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【解決事例】スカート内の盗撮で不起訴に

2022-08-13

【解決事例】スカート内の盗撮で不起訴に

スカート内を盗撮したという事件で問題となる罪と、不起訴に向けた弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説いたします。

【事例】

東京都豊島区目白在住のAさんは、豊島区にある学校に通う20歳以上の学生でした。
Aさんは豊島区目白にある駅構内のエスカレーターで、スマートフォンを差し向ける形で前に立っていた女子児童のスカート内を盗撮していたところ、別の利用客に見つかり、駅員に引き渡されました。
駅員からの通報を受けて臨場した豊島区目黒を管轄する目白警察署の警察官は、Aさんについて在宅での捜査を進める判断を下しました。

被害者のVさんとそのご家族は処罰感情が強く、示談交渉には難航しました。
しかし、弁護士の丁寧な対応の結果、最終的に示談締結となりました。
検察官は、被害者との間で示談が締結できているという点を考慮し、Aさんを不起訴処分としました。

≪守秘義務・個人情報保護のため、事件地や一部事件内容を変更しています。≫

【盗撮事件について】

盗撮と呼ばれる行為は、各都道府県の定める迷惑防止条例により禁止され、処罰されます。
事例は東京都内での盗撮事件ですので、「公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例」が問題となります。

条例第5条1項 何人も、正当な理由なく、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような行為であつて、次に掲げるものをしてはならない。
・・・(中略)
2号 次のいずれかに掲げる場所又は乗物における人の通常衣服で隠されている下着又は身体を、写真機その他の機器を用いて撮影し、又は撮影する目的で写真機その他の機器を差し向け、若しくは設置すること。
イ 住居、便所、浴場、更衣室その他人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所
ロ 公共の場所、公共の乗物、学校、事務所、タクシーその他不特定又は多数の者が利用し、又は出入りする場所又は乗物(イに該当するものを除く。)
3号 前2号に掲げるもののほか、人に対し、公共の場所又は公共の乗物において、卑わいな言動をすること。

【盗撮事件で弁護活動】

今回のAさんの事例では、警察官はAさんに逃亡や証拠隠滅などの恐れがないとして身柄拘束を行わない在宅での捜査を進めました。
そのため、釈放を求める弁護活動については必要ありませんでした。

Aさんの事例では、主に
・取調べ対応
・示談交渉
が重要となりました。

取調べ対応については、Aさんは罪を認め反省していましたが、いわゆる盗撮行為は今回だけでなく以前にも複数回行っていました。
そこで、捜査機関からは余罪についての取調べも行われましたが、記憶に従い、誤解の生じないような説明をするよう、アドバイスを行いました。

示談交渉について、今回の事件の被害者やその家族の方は、当初Aさんに対し厳しい刑事処罰を求めていました。
弁護士は依頼を受けてすぐにAさんに謝罪文を作成して頂き、文面を確認したうえで、被害者の方にお送りしました。
その後も粘り強く示談交渉を行った結果、宥恕(Aさんを赦し、刑事処罰を求めないという意味)の文言を加えることはできませんでしたが、謝罪と賠償には応じてくださり、示談締結することができました。

示談交渉時は担当検察官への連絡も重要です。
担当検察官は証拠が揃った場合にはいつでも起訴する権限を有しているので、弁護士は小まめに連絡を取り、示談交渉の状況を説明することで処分を待つよう依頼していました。
最終的に示談締結に至ったことで、担当検察官はAさんを不起訴処分としました。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部は刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
当事務所の弁護士は、盗撮事件をはじめ様々な刑事事件を担当し、多くの経験と実績を有しています。
東京都豊島区目白にて、御自身や家族が盗撮事件で捜査を受けている場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部にご連絡ください。
在宅事件の場合、事務所にて無料で相談を受けることができます。
家族が逮捕・勾留されている場合、弁護士が初回接見サービスを行います。(有料)

【解決事例】友人への傷害事件で弁護士に依頼

2022-08-10

【解決事例】友人への傷害事件で弁護士に依頼

友人とお酒を飲んで酔っていた状態で友人に怪我をさせてしまったという傷害事件で問題となった事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説いたします。

【事例】

東京都目黒区中目黒在住のAさんは、中目黒にある会社に勤める会社員です。
事件当日、Aさんは友人Vさんと息子と一緒に目黒区中目黒にあるカラオケ店を訪れ酒を飲んでカラオケをしていました。
ところが、Aさんが悪酔いしてしまい、Vさんを突き飛ばしてしまい怪我をさせてしまいました。
更にその後、Aさんは帰宅中のタクシーにて息子と口論になり息子を殴ってしまい、タクシー運転手が通報し臨場した目黒区中目黒を管轄する目黒警察署の警察官によって検挙されました。
Aさんの息子はAの刑事処罰を望んでいなかったためAさんは妻が身元引受人になって帰宅しましたが、友人Vさんとの傷害事件についても承知していた目黒警察署の警察官は「今後取調べを行うかもしれない」と説明したため、不安になり弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部の無料相談を利用されました。
Aさんとしては、被害者が友人とはいえ当事者同士で話をすることで更なる揉め事に発展するのは不安であると考え、弁護活動を依頼されました。

弁護士は随時担当警察官に連絡を取り、Vさんの意向や捜査状況について確認し、その都度Aさんに説明しました。
在宅事件の捜査は何ヶ月もかかるという場合が少なくなく、不安に感じる方も多いようですが、Aさんとしてはその都度の連絡を受け安心されていました。
最終的に、Vさんは被害届を提出しないという意向を示され、捜査機関としてもこれ以上の捜査を行わない方針であることを確認したため、Aさんの事案については刑事事件化されることなく終了しました。

≪守秘義務・個人情報保護のため、事件地や一部事件内容を変更しています。≫

【暴力行為で問題となる罪】

他人に暴力を加え、被害者が死亡していないという事案については、以下の罪に問われる可能性があります。

(暴行罪)
刑法208条 暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。

傷害罪)
刑法204条 人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

(殺人未遂罪)
刑法199条 人を殺した者は、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役に処する。
刑法203条 第199条及び前条の罪の未遂は、罰する。

危害を加えたが怪我をしていないという場合には暴行罪が、怪我をしたという場合には傷害罪又は殺人未遂罪が適用されます。
傷害罪と殺人未遂罪の区別は、AさんがVさんを殺害する意図があったかどうかという点で評価されます。
Aさんの事例については、素手で1度Vさんを殴ったという事件で、凶器などは用いておらず怨恨があったわけでもないため、傷害罪の適用が考えられました。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部は刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
当事務所の弁護士は、日常生活や酒に酔った上での知人・友人とのトラブルについても対応しています。
知人・友人との揉め事なので弁護士に依頼しなくても大丈夫だろうと考える方もおられるかもしれませんが、当事者同士で連絡を取ることで揉め事が大きくなったり、取調べが長期化して不安を感じたりするという事例もあります。
東京都目黒区中目黒にて、知人・友人と酒の席でトラブルを起こし傷害事件で捜査を受けている、あるいは捜査を受ける可能性があるという場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部の無料相談をご利用ください。

【解決事例】子どもへのわいせつ行為を否認

2022-08-07

【解決事例】子どもへのわいせつ行為を否認

子どもへのわいせつ行為で問題となる罪について、否認の解決事例をもとに弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説いたします。

【事例】

東京都武蔵野市在住のAさんは、Xさんとの内縁関係にあり、Xさんのいわゆる連れ子であるVさん(当時10歳未満のお子さん)と5年ほど一緒に生活していました。
ある日、VさんがXさんに対して「Aさんから股を触られた」という発言をしたため、XさんはAさんに対し、武蔵野市内を管轄する武蔵野警察署に連絡することを検討している旨を伝え、Vさんを連れて武蔵野市内の実家に帰りました。

Aさんは、そのような事実はないが嫌疑をかけられた場合にはどのような罪になるのか不安になり、当事務所の弁護士による無料相談を受け依頼をお決めになりました。

最終的には刑事事件には発展することなく終了しましたが、Aさんとしては今後の見通しがしっかりと分かったほか身柄拘束された場合の準備ができたことで、大変安心されていました。

≪守秘義務・個人情報保護のため、事件地や一部事件内容を変更しています。≫

【13歳未満の子どもに対するわいせつ行為】

未成年者が被害者となるわいせつ事件については、強制わいせつ罪・監護者わいせつ罪・児童福祉法違反・各都道府県の定める青少年保護育成条例違反が検討されます。
条文は以下のとおりです。

(強制わいせつ罪)
刑法176条 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。13歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。

(監護者わいせつ罪)
刑法179条1項 18歳未満の者に対し、その者を現に監護する者であることによる影響力があることに乗じてわいせつな行為をした者は、第176条の例による。

(児童福祉法違反)
児童福祉法34条1項 何人も、次に掲げる行為をしてはならない。
6号 児童に淫行をさせる行為
同60条1項 第34条第1項第6号の規定に違反した者は、10年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。

(青少年保護育成条例違反)
東京都青少年の健全な育成に関する条例18条の6 何人も、青少年とみだらな性交又は性交類似行為を行つてはならない。

※金銭のやり取りがある場合は児童買春に当たり、より厳しい刑事処罰が科せられる恐れがあります。

以上のように、未成年者に対するわいせつな行為を行った場合には各法律が問題となります。
Aさんの事例では、13歳未満である(血縁の有無は別として)子どもに対するわいせつな行為が問題となるため、監護者わいせつ・強制わいせつ罪や児童福祉法違反が成立する可能性があります。

まず強制わいせつ罪について、13未満の男女児童が対象だった場合、暴行や脅迫などの要件がありません。
そして、股を触る行為はわいせつな行為と評価されるため、強制わいせつ罪の適用が検討されます。
仮に13歳以上だった場合でも、監護者としての立場に乗じてわいせつ行為をしたと認められた場合、監護者わいせつ罪が適用されます。
監護者わいせつ罪は、血縁関係にある場合は勿論のこと、血は繋がっていないが連れ子・養子などのかたちで子の指導・監督をする立場にある場合、監護者と認められる場合があります。

次に児童福祉法違反について、こちらも18歳未満の児童に対し事実上ある程度の影響力を及ぼして性行為や性交類似行為をさせた場合に成立します。
他人にそのような行為をさせるだけでなく、自身があいてになってそのような行為をさせるという場合にも罪は成立します。

【強制わいせつ事件や児童福祉法違反事件で否認の弁護活動】

強制わいせつ事件や児童福祉法違反事件での弁護活動としては、被疑者・被告人が事件について認めている場合、被害者とその保護者に謝罪し弁済を行う必要があるでしょう。
他方で、そのような行為は一切なかった、あるいはわいせつな意図はなく(例えば汚れた衣服を取替えただけだった、等)わいせつ行為に当たらないという場合には、しっかりと否認をする必要があります。

児童は未成熟であり、それゆえ事件の被害に遭った場合の精神的な負担は大きい物であり、他方で事実に反したことを言ってしまう恐れもあるという特徴があります。
強制わいせつ罪や児童福祉法違反などの嫌疑をかけられている場合、事件に応じた適切な弁護活動が必要不可欠です。

東京都武蔵野市にて、交際相手の連れ子や実子など13歳未満のお子さんに対するわいせつ行為をしたと疑われていて、強制わいせつ罪や児童福祉法違反などの嫌疑で被害届を提出される可能性があるが否認したいという場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部の無料相談をご利用ください。

【解決事例】暴行事件で宥恕付示談

2022-08-04

【解決事例】暴行事件で宥恕付示談

他人に暴力を振るう暴行事件で逮捕されたものの釈放され、宥恕示談ができた結果不起訴になったという事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説いたします。

【事例】

東京都墨田区在住のAさんは、墨田区内の会社に勤める会社員です。
Aさんは事件当時酒に酔っており、墨田区内の路上で通行人に絡んでしまい、それに対し意見した通行人のXさん、Yさんを殴るという暴行事件を起こし、墨田区内を管轄する向島警察署の警察官によって逮捕されました。
逮捕の知らせを受けたAさんの上司は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部の初回接見サービス(有料)を利用し、接見にいった弁護士に弁護を依頼しました。

依頼を受けた弁護士は、初回接見の翌日に「Aさんには監督する者がいて証拠隠滅や逃亡の恐れがない」旨を記載した意見書を裁判官に提出した結果、裁判官はAさんに勾留は不要であると判断し、担当検察官による不服申し立て(準抗告)の手続きは行われなかったため、Aさんは勾留されることなく釈放されました。

その後も示談交渉などの弁護活動を行った結果、最終的にAさんは不起訴というかたちで事件を終えることが出来ました。

≪守秘義務・個人情報保護のため、地名や事件内容などを一部変更しています。≫
※事件はコロナ禍前の出来事です。

【暴行事件について】

他人に暴行をした結果、被害者が怪我をしていないという場合には、暴行罪が適用されます。
条文は以下のとおりです。

刑法208条 人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

【宥恕の付いた示談】

暴行罪のような被害者がいる事件では、示談交渉が重要な弁護活動になります。
示談交渉は、被疑者(加害者)の弁護人が加害者に代わって謝罪し、示談書の取り交わしに向けた説明や調整を行います。
示談の内容は被害者の方の意向によって異なり、例えば
示談の金額
・謝罪の明記
・接触禁止などのルール
・行動制限(例えば、墨田区○○への立ち入り禁止、○○線の朝8時~10時の乗車禁止、等)
・個人情報の公開禁止を明記
といった約定が挙げられます。

そのうえで、被害者が示談について納得し、被害届の取下げ、刑事告訴の取消し、宥恕などの文言を入れることがあります。
この宥恕とは、被害者が被疑者を赦し、厳しい刑事処罰を望まないという意思を意味します。

刑事事件の捜査を担当する検察官は、示談が成立しているかどうかだけではなく、宥恕の約定が設けられているのかどうかという点は重要視します。
今回のAさんの事件については、Xさん、Yさんのお二人との間で、それぞれ宥恕付の示談を交わすことが出来ていました。
Aさんの捜査を担当した検察官は、Aさんを不起訴処分にするうえで、この点を重要視した可能性が極めて高いと考えられます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部は刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
当事務所の弁護士は、これまで数多くの刑事弁護活動の実績があります。
被害者がいる事件では、宥恕付の示談が締結できるかどうか、極めて重要なポイントです。
暴行事件などの被害者がいる事件では、示談交渉の経験が豊富な弁護士に弁護活動を依頼することをお勧めします。
東京都墨田区で、ご家族が暴行事件で逮捕されてしまい、身柄解放を求める弁護活動や宥恕付の示談を求める示談交渉について知りたいという方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部の初回接見サービスをご利用ください。(有料)

初回接見の御予約:0120-631-881(24時間365日予約受付)

【解決事例】痴漢事件で略式手続

2022-08-01

【解決事例】痴漢事件で略式手続

痴漢事件を起こした場合に問題となる罪と、略式手続について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説いたします。

【事例】

東京都八王子市南大沢在住のAさんは、八王子市内の会社に勤める会社員です。
Aさんは事件当時酒に酔っていて、へべれけ状態で八王子市南大沢の路上で前を歩いている女性Xさん、Yさんを驚かせようと考え、二人の臀部(お尻)を触る痴漢行為をしました。
Xさん、Yさんからの通報を受けて臨場した八王子市南大沢を管轄する南大沢警察署の警察官は、Aさんを痴漢をした嫌疑で逮捕しました。

Aさんの家族が当事務所に初回接見を依頼された時点で、Aさんは勾留されていました。
そこで、初回接見後に弁護を依頼された当事務所の弁護士は、すぐに勾留の決定に対する不服申し立て(準抗告)を行った結果、準抗告が認容され、Aさんは早期に釈放されることとなり、会社に出勤することが叶いました。

その後弁護士は、Aさんや家族の意向を踏まえXさん、Yさんに対して謝罪を行うべく検察官を通じて連絡を取り合いましたが、お二人とも謝罪や弁済を受ける気持ちはないということで、示談には至りませんでした。
最終的に、Aさんの担当検察官はAさんを略式手続にすると決めました。

≪守秘義務・個人情報保護のため、事件地や一部事件内容を変更しています。≫

【痴漢について】

Aさんは、東京都八王子市南大沢にて路上を歩いている女性2人対し、臀部を触るといういわゆる痴漢行為をしました。
痴漢については、各都道府県の定める迷惑防止条例によって処罰される場合が一般的です。
東京都での痴漢行為については、東京都の定める公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の処罰に関する条例が問題となります。
該当する条文は以下のとおりです。

条例第5条1項 何人も、正当な理由なく、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような行為であつて、次に掲げるものをしてはならない。
1号 公共の場所又は公共の乗物において、衣服その他の身に着ける物の上から又は直接に人の身体に触れること。

罰条:罰条は「6月以下の懲役又は50万円以下の罰金」

【略式手続について】

我が国の最高法規である日本国憲法では、以下のような規定があります。

憲法32条 何人も、裁判所において裁判を受ける権利を奪はれない。
憲法37条1項 すべて刑事事件においては、被告人は、公平な裁判所の迅速な公開裁判を受ける権利を有する。

他にも、令状主義や適正手続きなどのルールが、憲法により定められています。
これらの規定により、罪を犯した被疑者が検察官により起訴された場合、公開の法廷で裁判を受け、生い立ちや事件の内容をつまびらかに話したうえで、判決を宣告されます。

但し、刑事事件を起こしたすべての者が刑事裁判を受けることになると、検察官・裁判官が負担過多になってしまいます。
そこで、比較的軽微な犯罪で、事案が単純であり、被疑者(加害者)が罪を認めていて、本人が同意している場合、公開の法廷で行われる裁判に拠らずに、100万円以下の罰金刑又は科料(1000円以上1万円未満の財産刑)を科すことができます。
これが、略式手続(略式起訴、略式裁判などとも言います。)です。

略式手続は、正式裁判に比べて短い時間で終了し、裁判所で傍聴人に傍聴されたりするようなことがないため、被疑者(被告人)にとってもメリットが大きいです。

東京都八王子市南大沢にて、ご家族が痴漢などの刑事事件で逮捕されてしまい、略式手続の可能性などについて知りたいという方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部の初回接見サービスを御利用ください。(有料)
刑事事件・少年事件専門の弁護士が逮捕・勾留されている方からお話を聞いたのち、初回接見ご依頼者様に丁寧にご説明いたします。

【解決事例】強制わいせつ事件で示談交渉

2022-07-29

【解決事例】強制わいせつ事件で示談交渉

強制わいせつ事件で粘り強い示談交渉の結果不起訴処分を獲得したという事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説いたします。

【事例】

東京都荒川区南千住在住のAさんは、荒川区内の会社に勤める会社員です。
Aさんは事件当日酒に酔って、荒川区内の路上で被害女性Vさんに対して10分以上つきまとったうえ、無理やり手を握り、接吻をしました。
その際、近隣をパトロールしていた荒川区内を管轄する南千住警察署の警察官により声掛けされ、Vさんが被害申告したことから、Aさんは強制わいせつ罪で現行犯逮捕されました。
逮捕の知らせを受けたAさんの家族はすぐに弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部の初回接見を利用され、その後依頼をされました。

弁護士は、Aさんは被疑事実を認めていて証拠隠滅の恐れがなく、家族のサポートにより逃亡の恐れもない、よってAさんには勾留が必要ないということを主張した結果、裁判官はAさんに対する勾留請求を却下し、Aさんは釈放という判断になりました。
しかし、検察官は釈放という判断に対して準抗告(不服申し立て)を行ったため次は3人の裁判官でAさんの勾留の必要性について検討しましたが、当事務所の弁護士の主張が認められ、準抗告棄却でやはりAさんは釈放されるという判断に至りました。

釈放後、弁護士は被害者Vさんとそのご家族との示談交渉を行いました。
後述のとおり示談交渉は難航しましたが、最終的にはVさんとそのご家族は示談に応じてくださいました。

最終的に、諸般の事情を考慮し、Aさんの担当検察官はAさんを不起訴としました。

≪守秘義務・個人情報保護のため、事件地や一部事件内容を変更しています。≫

【強制わいせつ罪について】

(強制わいせつ罪)
刑法176条 13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。13歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。

今回の事例の場合、被害者は13歳以上の方でしたので、
・暴行は又は脅迫を用いた
・わいせつな行為をした
という事情が要件になります。

Aさんの場合、無理やり手を掴むという暴行を用いて、接吻というわいせつな行為をしていますので、強制わいせつ罪が適用されます。

【示談交渉について】

Aさんの事件では、示談交渉にとても難航しました。
当然のことながら、VさんやVさんのご家族の方はAさんに対し厳しい刑事処罰を求めていて、弁護士としても厳しいお言葉を受けることがありました。
しかし、弁護士は適切なタイミングで粘り強く連絡して示談交渉を行った結果、Aさんの逮捕から4ヶ月経った頃に、被害者様及びご家族の方には納得して頂き、示談締結となりました。
担当する検察官は、Aさん自身の反省や示談締結の結果を踏まえ、Aさんを不起訴処分としました。

示談交渉は、被疑者本人が直接被害者の方に対して行うことができます。
しかし、強制わいせつ事件のような性犯罪事件では、被害者の方は連絡を拒否し連絡先すら聞けないという場合が一般的です。
強制わいせつ事件で示談交渉を行いたい場合、法律の専門家であり第三者である弁護士に弁護活動を依頼し、示談交渉を進めていくことが望ましいと言えます。
東京都荒川区南千住にて、強制わいせつ事件で家族が逮捕されてしまい、早期の身柄解放活動や示談交渉などについて知りたいという場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部の初回接見を御利用ください。

【解決事例】盗撮事件で書類送検を阻止

2022-07-26

【解決事例】盗撮事件で書類送検を阻止

盗撮事件を起こしてしまったものの書類送検を阻止したという事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説いたします。

【事例】

東京都三鷹市在住のAさんは、三鷹市内の会社に勤める会社員です。
事件当日、Aさんは三鷹市内の商業施設でスカートを履いた女性を見つけては背後からスマートフォンを差し入れるかたちでスカート内を撮影する、いわゆる盗撮行為を行いました。
しかし、被害者の夫がAの行為に気づき、店員を呼んで通報しました。
臨場した三鷹市内を管轄する三鷹警察署の警察官は、Aさんに対し在宅で捜査したのち書類送検すると説明しました。
Aさんは、書類送検された場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部の弁護士に無料相談で質問し、ご依頼となりました。

≪守秘義務・個人情報保護のため、事件地や一部事件内容を変更しています。≫

【盗撮について】

被写体に無断で動画・画像を撮影する行為は、俗に盗撮と呼ばれます。
我が国には盗撮罪という罪はなく、その内容によっては、各都道府県の定める迷惑防止条例又は軽犯罪法に違反することになります。

今回、Aさんの場合は東京都三鷹市で、公共の施設でスカート内にカメラ(スマートフォン)を差し向けるかたちで盗撮行為をしているので、東京都の定める公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例に違反することになります。
条文は以下のとおりです。

第5条 何人も、正当な理由なく、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような行為であつて、次に掲げるものをしてはならない。
・・・(中略)
(2) 次のいずれかに掲げる場所又は乗物における人の通常衣服で隠されている下着又は身体 を、写真機その他の機器を用いて撮影し、又は撮影する目的で写真機その他の機器を差し向け、若しくは設置すること。
イ 住居、便所、浴場、更衣室その他人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいる ような場所
ロ 公共の場所、公共の乗物、学校、事務所、タクシーその他不特定又は多数の者が利用 し、又は出入りする場所又は乗物(イに該当するものを除く。)

【書類送検について】

原則として、司法警察職員(多くは警察官)が一次的捜査機関として、捜査が進められます。
逮捕された身柄事件では、逮捕後すぐに弁解録取を行い、逮捕から48時間以内に検察官に「身柄と書類を」送致します。

次に在宅事件については、数ヶ月ほどで取調べを含めた捜査を行い、一応の見通しがついた段階で、作成した書類と証拠物を検察官に送致します。
これが、書類送検と呼ばれる手続きです。

送致を受けた検察官は、補充的に捜査を行い、必要に応じて司法警察職員に捜査を指示し、最終的に被疑者を起訴するかどうかの判断を下します。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部は刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
当事務所では、逮捕・勾留されている方の弁護活動は勿論のこと、在宅で捜査を受けている方の弁護活動についても対応しています。
在宅事件については、書類送検される前に必要な弁護活動を行うことで、書類送検を回避することができたり書類送検された場合でも被疑者にとって有利にはたらく可能性があります。
東京都三鷹市にて、盗撮事件で在宅捜査を受けていて書類送検される可能性があるという場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部に無料相談をご利用ください。
ご家族が逮捕・勾留される場合は≪コチラ≫

【解決事例】釈放と準抗告

2022-07-23

【解決事例】釈放と準抗告

脅迫事件で逮捕されたという事例をもとに、釈放を求める活動と準抗告という手続きについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説いたします。

【事例】

東京都港区芝浦在住のAさんは、港区芝浦の会社に勤める会社員です。
Aさんは私情から港区芝浦在住の飲食店経営者Vさんに対して怨恨を抱いており、インターネット上の掲示板でVさんの実名と営む飲食店名を明記して「○○食堂を営むVさんの命は今年限りかもね」などとする脅迫行為を繰り返し行っていました。
ある日、Aさんの自宅に港区芝浦を管轄する三田警察署の警察官が来て、Aさんを脅迫事件で逮捕しました。
逮捕の知らせを受けたAさんの家族は、Aさんの行為を咎める一方、Aさんにとって重要な国家試験の直前であったことから、Aさんの早期釈放を求め弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部の初回接見を利用し、初回接見報告後に依頼してくださいました。
弁護士は当日中に釈放を求める意見書を作成し、検察官に提出しましたが検察官は勾留の必要があるとしてAさんの勾留請求を行いました。
次に弁護士は勾留の判断を行う裁判官に対し、Aさんに勾留は不要であるとの主張をしたところ、裁判官は、Aさんの勾留が不要であることを理解し、勾留請求却下で釈放の判断をしてくださいました。
しかしその後、検察官は釈放の判断に対する不服申し立てをする「準抗告」の手続きをしました。
弁護士は改めて勾留が不要であることを主張した結果、準抗告棄却とし、Aさんは逮捕から3日で釈放されました。

≪守秘義務・個人情報保護のため、事件地や一部事件内容を変更しています。≫

【逮捕・勾留の手続き】

事例のAさんのように、刑法をはじめとする法律に違反した場合、その方は被疑者という立場になります。
捜査機関は被疑者の捜査をする際、原則として在宅での捜査を行いますが、身柄拘束が必要であると判断した場合、被疑者を逮捕することができます。
逮捕した司法警察職員(主に警察官ですが、事件によっては海上保安官や労働基準監督官などが行います。)は、被疑者からの弁明を聞く弁解録取の手続きをとります。

次に、逮捕された被疑者は48時間以内に検察庁に身柄と書類を送致されます。
送致を受けた検察官は、書類の確認と併せて改めて弁解録取を行います。
そして、検察官が被疑者は「逃亡の恐れがある」「罪証隠滅(証拠隠滅)の恐れがある」など、勾留が必要であると判断した場合、裁判官に勾留請求します。
勾留が不要であると考えた場合、釈放の手続き(釈放指揮)を執ります。
勾留請求は、送致を受けてから24時間以内に行われる必要があります。

勾留請求を受けた裁判所は、検察官から送致された書類を確認するとともに、被疑者に質問(勾留質問)を行ったうえで、勾留が必要であると判断した場合には勾留請求認容、勾留が不要であると判断した場合には勾留請求却下の判断を下します。

【準抗告の手続き】

勾留の手続きについては上記のとおりですが、
①勾留請求却下されたのち、検察官が「被疑者に対して勾留は必要である」
②勾留請求認容されたのち、弁護人が「被疑者に対して勾留は必要ない」
と考えた場合、一度に限り、裁判所に対して勾留の判断に対する不服申し立てを行うことができます。
これが、準抗告という手続きです。
準抗告の申立てを受けた裁判所は、最初に判断した裁判官とは異なる裁判官3人が合議体を組み、改めて最初の勾留の裁判について判断します。
ここで、検察官が準抗告を申し立てた①の場合に裁判官3名が「被疑者には勾留の必要がある」と判断した場合には「⑴準抗告認容」、「やはり被疑者の勾留は不要だ」と判断した場合には「⑵勾留請求却下」とします。
反対に、弁護人が準抗告を申し立てた②の場合に裁判官3人が「被疑者には勾留の必要がない」と判断した場合には「⑶準抗告認容」、「やはり被疑者に勾留は必要だ」と判断した場合には「⑷準抗告棄却」という手続きになります。

一般的に、検察官の勾留請求に対して裁判官はそれを認容する場合が多いため、②の手続きが多いです。
しかし、今回のAさんの事例は、裁判所が勾留請求却下の判断を下し、それに対して検察官が準抗告を行ったものの、弁護士の意見書提出により準抗告棄却されたという事例ですので、①の⑵という場合に該当します。

なお、準抗告については忌避申し立て却下に対して、保釈や押収・還付に対して、鑑定留置の判断に対して、等の場合にも行われます。

【釈放を求める弁護活動】

釈放を求めるには、いくつかのタイミングで被疑者の勾留が必要ないということを主張していく必要があります。
内容としては、勾留をする必要がないという裏付けと釈放の必要性であり、例えば「一人暮らしだったが家族と一緒に生活させる」「被害者との接触が疑われる特定の場所への立ち入りは制限する」といった内容や、「資格試験や就職試験が迫っている」「会社を休み続けると家族が生活できなくなる」など様々で、具体的な内容は事件によって大きく異なります。
釈放を求める弁護活動を希望される場合、釈放の経験が豊富な弁護士に弁護を依頼することをお勧めします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部は刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
当事務所は、令和3年12月時点で、全支部で800件以上の釈放・保釈の実績があります。
東京都港区芝浦にて、脅迫事件で家族が逮捕されてしまった場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部の初回接見サービスをご利用ください。(有料)

【解決事例】万引きで強盗事件に?

2022-07-20

スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどの小売店で陳列された商品を窃取するいわゆる万引きと、それが事後強盗罪として取り扱われる場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説致します。

【事例】

東京都中央区在住のAさんは、中央区内のスーパーマーケットで陳列棚から食料品数点を窃取する万引き行為をして店を出たところ、店の警備員から制止を求められ、Aさんはその場から逃れるべく、その警備員を殴りました。
しかし、Aさんは警備員に取り押さえられ、中央区を管轄する久松警察署の警察官に引き渡されました。
警察官は、Aさんを「窃盗罪」ではなく「強盗致傷罪」で逮捕しました。

≪守秘義務・個人情報保護のため、事件地や一部事件内容を変更しています。≫

【万引き行為】

ご承知のとおり、万引きは窃盗罪にあたる行為です。
(窃盗罪)
刑法235条 他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

万引き事件では「つい出来心で」「少しくらいなら良いと思った」と仰る方も居られますが、捜査するうえでやむをえないと判断された場合には逮捕・勾留されます。
また、万引き事件は被害店舗の経営にも大打撃を与える行為で、被害店舗によっては買い取りには応じるが示談には応じない、あるいは買い取りにすら応じないという態度を示す場合も少なくありません。
初犯でも略式起訴による罰金刑で前科が付く場合もあり、転売目的で繰り返し万引きをしていたような事案であれば初犯でも起訴され実刑判決を言い渡されるということが十分に考えられます。

【万引きが強盗に?】

Aさんは万引きをしたうえで、更に制止しようとした警備員Vさんに対して暴行を加えてしまいました。
これは、万引き(窃盗罪)にはとどまらず、「事後強盗」という罪に当たります。

(事後強盗)
刑法238条 窃盗が、財物を得てこれを取り返されることを防ぎ、逮捕を免れ、又は罪跡を隠滅するために暴行または脅迫をしたときは、強盗として論ずる。

万引きをした被疑者が、店員や警備員、目撃者などの制止を振り切り逃走しようとすることは、少なくありません。
しかし、その過程で被害者に暴行を加えたり、脅迫したりして逃走した場合には、もはや窃盗罪ではなく、事後強盗罪として扱われることになるのです。
事後強盗罪は強盗として論ずると定められていますので、罰条は
被害者が怪我をしていない:五年以上の有期懲役
被害者が怪我をした   :無期または六年以上の懲役
被害者が死亡した    :死刑または無期懲役
と定められています。

事後強盗致傷事件・同致死事件の場合は裁判員裁判対象事件となるため、職業裁判官だけでなく一般人である裁判員も審議に加わり、より厳しい刑事処分が科せられる恐れがあります。

Aさんの事例については、担当弁護士は依頼を受けたのちすぐに被害を受けた警備員と店舗に連絡をし、それぞれに対する示談交渉を行った結果、示談に応じて頂くことが出来ました。
示談書ではAさんに対する厳しい刑事処罰を求めないという内容の約定を盛り込むことができたため、担当検察官はその示談の内容を踏まえ、Aさんを不起訴としました。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部は刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
当事務所の弁護士は、窃盗罪や事後強盗罪などの財産事件を多数取り扱ってきました。
東京都中央区にて、ご家族が万引き行為による事後強盗事件に発展した場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部に御連絡ください。
刑事事件・少年事件を専門とする弁護士が初回接見に行き、事件の詳細について確認のうえ今後の見通しについて御説明します。

【解決事例】住居侵入事件で接見での取調べ対応

2022-07-17

【解決事例】住居侵入事件で接見での取調べ対応

住居侵入事件で、接見を頻繫に行い取調べ対応を行った結果不起訴処分になったという事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説いたします。

【事例】

東京都千代田区のマンションに住んでいるAさんは、同じマンションに住むVさんに興味を抱いていて、そのVさんに彼氏がいるのかどうか確かめたいと考えました。
そこで、AさんはVさんの部屋の前に行き、ドアノブを回したところ鍵が開いていたためドアが開きました。
そこで中を覗き込んだところ、Vさんの姿が見えなかったので室内に入りましたが、部屋の中にいたVさんと鉢合わせになり、Aさんは部屋を出ました。
数時間後、Vさんからの通報を受けて駆け付けた千代田区内を管轄する万世橋警察署の警察官は、Aさんを住居侵入の罪で逮捕しました。

逮捕の連絡を受けたAさんの家族はすぐに弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部の初回接見を利用し、接見報告の内容を踏まえご依頼されました。
依頼を受けた弁護士は、頻繁に接見を行い、随時取調べの内容確認とアドバイスを行いました。

≪守秘義務・個人情報保護のため、事件地や一部事件内容を変更しています。≫

【住居侵入について】

Aさんは、施錠されていなかったVさんの部屋に、無断で入りました。
この場合、住居侵入罪が適用されます。
条文は以下のとおりです。

刑法130条 正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。

住居侵入罪について、罰条を見ると決して重い罪であるとは言えません。
しかし乍ら、被疑者(加害者)は被害者の自宅を知っていることになるため、報復や口裏合わせといった証拠隠滅の可能性が高いとして、捜査機関は被疑者を逮捕し、裁判所は被疑者の勾留を認める場合が一般的です。
勾留は延長期間を含め20日間行われるため、3週間ほどは会社や学校に行けず、退学や解雇の可能性すらあります。
そのため、早期に弁護士に示談交渉を依頼し、示談締結に至ることで「被害者が示談に応じてくれていて、これ以上勾留を続ける必要性はない」ということを主張していく必要があります。

【接見での取調べ対応】

今回のAさんの事例については、被害者が女性だったということもあり、捜査機関は「Aさんが侵入した目的は強姦だったのではないか」という強制性交未遂の疑いをかけて取調べが行われました。
しかし、Aさんは実際にVさんに彼氏がいるのかどうか確かめたいという理由であり、性行為の目的はありませんでした。
そこで、弁護士は頻繁に接見を行い、Aさんの意に反した供述調書が作成されていないか、Aさんの供述をとるために違法な取調べが行われていないか等、確認しました。
我が国では取調べで弁護人が同席することはできないため、接見の前後で取調べの様子を確認することは極めて重要です。
弁護士が頻繫に接見を行った結果、Aさんは自身の意に反した供述調書が作成されることはありませんでした。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部は刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
当事務所の弁護士は、被疑者が逮捕・勾留されている場合、必要に応じた頻度で接見を行い、取調べ状況を把握するとともに被疑者自身の精神的な支柱になっています。
東京都千代田区にて、ご家族が住居侵入事件で逮捕・勾留されている場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部の初回接見をご利用ください。

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