警視庁小岩警察署の留置場生活

留置場生活について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。

逮捕されたご家族やご友人が、警察署の留置場でどのような生活を送っているか全く想像ができず心配な方もいるのではないでしょうか。
本日のコラムは、留置場での看守経験のある元警察官から聞いた、警察署の留置場生活についてご紹介いたします。

◇日課◇
警察署によって異なりますが、基本的な日課は以下のとおりです。
・午前6時30分~ 起床
・午前7時~    朝食
・午前7時30分~ 運動
・午後0時~    昼食
・午後5時~    夕食
・午後8時30分~ 就寝準備
・午後9時~    就寝
これらの日課時限以外に警察署や検察庁での取調べや弁護士との接見、家族との面会などが行われます。

◇運動◇
留置場では運動場と呼ばれる場所があり、そこで看守が立会いし、髭剃りや爪切り、他の被疑者と雑談などをして過ごします。
運動場と聞くと広いスペースを想像するかと思われますが、ランニングをするまでの広さはなく、警察署によって5畳程度の広さしかない運動場もあります。

◇入浴◇
入浴の回数は夏と冬とで異なりますが、基本的に、週に2回程度、入浴することができます。
複数人での入浴となり、入浴中は看守が自殺防止などのため、監視窓から入浴状況を確認します。
入浴時間は概ね決められており、看守から交代時間を告げられます。

◇洗濯◇
留置場では週に1回程度、看守に洗濯をしてもらいます。
看守が場内の洗濯機と乾燥機を使い洗濯し、洗濯した衣類を戻してもらいます。

◇健康診断◇
留置場には月に1,2回、医師の健康診断を受けます。
通常、身体検察室において、簡単な問診と胸に聴診器を当てる程度です。
緊急に医療機関の受診を希望する場合は、看守に医療機関まで護送してもらい、看守の立会いのもと、医師の診察を受けます。

◇食事◇
留置場では官弁と呼ばれる無料で支給される食事と、自弁と呼ばれるお金を払って自費で購入する食事があります。
官弁はパンや簡単な総菜で質素なものが多いのですが、自弁を注文すれば、官弁にはない暖かい弁当や麺類を食べれる場合があります。
自弁の種類は、警察署によって異なり、お菓子類も自費で購入することができます。

◇読書◇
留置場では官本と呼ばれる本を無料で借りることができ、房内で過ごす就寝までの間、官本を読むことができます。
借りることができる本は3冊程度を決められていて、朝に自分で借りたい本を選び、房内に持ち込みます。
官本の種類としては、小説や漫画などがあります。
また、好きな本を差し入れてもらって読むことができますが、看守により本の記載内容の確認が行われた後、房内に持ち込むことができます。

◇会話◇
留置場では同部屋の人との会話が禁じられる場合もありますが、基本的には世間話などの会話は認められております。

◇手紙◇
接見禁止処分で外部との手紙のやり取りを禁じられている以外は手紙を外部に送ることができます。ボールペンは無料で貸してもらえますが、原則として、被疑者ノートを書いたり、手紙を書く際にしか貸してもらえません。

◇お金◇
最低限の生活用品、食事は提供されますが、それ以外の物品は自費で購入することができるので、留置場での生活においても、ある程度のお金が必要になります。

◇男女の別◇
逮捕されるのは男性も女性も同じです。基本的には同じルールに基づき生活を送ることとなりますが、女性を留置する場合は、担当する看守も女性にしなくてはならないなどの決まりがあります。
したがって、女性を留置できる留置場の数は限られていているので、逮捕された場所から遠く離れた警察署の留置場に留置される場合もあります。

◇留置場と拘置所の違い◇
留置場も拘置所も身柄を拘束する場所という点では同じですが、管轄が違います。
警察署の管轄となっているのが留置場で、法務省の管轄となっているのが拘置所です。
逮捕され、身柄を拘束する必要がある場合、ほとんどが留置場に入ることになり、取調べ担当の警察官が留置場の近くの環境にいるということが、捜査を早く終わらせることができるという犯人の利益にもなるのです。
また、起訴されると基本的に拘置所に移されることがあります。
拘置所は刑務官によって監視を受けることになります。

ご家族、ご友人が逮捕されて、東京都内の警察署の留置場に収容されている方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
初回法律相談:無料
警視庁小岩警察署までの初回接見費用:37,500円

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