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東京都港区の替え玉受験で刑事事件専門弁護士 有印私文書偽造事件で執行猶予を目指す

2018-06-04

東京都港区の替え玉受験で刑事事件専門弁護士 有印私文書偽造事件で執行猶予を目指す 

東京都港区にある私立大学Vを自らの教え子Bが受験するAさんは、V大学の入学選抜試験の際にBさんに合格点を取らせるため、V大学の教員D(Aさんと知り合い)と共謀して、別人の大学生Cに試験を受けさせました(いわゆる替え玉受験)。
その際、Cは、配布された解答用紙の氏名欄に志願者Bの名前を記入し、回答欄に記号を記入する等しました。
後日、愛宕警察署は、有印私文書偽造・同行使の容疑でAやDに事情を聴いています。
AとDは、今後の刑事事件手続きの相談のため、刑事事件専門の弁護士に相談をしました。
(フィクションです)

替え玉受験~有印私文書偽造

上記のような替え玉受験を共同して行った場合、有印私文書偽造罪が成立する可能性があると言えます。
有印私文書偽造罪は、「行使の目的で、他人の印章・署名を使用して、権利・義務・事実証明に関する文書・図画を偽造し、または偽造した他人の印章・署名を使用して、権利・義務・事実証明に関する文書・図画を偽造した」場合に成立する犯罪です(刑法159条1項)。

法定刑は「3月以上5年以下の懲役」と規定されており、罰金刑はありません。
そのため検察官が起訴すると判断した場合には、公開の裁判となってしまいます。

上記例では、答案用紙に虚偽記載を行っていますが、そもそも、答案用紙が私文書偽造罪でいう「事実証明に関する文書」にあたるかが問題となります。

この点、上記ケースの参考にした替え玉受験の裁判例(最決平成6年11月29日)は、「…入学選抜試験の答案は、…これを基に合否の判定が行われ、合格の判定を受けた志願者が入学を許可されるものであって「社会生活に交渉を有する事項」を証明する文書にあたると解するのが相当である」として、(「社会生活に交渉を有する事項」であることを根拠に)「事実証明に関する文書」と認めたうえで、有印私文書偽造罪を認めました。

執行猶予

上記のようなケースで起訴されたような場合には、しっかりと執行猶予を目指していくことが重要となってきます。
例えば、上記替え玉受験参考裁判例は、大学の協力者には執行猶予なしの実刑判決を下しています。
ですから、安易に放置しても執行猶予になるとは考えずに、裁判対応をきちんとすることが得策と言えます。

東京都港区等の替え玉受験有印私文書偽造の疑いで捜査されご不安な方は弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士までご相談ください。
愛宕警察署 初回接見費用:3万6300円)

東京都中野区の刑事事件で逮捕 盗撮事件の勾留手続きを弁護士に相談

2018-06-03

東京都中野区の刑事事件で逮捕 盗撮事件の勾留手続きを弁護士に相談

東京都中野区に住むAさんは、通勤途中の中野駅で、階段を上る女子高生のスカート内を盗撮してしまいました。
一部始終を見ていた乗客に「盗撮しましたよね」と現行犯逮捕されたAさんは、そのまま通報を受けて駆け付けた中野警察署の警察官に身柄が引き渡されました。
Aの妻は、今後、どのような流れとなるのか刑事事件専門の弁護士事務所の弁護士に相談しました。
(フィクションです)

盗撮事件等で逮捕されたら?】

駅などでスカート内を盗撮した場合、各都道府県の条例違反となってしまいます。
盗撮事件の発覚は、上記のように周りの人や被害者に認知されたという状況がほとんどと言えますが、他にも、防犯カメラからの発覚や、別件で容疑をかけられたりした際に携帯に盗撮画像が残っていたことによる発覚等があります。

今回は、上記のように盗撮事件で一般人に現行犯逮捕された場合の手続きの流れの一例を書かせていただきます。

上記のように他の乗客により盗撮が発覚し、現行犯逮捕された場合、まずは騒ぎを聞きつけた駅員が対応することになるでしょう。
その後、駅員や乗客の通報を受けた警察官がやってきて、駅員室や近くの警察署で被疑者から話を聞くことになります。
この場合、一般人により現行犯逮捕がなされていますから、警察官がそのまま警察署に身柄を引致して被疑者を留置場にとどめ置くことも可能です。

警察は逮捕後、48時間以内に警察官が検察に送致しなければなりません。
そして、検察官は送致後、24時間以内に勾留請求するか否か(身柄をそのまま拘束したまま捜査をすべきか否か)を判断しなければなりません。
その判断のために、検察官は被疑者から話を聞かなければなりません(弁解録取といいます)ので、被疑者は逮捕後、1~2日で検察庁に護送され、検察官と話をすることになります。
検察官が勾留請求すると判断した場合、裁判所が勾留決定をするか否かの判断をすることになります。
裁判所がその判断をする際には、裁判官が被疑者から事情を聴く必要があります(勾留質問と言います)ので、被疑者は勾留質問日に裁判所に身柄が送られます。
(東京の運用の多くは、検察庁での弁解録取と裁判所での勾留質問は別日にされます)。
その後、裁判所が勾留決定をすると、身体拘束が10日(延長されれば20日)続くという流れになります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は刑事事件専門であり、上記盗撮事件で逮捕されたような場合のケースも多々経験がございます。
東京都中野区刑事事件逮捕されてお困りの方は、一度、弊所弁護士までご相談下さい。
中野警察署 初回接見費用:3万5000円)

東京都文京区の刑事事件 強盗殺人事件で裁判員裁判を対応する弁護士

2018-06-02

東京都文京区の刑事事件 強盗殺人事件で裁判員裁判を対応する弁護士

東京都文京区に住むAさんは、知り合いで自営業のBさんから金銭を盗むことを画策し、Aの友人らとBさん宅へ侵入しました。
その際、Bさんに発見されたため、Bさんに殴る蹴るの暴行を働き、Bさんを死亡させたのち、現金600万円をもって逃走しました。
捜査をした警視庁大塚警察署は、Aらを強盗殺人の容疑で逮捕しました。
Aの両親は、「裁判員裁判にかけられたらどうなるか」等を刑事事件専門の弁護士に相談しました。
(フィクションです)

強盗殺人事件】

強盗罪は「暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した」場合に成立します。
その際、強盗が、人を死亡させた時には「強盗致死罪」が成立します。
(ここでいう「強盗」は、強盗罪が既遂になっている必要はなく、強盗罪の実行に着手していれば足ります)
もっとも、殺意を持って人を殺していたような場合には、強盗殺人罪が成立することになります。
上記事例では、もし、Aさんらが殺意なく、殴る蹴る行為をした結果として、Bを死亡させたような場合には強盗致死罪、Aさんらが殺意を持ってBさんに対して殴る蹴るの暴行を働いた場合には強盗殺人罪が成立することになります。
もっとも、いずれの場合であったとしても、裁判員裁判となってしまいます。

強盗殺人事件での裁判員裁判

 

強盗殺人事件等の重大犯罪の場合、裁判員裁判として裁判が開かれます。
その場合、かなり重い理判決が下されることになると考えられます。
例えば、強盗殺人事件で裁判員裁判となったケースを調べてみると、(その行為態様・悪質性にもよりますが)死刑や無期懲役が下されているケースが多いと言えます。
また、無期懲役でなくとも、長期の懲役刑となっているケースがほとんどで執行猶予がついている例は皆無です。

裁判員裁判は、一般人が裁判員として参加しますから、被告人側の事情や争点などをしっかりとわかりやすく伝える必要があります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士は、刑事事件専門であり数多くの刑事事件を扱ってきました。
もちろん裁判員裁判の経験もございます。
東京都文京区強盗殺人事件・裁判員裁判でお困りの方は、一度弊所の弁護士までご相談ください。
大塚警察署 初回接見費用:3万5800円)

東京都千代田区の詐欺事件で逮捕 接見禁止解除を目指す刑事事件専門弁護士

2018-06-01

東京都千代田区の詐欺事件で逮捕 接見禁止解除を目指す刑事事件専門弁護士

東京都千代田区に住む大学生Aは、友人に誘われて詐欺行為を行なってしまいました。
後日、Aは、警視庁神田警察署詐欺容疑で逮捕されました。
Aには勾留決定が付き、接見禁止もつきました。
Aの両親は、Aの学校関係で話を聞きたいこともあり、接見禁止解除を望んでいます。
そこで、Aの両親は、刑事事件専門の弁護士事務所の弁護士に相談へ行きました。
(フィクションです)

詐欺事件で接見禁止

詐欺事件は、逮捕後勾留決定が付くことが少なくありません。
特に、上記詐欺事件のような場合、接見禁止決定が付く可能性が高いと言えます。

接見禁止決定とは、その字のとおり、一般人との接見が禁止されることを言います。
共犯者がいる詐欺事件では、その全容が把握されていないことも多く、被疑者の友人を語るものが逮捕されている者の接見へ向かい、隠語で証拠隠滅の指示をする可能性があります。
そのような事態を防ぐために、弁護士以外の接見を禁止するため、接見禁止決定がつけられることがあるのです。

ただ、接見禁止が付いたとしても、特定人に限って接見禁止解除がなされることもあります。
例えば、事件に全く関係ない被疑者の両親や配偶者・子供等に限って接見を許可するという決定がされることがあります。

詐欺事件は、簡単には身柄解放がされない現状があります。
しかし、その期間、ずっと事件に関係ない両親が被疑者と話すことができない状況が続くのも酷と言えます。
ですから、上記A両親のように、「被疑者との接見禁止を解除してほしい」という相談も少なからずあります。

接見禁止解除を目指すために…】

弁護士としては、そのような相談が来た場合には、裁判所に対して「接見禁止の一部解除」の申し立てを行うことになります。
親族が事件には関係ないこと、接見を認めないと生じる不都合性等の事情をしっかりと伝えることで、裁判所が接見禁止の一部解除を決定するように求めます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件専門の事務所であり、詐欺事件も数多く経験しています。
接見禁止の一部解除の申し立てをして、裁判所が解除決定をした例もございます。
東京都千代田区の刑事事件・詐欺事件で逮捕され、接見禁止を何とかしたいとお考えの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士まで一度ご相談ください。
神田警察署 初回接見費用:3万5500円)

★犯罪収益移転防止法の解説★~シリーズ9:問題となる事例(「あなたも犯罪者ですよ」)~

2018-05-31

★犯罪収益移転防止法の解説★~シリーズ9:問題となる事例(「あなたも犯罪者ですよ」)~

 シリーズ最終回は、犯罪収益移転防止法が問題となる事例に基づいて具体的に解説します。

1 事例
 Aは、お金に困っていたところ、インターネットで「あなたの預金通帳を郵送していただけたら1行につき1万円を差し上げます。さらに、あなたが返還を求めるまで、月々1万円を支払います」という広告を見つけました。
 早速Aは広告に書いてあった電話番号に電話し、相手に言われた住所にA名義のB銀行の預金通帳を郵送しました。
 後日、Aに1万円が現金書留で送られてきましたが、その後相手との連絡が取れなくなり、3か月たってもお金が送られてきません。
 そのうち、B銀行から「あなたの口座が詐欺に使われていると警察から指摘があったので、口座凍結しました。」と通知が来ました。
 騙されたことに気づいたAは、近くの警察署に被害届を提出しに行きました。
 ところが、Aは警察官から「あなたも犯罪者ですよ」と言われてしまいました。
 何が何だかわからないAは、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の無料相談を受けることにしました。(フィクションです)

2 解説
 今回の事例でAは、月々1万円を得られると思って預金通帳を郵送したのに、最初の1万円しか送られてきておらず、騙されて預金通帳を郵送したといえるので、詐欺の被害者といえます。
 しかし、AはB銀行の預金通帳を郵送し1万円を得ています。
 Aさんは、自分の預金通帳が詐欺に使われるとは知りませんでしたが、通常の商取引又は金融取引として行われるものであることその他正当な理由がないのに、有償で、預金通帳を相手方に提供しています。
 したがって、犯罪収益移転防止法28条2項後段の罪を犯してしまっていることになり、Aには、1年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金、またはその両方が科される可能性があります。
 なお、仮にAが自分の預金通帳が「詐欺を含む犯罪に使用されること」について知っていた又はその可能性について知りながら提供した場合には、Aは詐欺の共犯として扱われてしまう可能性もあります。
 
 犯罪収益移転防止法について知りたい、今回のケースの様な場合で不起訴を勝ち取ってほしいとお考えの方は、刑事事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の無料相談にお越しください。

★犯罪収益移転防止法の解説★~シリーズ8:罰則⑤(仮想通貨交換用情報の譲り受け等)~

2018-05-30

★犯罪収益移転防止法の解説★~シリーズ8:罰則⑤(仮想通貨交換用情報の譲り受け等)~

 今回は、犯罪収益移転防止法の罰則のうち、仮想通貨交換用情報譲り受け等について解説します。

1 仮想通貨交換用情報とは
 犯罪収益移転防止法にいう「仮想通貨交換用情報」とは、仮想通貨交換業者において仮想通貨交換契約に係る役務の提供を受ける者を他の者と区別して識別できるように付される符号その他当該役務の提供を受けるために必要な情報をいいます。
 具体例としては、登録業者から付与されたIDやパスワードなどです。
 「仮想通貨交換業者」とは、仮想通貨交換業者として内閣総理大臣の登録を受けた者をいいます(資金決済に関する法律2条8項)。
 「仮想通貨交換業」とは、①仮想通貨の売買又は他の仮想通貨との交換、②①の行為の媒介、取次ぎ又は代理、③①及び②の行為に関して、利用者の金銭又は仮想通貨の管理をすることのいずれかを業として行うことをいいます(資金決済に関する法律2条7項)。
 「仮想通貨」については、資金決済に関する法律2条5項に定義が規定されていますが、かなり難しいので、具体的には「ビットコイン」や「NEM」などのことを指すと思ってください。

2 仮想通貨交換用情報の譲り受け等(犯罪収益移転防止法30条)
 ①「他人になりすまして仮想通貨交換業者との間における仮想通貨交換契約に係る役務の提供を受けること又はこれを第三者にさせることを目的として、仮想通貨交換用情報の提供を受けた者」又は、「相手方に上記目的があることの情を知りながら、相手方に仮想通貨交換用情報を提供した者」には、1年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金、又はその両方が科されます。
 また、②通常の商取引として行われるものであることその他の正当な理由がないのに、有償で、仮想通貨交換用情報の提供を受け又は提供をした者も同様の刑罰を受けます。
 上記①②に当たる行為を業として行った者には、3年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金、又はその両方が科されます。
 さらに、①②に当たる行為をするよう、人を勧誘し、又は広告その他これに類似する方法により人を誘引した者には、1年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金、又はその両方が科されます。

 次回はシリーズ最終回として、犯罪収益移転防止法が問題となりやすい場面について事例を交えて解説します。

★犯罪収益移転防止法の解説★~シリーズ7:罰則④(為替取引カード等の譲り受け等)~

2018-05-29

★犯罪収益移転防止法の解説★~シリーズ7:罰則④(為替取引カード等の譲り受け等)~

 今回は、犯罪収益移転防止法の罰則のうち、為替取引カード等譲り受け等について解説します。

1 為替取引カード等とは
 犯罪収益移転防止法にいう「為替取引カード等」とは、為替取引に係る送金の受取用のカード、送金又はその受取に必要な情報その他資金移動業者との間における為替取引による送金又はその受取に必要なものとして政令で定めるものをいいます。
 「資金移動業者」とは、資金移動業者として内閣総理大臣の登録を受けた者をいい、「資金移動業」とは、銀行等以外の者が為替取引(少額の取引として政令で定めるものに限る。)を業として営むことをいいます(資金決済に関する法律2条2項、3項)。

2 為替取引カード等の譲り受け等(犯罪収益移転防止法29条)
 ①「他人になりすまして資金移動業者との間における為替取引により送金をし若しくは送金を受け取ること又はこれらを第三者にさせることを目的として、為替取引カード等を譲り受け、その交付を受け、又はその提供を受けた者」又は、「相手方に上記目的があることの情を知りながら、相手方に為替取引カード等譲り渡し、交付し、又は提供した者」には、1年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金、又はその両方が科されます。
 また、②通常の商取引として行われるものであることその他の正当な理由がないのに、有償で、「為替取引カード等譲り受け、その交付を受け、又はその提供を受けた者」又は、「為替取引カード等譲り渡し、交付し、又は提供した者」も同様の刑罰を受けます。
 上記①②に当たる行為を業として行った者には、3年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金、又はその両方が科されます。
 なお、「業として」とは、「反復継続する意思をもって」ということで、営利性の有無は問いません。前回のシリーズ6及び次回のシリーズ8で出てくる「業として」も同じ意味です。
 さらに、①②に当たる行為をするよう、人を勧誘し、又は広告その他これに類似する方法により人を誘引した者には、1年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金、又はその両方が科されます。

 次回は、仮想通貨交換用情報の譲り受け等について解説します。

★犯罪収益移転防止法の解説★~シリーズ6:罰則③(預貯金通帳等の譲り受け等)~

2018-05-28

★犯罪収益移転防止法の解説★~シリーズ6:罰則③(預貯金通帳等の譲り受け等)~

 今回は、犯罪収益移転防止法の罰則のうち、預貯金通帳等の譲り受け等について解説します。

1 預貯金通帳等とは
 犯罪収益移転防止法にいう「預貯金通帳等」とは、預貯金契約に係る預貯金通帳、預貯金の引き出し用のカード、預貯金の引き出し又は振り込みに必要な情報その他特定事業者との間における預貯金契約に係る役務の提供を受けるものとして政令で定めるものをいいます。
 たとえば、暗証番号も預貯金の引き出しに必要な情報として預貯金通帳等に含まれます。

2 預貯金通帳等の譲り受け等(犯罪収益移転防止法28条)
 ①「他人になりすまして特定事業者との間における預貯金契約に係る役務の提供を受けること又はこれを第三者にさせることを目的として、預貯金通帳等を譲り受け、その交付を受け、又はその提供を受けた者」又は、「相手方に上記目的があることの情を知りながら、相手方に預貯金通帳等を譲り渡し、交付し、又は提供した者」には、1年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金、又はその両方が科されます。
 たとえば、AがBからC銀行のキャッシュカードを譲り受けた際、AがBとしてそのキャッシュカードでBの口座にある預金を引き出そうと考えていた場合、Aには譲受罪が成立し、Aにその目的があることを知りながらBがキャッシュカードをAに渡していた場合には、Bには譲渡罪が成立します。
 また、②通常の商取引又は金融取引として行われるものであることその他の正当な理由がないのに、有償で、「預貯金通帳等を譲り受け、その交付を受け、又はその提供を受けた者」又は、「預貯金通帳等を譲り渡し、交付し、又は提供した者」も同様の刑罰を受けます。
 たとえば、Aが不動産を購入する際に資金があるように装うためBの預金通帳を不動産業者に提示しようと考え、Bの預金通帳を2万円で買い受けた場合、Aには譲受罪が、Bには譲渡罪が成立します。
 上記①②に当たる行為を業として行った者には、3年以下の懲役若しくは500万円以下の罰金、又はその両方が科されます。
 さらに、①②に当たる行為をするよう、人を勧誘し、又は広告その他これに類似する方法により人を誘引した者には、1年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金、又はその両方が科されます。

 次回は為替取引カード等の譲り受け等について解説します。

★犯罪収益移転防止法の解説★~シリーズ5:罰則②(取引時確認事項の虚偽申告、両罰規定)~

2018-05-27

★犯罪収益移転防止法の解説★~シリーズ5:罰則②(取引時確認事項の虚偽申告、両罰規定)~

 今回は、犯罪収益移転防止法罰則のうち、取引時確認事項の虚偽申告両罰規定について解説します。

1 取引時確認事項の虚偽申告犯罪収益移転防止法27条)
 本シリーズ2でも解説しましたが、特定事業者は特定取引等をする際、本人特定事項等(取引時確認に係る事項)について顧客等に確認する義務を負っています(犯罪収益移転防止法4条1項、2項、4項)。この確認のことを「取引時確認」といいます。
 取引時確認を行う場合において、特定事業者に対して顧客等及び代表者等が、取引時確認に係る事項を偽ることは禁止されています(犯罪収益移転防止法4条6項)。
 顧客等又は代表者等の本人特定事項を隠ぺいする目的で、取引時確認に係る事項のうち当該顧客等又は代表者等の本人特定事項を偽った場合、その行為をした者には、1年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金又はその両方が科されます(犯罪収益移転防止法27条)。

2 両罰規定犯罪収益移転防止法31条)
 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関して犯罪収益移転防止法25条から27条の罪に該当する行為をしたときは、その行為者が罰せられるほか、その人に対しては25条から27条のうち当該行為を処罰している条文に規定されている罰金刑が科され、法人に対しては①25条に当たる行為については3億円以下の罰金刑、②26条に当たる行為については2億円以下の罰金刑、③27条に当たる行為については100万円以下の罰金刑がそれぞれ科されることになっています(犯罪収益移転防止法31条)。

 次回は、預貯金通帳等譲受け等についての罰則について解説します。

★犯罪収益移転防止法の解説★~シリーズ4:罰則①(特定事業者に対する罰則)~

2018-05-26

★犯罪収益移転防止法の解説★~シリーズ4:罰則①(特定事業者に対する罰則)~

 今回は、犯罪収益移転防止法罰則が規定されている罪の内、特定事業者に対する罰則の定めがある罪について解説します。

1 是正命令違反(犯罪収益移転防止法25条)
 特定事業者には、その事業の種類に応じて、①取引時の本人特定事項等の確認(取引時確認等)義務、②確認記録や取引記録等の作成・保存義務、③疑わしい取引の届出等義務、④外国所在為替取引業者との契約締結の際の確認義務、⑤外国為替取引に係る通知義務が課されていますが、行政庁は、特定事業者がその業務に関して①~⑤の義務に違反していると認めるときは、当該特定事業者に対し、当該違反を是正するため必要な措置をとるべきことを命ずることが出来ます(犯罪収益移転防止法18条)。
 行政庁が特定事業者に対して違反是正のために必要な措置をとるよう命ずることを「是正命令」といいます。
 そして、この是正命令に違反した者には、2年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金、またはその両方が科されることになります(犯罪収益移転防止法25条)。

2 報告・資料提出拒否等(犯罪収益移転防止法26条1号)
 行政庁や国家公安員会は、特定事業者に対して必要な限度で、その業務に関して報告や資料の提出を求めることが出来ます(犯罪収益移転防止法15条、19条2項)。
 この報告や資料の提出をしなかったり、虚偽の報告や虚偽の資料を提出した場合には、1年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金又はその両方が科されます(犯罪収益移転防止法26条1号)

3 答弁・検査拒否等(犯罪収益移転防止法26条2号)
 行政庁や国家公安員会の指示と承認を受けた都道府県警察の警視総監又は道府県警察本部長は、その職員に、特定事業者の営業所その他の施設に立ち入らせ、帳簿書類その他の物件を検査させ、又はその業務に関し関係人に質問させることが出来ます(犯罪収益移転防止法16条、19条3項)。
 この質問に対して答弁をしなかったり、虚偽の答弁をしてしまったりした場合、または検査を拒否、妨害、忌避した場合については、1年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金又はその両方が科されます(犯罪収益移転防止法26条2号)。

 次回は、特定事業者に対する罰則以外の罰則について解説します。

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