【報道事例】東京都秋葉原駅で女性が刃物を振り回し4人が負傷|刺傷事件で問われる可能性がある罪は?

【報道事例】東京都秋葉原駅で女性が刃物を振り回し4人が負傷|刺傷事件で問われる可能性がある罪は?

刺傷事件 問われる罪

今回は、東京都にある秋葉原駅で起きた刺傷事件をもとに、刺傷事件で問われる可能性がある罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。

【事例】

3日午後11時ごろ、東京都千代田区のJR秋葉原駅で「女が刃物を振り回している」と119番通報がありました。

東京消防庁によると40代と60代の男性2人が刺し傷を負ったとのことで、いずれも意識はあるとのことです。
このほかに2人のけが人がいるとの情報もありました。

刃物で男性らにけがを負わせたとみられる女はすでに警視庁に確保されています。
(※1/3に『Yahoo!JAPANニュース』で配信された「東京・秋葉原駅で女が刃物振り回す 4人けがの情報、警視庁が身柄確保」記事の一部を変更して引用しています。)

【刺傷事件で問われる可能性がある罪は?】

刺傷事件で問われる可能性がある罪としては、傷害罪殺人罪殺人未遂罪銃刀法違反などが挙げられます。
それぞれ詳しく見ていきましょう。

【傷害罪】

傷害罪は刑法第204条で以下のように規定されています。

  • 刑法第204条(傷害)
    人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

人に対して物理的な力を加えた結果として、傷害(怪我)を負わせた場合に傷害罪が成立します。

刺傷事件では、刃物を振り回して怪我を負わせていることが多いため、傷害罪が成立することが多いです。
今回の事例でも、刃物を振り回した結果、4人が怪我を負っているため、傷害罪が成立する可能性があると考えられます。

【殺人罪・殺人未遂罪】

殺人罪は刑法第199条で以下のように規定されています。

  • 刑法第199条(殺人)
    人を殺した者は、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役に処する。

殺意をもって人を殺害することで殺人罪は成立します。
「誰でもいいから殺したかった」といった動機で無差別的な刺傷事件を起こすことも少なくはありません。
このように殺意をもった状態で刺傷事件を起こし、人を死亡させた場合は殺人罪が成立する可能性が高いと考えられます。

また、殺人罪は未遂でも処罰される旨が刑法第203条で規定されています。

  • 刑法第203条(未遂罪)
    第199条及び前条の罪の未遂は、罰する。

つまり、殺意をもって人を殺そうとしたが結果的に死亡しなかった場合に殺人未遂罪が成立するということになります。
殺人未遂罪と傷害罪は成立する要件が似ていますが、殺意があったかどうか」が大きな違いです。

殺意があったかどうかについては、「相手を殺す」といった主観的な気持ちだけではなく、行為によって相手が死亡する可能性が高いとわかっていたにも関わらず実行したような場合でも客観的に殺意があったと認められることもあります。

今回の事例では死者は出ていないため、殺人罪は成立しませんが、殺意があったと判断されると殺人未遂罪が成立する可能性があります。

【銃刀法違反】

銃刀法(正式名称:銃砲刀剣類等取締法)第22条では、刃体の長さが6cmを超える刃物の携帯を禁止する旨が規定されています。
今回の事例で使用された刃物について具体的な説明はありませんでしたが、銃刀法で規定されている長さを超えていれば銃刀法違反が成立する可能性もあります。

規定より短い刃物を正当な理由なく持ち歩いていた場合は、銃刀法違反ではなく軽犯罪法違反が成立する可能性があります。

【家族が刺傷事件を起こしてしまった場合はすぐに弁護士へ】

今回は、刺傷事件を起こした場合に問われる可能性がある罪について解説してきました。

刺傷事件は現行犯逮捕されることが非常に高く、逮捕後も勾留されて長期的に身柄が拘束される可能性があります。
ご家族が刺傷事件を起こして逮捕されてしまったという方は、まずは弁護士に相談することをおすすめします。

すでに逮捕されている場合は、弁護士に接見を依頼することで、弁護士が直接本人から事実関係などを聞き、それらを踏まえた上での今後の見通しや現在の状況などの説明を受けることができます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、様々な刑事事件の弁護活動を担当した実績を多く持つ、刑事事件・少年事件に特化した専門の法律事務所です。
ご家族が逮捕されている場合は、最短当日中に弁護士が接見に向かう初回接見サービス(有料)をご利用いただけます。

ご相談・ご依頼に関するお問い合わせは、弊所フリーダイヤル(0120-631-881)にて24時間365日受付中です。
東京都内でご家族が刺傷事件を起こして逮捕されてしまったという方は、まずは弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部までご相談ください。

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