携帯電話の不正譲渡

2019-01-20

携帯電話機の不正譲渡事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。

~事件~

八王子市でイベント運営会社を経営しているのAさんは、複数の携帯電話会社と法人契約し、自身が代表を務める会社名義で携帯電話機を複数台契約しています。
そして、この携帯電話機を、他人に有償で貸し出し小遣い稼ぎをしているのです。
ある日、Aさんが契約している携帯電話機が犯罪に利用されたとして、警視庁八王子警察署の警察官から連絡がありました。
Aさんは、自分の行為が何かの犯罪に抵触しているのではないかと不安で、東京で刑事事件に強いと評判の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士に法律相談しました。(フィクションです。)

携帯電話会社の承諾を得ずに、自身が契約している携帯電話機を、他人に有償で譲渡すれば、携帯電話利用防止法違反に当たります。
今回は、携帯電話不正防止法を東京の刑事事件に強い弁護士が解説します。

◇携帯電話不正利用防止法◇

携帯電話不正利用防止法とは「携帯音声通信事業者による契約者等の本人確認等及び携帯音声通信役務の不正な利用の防止に関する法律」の略称です。
この法律は、実際に誰が使用しているのか分からない携帯電話機が、振込め詐欺等の犯罪に利用されている実態にかんがみて、この様な匿名携帯電話機を規制することを目的に施定されました。
携帯電話不正利用防止法では
・携帯音声通信事業者(以下「携帯電話会社」とする)に対して、役務提供契約締結時及び譲渡時に、契約者の本人確認を義務付ける
・契約者が、本人確認時に虚偽の氏名等を申告することを処罰の対象とする
携帯電話会社に無断で、業として有償で通話可能な携帯電話等を譲渡することを処罰の対象とする
・自己が契約者となっていない通話可能な携帯電話等を譲り渡し又は譲り受けることを処罰の対象とする
・相手方の氏名等を確認せずに、業として有償で通話可能な携帯電話等を貸与することを処罰の対象とする
・通話可能な携帯電話等が一定の犯罪に利用された場合等において、警察署長からの求めを受けて、携帯電話会社が契約者等を確認することができる
・携帯電話会社は、契約者が本人確認に応じない場合等は、役務の提供を拒むことができる
こと等が規定されています。

◇無断譲渡の禁止◇

携帯電話不正利用防止法の第7条第1項では、携帯電話会社の承諾なく、自身が契約した携帯電話機を、親族又は生計を同じくしている者以外の、第三者に譲渡することを禁止しています。
この規定に違反して、業として有償で携帯電話機を第三者に譲渡すれば「2年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金」の罰則が規定されており、懲役刑と罰金刑が併科されることもあります。

この規定は、携帯電話等が事業者に無断譲渡されることによって、事業者による契約者の把握が困難になることを防止するために定められており、こういった規定を設けることによって、使用者が分からない、いわゆる匿名携帯電話が犯罪者の手に渡り、犯罪に使用されることを未然に防ごうとしています。

携帯電話不正利用防止法では、携帯電話機の無断譲渡に関して、上記以外にも
①自己が契約者となっていない携帯電話機を他人に譲渡すること
②譲渡者が契約者となっていないことを知りながら、当該携帯電話機を譲り受けること
③上記①②の禁止行為を業として行うこと
を禁止しており、①②に関しては「50万円以下の罰金」が③には「2年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金又は、これらの併科」の罰則が規定されています。

振り込め詐欺をはじめとしたあらゆる犯罪において携帯電話が使用されるケースが多々あることから、警察等の捜査機関は、携帯電話の契約者を把握し、通話記録を取得するなどといった捜査を必ず行っているといいます。
Aさんの事件も、そういった捜査過程で発覚したものと思われますが、携帯電話不正利用防止法違反事件は、こういった別件の犯罪捜査から発覚するケースがほとんどなので注意しなければいけません。

八王子市の刑事事件でお困りの方、携帯電話不正利用防止法違反事件で警察の捜査を受けている方は、刑事事件に強いと評判の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部にご相談ください。
初回法律相談:無料

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