになります。
Aさんの程度の不正乗車(キセル)事件であれば、詐欺罪が適用されたとしても、比較的軽微な刑事事件として扱われることが大半で、余程のことが無ければ逮捕されることは無く、被害額を弁償し事件化しない又は不起訴処分で終了することになることが多いでしょう。
しかし、余罪が多数ある場合など、犯情が悪質な場合、詐欺罪には罰金刑が規定されていないが故に、起訴されれば執行猶予付判決を得ない限り刑務所に服役しなければなりません。
~その他の法律~
絶対に不正乗車(キセル)に詐欺罪が適用されるとは限りません。
そもそも詐欺罪は人を騙して財物を得たり、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた場合に成立する犯罪です。
そのため、その成立には「欺罔行為(人を騙す行為)」が必要不可欠となります。
しかし自動改札機が普及している現代、不正乗車(キセル)の全てに、この行為が存在するとは限りません。。
それでは詐欺罪が成立しなかった場合、Aさんの行為を取り締まる法律はないのでしょうか。
その場合、鉄道営業法が適用される可能性があります。
鉄道営業法第29条には、有効な乗車券をなくして乗車することを禁止しています。
これに違反した者には2万円以下の罰金又は科料が科せられる可能性があります。
詐欺罪とは天と地ほど違う罰則規定に驚いた方もいるのではないでしょうか。
八王子市の刑事事件でお困りの方、不正乗車(キセル)で警察の取調べを受けておられる方は、お正月も休まず営業している、刑事事件専門の法律事務所「弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部」にご相談ください。
初回法律相談:無料
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部では、お正月も東京都内の警察署への初回接見を受け付けております。
初回接見をご利用のお客様は、フリーダイヤル0120-631-881(24時間受付中)までお気軽にお電話ください。
大晦日の刑事事件
大みそかの刑事事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。
大学生のAさんは、平成最後の大晦日を祝おうと、大学のサークル仲間10数人と東京都渋谷区の居酒屋に集まりお酒を飲んでいました。
お酒を飲んで酔払ったAさんたちはどんちゃん騒ぎをしてしまい、お店のグラスを割ったり、ふすまを破ったりしてしまいました。
騒ぎを聞いたお店の店員が110番通報しましたが、警察官がお店に到着する前にAさんは仲間と共に、飲食代も支払わずお店を逃げ出しました。
翌日、酔いのさめたAさんは自分たちのしたことを思い出し、このままでは逮捕されるのではないかと不安です。
Aさんは、お正月から、法律相談をしてくれる弁護士を探しています。
(フィクションです。)
◇器物損壊罪◇
Aさんたちの行為が何の法律に抵触するのかを検討します。
お店のグラスを割ったり、ふすまを破る行為は刑法第261条に定めらている器物損壊罪が成立するでしょう。
器物損壊罪は、人の物を壊したりした場合に成立する犯罪で、起訴されて有罪が確定すれば「3年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料」が科せられます。
器物損壊罪は、親告罪ですので、被害者等の告訴がなければ起訴を提起することができません。
それでは、Aさんたちにも、器物損壊罪が適用されるのでしょうか。
◇暴力行為等処罰に関する法律違反◇
あまり聞きなれない法律ですが、暴力行為等処罰に関する法律という法律があります。
この法律に、集団的、常習的な器物損壊事件を厳しく罰するための条文があります。
~集団的器物損壊罪(暴力行為等処罰に関する法律第1条)~
団体若しくは多数の威力を示して器物を損壊すれば「3年以下の懲役又は30万円以下の罰金」が科せられます。
上記している器物損壊罪の法定刑と比べていただいたら分かるように、器物損壊罪の罰則には規定されている科料が、暴力行為等処罰に関する法律の集団的器物損壊罪がありません。
一見すると器物損壊罪が適用されても、暴力行為等処罰に関する法律の集団的器物損壊罪が適用されても大きな違いがないように思われますが、暴力行為等処罰に関する法律の集団的器物損壊罪は「非親告罪」である点で、器物損壊罪と大きな違いがあります。
親告罪である刑法の器物損壊罪が適用された場合、検察官が起訴するまでに、被害者と示談することによって、被害者が告訴しなかったり、被害者が告訴を取り下げれば加害者に刑事罰が科せられることはありません。
しかし暴力行為等処罰に関する法律の集団的器物損壊罪が適用された場合は、非親告罪ですので、例え、示談が成立して、被害者が告訴しなかったり、被害者が告訴を取り下げた場合でも、検察官に起訴される可能性があります。
今回の事件でAさんたちは、集団で器物破損事件を起こしているので、この暴力行為等処罰に関する法律の集団的器物損壊罪が適用される可能性が非常に高いです。
仲間と共同して器物損壊事件を起こしている点で、刑法第60条でいう「共同正犯」が成立するという意見もありますが、共同正犯が成立するまでの共謀があるかに疑問があります。
実際に、渋谷区で起きた今年のハロウィン騒動では、集団となって軽トラックを横転させた若者が、暴力行為等処罰に関する法律違反で検挙されています。
◇無銭飲食について◇
Aさんたちは、飲食代を支払わず居酒屋から逃げ出しています。
いわゆる無銭飲食ですが、Aさんたちの行為に詐欺罪を適用するのは難しいでしょう。
最初からAさんたちに支払う意思がなく入店していたのであれば別ですが、今回の事件でAさんたちは、店員が警察に通報したことを知って逃走しているのであって、支払いを免れるために逃走したのではなく、詐欺罪の成立に必要不可欠とされている、欺罔行為や詐欺の故意が、Aさんたちにはないからです。
大晦日に刑事事件を起こしてしまった方、暴力行為等処罰に関する法律の集団的器物損壊罪でお悩みの方は、年末年始も休まず営業している、刑事事件専門の「弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部」にご相談ください。
年末年始に起こった刑事事件のご相談は0120-631-881(24時間受付中)にて承っております。
年中無休の法律事務所
年末年始の刑事弁護士について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。
~事件~
お正月前になり、東京都中央区に住むAさんの家には、地方で働いている子どもたちが帰省しています。
昨夜、友人と飲みに出かけた長男が朝になっても帰宅しないことから心配になったAさんは、自宅近くの警視庁月島警察署に相談に行きました。
そこでAさんは、長男が傷害事件を起こして警察に逮捕されていることを知らされたのです。
警察官に事件の内容を聞いても教えてもらうことができず、長男との面会も年明けの1月4日以降でなければできないと言われてしまいました。
困り果てたAさんは、年末年始も営業している、年中無休の法律事務所を探しています。(フィクションです)
東京都で刑事事件を専門に扱っている「弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所」は年末年始も休まず営業いたしております。
年末年始に刑事事件でお困りのことがあれば、フリーダイヤル0120-631-881(24時間受付中)にお気軽にお電話ください。
◇傷害罪◇
他人に暴行し、傷害を負わせたら傷害罪に問われることとなります。
傷害罪で起訴されて有罪が確定すれば、「15年以下の懲役又は50万円以下の罰金」が科せられます。
傷害罪の量刑は、犯行動機、犯行形態(素手での暴行か、凶器を使用した暴行か等)、被害者の傷害の程度、反省の程度等によって左右されますが、被害者と示談したり、被害弁済することによって、処分が軽くなる可能性が高くなります。
また素手で暴行し、被害者が軽傷であれば、初犯の場合は略式起訴されて罰金刑になる可能性が大ですが、被害者に謝罪し、示談、被害弁償を受け入れてもらうことができれば、不起訴処分になることも十分に考えられます。
逆に、犯行態様が悪質で、傷害の程度が重い場合は、例え被害者に謝罪を受け入れてもらうことができたとしても起訴されて懲役刑が言い渡される可能性があります。
◇酔払って起こした傷害事件◇
年末年始になり、みなさんもお酒を飲む機会が増えてくると思われますが、この時期になって増えてくるのが、お酒を飲んで酔払った状態で起こしてしまった事件です。
それは今回のような暴行、傷害事件だけでなく、痴漢などの性犯罪など様々です。
何れにしても、酔払った状態で事件を起こしてしまうと、逮捕後の取調べが難しいことから、留置される可能が高くなります。
そして、酔いから覚めて取調べを受けた際も、お酒の影響で犯行当時の記憶がハッキリと思い出せないことが原因で「否認事件」として捉えられて、勾留されるリスクが高まります。
取調べで「覚えていない。思い出せない。」と供述すれば、警察等の捜査当局からは「犯行を否認している」と捉えられてしまうので、勾留されるリスクが高くなるのです。
だからといって、安易に犯行を認めてしまえば、その後の刑事手続きで大きな不利益を被る可能性があるので、取調べには慎重に対応しなければなりません。
◇傷害事件の刑事弁護活動◇
Aさんの息子さんは、友人とお酒を飲んだ帰りに利用したタクシーの運転手と支払いを巡ってトラブルになり、この運転手に対して、顔面を殴りつける暴行をはたらいたようです。
この様な事件で逮捕されている場合、刑事事件に強い弁護士は、まず身体拘束を解くための活動を行います。
勾留が決定する前であれば、勾留を請求する検察官や、勾留を決定する裁判官に、意見書や家族の上申書を提出し、勾留しないように折衝します。
また、勾留が決定した後は、裁判官に勾留決定を取り消すように申し立てる等して一日でも身体拘束期間が短くなるような活動を行うのです。
また最終的な刑事処分が軽くなるように、被害者に対する、示談交渉も進めます。
何れにしても、傷害事件のような被害者が存在する事件では、被害者の処罰感情が、その後の刑事手続きを大きく左右するので、少しでも早く、刑事事件に強い弁護士が被害者と交渉を始めることが重要になってきます。
年末年始も休まず営業している弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部の弁護士は、この様な弁護活動を年中無休で行っているので、年末年始にご家族、ご友人が警察に逮捕されてしまった方は、弊所にお問い合わせください。
年末に起こした刑事事件でお悩みの方、タクシードライバーに対する暴行、傷害事件でお悩みの方は「弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部」にご相談ください。
初回法律相談:無料
保釈に強い弁護士
保釈について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。
~事件~
詐欺事件を起こして刑務所に服役していたAさんは、1年前に出所し、東京都墨田区の実家で年老いた父親と暮らしています。
出所後、しばらくはアルバイトをして生計を立てていましたが、次第に生活が苦しくなったAさんは、再び犯罪に手を染めてしまい、約2カ月前に詐欺罪で逮捕されたAさんは、それ以降身体拘束を受けたままで、現在は東京拘置所に収容されています。
詐欺罪で起訴されているAさんは、出所間もないこともあり、実刑判決が言い渡されることを覚悟しています。
ただ年老いた父親のことが心配なAさんは、せめて判決が言い渡されるまでの間だけでも保釈で実家に帰りたいと思い、保釈に強い弁護士を探しています。(フィクションです。)
刑事事件を起こして逮捕、勾留された後に起訴されて刑事裁判で判決が言い渡されるまでの間に、釈放されることを『保釈』といいます。
◇権利保釈◇
まず初日は権利保釈について解説します。
権利保釈は、刑事訴訟法第89条に規定されており。
①死刑・無期・短期1年以上の懲役・禁錮に当たる事件ではない
②被告人が前に死刑・無期・長期10年を超える懲役・禁錮に当たる罪で有罪の宣告を受けたことがない
③常習として長期3年以上の懲役・禁錮に当たる罪を犯した事件ではない
④罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由がない
⑤被害者その他事件の審判に必要な知識を有すると認められる者・その親族の身体・財産に害を加え、またはこれらの者を畏怖させる行為をすると疑うに足りる相当な理由がない
⑥氏名・住居が分かるとき
の要件を全て満たす場合、裁判官は保釈を認めなければいけません。
これが権利保釈です。
Aさんのように、刑務所から出所したばかりの再犯の場合、権利保釈が認められる可能性は非常に低いと考えられます。
◇裁量保釈◇
裁判所の裁量で保釈を認めることを『裁量保釈』といいます。
裁量保釈は、権利保釈のように明確な要件が存在するわけではありません。
そのため、弁護人がいかにして保釈の必要性と相当性を裁判官に訴えるかが、保釈が認められるかどうかに影響するのです。
裁判官は
①逃亡のおそれがないこと
釈放された被告人に逃亡のおそれがないことを証明しなければなりません。
そのためには、保釈後に住定地があり、監督者が存在することが必要となります。
②罪証隠滅のおそれがないこと
事件の被害品等の証拠品は、起訴された時点で捜査機関の管理下にあるので、証拠品を隠滅することは事実上不可能でしょう。
ただ事件の内容によっては、被害者に接触して被害届の取下げを求める可能性があるので、そのような可能性がないことを証明する必要があります。
③保釈を求める理由があること
Aさんのような保釈を求める理由が認められるかどうかは定かではありませんが、一般的な保釈を求める理由とは、病気の治療や、仕事に関すること、家族に関すること等だといわれています。
身体拘束を受けることによって被告人が被る、健康上、経済上、社会生活上又は防御の準備上の不利益を裁判官に訴える必要があります。
それらに加えて裁判官は、事件の内容や、被告人の性格、素行、家族関係、健康状態、拘束期間、裁判の見通し、保釈金の額などの様々な諸事情を考慮し保釈の必要性や相当性を判断します。
Aさんの場合、保釈が認められるとすれば、この裁量保釈によって保釈が認められる可能性が高いでしょう。
◇義務保釈◇
身体拘束が不当に長くなった被告人に認められるのが義務保釈ですが、実務上、滅多にあるものではなく、毎年数人しか義務保釈で釈放される被告人はいません。
