【解決事例】交通トラブルでの示談交渉
交通トラブルで暴行罪・傷害罪に問われた場合の手続きと示談交渉について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説致します。
【事例】
東京都港区在住のAさんは、港区内で会社を経営していました。
事件当日、Aさんは自家用車を運転し港区内のコインパーキングに車を停めようとした際、Vさんの車が本来停めて良い場所ではないところに停まっていたため駐車できず、Aさんは降車して乗車中のVさんに対し「そこ邪魔だからどけろ」と言い詰め寄りました。
しかしVさんが相手にしなかったことから、AさんはVさんの車のエンジンキーを抜き取って外に投げました。
その後Vさんは降車しようとしましたが、AさんはVさんがドアを開けた途端にドアを閉め、Vさんは手を挟む形になりました。
その後Vさんが通報したことで臨場した港区内を管轄する高輪警察署の警察官は、AさんとVさんの双方の主張を高輪警察署で聴くことにしました。
≪守秘義務・個人情報保護のため、事件地等や一部事件内容を変更しています。≫
【交通トラブルについて】
今回のAさんの事例は、交通トラブルがそのきっかけとなっての口論でした。
口論自体はすぐに刑事事件に発展するような性質のものではありませんが、その後AさんはVさんの車両のエンジンキーを抜き取って外に投げ、Vさんが降車しようとした際にドアを閉めました。
この時、AさんにはVさんを怪我させてやろうという積極的な加害意思があったとは言えませんが、他人が開けようとしたドアを了解なく閉める行為は暴行罪の言う不法な有形力の行使に該当すると考えられ、結果としてVさんが怪我をしていることから、傷害罪が成立すると考えられます。
条文は以下のとおりです。
刑法204条 人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
【示談交渉について】
Aさんの行動や言動が粗暴であったことは言うまでもありませんが、その理由はAさんが精神疾患を抱えていたことにありました。
そこで弁護士は、Aさんに受診状況などを確認したところ、通院していないことが発覚したためすぐに医師の診断を受け治療を開始するよう伝えました。
示談交渉においては、弁護士がAさんに代わってVさんに対し謝罪を行い、精神疾患の点も含め丁寧に説明を行いました。
Vさんについても粗野な言動・行動が多々あり、示談交渉は難儀しましたが、丁寧な説明を繰り返し行ったところ、最終的に示談書の締結となりました。
最終的に弁護士は担当検察官に対して
・Aさんが反省していること
・事件にはAさんの精神疾患が影響している可能性があること
・示談交渉の結果示談締結となりVさんがAさんの刑事処罰を望んでいない意向であること
を説明した結果、担当検察官はAさんを不起訴としました。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部では、交通トラブルから暴行罪や傷害罪などの刑事事件に発展した場合の弁護活動の経験がございます。
交通トラブルの場合、双方が主張を繰り広げることが多く、収集がつきません。
第三者の立場であり法律の専門家である当事務所の弁護士が当事者双方から話を聞き、当時の状況について検討したうえで、謝罪するべき点の確認や示談金額の提示等を行い、示談締結を目指します。
東京都港区にて、交通トラブルの結果暴行罪や傷害罪などの刑事事件に発展した場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部にご連絡ください。
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