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風俗トラブル?「立ちんぼ」の買春が不同意性交になるケース【後編】
風俗トラブル?「立ちんぼ」の買春が不同意性交になるケース【後編】

前回の記事に引き続き、今回も不同意性交等罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。
後編では、事例をもとに不同意性交等罪が成立するケースについて見ていきましょう。
【事例】
※前回記事を参照してください。
風俗トラブル?「立ちんぼ」の買春が不同意性交になるケース【前編】
【Aさんに不同意性交等罪は成立する?】
改正された刑法を踏まえて、AさんやBさんの事例について見てみます。
まず、Aさんのように「お金をあげると言われたから性交に応じたのであって本当は嫌だった」という場合です。
このような事例で不同意性交罪が成立する可能性は非常に低いといえるでしょう。
不同意性交罪が成立するものとして、「経済的な影響」があった場合も挙げられていますが、これは「行為に応じなかった場合に不利益が生じる」という状況での同意は、自由な意思に基づく同意ということはできない=不十分な同意=同意があったとは言えない、と捉えているものです。
Aさんの風俗トラブルのような事例では「同意しなければお金がもらえないと思った」というものであり、行為に応じなければ不利益が生じるというよりも、行為に応じれば利益が得られることを期待した、というような事案です。
目先の利益に目がくらんでいたとはいえ、利益のために性的な行為に応じること自体の意思決定は自由になされていたと言えるでしょう。
このような事例では、不同意性交等罪は成立しにくいといえます。
ただ、金銭の提示と性的な行為を求めた言動次第では、不同意性交等罪に該当するという事案は十分にあり得ます。
【Bさんに不同意性交等罪は成立する?】
それではBさんの事例はどうでしょうか。
Bさんの事例もいわゆる「立ちんぼ」ではありますが、金銭の提供と性行為がバーターになっているとしても、Aさんの事例と同様、この点では不同意性交等罪が成立する可能性は低いでしょう。
一方、Bさんの事例では「年齢」が非常に問題です。
というのも、刑法が改正されたことで、性交同意年齢が13歳から16歳に引き上げられたのです。
そのため、16歳未満(16歳の誕生日の前日まで)の人との性行為は、たとえ同意があったとしても不同意性交等罪に該当してしまう可能性があるのです。
ここでBさんの事例の場合、
- Bさんが何歳だったか
- Bさんは相手のことを何歳だと思っていたのか
という点が非常に重要になるでしょう。
未成年との性行為に対する罰則の変化は、まとめると次のようなものです。
| 18歳未満との性交 | 13歳未満 | 13歳以上16歳未満 | 16歳以上18歳未満 |
| 改正前 | 強制性交等 | 児童福祉法違反or条例違反 | 児童福祉法違反or条例違反 |
| 改正後 | 不同意性交等 | 不同意性交等 | 不同意性交等or児童福祉法違反or条例違反 |
| 改正後の変化 | 変わりなし | 実刑可能性↑ | 実刑可能性↑ |
不同意性交等罪の成立要件や年齢の要件についてはこちらもご覧ください。
Bさんのような事例では特に、警察が介入した場合には逮捕・起訴・実刑といった甚大な刑事手続リスクがあるといえます。
刑事手続リスクへの対応の中では、最初の警察の取り調べへの対応が非常に重要です。
取調べで話したことが、後々の裁判の証拠となったり、自分にとって不利な証拠となってしまう場合があるからです。
【最後に】
今回は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が不同意性交等罪について解説致しました。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
性犯罪、不同意わいせつ・不同意性交等事件でご家族が警察に逮捕されてしまった方や、ご不安なことがある方やご心配なことがある方は、まずは弊所までご連絡ください。
逮捕され身柄が拘束されている場合には、最短当日に弁護士を警察署まで派遣する「初回接見サービス」(有料)をご提供しています。
新宿警察署までの初回接見は33、000円で行っています。
ご相談・ご予約に関するお問い合わせについては、24時間365日受付中の弊所フリーダイヤル(0120-631-881)までご連絡ください。
風俗トラブル?「立ちんぼ」の買春が不同意性交になるケース【前編】
風俗トラブル?「立ちんぼ」の買春が不同意性交になるケース【前編】

2023年7月から刑法の性犯罪規定が大きく改正され、強制わいせつや強制性交等(旧強姦罪)と言われていたものが、不同意わいせつ、不同意性交等という名称に変わり、成立要件も変更されました。
全般的にみると、不同意わいせつ、不同意性交等の方が、犯罪として成立する範囲が広がったということができます。
このページでは、いわゆる「立ちんぼ」と買春をしてしまったケースや風俗トラブルと言われるような事案について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が刑法改正後の犯罪の成否について解説をしていきます。
【事例】
※紹介する事例は全てフィクションです。
<事例①>
Aさんは新宿区内にある店舗型風俗店を利用しました。
その店舗では「本番禁止」との注意書きがありましたが、Aさんは女性従業員に対して「1万円で本番させて」と頼み、その女性も承諾したことから、Aさんは1万円を渡して性交渉に及びました。
行為後、女性が「行為に応じないとお金を貰えないと思ったので仕方なく同意した。本当は嫌だった」と言い、店舗のスタッフも駆けつけて「刑法が変わって不同意性交になるから警察に通報する、それか100万円払って示談で解決するか」と迫られました。
Aさんはその場で持ち合わせていた5万円を支払いましたが、残り95万円を一週間以内に支払うよう求められました。
Aさんは示談金を支払わなければならないのでしょうか。
<事例②>
Bさんは新宿区内にある「立ちんぼ」が並んでいるというエリアへいき、女性に声を掛けて2万円で買春するという合意をしました。
近くのラブホテルへいき女性と性交渉をしてBさんが2万円を渡すと、その女性は「本当は私15歳なんだけど」と言い出しました。
Bさんは、「本当に未成年と関係を持ったとしたら逮捕されるのではないか」と不安に思いました。
【不同意性交等罪が成立する場合】
本記事は前編となりますので、まずは不同意性交等罪の成立要件について見ていきましょう。
強制性交等(旧強姦罪)は不同意性交等罪に変わったことで、犯罪の成立要件も大きく変わりました。
不同意性交等罪になったことで、「強制」にあたる部分、つまり、暴行または脅迫という限定がなくなり、一定の行為や関係性から「同意しない意思を形成し、表明し、若しくはこれを全うすることが困難な状態にさせ」た状態でわいせつ行為をすることが不同意わいせつ罪となったのです。
この「同意しない意思を形成し、表明し、若しくはこれを全うすることが困難な状態にさせ」というのは少し難しいですが、噛み砕いてみていくと、次のいずれかの場合のことをいいます。
| 同意しない意思を形成できない状態 | 眠っている、酔っ払っている、勘違いしている、咄嗟のことで気づかなかった等の理由から、自由な意思を形成できない状態 |
| 同意しない意思を表明できない状態 | 「嫌だ」という意思を持っていたとしても、なにかしらの理由から「嫌だ」と言葉にできない状態 |
| 同意しない意思を全うできない状態 | 「嫌だ」という意思を持っていて、「嫌だ」と言葉にすることができるとしても、その意思に従って行動することができない状態 |
わいせつ行為に対して、「嫌だ」という意思を「形成→表明→その通り行動」というステップのいずれかを欠いていた場合に、不同意性交等罪が成立することになるのです。
これらの意思を「形成できない/表明できない/全うできない」状態として、法律上、次のような8つのパターンを定めています。
1 暴行若しくは脅迫を用いること又はそれらを受けたこと。
2 心身の障害を生じさせること又はそれがあること。
3 アルコール若しくは薬物を摂取させること又はそれらの影響があること。
4 睡眠その他の意識が明瞭でない状態にさせること又はその状態にあること。
5 同意しない意思を形成し、表明し又は全うするいとまがないこと。
6 予想と異なる事態に直面させて恐怖させ、若しくは驚愕させること又はその事態に直面して恐怖し、若しくは驚愕していること。
7 虐待に起因する心理的反応を生じさせること又はそれがあること。
8 経済的又は社会的関係上の地位に基づく影響力によって受ける不利益を憂慮させること又はそれを憂慮していること。
どの状況も、自分の自由な意思決定ができない・困難になるというような状況を想定して規定されています。
これらのいずれかに該当するような状況で性行為や性交類似行為に同意していなかったという場合に、不同意性交等罪が成立する可能性があります。
不同意性交等罪は、強制性交等罪や強姦罪の時代よりも更に判断が難しく、犯罪となる場合とならない場合との線引きが曖昧になってきている印象があります。
不同意性交等罪に該当するのかどうか分からない、相手から訴えると言われていて不安だという方は、刑事事件に強い弁護士にご相談ください。
【事務所紹介】
今回は、不同意性交等罪の成立要件について解説しました。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件に特化した専門の法律事務所です。
不同意性交等罪による刑事事件で弁護活動を担当した実績を多く持つ弁護士が多数在籍しています。
不同意性交等罪で被害届を出されてしまったという方や、ご家族が不同意性交等罪で逮捕されてしまったという方は、まずは弊所までご相談ください。
東京都内にお住まいの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部(新宿・八王子)にてご相談をお受けいたします。
ご相談・ご予約に関するお問い合わせは、24時間365日受付中の弊所フリーダイヤル(0120-631-881)にてお待ちしております。
【報道事例】路上で女性に性的暴行を加えようとした男性を不同意性交等未遂罪の疑いで逮捕
【報道事例】路上で女性に性的暴行を加えようとした男性を不同意性交等未遂罪の疑いで逮捕

今回は、東京都内の路上で起きた不同意性交等未遂事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。
【事例】
東京都世田谷区の路上で女性に後ろから近づき性的暴行を加えようとしたとして、46歳の男性が警視庁に逮捕されました。
不同意性交未遂の疑いで逮捕されたのは、世田谷在住の男性A(46)です。
Aは、世田谷区の路上で帰宅途中だった女性Vに性的暴行を加えようとした疑いがもたれています。
警視庁によりますと、AはVの後ろをつけて背後から抱きついたうえで、「声を出したら刺すぞ」などと脅し、手で口を塞いだということです。
その際、Vの声に気付いた近所の男性が怒鳴ったため、Aはその場から逃走したということです。
その後、防犯カメラの映像などからAの関与が浮上しました。
取り調べに対し、Aはと容疑を認めているということです。
(※1/10に『Yahoo!JAPANニュース』で配信された「「声を出したら刺すぞ」女性に後ろから抱きつき性的暴行未遂 アルバイトの40代男逮捕 東京・世田谷区」記事の一部を変更して引用しています。)
【不同意性交等未遂罪とは】
今回の事例で、Aは不同意性交等未遂罪の疑いで逮捕されています。
不同意性交等未遂罪は、不同意性交等罪が成立する行為を行ったものの、結果的に既遂になっていない場合に成立します。
まずは不同意性交等罪について見ていきましょう。
不同意性交等罪については、刑法第177条で以下のように規定されています。
- 刑法第177条(不同意性交等)
前条第一項各号に掲げる行為又は事由その他これらに類する行為又は事由により、同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、性交、肛こう門性交、口腔くう性交又は膣ちつ若しくは肛門に身体の一部(陰茎を除く。)若しくは物を挿入する行為であってわいせつなもの(以下この条及び第百七十九条第二項において「性交等」という。)をした者は、婚姻関係の有無にかかわらず、五年以上の有期拘禁刑に処する。
(※第2項、第3項省略)
不同意性交等罪は、刑法第176条(不同意わいせつ罪)で規定されている行為などにより、相手(被害者)が同意しない意思を形成することや表明することが困難な状態にさせたり、この状態に乗じて性交等を行うことで成立します。
刑法第176条で規定されている行為は、以下の8つです。
①暴行若しくは脅迫を用いること又はそれらを受けたこと。
②心身の障害を生じさせること又はそれがあること。
③アルコール若しくは薬物を摂取させること又はそれらの影響があること。
④睡眠その他の意識が明瞭でない状態にさせること又はその状態にあること。
⑤同意しない意思を形成し、表明し又は全うするいとまがないこと。
⑥予想と異なる事態に直面させて恐怖させ、若しくは驚愕がくさせること又はその事態に直面して恐怖し、若しくは驚愕していること。
⑦虐待に起因する心理的反応を生じさせること又はそれがあること。
⑧経済的又は社会的関係上の地位に基づく影響力によって受ける不利益を憂慮させること又はそれを憂慮していること。
上記の行為だけに限らず、これらに類する行為であっても不同意性交等罪は成立します。
今回の事例で考えると、AはVの背後から抱きついて「声を出したら刺す」と脅し、手で口を塞いだと報道されています。
これは刑法第176条で規定されている行為の①に該当すると考えられます。
また、不同意性交等罪は、刑法第180条で未遂も処罰されることが規定されています。
- 刑法第180条(未遂罪)
第176条、第177条及び前条の罪の未遂は、罰する。
つまり、不同意性交等罪が成立する行為を実行し、結果として性交等はしていないとしても、不同意性交等未遂罪として処罰されるということです。
今回、Aは近くにいた男性の怒鳴り声を聞いて現場を逃走しているため、不同意性交等罪は成立していません。
ただ、Aは不同意性交等罪の実行に着手していたため、不同意性交等未遂罪が成立すると考えられます。
【不同意性交等未遂罪の刑事処分】
未遂罪については、刑法第43条により刑を減軽できる旨が規定されています。
- 刑法第43条(未遂減免)
犯罪の実行に着手してこれを遂げなかった者は、その刑を減軽することができる。ただし、自己の意思により犯罪を中止したときは、その刑を減軽し、又は免除する。
ただし、これは必ず減軽するといった内容ではありません。
今回のように、既遂する意思はあったがやむを得ず未遂に終わった場合だと、不同意性交等罪と同じように処罰される可能性も十分にあります。
不同意性交等罪の処罰内容は「5年以上の有期拘禁刑」のみで、とても重い処分が下されることになるかもしれません。
起訴を免れて不起訴処分を獲得したり、起訴後の判決を少しでも軽くしたいという場合は、被害者との示談が重要なポイントになります。
しかし、不同意性交等罪のような性犯罪被害者は加害者に対する恐怖心や処罰感情が強いので、示談交渉を取り合ってくれない可能性が極めて高いです。
なので、弁護士を代理人として、被害者との示談交渉を依頼することをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、様々な刑事事件で被害者との示談を締結した実績を多数持つ、刑事事件に特化した専門の法律事務所です。
ご相談・ご依頼に関するお問い合わせは、弊所フリーダイヤル(0120-631-881)にて24時間365日受付中です。
東京都内で性犯罪を起こしてしまったという方は、まずは弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部までご相談ください。
【報道事例】東京都中央区の飲食店で知人女性に睡眠薬飲ませ性的暴行を加えた疑いで男性を逮捕
【報道事例】東京都中央区の飲食店で知人女性に睡眠薬飲ませ性的暴行を加えた疑いで男性を逮捕

今回は、東京都中央区で発生した知人女性に睡眠薬を飲ませて性的暴行を加えた疑いで逮捕された事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説致します。
【事例】
東京中央区の飲食店で知人女性に睡眠薬を飲ませたうえ、ホテルで性的暴行をしたとして、26歳の薬剤師が警視庁に逮捕されました。
調べに対し、容疑を否認しているということです。
逮捕されたのは東京の薬剤師A(26)です。
警視庁によりますと、ことし6月、東京 中央区の飲食店で知人の20代の女性に睡眠薬を飲ませたうえ、ホテルで性的暴行をした疑いがもたれています。
女性は「トイレに行っている間に容疑者が注文したアルコールを飲んだあと、意識がもうろうとした」と話していて、女性から相談を受けて警視庁が調べたところ、睡眠薬の成分が検出されたということです。
検出された睡眠薬は医師の処方箋が必要な効能の強いものとみられ、警視庁は薬剤師の立場を利用して入手した疑いもあるとみて調べています。
調べに対し、「同意だと思っていた。薬物は使っていない」と容疑を否認しているということです。
(※11/24に『NHK NEWS WEB』で配信された「知人女性に睡眠薬飲ませ性的暴行か 26歳の薬剤師逮捕 東京」記事の一部を変更して引用しています。)
【Aに問われる犯罪は?】
今回の報道事例では、Aには不同意性交等罪が成立する可能性があります。
改正された刑法177条の「不同意性交等罪」では、8つの行為・事由によって「同意しない意思を形成し、表明し、全うすることが困難な状態にさせ、またはその状態にあること」に乗じた性交等を罰するとしています。
具体的には以下のような行為を明文で規定しています。
① 暴行若しくは脅迫を用いること又はそれらを受けたこと。
② 心身の障害を生じさせること又はそれがあること。
③ アルコール若しくは薬物を摂取させること又はそれらの影響があること。
④ 睡眠その他の意識が明瞭でない状態にさせること又はその状態にあること。
⑤ 同意しない意思を形成し、表明し又は全うするいとまがないこと。
⑥ 予想と異なる事態に直面させて恐怖させ、若しくは驚愕させること又はその事態に直面して恐怖し、若しくは驚愕していること。
⑦ 虐待に起因する心理的反応を生じさせること又はそれがあること。
⑧ 経済的又は社会的関係上の地位に基づく影響力によって受ける不利益を憂慮させること又はそれを憂慮していること。
今回の事例では、③と④の行為に該当する可能性があります。
【不同意性交等罪の弁護活動のポイント】
今回の事例では、不同意性交等罪が成立する可能性があります。
不同意性交等罪の事件では、弁護士を通して被害者と示談することがポイントになります。
不同意性交等罪の処罰内容は5年以上の有期拘禁刑のみで、罰金刑による処罰がありません。
不同意性交等罪は罰金刑が規定されていませんので、検察官が起訴するまでに被害者と示談ができなければ、起訴されてしまいます。
罰金刑のない重い処罰しかない犯罪は、初犯であっても実刑(刑務所に収容される)になる可能性が高くなります。
しかし被害者と示談できれば、不同意性交等罪であっても不起訴処分となる可能性が高くなります。
【事務所紹介】
今回は、東京都中央区で発生した知人女性に睡眠薬役を飲ませて性的暴行を加えた疑いで逮捕された事例について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説致しました。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
東京都中央区周辺に在住の方で、ご家族が警察に逮捕されてしまった方や、刑事事件を起こしてしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部までご連絡ください。
逮捕され身柄が拘束されている場合には、最短当日に弁護士が直接本人のところへ接見に行く「初回接見サービス」(有料)をご提供していますので、ご依頼の際は24時間365日受付中のフリーダイヤル(0120−631−881)にてお待ちしております。
【事例解説】風俗店での本番行為は犯罪?当事者間での示談は危険?
【事例解説】風俗店での本番行為は犯罪?当事者間での示談は危険?
風俗店トラブルのほとんどは、禁止されている「本番行為」をしてしまうことです。
本番行為を行ったことが店に発覚した後に当事者間で示談を締結しようとすると、別の問題が発生する危険性もあります。
今回は、風俗店トラブルを示談締結によって事件化阻止できた事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が詳しく解説します。
【事例】
東京都台東区にある風俗店を利用していた男性A(32)は、従業員の女性V(23)に対して、禁止されているにも関わらず本番行為を行ってしまいました。
Vが店長に「Aが本番行為をしてきた」と伝えたことで発覚し、店長はAに対して「300万円払えば示談してやる。払えない場合は警察に被害届を出す。」と金銭を要求しました。
300万円も持ち合わせていなかったAは、とりあえず財布に入っていた現金5万円を店長に渡し、後日連絡するとして店を後にしました。
今後どうなっていくのか不安に感じたAは、店に連絡をする前に弁護士に相談することにしました。
(※この事例は全てフィクションです。)
【風俗店で本番行為を行うと犯罪?】
原則、本番行為が認められている風俗店はありません。
本番行為を認めてしまうと、店や従業員が売春防止法違反で処罰されてしまうからです。
なので、本番行為禁止というルールを定めている風俗店がほとんどで、これに違反してしまうと違反金が請求される恐れがあります。
今回の事例では、AがVに対して禁止されている本番行為を行ったことで、店長から「違反金を払わないと警察に被害届を出す」と言われています。
では、警察に被害届を出されてしまった場合、Aは何罪に問われるのでしょうか。
この場合、Aは不同意性交等罪に該当する可能性があります。
不同意性交等罪については、刑法第177条で以下のように規定されています。
- 刑法第177条(不同意性交等)
前条第一項各号に掲げる行為又は事由その他これらに類する行為又は事由により、同意しない意思を形成し、表明し若しくは全うすることが困難な状態にさせ又はその状態にあることに乗じて、性交、肛こう門性交、口腔くう性交又は膣ちつ若しくは肛門に身体の一部(陰茎を除く。)若しくは物を挿入する行為であってわいせつなもの(以下この条及び第百七十九条第二項において「性交等」という。)をした者は、婚姻関係の有無にかかわらず、五年以上の有期拘禁刑に処する。- 2 行為がわいせつなものではないとの誤信をさせ、若しくは行為をする者について人違いをさせ、又はそれらの誤信若しくは人違いをしていることに乗じて、性交等をした者も、前項と同様とする。
- 3 十六歳未満の者に対し、性交等をした者(当該十六歳未満の者が十三歳以上である場合については、その者が生まれた日より五年以上前の日に生まれた者に限る。)も、第一項と同様とする。
条文に記載されている「前条第一号各号に掲げる行為」とは、刑法第176条で規定されている以下の行為です。
一 暴行若しくは脅迫を用いること又はそれらを受けたこと。
二 心身の障害を生じさせること又はそれがあること。
三 アルコール若しくは薬物を摂取させること又はそれらの影響があること。
四 睡眠その他の意識が明瞭でない状態にさせること又はその状態にあること。
五 同意しない意思を形成し、表明し又は全うするいとまがないこと。
六 予想と異なる事態に直面させて恐怖させ、若しくは驚愕がくさせること又はその事態に直面して恐怖し、若しくは驚愕していること。
七 虐待に起因する心理的反応を生じさせること又はそれがあること。
八 経済的又は社会的関係上の地位に基づく影響力によって受ける不利益を憂慮させること又はそれを憂慮していること。
不同意性交等罪は、上記の行為やこれらに類似する行為によって、相手が同意しない意思を形成することや表明すること、全うすることが困難な状態にさせ、性行為等をすることで成立します。
わかりやすく説明すると、相手が同意していないにも関わらず性行為等をすることで、不同意性交等罪が成立するということです。
今回の事例で考えると、そもそも店のルールとして本番行為は禁止されているため、Vに同意はありません。
ですが、プレイ中にAが勢い余って本番行為をしてしまったとすると、Vは嫌だ(同意しない)という意思表示をする「いとまがない」ため、刑法第176条1項5号に該当し、AのVに対する行為は不同意性交等罪が成立する可能性があります。
【示談で事件化阻止ができる?】
当事者間で示談を締結し、被害者が被害届を提出しなければ、刑事事件になることを阻止することはできます。
事件化阻止ができれば、逮捕されたり処罰されることもありませんが、当事者間で示談を進めることは難しいです。
当事者間で示談を進めてしまうと、示談金を支払ったのに被害届を提出されてしまったり、示談したはずなのに追加で金銭を要求されてしまったりといった問題が発生する危険性があります。
なので、風俗店トラブルを起こしてしまい、示談で事件化阻止を目指したいという場合は、弁護士に代理人として示談交渉を行ってもらうことをお勧めします。
今回の事例でも、Aは弁護士に依頼して、弁護士がAの代理人として、店長やVと示談交渉を行った結果、被害届を提出しないことや今後金銭を要求しないといった旨を記載した示談を締結することができ、無事に事件化阻止することができました。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、風俗店トラブルはもちろん、様々な刑事事件で被害者との示談締結を行った実績を持つ刑事事件に特化した法律事務所です。
風俗店トラブルを起こしてしまって今後どうなるか不安に思っている方は、まずは24時間受付中の弊所フリーダイヤル(0120-631-881)までご相談ください。
