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【事例解説】「殺してやる!」隣人トラブルが脅迫事件に発展|脅迫罪が成立する要件は?
【事例解説】「殺してやる!」隣人トラブルが脅迫事件に発展|脅迫罪が成立する要件は?

同じマンションに住む者同士の隣人トラブルが刑事事件に発展するというケースは珍しくありません。
今回は、隣人トラブルが脅迫事件に発展した事例をもとに、脅迫罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。
【事例】
東京都新宿区にあるマンションに在住の男性A(52)は、隣の部屋に住んでいる男性V(31)が友人を招いて部屋で連日騒いでいることに苛立っていました。
我慢の限界が来たAは、Vの部屋の扉を叩きながら「何日も騒いでいてうるさい!お前ら殺すぞ!」と語気鋭い口調で繰り返し叫んでいました。
このAの行動に恐怖を覚えたVが新宿警察署に通報し、現場に臨場した警察官からAは脅迫罪の疑いで逮捕されました。
(※この事例は全てフィクションです。)
【脅迫罪とは?】
今回、Aは脅迫罪の疑いで逮捕されています。
脅迫罪については、刑法第222条で以下のように規定されています。
- 刑法第222条(脅迫)
生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者は、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。
(第2項省略)
脅迫罪は、生命、身体、自由、名誉、財産に対して害を加える旨を告知して人を「脅迫」した場合に成立します。
「脅迫」とは、人を畏怖させることができる程度の害悪の告知を指します。
ただ、脅迫を受けた相手が実際に畏怖したかどうかについては必ずしも必要ではなく、判例では、一般人を畏怖させることができる程度の害悪の告知であったことを被害者が認識していればよいと解釈されています。
今回の事例で考えると、AはVの部屋の扉を叩きながら「お前ら殺すぞ!」と語気鋭い口調で叫んでいました。
「殺す」という言葉は、生命に対して害を加える内容に該当します。
また、Aの行為にVは恐怖(畏怖)しているため、Aの行為は人を畏怖させるには十分な程度の害悪の告知であると判断される可能性が高いです。
そのため、Aの行為は脅迫罪に問われる可能性が高いため、警察に逮捕されたと考えられます。
【脅迫事件を起こしてしまったら弁護士へ】
脅迫事件を起こしてしまった場合は、弁護士に刑事弁護活動を依頼することをおすすめします。
脅迫罪のような被害者が存在する犯罪の場合、被害者との示談を締結させることが重要なポイントになります。
被害者との示談を締結させることで、早期釈放や不起訴処分を獲得できる可能性がグッと高まり、起訴された場合でも量刑が軽くなる可能性が高くなります。
ただ、脅迫罪の被害者は加害者に対して強い恐怖心を抱いていることが多く、当事者同士で示談交渉を行おうとしても連絡を取り合ってくれないことが多いです。
弁護士に刑事弁護活動を依頼することで、弁護士が代理人となり、被害者に示談交渉を行うため、当事者間で示談交渉を行うよりもスムーズに示談が締結できる可能性が高まります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、脅迫事件はもちろん、様々な刑事事件で刑事弁護活動を担当した実績を多く持つ、刑事事件・少年事件に特化した専門の法律事務所です。
ご相談・ご依頼に関するお問い合わせは、弊所フリーダイヤル(0120-631-881)にて24時間365日受付中です。
東京都内で刑事事件を起こしてしまったという方は、まずは弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部にご相談ください。
【事例解説】未成年者誘拐罪とは?未成年者からの同意があった場合でも未成年者誘拐罪は成立する?
【事例解説】未成年者誘拐罪とは?未成年者からの同意があった場合でも未成年者誘拐罪は成立する?

今回は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が、新宿警察署において未成年者誘拐罪で逮捕されたという事例を想定して、未成年者誘拐罪について解説致します。
【事例】
警視庁新宿警察署は、女性V(16)が未成年者であることを知りながら、マッチングアプリを使用して同女性を誘い出し、自動車に乗車させ連れ去り、翌日朝まで自宅等に滞在させたとして、未成年者誘拐罪の疑いで男性A(27)を逮捕しました。
(※事例は全てフィクションです。)
【解説】
■未成年者誘拐罪とは?
未成年者誘拐罪とは、刑法第224条に定められている犯罪です。
未成年者誘拐罪が成立し実刑判決となった場合には、3月以上7年以下の懲役に処されることになります。
- 刑法第224条(未成年者略取及び誘拐)
未成年者を略取し、又は誘拐した者は、3月以上7年以下の懲役に処する。
未成年者誘拐罪の成立要件は以下のようになります。
①「未成年者」を
②「誘拐」した
③未成年者であることの認識(故意)
「未成年者」とは、18歳未満の者を指します(民法第4条)。
「誘拐」とは、欺罔・誘惑などの手段を用いて、他人をその生活環境から不法に離脱させ、自己又は第三者の事実的支配下に置くことを意味します。
本罪は、未成年者を成人であると誤認していた場合には、本罪の故意は認められません。
また、誘拐の手段が欺罔・誘惑等ではなく、暴行・脅迫であった場合は「略取」と呼ばれます。
■未成年者本人の同意があってもだめ?
未成年者誘拐罪は、未成年者本人の同意があったとしても罪を免れることはできません。
今回の事例では、Aは未成年者だと認識しているVから同意を得た上で誘い出し、車で移動して自宅に滞在させていますが、16歳の女性の保護者などには了承を得ていなかったと考えられるため「誘拐」と評価されたと考えられます。
【事務所紹介】
今回は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が未成年者誘拐罪について解説致しました。
未成年者誘拐罪は、たとえ未成年者本人の同意があったとしても罪を免れるわけではないので、「お互い了承の上だったので問題ないと思った」というような言い分は通用しません。
また、未成年者誘拐罪には罰金刑がなく、実刑となった場合は懲役に処される可能性が極めて高い重大な犯罪です。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件に特化した法律事務所です。
なんらかの事件を起こしてしまった方、警察から取調べを受けている、呼び出しを受けている方は、弊所へお越しいただいての初回無料相談をご利用いただけます。
また、既に逮捕されている方へは、お申込み後、最短当日中に弁護士が接見をして、今後の対応についてのアドバイスや状況を確認する初回接見サービス(有料)がございます。
東京都内及び周辺に在住の方やそのご家族で、刑事事件の被疑者として捜査されているという方などは、是非一度、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部までご連絡ください。
無料相談、初回接見サービスをご希望の方は、24時間365日受付中のフリーダイヤル0120-631ー881でご予約をお取りできますので、ご連絡をお待ちしております。
【事例解説】実況見分とは?実況見分の流れや注意点、現場検証との違いについて徹底解説
【事例解説】実況見分とは?実況見分の流れや注意点、現場検証との違いについて徹底解説

事故や事件が起きた後は「実況見分」という捜査が行われます。
実況見分という言葉は聞いたことがあるけど、どういった捜査を行うものなのか分からないという方もいるのではないでしょうか。
そこで、今回は実況見分の流れや注意点、現場検証との違いについて、事例をもとに弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。
【事例】
東京都練馬区にある会社で勤務している男性A(28)は、毎日自宅から会社まで車で通勤しています。
ある日、仕事が終わったAがいつも通り車で帰っているところ、交差点を右に曲がった際に横断歩道を自転車で渡っていた男性V(32)に気付かずぶつかってしまいました。
Aはすぐに車から降りてVのもとに駆け寄り、救急車を呼び練馬警察署にも連絡しました。
事故現場に臨場した警察官からは「Vの治療が落ち着き次第、実況見分を行うので後日改めて連絡します」と言われました。
実況見分でどういう対応をすればいいか分からなかったAは、弁護士に相談することにしました。
(※この事例は全てフィクションです。)
【実況見分とは】
実況見分とは、事故や事件が起きた際に被害者や加害者などの当事者立会いのもと、警察官が事実確認や証拠保全を行う任意捜査を指します。
警察官は、事故・事件現場の状況や事故・事件発生時の状況などを当事者に質問し、「実況見分調書」という実況見分の結果がまとめられた書類を作成します。
適切な過失割合の算定など、後に示談交渉を行う場合に実況見分調書が重要になってきます。
交通事故の場合、物損事故であれば原則として実況見分は行われませんが、今回の事例のような人身事故であれば実況見分が行われることになります。
【実況見分の流れ】
今回の事例のような交通事故を起こした場合の大まかな実況見分の流れは以下の通りです。
①事故発生後、警察に連絡する
②警察が事故現場に臨場して実況見分開始
③実況見分終了後、警察署で聞き取り捜査
④調書類の内容を確認して署名押印
今回の事例では、Vが救急搬送されて立会いができなかったため実況見分は後日行うことになっていますが、救急搬送などがされていない場合は事故現場に警察官が臨場してそのまま実況見分が始まることが多いです。
また、実況見分終了後は警察署で聞き取り捜査が行われることが多いです。
聞き取り捜査の内容については、実況見分調書ではなく「供述調書」として作成されます。
【実況見分の注意点】
実況見分は任意捜査であるため、当事者は立会いを拒否することもできます。
ただ、立会いを拒否してしまうと、警察官は一方の当事者からしか話を聞けなくなるため、偏った実況見分調書が作成される可能性があります。
自分が主張したい内容と全く違う内容の実況見分調書が作成されるおそれがあるので、実況見分には可能な限り立ち会うようにすることをおすすめします。
【実況見分と現場検証の違い】
実況見分に似た捜査で「現場検証」というものがあります。
現場検証も、実況見分と同様に事故・事件現場で行われる捜査を指しますが、これらの大きな違いは「令状の有無」です。
実況見分は令状が必要ない任意捜査ですが、現場検証は裁判所が発付する令状が必要になる強制捜査です。
現場検証は事件性がある場合に行われます。
【人身事故を起こしてしまったら弁護士へ相談】
人身事故を起こして加害者となってしまった場合、罰金刑や懲役刑などの刑事処分を受ける可能性が高くなります。
また、起訴されてしまうと前科がつくことになり、今後の生活に影響が及ぶことになるかもしれません。
起訴を免れて不起訴処分を獲得することで、前科がつくことを防ぐことができます。
不起訴処分を獲得するためには、被害者との示談が重要なポイントになります。
ただ、当事者間での示談交渉はスムーズに進まないことが多いため、弁護士を代理人として示談交渉を依頼することをおすすめします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、様々な刑事事件で被害者との示談を締結させて不起訴処分を獲得した実績を持つ、刑事事件に特化した専門の法律事務所です。
ご相談・ご依頼に関するお問い合わせは、弊所フリーダイヤル(0120-631-881)にて24時間365日受付中です。
東京都内で人身事故を起こしてしまったという方は、まずは弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部までご相談ください。
【事例解説】示談は弁護士なしでも可能?当事者間で示談をする危険性と弁護士に依頼するメリット
【事例解説】示談は弁護士なしでも可能?当事者間で示談をする危険性と弁護士に依頼するメリット

当事者間での争いを解決することを指す「示談」を成立することは、民事事件はもちろん刑事事件でも重要なポイントになります。
刑事事件で被害者と示談を成立することができれば、事件化や逮捕・勾留を阻止できたり、不起訴処分や減刑判決を獲得できる可能性が高くなります。
そんな示談ですが、必ず弁護士を介さないといけないわけではありません。
当事者間で示談交渉を行うことも可能ですが、別のトラブルが発生することが多いです。
今回は、事例をもとに、当事者間で示談をする危険性と弁護士に示談を依頼するメリットについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。
【事例】
東京都調布市在住の男性A(42)は、仕事帰りに風俗店を利用することにしました。
Aが利用した風俗店は本番行為禁止でしたが、Aは思わず本番行為をしてしまいました。
Aの接客をしていたスタッフ女性V(24)は、Aが本番行為をしたことを店長に話し、Aは店長から「1週間以内に100万円支払わないと警察に通報する」と言わました。
警察に通報されることを恐れたAは、店長から言われた通り100万円を渡すことにしました。
しかし、後日店長から「もう100万円払わないと警察に通報する」とAに連絡がきました。
100万円を払ったことで解決していると思っていたAは、一度弁護士に相談することにしました。
(※この事例は全てフィクションです)
【示談とは】
示談とは、民事上の責任について当事者間で話し合い、お互いの合意によって解決する手続きのことを指します。
このように、示談は民事上の争いを解決する手続きを指しますが、刑事事件における示談は、加害者が被害者に対して示談金として金銭を支払い、被害届や告訴を取り下げてもらったり、加害者を許し刑事処分を求めないといった内容の書面にサインをしてもらったりする手続きを指します。
刑事事件を起こした場合に、被害者との示談を成立することができれば、事件化や逮捕・勾留されることを阻止できたり、不起訴処分や執行猶予判決などを獲得できる可能性が高まります。
【当事者間で示談をする危険性】
冒頭でもお伝えしたように、示談は当事者間のみで行うことも可能です。
ただ、法律の専門知識がない当事者同士で示談を行おうとすると本来の事件とは別のトラブルが発生する危険性が高いです。
当事者間での示談で起こりうる危険性について見ていきましょう。
①適切な金額での示談ができない
事件の内容によって示談に必要な金額は異なるため、示談金の相場というものは規定されているわけではありませんが、過去に起きた似たような事件で支払った示談金などからある程度の相場を算出することはできます。
ただ、法律に詳しくない当事者同士だと、とても適切とは言えない金額を示談金として要求されたり、早すぎる支払期日が設定されたりする危険性があります。
②示談書が正しく作成されない
示談書の内容が適切でなければ、解決したと思っていても後に蒸し返されてしまう危険性もあります。
示談の内容は当事者間同士の認識のズレがないように行わなければなりません。
示談金を支払ったのに警察に被害届が出されてしまったり、今回の事例のように後日追加で示談金が要求されたりといったトラブルが起きることも少なくありません。
当事者のどちらかが一方的に示談の内容を決め、その内容で合意してしまうと予期せぬトラブルに発展する可能性があるため注意が必要です。
③被害者から示談を拒否される
刑事事件において、被害者は加害者に対する処罰感情や怒り・恐怖などの感情が強いことが多く、当事者間での示談交渉に応じてくれないことも多いです。
警察に「示談したいから被害者の連絡先を教えてほしい」と言っても、被害者が拒否すれば警察は教えてくれません。
加えて、警察は被害者に対して示談を促すようなこともしないため、当事者間だとそもそも示談交渉を始めることができない危険性があります。
【弁護士に示談を依頼するメリット】
今回の事例で、Aは弁護士に相談して示談を依頼することにしました。
Aの代理人となった弁護士が、Aに代わって店長に連絡をして示談交渉を行い、結果として追加の示談金は支払わずに適切な書面で示談を成立させることに成功し、事件化を阻止することができました。
前述したように、当事者間での示談にはリスクが伴うため、被害者との示談を成立させたい場合は弁護士に依頼することをおすすめします。
弁護士が代理人として被害者との示談交渉を行うことで、被害者が示談交渉に応じてくれたり、適切な金額・内容での示談を締結できたりといったメリットがあり、当事者間での示談よりも成立する可能性が高まります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、様々な刑事事件の弁護活動を担当し、被害者との示談を成立させた実績を多数持つ、刑事事件・少年事件に特化した専門の法律事務所です。
ご相談・ご依頼に関するお問い合わせは、弊所フリーダイヤル(0120-631-881)にて24時間365日受付中です。
東京都内で刑事事件を起こしてしまい、被害者との示談交渉が上手くいっていないという方は、まずは弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部までご相談ください。
【事例解説】酔っ払った状態に責任能力はある?酩酊時に刑事事件を起こすと処罰される?
【事例解説】酔っ払った状態に責任能力はある?酩酊時に刑事事件を起こすと処罰される?

酔っ払って店の看板を壊してしまった事例を元に、酩酊状態(=酔っ払った状態)の人に責任能力が問えるのかについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
【事例】
東京都新宿区内の会社で勤務している男性A(32)は、仕事帰りに居酒屋でお酒を飲み、酔っ払った状態で同店の看板を壊して逃げたとして、器物損壊罪の疑いで警視庁新宿警察署から逮捕されました。
警察からの取り調べに対し、Aは「酔っ払っていてあまり覚えていない」と供述しています。
(※この事例はフィクションです。)
【責任能力とは】
刑法において、犯罪は責任能力がある者しか処罰されません。
つまり、責任能力がない者に対しては犯罪は成立しなくなるということになります。
「責任能力」とは、「自分がやる行為に対して是非善悪の判断ができる状態で、自分の判断に従って行動をすることができる能力」を指します。
責任能力がないと認められる場合は、心神喪失者であること、14歳未満であることの2つで「責任無能力者」として扱われます。
また、完全に責任能力があると認められない場合は、心神耗弱者であることが必要で「限定責任能力者」として扱われます。
責任無能力者に対しては処罰されず、限定責任能力者に対しては処罰が軽減されるという内容が、刑法第39条で規定されています。
- 刑法第39条(心神喪失及び心神耗弱)
心神喪失者の行為は、罰しない。
2 心神耗弱者の行為は、その刑を減軽する。
「心神喪失」とは、精神の障害により、行為の判断能力や行動制御能力がない状態を指します。
一方で、「心神耗弱」とは、精神の障害により、行為の判断能力や行動制御能力が著しく減退している状態を指します。
心神喪失と心神耗弱に共通している「精神の障害」には、精神病や知的障害はもちろん、飲酒による酩酊状態や麻薬などを使用した際の錯乱状態も含まれます。
酩酊状態も精神の障害に含まれるのであれば、今回の事例において、Aには完全に責任能力があったとは言えず、器物損壊罪が成立しない又は刑が軽減されるのでしょうか。
【酩酊状態における責任能力の有無】
酩酊状態は、大きく以下の3つに分類されます。
- 単純酩酊:一般的に酔っている状態
- 複雑酩酊:酒乱のような、飲酒をすると人が変わるように攻撃的になる状態
- 病的酩酊:慢性アルコール中毒のような、飲酒量に関係なく、病的な要素で急激な意識障害や幻覚症状が生じる状態
単純酩酊には責任能力が認められ、複雑酩酊には限定責任能力、病的酩酊には責任無能力が認められる傾向になっています。
「酔っ払っていて事件当時の記憶がない」という場合でも、事件当時の言動(足元がふらついていない、犯行後に逃げようとしたなど)によって、基本的に単純酩酊として責任能力が認められることがほとんどです。
今回の事例でも、Aは犯行当時の記憶があまりないと主張していますが、看板を壊した後に逃走していることもあるため、単純酩酊で責任能力があるとして器物損壊罪が成立します。
【酔っ払って刑事事件を起こしてしまったら弁護士へ】
今回の事例でAは逮捕されましたが、数日後に警察から連絡が来て任意の取り調べを要求されることもあります。
酔っ払った状態だったこともあり、事件当時のことをあまり覚えていなくて不安になる方も多くいます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、酔っ払って刑事事件を起こしてしまった方の刑事弁護活動を行った実績がある弁護士が多数在籍しています。
ご自身が酔っ払って刑事事件を起こしてしまったという方や、ご家族が酔っ払って刑事事件を起こして逮捕されてお困りの方は、24時間365日受付中の弊所フリーダイヤル(0120-631-881)までご連絡ください。
東京都内で刑事事件を起こしてしまったという方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部にてご相談を承ります。
【事例解説】置き引きは占有の有無で問われる罪が変わる?窃盗罪と占有離脱物横領罪の違い
【事例解説】置き引きは占有の有無で問われる罪が変わる?窃盗罪と占有離脱物横領罪の違い

置き引きによる刑事事件で窃盗罪が認められた事例をもとに、置き引き行為によって成立する可能性がある窃盗罪と占有離脱物横領罪の違いについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・新宿支部が解説します。
【事例】
東京都新宿区内にある公園のベンチで座っていた男性V(37)は、立ち去る際に手に持っていたバッグをベンチに置いたままにしてしまいました。
公園から200mほど歩いたときにバッグをベンチに忘れたことに気付いたVは、すぐに走って公園に戻りました(公園に引き返すまでの時間は約3分)が、バッグはすでにベンチから無くなっていました。
Vはすぐに警察に通報し、警察は近くにあった監視カメラから、男性A(28)がVのバッグを置き引きしていたことが発覚し、Aを逮捕しました。
警察の取り調べによると、Aは「落とし物を拾っただけで盗んではいない」と容疑を否認しています。
(※この事例はフィクションです。)
【置き引き行為は何罪?】
置き引きは、その場に置かれている荷物を所有者が目を離した隙に盗む行為を指し、刑法第235条で規定されている窃盗罪か刑法第254条で規定されている占有離脱物横領罪(遺失物等横領罪)のいずれかが該当します。
各条文は以下のように規定されています。
- 刑法第235条(窃盗)
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
- 刑法第254条(遺失物等横領)
遺失物、漂流物その他占有を離れた他人の物を横領した者は、1年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。
それぞれの条文が規定している処罰内容は、窃盗罪は「10年以下の懲役又は50万円以下の罰金」、占有離脱物横領罪は「1年以下の懲役又は10万円以下の罰金」なので、どちらの罪が成立するかで全く違ってきます。
【窃盗罪と占有離脱物横領罪の違い】
置き引き行為が窃盗罪と占有離脱物横領罪のどちらに該当するかについては、置かれていた荷物を所有者が占有していたかどうかという「占有の有無」が重要になります。
ここで言う占有とは、バッグや財布などの財物を事実上所持・管理していることを指します。
他人が占有している財物に対して置き引き行為をした場合は、他人の財物を窃取したことになるので窃盗罪が成立します。
一方で、他人が占有していない財物に対して置き引き行為をした場合は、占有を離れた他人の物を横領したことになるので占有離脱物横領罪が成立します。
このように、占有の有無によって成立する犯罪が変わってくるため、占有の有無の判断は極めて重要なポイントになります。
ただ、占有の有無を判断するための明確な基準というものは規定されておらず、判例では、客観的な要件と主観的な要件の2つを総合的に考慮し、社会通念に従って占有の有無を判断しています。
客観的な要件としては、所有者から財物が離れた距離や時間がどのくらいなのかなどを考慮した上で、所有者が財物に対して事実上の支配があったのか判断します。
一方で、主観的な要件としては、所有者が意図的に置いていたり置き忘れていただけといったような、財物を支配する意思があったのか判断します。
【占有の有無が争点になった判例】
窃盗罪か占有離脱物横領罪のどちらに該当するかについて、占有の有無が争点になった判例をいくつか紹介します。
①所有者の占有が認められて、窃盗罪の成立が肯定された判例
・被害者が公園のベンチに置き忘れて引き返すまでの2分間で盗まれたポシェット(最高裁平成16年8月25日決定)
・バス停に並んでいた被害者が置き忘れて約20m離れた隙に盗まれたカメラ(最高裁昭和32年11月8日判決)
②所有者の占有が認められず、占有離脱物横領罪の成立が肯定された判例
・大型ショッピングモールにいた被害者が6階にあるベンチに置き忘れて地下1階から戻る約10分の間に盗まれた札入れ(東京高裁平成3年4月1日)
今回の刑事事件で考えると、Vがバッグを公園のベンチに置き忘れたことに気付いた距離は200mほどで、公園のベンチに引き返すまでの時間は3分ほどだったことから、判例に照らし合わせると、盗まれたバッグ(財物)はV(所有者)の占有が認められるため、Aには窃盗罪が成立することになります。
【窃盗罪・占有離脱物横領罪による刑事事件でお困りの方】
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件を専門とした弁護士事務所です。
過去に窃盗罪や占有離脱物横領罪による刑事事件の弁護をした実績がある弁護士も多く在籍していますので、窃盗罪・占有離脱物横領罪による刑事事件でお困りの方は、ぜひ弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
電話で内容を確認した上で、無料の法律相談や初回接見サービスを提供致しますので、まずは24時間365日受付中のフリーダイヤル(0120-631-881)までご連絡ください。
【事例解説】新宿駅構内で女性のスカート内を盗撮した男性を逮捕|盗撮で成立する罪は?
【事例解説】新宿駅構内で女性のスカート内を盗撮した男性を逮捕|成立する罪は?

今回は、駅構内で盗撮をして逮捕された事例を想定して、盗撮の罪について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説致します。
【事例】
ある日、Aさん(40代男性)は、新宿駅構内のエスカレーターや階段を歩いているスカート姿の女性を狙って、スカートの中の下着を靴の中に仕込んだ小型カメラで撮影していました。
Aさんは、駅構内を巡回していた私服警察官にスカートの中を撮影する瞬間を目撃され、現行犯逮捕されてしまいました。
その後、Aさんは新宿警察署に連行されました。
(※この事例は全てフィクションです。)
【Aに成立する可能性がある罪】
今回の事例では、Aさんの盗撮行為には性的姿態等撮影罪が成立し3年以下の拘禁または300万円以下の罰金に処される可能性があります。
性的姿態等撮影罪は2023年7月13日に新たに施行された「性的姿態撮影等処罰法(略称)」で以下のように規定されています。(※「性的姿態撮影等処罰法」の正式名称は「性的な姿態を撮影する行為等の処罰及び押収物に記録された性的な姿態の影像に係る電磁的記録の消去等に関する法律」です。)
- 性的姿態撮影等処罰法第2条1項(性的姿態等撮影)
次の各号のいずれかに掲げる行為をした者は、三年以下の拘禁刑又は三百万円以下の罰金に処する。
1号 正当な理由がないのに、ひそかに、次に掲げる姿態等(以下「性的姿態等」という。)のうち、人が通常衣服を着けている場所において不特定又は多数の者の目に触れることを認識しながら自ら露出し又はとっているものを除いたもの(以下「対象性的姿態等」という。)を撮影する行為
イ 人の性的な部位(性器若しくは肛こう門若しくはこれらの周辺部、臀でん部又は胸部をいう。以下このイにおいて同じ。)又は人が身に着けている下着(通常衣服で覆われており、かつ、性的な部位を覆うのに用いられるものに限る。)のうち現に性的な部位を直接若しくは間接に覆っている部分
ロ イに掲げるもののほか、わいせつな行為又は性交等(刑法(明治40年法律第45号)第177条第1項に規定する性交等をいう。)がされている間における人の姿態
今回の事例のAさんが行った駅構内のエスカレーターでスカートの中を撮影するという行為は性的姿態等撮影罪(2条1条1号イ)の典型事例といえます。
【性的姿態等の撮影とは?】
性的姿態撮影等処罰法の定義する性的姿態等とは、以下の3つを意味します。
- 人の性的な部位(ex:性器、臀部、胸部)
- 着用している下着(ex:スカートの中の下着など)
- わいせつな行為や性行等が行われている間の姿態
【性的姿態等撮影罪は被害者との示談が重要】
盗撮などの被害者がいる刑事事件の場合には、被害者と示談を成立させておくことが大変重要となります。
示談成立の有無は、不起訴となる確率を高くするのに重要な要素となります。
ただし示談が成立していても起訴となる場合もありますが、示談成立の事実は裁判の際に有罪判決を受けても減刑の要素として未だ大きな意味があります。
【事務所紹介】
今回は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が駅構内で盗撮をして逮捕された事例を想定して、盗撮の罪について解説致しました。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
新宿区とその周辺に在住の方で、刑事事件を起こしてしまった方や、ご家族が警察に逮捕されてしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部までご連絡ください。
逮捕され身柄が拘束されている場合には、最短当日に弁護士が直接本人のところへ接見に行く「初回接見サービス」(有料)をご提供しています。
ご相談・ご依頼の際は24時間365日受付中のフリーダイヤル(0120−631−881)までご相談ください。
【事例解説】ハロウィンで警察官のコスプレをすると犯罪に該当する?コスプレで該当するおそれのある犯罪

【事例解説】ハロウィンで警察官のコスプレをすると犯罪に該当する?コスプレで該当するおそれのある犯罪
ハロウィンは、今や日本でも毎年盛り上がりを見せている大きなイベントとなっています。
そんなハロウィンを楽しむ際にコスプレをして街に出るという方も多いのではないでしょうか。
しかし、コスプレは場合によっては犯罪に該当してしまうおそれがあります。
そこで、今回は、コスプレで該当するおそれのある犯罪について、事例をもとに弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。
【事例】
ハロウィンの日に、友達と東京都渋谷区にコスプレをして遊びに行くことになったA(21歳)は、警察官のコスプレをすることにしました。
Aが、周囲の人が勘違いしてまうほど本物の警察官の制服にそっくりの衣装を着て街を歩いていると、巡回中だった警視庁渋谷警察署の警察官から声をかけられました。
この場合、Aに犯罪は成立するのでしょうか。
(※この事例は全てフィクションです。)
【警察官のコスプレが犯罪に該当する?】
結論から言うと、今回Aがした本物そっくりの警察官のコスプレは、軽犯罪法第1条第15号に該当するおそれがあります。
軽犯罪法第1条第15号については、以下のように規定されています。
- 軽犯罪法第1条
左の各号の一に該当する者は、これを拘留又は科料に処する。
十五 官公職、位階勲等、学位その他法令により定められた称号若しくは外国におけるこれらに準ずるものを詐称し、又は資格がないのにかかわらず、法令により定められた制服若しくは勲章、記章その他の標章若しくはこれらに似せて作つた物を用いた者
つまり、実際には資格がないにもかかわらず、本物の警察官や消防士などにそっくりな制服を着ていた場合、軽犯罪法第1条第15号に該当するおそれがあるということです。
これは、周囲の人が本物の警察官だと勘違いしてしまった場合、混乱を引き起こすおそれがあるため規定されている内容となっています。
今回のAが着用した警察官のコスプレも、周囲の人が勘違いするほど本物の警察官に似ている制服だったため、軽犯罪法第1条第15号に該当するおそれがあります。
ただ、今回の事例のような内容で実際に逮捕されたという事例はほとんどなく、詐欺罪などの他の犯罪で警察官に装うといった場合でなければ、逮捕される可能性は低く、警察官から口頭で注意される程度で済むことが多いです。
【ハロウィンで刑事事件を起こしてしまった方は弁護士へ】
今回の事例のようなコスプレで刑事事件に発展する可能性は低いですが、ハロウィンでは他の犯罪による刑事事件が起こる可能性があります。
喧嘩による暴行罪・傷害罪などの刑事事件や、痴漢や不同意わいせつ罪などの性犯罪事件を起こしてしまうと、逮捕されてしまう可能性も十分にあります。
ハロウィンで刑事事件を起こしてしまったという方や、ご家族がハロウィンの際に刑事事件を起こして逮捕されてしまったという方は、弁護士に相談することをお勧めします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、様々な刑事事件で弁護活動を担当した実績を多く持つ、刑事事件・少年事件に特化した専門の法律事務所です。
東京都内で刑事事件を起こしてしまった場合は、まずは弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部までご相談ください。
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