【報道事例】東京都世田谷区で夫が妻の首を絞めて殺害した疑いで逮捕|殺人罪が成立する要件や罰則は?

【報道事例】東京都世田谷区で夫が妻の首を絞めて殺害した疑いで逮捕|殺人罪が成立する要件や罰則は?

殺人罪は、社会において最も重大な犯罪の一つです。
しかし、この罪には多くの側面と解釈が存在します。

本記事では、殺人事件の事例をもとに、殺人罪が成立する要件罰則関連する犯罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が詳細に解説します。

事例

東京・世田谷区で、目が不自由な妻の首を電源コードで締めて殺害した疑いで、夫A(80)が逮捕されました。

Aは1日、世田谷区の自宅アパートで、妻V(85)の首を電源コードで絞めて殺害した疑いが持たれています。

警視庁によると、Vは目が不自由で認知症の症状がみられ、Aが介護していたとのこと。
近くに住む人は、「奥さんは目が見えない方で、ご主人も具合が悪い方、苦労していらっしゃいました」とインタビューに答えています。

Aは、「妻に『浮気している』と繰り返し言われ、耐えられなくなって殺してしまった」と容疑を認めています。
(10/3に『Yahoo!JAPANニュース』で配信された「「浮気している」繰り返し言われ…介護していた目が不自由な妻(85)を殺害か 80歳夫を逮捕 東京・世田谷区」記事の一部を変更して引用しています。)

殺人罪とは?

殺人罪は、刑法上で最も重大な犯罪の一つとされています。
殺人罪については、刑法第199条で以下のように規定されています。

  • 刑法第199条(殺人)
    人を殺した者は、死刑又は無期若しくは五年以上の懲役に処する。

殺人罪は、「相手を殺そう」という意志(殺意を持って、相手の命を奪う可能性があるような行為を行い、相手を死亡させた場合に成立します。
具体的には、ナイフや拳銃、金属バットなどの凶器を用いて攻撃する行為や、致死量の毒物を投与する行為などが該当します。

また、積極的な殺意がなくても、相手が死ぬ可能性を認識しながら行動した場合(未必の故意も、殺人罪が成立する場合があります。

未必の故意とは?

殺人罪には「未必の故意」という特殊な形態が存在します。
この概念は、一般的な殺意とは異なり、積極的な殺意がなくても成立する場合があります。

「未必の故意」とは、行為者が「これをしたら相手が死んでしまうだろう」と認識しながら行動した場合に成立します。
積極的な殺意がなくても、相手が死ぬ可能性を認識して行動した場合、この「未必の故意」によって殺人罪が成立することがあります。

例えば、Gさんが寝たきりの親、Hさんに食料や水を与えずに放置した場合、Hさんが死亡したとします。
Gさんは積極的な殺意はありませんが、このような状態で放置すればHさんが死ぬ可能性が高いと認識していました。
このケースでは、「未必の故意」により殺人罪が成立します。

「未必の故意」による殺人罪は、一般的な殺人罪と同様に重大な犯罪とされ、厳罰化される傾向にあります。
しかし、具体的な量刑は事件の状況や行為者の心情、動機などによって異なる場合があります。

殺人罪とその他の関連犯罪

殺人罪以外にも、殺人に関連するいくつかの犯罪が存在します。
これらの犯罪は、殺人罪とは異なる要件や罰則が適用される場合があります。

殺人罪に関連する犯罪①:殺人未遂罪(刑法第203条)

殺意を持って殺人行為に及んだが、相手が死に至らなかった場合殺人未遂罪が成立します。
例えば、IさんがJさんを鈍器で殴り、Jさんが倒れたが生存していた場合、殺人未遂罪が成立します。

殺人罪に関連する犯罪②:殺人予備罪(刑法第201条)

殺人の実行行為を行っていなくても、殺害の準備をしただけで殺人予備罪が成立します。
KさんがLさんを殺す意図で凶器を購入した場合、殺人予備罪が成立します。

殺人罪に関連する犯罪③:自殺関与罪(刑法第202条前段)

自殺を助ける行為(自殺幇助や、自殺をそそのかす行為(自殺教唆は、自殺関与罪が成立します。
MさんがNさんに「自殺しろ」と言い、Nさんがその言葉に従って自殺した場合、自殺関与罪が成立します。

殺人罪に関連する犯罪④:同意殺人罪(刑法第202条後段)

相手から「殺してほしい」と依頼を受けて殺人を行った場合(嘱託殺人や、相手が殺されることに同意していた場合(承諾殺人は、同意殺人罪が成立します。
OさんがPさんに「殺してほしい」と依頼し、Pさんがその依頼に応じた場合、嘱託殺人罪が成立します。

殺人罪の罰則

殺人罪やその関連犯罪に対する刑罰は、一般的に非常に厳しいものとされています。
しかし、具体的な量刑は事件の状況や被害者と加害者の関係性、動機など多くの要素に依存します。

殺人罪に対する基本的な刑罰は、無期または死刑もしくは5年以上の懲役です。
「未必の故意」による殺人罪でも、基本的な量刑は一般的な殺人罪と同様ですが、行為者が積極的な殺意を持っていなかった点が考慮される場合もあります。

殺人未遂罪や殺人予備罪、自殺関与罪などの関連犯罪に対する量刑は、一般的には殺人罪よりも軽いものとされています。
裁判所は、事件の状況や被害者・加害者の心情、証拠などを総合的に考慮して、最終的な量刑を決定します。
そのため、同じ殺人罪でも量刑には幅が存在することを理解することが重要です。

殺人罪の法的対応

殺人罪やその関連犯罪が発生した場合、被害者側だけでなく加害者側にも法的な対応が必要です。
特に、弁護士の役割は非常に重要とされています。

弁護士は、加害者が適切な裁判を受けるために必要な法的手続きをサポートします。
これには、証拠の収集や事実関係の確認、法的なアドバイスなどが含まれます。

また、殺人罪は基本的に公判請求されるため、公判が開かれます。
殺人罪は実刑判決が言い渡される可能性が高いですが、情状酌量の余地があると認められた場合は、執行猶予がつく可能性もあります。

殺人罪や関連犯罪に対する法的対応は複雑であり、専門的な知識が必要です。
弁護士は、執行猶予判決や減刑判決を獲得するための弁護活動に尽力してくれます。
そのため、弁護士の選び方や、早期の法的対応が非常に重要です。

まとめ

本記事では、殺人罪についての法的解説を行いました。
特に、殺人罪の基本的な要件から、未必の故意、関連犯罪、量刑の相場、そして法的対応に至るまで、多角的に解説してきました。

殺人罪は非常に重大な犯罪であり、厳罰化されています。
「未必の故意」によっても殺人罪が成立する場合があります。
関連犯罪も多く存在し、それぞれに独自の法的要件と罰則があります。

殺人罪による刑事事件を起こしてしまった場合は、早急に弁護士に弁護活動を依頼することをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件は、刑事事件の弁護活動を数多く担当してきた実績を持つ、刑事事件少年事件に特化した専門の法律事務所です。

東京都内でご家族が殺人事件を起こしてしまい逮捕されてしまったという方は、まずは弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部までご相談ください。

24時間365日受付中の弊所フリーダイヤル(0120−631−881)にて、お電話をおまちしております。

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