【解決事例】傷害事件で調査官面談に同席

【解決事例】傷害事件で調査官面談に同席

傷害事件を起こしてしまい在宅で捜査を受けた少年事件で、調査官面談に同席したという付添人活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説いたします。

【事例】

東京都足立区在住のAさんは、当時都内の中学校に通う14歳でした。
Aさんはクラブ活動であまり仲の良くないVさんと更衣室で一緒になった際、些細な事象で口論に発展し、Aさんはカッとなってしまい傍に遭った傘でVさんを殴ってしまい、Vさんに数針を縫う怪我を負わせてしまいました。
Vさんの保護者は足立区内を管轄する綾瀬警察署に傷害事件での被害届を提出し、Aさんは取調べを受けることになりました。

在宅捜査を受けることとなったAさんとAさんの保護者は、当事務所の無料相談を利用されその後依頼されました。
依頼を受けた弁護士は、Aさんと2人だけでしっかりと時間を取って、事実関係やAさんの反省の有無や程度、今後の展望などについて丁寧に聴取しました。
そのうえで、警察官による取調べ前に想定される質問やその際のアドバイスを伝え、取調べ後は取調べでの受け答えについて確認しました。
取調べ終了後、Aさんは家庭裁判所に送致され、家庭裁判所裁判官は調査官に対し調査命令を下しました。
弁護士は配点直後から担当調査官と連絡を取り合い、調査官面談の際には付添人として同席しました。
最終的に、裁判官は調査官の作成した社会記録を踏まえ、Aさんに対しては保護処分を課す必要がないと判断し、審判を開始しないという決定を下しました。

≪守秘義務・個人情報保護のため、事件地や一部事件内容を変更しています。≫

【傷害罪について】

今回、Aさんは傘でVさんを叩いたことで、Vさんは皮膚を切って縫う必要があるという怪我を負わせました。
この場合、傷害罪が適用されます。
条文は以下のとおりです。

刑法204条 人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

【調査官面談で付添人弁護士が同席】

少年事件では、捜査が収容した時点で家庭裁判所に送致されます。
家庭裁判所の裁判官が調査官と呼ばれる公務員に対し調査命令を下し、調査官は少年の調査を行います。
調査官の調査とは、心理学や教育学、社会学などの見地に基づき
・少年自身との面談・心理テスト
・少年の保護者との面談
・学校での成績などを確認する学校調査
等で少年の生育環境や友人関係といった確認を行い、非行に至った経緯を分析します。

調査官面談は、基本的に少年と調査官が一対一で行います。
しかし、今回の事例では、Aさんが14歳と幼く、自分の考えや思いを口にすることがうまくできない少年だったことから、弁護士が付添人という立場で調査官面談に同席し、Aさんが発言に困った場合などにアドバイスすることで、円滑に面談を進めることができました。

最終的に、Aさんが傷害事件を起こしてしまったことは事実だが、家庭や学校での監督体制が整っていて、それに加えてAさんに保護処分を課す必要はないと判断され、Aさんは保護処分を課す手続きが行われる「審判」をも行わない「審判不開始」の決定が下されました。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部は、刑事事件及び少年事件を専門に取扱う弁護士事務所です。
少年事件の場合、刑事事件にはない学校対応や調査官対応といった必要な対応が多く、知識と経験が問われます。
東京都足立区にて、お子さんが傷害事件で捜査を受けていて、審判不開始を求める、あるいは調査官面談に同席を希望される場合、少年事件の弁護活動・付添人活動が豊富な弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部による無料相談をご利用ください。

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