Archive for the ‘財産事件’ Category

【解決事例】万引きのはずが強盗に?

2022-04-27

【解決事例】万引きのはずが強盗に?

コンビニやスーパーマーケットなどの小売店に陳列されている商品を会計せずに持ち去るいわゆる万引きで問題となる罪と、それが強盗になったという解決事例をもとに、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説致します。

【事例】
東京都中野区在住のAさんは、中野区内のスーパーマーケットにて陳列棚の商品を鞄に入れてレジを通さず店外に持ち出す万引き行為をしたところ、万引きを警戒していた店舗の関係者Vさんに呼び止められました。
怖くなったAさんは、とっさの行動でVさんを突き飛ばして怪我をさせてしまいました。
Aさんは別の店員によって取り押さえられ、通報を受けて臨場した中野区を管轄する野方警察署の警察官により逮捕されました。
Aさんの家族は、Aさんが自宅に帰らないことを心配して警察に捜索願を出したところ、Aさんが「強盗致傷」という罪で逮捕されているということを知り、当事務所に依頼をされました。

≪守秘義務・個人情報保護のため、事件地や一部事件内容を変更しています。≫

【万引きと事後強盗】

先ず、ご案内のとおり、万引きと呼ばれる行為は窃盗罪に当たります。
窃盗罪の条文は以下のとおりです。
刑法235条 他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

次に、AさんはVさんに対して、とっさの行動とはいえ、Vさんに対して暴行を加えています。
この行為は、窃盗罪と暴行事件(暴行罪・傷害罪)ではなく、事後強盗という罪に当たります。
条文は以下のとおりです。
刑法238条 窃盗が、財物を得てこれを取り返されることを防ぎ、逮捕を免れ、又は罪跡を隠滅するために、暴行又は脅迫をしたときは、強盗として論ずる。

強盗は刑法236条1項に規定されていて、「暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した」場合に成立する罪です。
つまり、強盗罪は先に暴行や脅迫をして物を奪い取る行為ですが、万引き等で物を盗んだ際にその行為が発覚し、それを止めようとした人に暴行や脅迫を加えて逃走しようとしたような場合も強盗として扱われるのです。
Aさんはこの事後強盗をしてしまい、その結果Vさんは怪我をしていましたので、強盗致傷罪で逮捕されていました。
強盗致傷罪の条文は以下のとおりです。
刑法240条 強盗が、人を負傷させたときは無期又は6年以上の懲役に処し、死亡させたときは死刑又は無期懲役に処する。

【事後強盗事件で不起訴を獲得】

Aさんの場合、事後強盗事件で「強盗致傷罪」という重い罪に問われていましたので、略式手続で罰金を納付して終了というわけにはいかず、起訴された場合には裁判員裁判対象事件となり厳しい刑事処罰が科せられる可能性がありました。

依頼を受けた当事務所の弁護士は、Aさんの接見を行いAさんが反省をしていることを確認しました。
その後、すぐにスーパーマーケットの責任者に連絡し、Aさんが自身の行為について謝罪し、家族によって弁済させて頂きたいという意向を伝えました。
示談交渉では、Vさんが万引きしてしまった商品の買い取りのほか、怪我をさせてしまったVさんの治療費などを補償することをお約束することで、お店やVさんがAさんに対する刑事処罰を望まないという文言を加えて頂くことができました。
示談の内容を踏まえ、弁護士が検察官に掛け合った結果、Aさんは裁判員裁判で起訴されることなく、「不起訴」という結果を獲得することに成功しました。

事後強盗事件・強盗致傷事件は、万引き事件に比べて極めて重い罪に問われます。
東京都中野区にて、ご家族が万引き・事後強盗事件・強盗致傷事件で逮捕された場合、すぐに弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部にご連絡ください。

リフォーム詐欺で逮捕

2022-01-29

リフォーム詐欺で逮捕

リフォーム詐欺逮捕された事例を題材に、詐欺事件における刑事弁護活動などについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

事例
東京都世田谷区在住Aは、無料で住宅の点検をするという名目で世田谷区内にあるV方に上がり込み、Vに対し床下に水漏れ箇所があるなどと、本来不必要な工事が必要であるかのように嘘をつき、これを信じたVから補修工事名目で金銭をだまし取った。
世田谷区内を管轄する玉川警察署の警察官は、Aを詐欺の疑いで逮捕した(本件は事実をもとにしたフィクションです。)。

~詐欺罪および特定商取引法違反~

第37章 詐欺……の罪
(詐欺)
第246条 人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。
2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。

刑法246条1項は、財物に対する詐欺(いわゆる1項詐欺)を処罰する旨の規定です。
詐欺罪の定めは一見単純に見えますが、同罪が成立するためには、①「人を欺いて」(欺く行為)→②被害者の錯誤→③錯誤に基づく被害者の「交付」(交付行為)→加害者の「財物」の取得という要件が満たされる必要があります。
「人を欺いて」とは、人の錯誤を惹起するものであって財物の交付に向けられたものである必要があります。
本件では、Aは本来必要ない水漏れ等の補修工事が必要である旨の嘘をついており、これは建物の専門的な構造等に明るくないVの無知に付け込んで、補修にかかる代金を交付させる危険性を有する行為といえ、「人を欺いて」(欺く行為)といえます。
そして、VはこのAの嘘によって補修工事が必要であるとの誤信し、かかる錯誤に基づいて補修工事代金を「交付」し、Aが金銭という「財物」を得ていることから、Aの行為に1項詐欺罪が成立するものと考えられます。

特定商取引に関する法律
第70条 次の各号のいずれかに該当する者は、3年以下の懲役又は300万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 第6条……に違反した者

第6条 販売業者又は役務提供事業者は、訪問販売に係る売買契約若しくは役務提供契約の締結について勧誘をするに際し……不実のことを告げる行為をしてはならない。
(以下、省略)

なお、本件では刑法犯である詐欺罪に加え、上記特定商取引法6条によって禁止されている不実の告知が認められることから、同法70条1号違反の罪も成立する可能性があることにも留意する必要があります。

~詐欺事件における刑事弁護活動~

詐欺事件においては、極めて単純な事例では在宅事件として逮捕(・勾留)されないケースもありますが、そうでない限り本件のように逮捕(・勾留)されるリスクは決して低くない事件類型です。
そして、逮捕(・勾留)されてしまった場合に一番の懸案事項となるのが、起訴されてしまうかどうかでしょう。
一般に起訴されてしまう(刑事裁判となってしまう)かどうかは、詐欺によって生じた被害が回復されているかどうかが大きな分水嶺の一つとなるといわれています。
本罪は財産犯であることから、被害弁償による侵害された財産的価値の回復が必須といえるでしょう。
さらに、詐欺事件は組織ぐるみで行われることも多いことから、被疑者・被告人が多数に上るなど捜査・公判段階いずれを通しても不確実性が高く、経験・実績と専門性を有する刑事弁護士に相談することが不可欠です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部は、詐欺事件を含む刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。
刑事事件を専門とする弊所には、詐欺事件に関する弁護活動の経験が豊富な弁護士が多数所属しています。
東京都世田谷区にて、リフォーム詐欺などの嫌疑で御家族が逮捕されてしまった場合。24時間対応可のフリーダイヤル(0120-631-881)にまずはお電話ください。

ひったくりはどのような罪?

2022-01-24

ひったくりはどのような罪?

ひったくり事件を起こした場合に問題となる罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説致します。
【ケース】
東京都豊島区在住のAは、豊島区内の会社に勤める会社員です。
Aは生活に困り、お金を下ろしてきたであろう高齢者を狙ってひったくりを行おうと考えました。
そこで、豊島区内の銀行前で待ち伏せをし、銀行から出てきた高齢者Vのカバンをひったくろうとしましたが、Vがカバンを抑えてとられないよう抵抗しました。
AはVの足を蹴り、倒れたところでカバンを奪って逃走しました。
通報を受けて捜査を開始した豊島区内を管轄する巣鴨警察署の警察官は、目撃情報と服装が一致していたAに職務質問を行い、被疑事実を認めたため緊急逮捕しました。
逮捕の知らせを受けたAの家族は、ひったくりは状況によっては裁判員裁判に処される重大な罪に当たるという説明を受けました。

≪ケースは全てフィクションです。≫

【ひったくりについて】

他人が持っている財布や封筒、カバンなどを突然奪って逃走する行為をひったくりと呼びます。
ひったくりは、窃盗罪(+暴行罪)又は強盗罪に当たります。
条文はそれぞれ以下のとおりです。

(窃盗罪)
刑法235条 他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
(強盗罪)
刑法236条1項 暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者は、強盗の罪とし、五年以下の有期懲役に処する。

強盗罪は「暴行又は脅迫」がどの程度のものか、そして「強取」したと言えるのか、という点が問題となります。
「暴行又は脅迫」について、判例は「被害者の反抗を抑圧するに足りる程度の身体に向けられた不法な有形力の行使」をいうとしています。
具体的には、事件当日の時刻や場所、年齢、性別、凶器を用いているかどうか等の様々な事情が考慮されます。
「強取」は、上記暴行・脅迫を手段として、被害者が持っていた物の占有を取得することを意味します。
暴行・脅迫によって、被害者が実際に反抗抑圧状態に陥らず、恐怖心を抱かせたにとどまる場合でも、客観的に反抗抑圧に足りる暴行・脅迫であれば、強盗罪にいう暴行又は脅迫に当るとされています。

上記の事情を考慮したうえで、強盗罪にあたるのか、窃盗罪、あるいは窃盗罪と暴行罪又は傷害罪に当たるのかを評価されます。
窃盗罪で刑事裁判になった場合には(1月以上)10年以下の懲役か、(1万円以上)50万円以下の罰金となっているため略式命令による罰金刑に処される可能性がありますが、強盗罪は5年以上20年以下の懲役としかないため略式命令には処されることなく公開の法廷で裁判に処せられることになります。
強盗罪にあたるのか窃盗罪と評価されるのかという点は、量刑に於て極めて重要です。

【ひったくりした際に被害者が怪我をした場合には更に重い罪に】

ひったくりをした際の暴行で相手を怪我させた場合には強盗傷害罪、暴行の結果相手が転倒するなどして怪我をさせた場合には強盗致傷罪が、それぞれ適用されます。
条文はどちらも同じで、以下のとおりです。

刑法240条 強盗が、人を負傷させたときは無期又は六年以上の懲役に処し、死亡させたときは死刑又は無期懲役に処する。

条文は、前段が強盗致傷罪・強盗傷害罪を、後段が強盗致死罪・強盗殺人罪を、それぞれ規定しています。
いずれの場合も「死刑又は無期の懲役若しくは禁錮に当たる罪に係る事件」に該当するため、ひったくりをした際に被害者が怪我をした場合には裁判員裁判の対象となり、通常の職業裁判官のみで行われる裁判に比べて厳しい罪が科せられる可能性があります。
また、裁判員裁判は通常の刑事裁判に比べて公判が始まるまでに長期間を要するため、裁判前の準備や保釈のタイミングなど、刑事手続きの知識や経験が重要になります。

東京都豊島区にて、ひったくり事件を起こしてしまい裁判員裁判になる可能性がある場合、裁判員裁判の経験がある弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部に御相談ください。

自転車の一時利用で逮捕

2022-01-04

自転車の一時利用で逮捕

自転車一時利用で逮捕されてしまった事例を題材に、刑事弁護士の弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説いたします。

~事例~
東京都港区高輪在住のAは、港区高輪の会社に勤める会社員です。
Aはある休みの日に、港区内を歩いていたところ、他人の自転車が無施錠のまま駅の駐輪場の近くに停められていることに気づきました。
Aは、この自転車を度々使用しては、元の場所に戻す行為を繰り返していました。
事件当日、自転車を利用していたAは、港区高輪を管轄する高輪警察署の警察官の職務質問を受け、その後、占有離脱横領罪の疑いで逮捕されました。
(本件は事実をもとにしたフィクションです。)

~自転車の一時利用と占有離脱物横領罪~

(遺失物等横領)
第254条 遺失物、漂流物その他占有を離れた他人の物を横領した者は、一年以下の懲役又は十万円以下の罰金若しくは科料に処する。

この罪(刑法254条)は、「遺失物」や「漂流物」の他「占有を離れた他人の物」(以下、占有離脱物という)を「横領」した場合に成立する犯罪です。
横領罪の一種ではありますが、特に占有離脱物横領罪は窃盗罪との区別が問題となることが多い犯罪です。
なぜなら、占有が被害者に残っているか否かはその判断が難しいことも少なくなく、実務上もどちらの犯罪が成立するかはケースバイケースと言わざるを得ないからです。
そこで本件では、すでに自転車の占有が自転車の所有者(あるいは占有者)から離れてしまった状態であることを前提に、犯罪の成否を検討してみましょう。

一般に財産罪については、「罪を犯す意思」(刑法38条1項本文)すなわち「故意」に加えて、不法領得の意思という財産罪に特有の要件が必要となります。
そして、横領罪における不法領得の意思は、窃盗罪等とは異なり、「他人の物を自己の所有物としてその経済的用法に従い処分・利用する意思」(いわゆる利用処分意思)があれば足りるものと解されています。
したがって、仮にこれが認められない場合、犯罪を犯す故意を有していた場合でも、「横領」行為がないことから犯罪は成立しないことになります。
では、本件のような他人の自転車一時利用する場合にも、上記利用処分意思が認められるのでしょうか。
この点、本件のように他人の自転車を一時的とはいえ、その経済的用法に従い利用することは、本来自転車の所有者でなければ行い得ない行為といえ、Aの行為は「横領」行為として、占有離脱物横領罪が成立する可能性は十分にあると考えられます。
ただし、この判断もまた微妙であり、専門性を有した弁護士と法律相談等を行うことが不可欠であるといえるでしょう。

~逮捕された場合(身柄事件)における弁護活動~

憲法34条前段は、「抑留又は拘禁」された者(すなわち逮捕・勾留等された者)には「直ちに弁護人に依頼する権利」を有する旨を規定しています。
これを具体化し、実効性を与えたのが刑事訴訟法39条1項による、接見交通権です。
この接見交通権は、「身体の拘束を受けている被告人又は被疑者」と「弁護人又は弁護人を選任することができる者の依頼により弁護人となろうとする者」が立会人なくして接見することを認めるものです。
この憲法に由来する権利により、逮捕・勾留等されてしまった方も、弁護士と相談し、助言・援助を受ける機会を得ることができます。
なお、刑事訴訟法39条3項は、捜査機関による接見指定権(上記接見交通権に対する一定の制限)を認めていますが、実務上は原則的に弁護士によるスムーズな接見を認める傾向にあるといわれており、現在では早期接見に対する障害は少ないと考えられます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、占有離脱物横領罪を含む刑事事件を専門として取り扱っている法律事務所です。
占有離脱物横領事件で逮捕された方の早期接見をご希望のご家族は、年中無休のフリーダイヤル(0120-631-881)までまずはお問い合わせください。

また在宅事件の場合も、高い専門性を有する刑事弁護士との無料相談をお受け頂くことが可能ですので、上記フリーダイヤルまでご連絡をお待ちしております。

万引き事件で現行犯逮捕

2021-12-02

万引き事件で現行犯逮捕

陳列されている商品などを盗む、いわゆる万引き事件で問題となる罪と現行犯逮捕という手続きについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説致します。
【ケース】
東京都世田谷区在住のAは、いわゆる専業主婦(主夫)として生活をしていました。
Aは世帯主から厳格に生活費の制限を受けていましたが、事件当日は月末であまりお金がありませんでした。
しかし、前から欲しいと思っていた商品が偶然入荷されていることに気付き、我慢が出来ずに万引きしてしまいました。
Aの万引き行為に気付いた店の店員は、Aが店を出たタイミングで声掛けし、Aが万引きを認めたため、警察署に通報し、臨場した世田谷区内を管轄する成城警察署の警察官に引き渡されました。
成城警察署の警察官は、Aを万引き事件を起こした嫌疑で現行犯逮捕しました。

≪ケースは全てフィクションです。≫

【万引き事件について】

ご案内のとおり、お店に陳列している商品などを購入せずに持ち出す行為は万引きと呼ばれ、窃盗罪が成立します。
窃盗罪は、刑法235条で「他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。」とされています。

万引きを軽視している方も居られるようですが、初犯であっても罰金刑などの刑事罰が科せられる可能性が高く、前科がある場合には罰金額が上がるだけではなく懲役刑が科せられる場合もあります。
また、万引き事件の特徴の一つとして、店舗側が示談交渉を拒否する、あるいは商品の買取のみ行う、といった場合が多い点が挙げられます。
店舗側も万引き被害は死活問題で、店によっては防犯カメラやゲートの設置、店員・万引きGメンによる監視活動の強化など、対策に費用をかけています。
一般の方が直接示談交渉することが難しいことは言わずもがな、弁護士が代理人となって示談交渉を行った場合でも、示談等を拒否される場合は少なくありません。

【現行犯逮捕とは】

事件を起こしたとされる被疑者に対し、捜査機関は必要に応じて逮捕を行います。
逮捕は私人の権利を侵害する行為ですので、令状主義といって、原則として裁判所が発布した令状に従って逮捕するということになります(通常逮捕)。

一方で、ケースのように事件を起こした直後に逮捕される場合を現行犯逮捕と呼びます。
これは令状主義の例外規定ではありますが憲法もこれを認めていて、実務では全逮捕者のうち約40%が現行犯逮捕によるものとされています。
現行犯逮捕の場合は司法警察職員だけでなく私人にも行うことができますが、私人逮捕をした場合は直ちに司法検察職員に引き渡さなければならないと定められています。
現行犯逮捕については、逮捕時には令状は必要ありませんが、逮捕後に「現行犯人逮捕手続書」という書類を作成します。
また、逮捕されてから48時間以内に検察官に送致する必要があり、検察官は逮捕から72時間以内に勾留請求を行わなければ被疑者を釈放しなければなりません。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部は刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
当事務所では、ケースのように被疑者とされる方が現行犯逮捕などで身柄拘束されている場合、弁護士が警察署に赴いて弁護士接見を行い、状況や見通しについて依頼者に御報告する初回接見を行っています。
東京都世田谷区にて、御家族が万引き等の刑事事件を起こしてしまい現行犯逮捕された場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部に御連絡ください。

闇バイト―初犯でも実刑判決?

2021-11-25

闇バイト―初犯でも実刑判決?

いわゆる闇バイトに手を染めてしまったという場合に問題となる罪と、初犯か否かという点と実刑判決について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説致します。
【ケース】
東京都杉並区在住のAは、都内の専門学校に通う21歳の学生です。
Aは浪費家で家族に言っていない借金が増え、返済が滞っていました。
そこで、「高額バイト」「闇バイト」などと書かれているツイートを探し、投稿主とやりとりして内容を聞きました。
その内容は、受け取ったキャッシュカードで現金を引き出し、紙袋に入れて駅のコインロッカーに入れるというものでした。
Aは予めその内容を調べていわゆる特殊詐欺の出し子としての作業であることに気付きましたが、指示に従い指定されたコインロッカーを開けてキャッシュカードを取り出し、近くのATMで残高を全て引き出したうえで元のコインロッカーに金を入れ、キャッシュカードは駅のゴミ箱に捨てました。
数ヶ月後、杉並区を管轄する杉並警察署の警察官がAの自宅に来て、特殊詐欺の受け子をした嫌疑で逮捕しました。

Aの家族は、Aの接見をした弁護士から「前科はないようですが金額次第で実刑判決も考えられます。」と説明を受けました。

≪ケースは全てフィクションです。≫

【高額バイト・闇バイトに注意】

「オレオレ詐欺」「お母さん助けて詐欺」「振り込め詐欺」など、これまで様々な言葉で紹介されている特殊詐欺ですが、未だにその被害は後を絶ちません。
昨年(2020年―令和2年)に発生した特殊詐欺の認知件数は1万3526件で、被害総額は約277億8000万円でした。
あくまで認知件数であり、実際に被害に遭われた方はそれ以上に居られる可能性もあります。

特殊詐欺は、その多くが「架け子」「受け子」「出し子」といった役割に分かれます。
架け子は最初に電話を架けて被害者が受け子に現金やキャッシュカードなどを渡すよう要求し、受け子が被害者宅などに行って現金やキャッシュカードを受け取ります。
出し子は、受け取ったキャッシュカードを使ってATM等で現金を引き出すか、別の口座に送金するという役割を担います。
後者については、いくつかの口座を転々とさせることで実際に金を受け取る者が分からないようにする目的があります。
ケースのように「高額バイト」「闇バイト」などと称して募集される人員は、多くが受け子や出し子といった検挙されやすい役割を任されます。
受け子や出し子については、事前に言われていた金額を受け取ることができたという場合があるようですが、実際にはお金を受け取れなかったという場合も少なくないようです。

出し子の場合、現金を引き出した場合には窃盗罪が、口座から口座に送金をするなどした場合には電子計算機使用詐欺罪が、それぞれ成立します。
罰条は以下のとおりです。

窃盗罪:10年以下の懲役又は50万円以下の罰金(刑法235条)
電子計算機使用詐欺罪:10年以下の懲役(刑法246条の2)

【前科がなくても実刑判決に?】

前科、あるいは前歴というのは、法律上の言葉ではなく、その定義があるわけではありませんが、その多くが
前科:刑事事件で有罪判決を受けた場合を指します(執行猶予付有罪判決や略式手続による罰金刑・科料を含む)
前歴:逮捕された、あるいは在宅で捜査を受けたものの不起訴になるなどして刑事罰が科せられなかった場合を指します。

刑事裁判では、裁判官が被告人の有罪/無罪と、有罪だった場合の量刑を決めます。
その際、被告人に前科があるのかないのかという点は重要視されます。
一般に、前科があればより厳しい刑事罰を科せられます。

ケースの場合、Aには前科がないことを前提としています。
しかし、前科がないからといって必ずしも執行猶予付の判決が科せられる、という訳ではありません。
とりわけ特殊詐欺は社会問題であり、刑事裁判では厳罰化の傾向にある犯罪です。
特殊詐欺事件の場合、被害金額や役割次第では、前科がなくても実刑判決を受ける可能性が十分にあります。

東京都杉並区にて、高額バイト裏バイトなどといって特殊詐欺の出し子や受け子に加担してしまった場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部に御連絡ください。
まずは逮捕・勾留されている方のもとへ接見に行き、事件の内容と前科の有無を確認した上で、実刑判決など厳しい

住宅ローン~遅延していないのに刑事事件に?~

2021-10-14

住宅ローン~遅延していないのに刑事事件に?~

【ケース】
東京都品川区在住のAは、品川区内の会社に勤める会社員です。
Aは仕事以外で収入を得ようと考え投資について調べていたところ、友人から分譲マンションの経営を勧められました。
そこで品川区内にあるコンサルタント会社に相談したところ、「長期固定金利住宅ローン」を利用することで金利が安く抑えられると説明を受けました。
そして契約手続きに進みましたが、書類の中で「自分の住居として使用するための購入ですか」といった趣旨のチェック項目がありました。
Aはコンサルタントに自分の住居としては購入しないがどうすれば良いか確認したところ、コンサルタントは「形式的なことだから問題ないのでチェックを入れてください。」と説明したため、Aはそのとおりにして分譲マンションを購入し、第三者に貸して賃料収入を得ていました。
ローンについては遅滞なく返済し続けていました。

数年後、金融機関から連絡が入り、分譲マンションの件で聞きたいことがあると言われました。

≪ケースは全てフィクションです。≫

【詐欺罪について】

まずは詐欺罪の条文について確認します。
条文は以下のとおりです。
刑法246条1項 人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。
 2項 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。

詐欺罪に当たる行為とは、
・加害者が被害者を欺罔する(騙す)
・被害者が錯誤に陥る(騙される)
・被害者が加害者に財物を交付した
・一連の流れに因果関係が認められる
とされています。
例えば、加害者側に欺罔する意思はなく誤って料金を請求した場合や、被害者側が勘違いして財物を渡してしまった場合などには、詐欺罪は成立しません。

ケースについて検討すると、Aは実際には不動産投資の目的で分譲マンションを購入しようとしているにもかかわらず、長期固定金利住宅ローンの契約をするため、自分が住む家であると嘘を吐くことで金融機関を欺罔し、金融機関はその書類を以て錯誤に陥り、財物を交付していますので、詐欺罪にあたります。

ちなみに、Aはコンサルタントに「形式的なことだから問題ない」という説明を受けていますが、たとえそのような説明を受けていたとしても、A自身が書面で虚偽の申告をしている以上、詐欺罪は成立します。

【返済していても罪に当たる?】

とはいえ、Aはローンについて、滞りなく返済を続けています。
その点で、被害者である金融機関には損失はないようにも思われます。
しかし、詐欺により財物を詐取している以上、たとえ実際の損失がなかったとしても、罪は成立します。
本件に限らず、例えば消費者金融で融資を受ける際に別人の名義で手続きをしたり、職業や収入などを偽るなどした場合には、返済が遅滞なく行われていたとしても詐欺罪にあたります。

反対に、適切な手続きにより融資を受けた場合、返済が滞ったとしても刑事事件の問題にはならず、民事上の争いとなります。
民事上の手続きにより差押えなどに発展する恐れはありますが、刑事罰を受けることにはなりません。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部は刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
当事務所は、詐欺罪などの財産犯を数多く取り扱ってまいりました。
東京都品川区にて、本来は住居用に用いる予定がないにもかかわらず、金融機関を騙すなどして長期固定金利住宅ローンなどを契約してしまい、返済は遅滞なく行われているものの詐欺罪などの刑事事件に発展している場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部に御相談ください。

業務上横領事件で保釈請求

2021-10-07

業務上横領事件で保釈請求

会社などのお金を横領した場合に問題となる業務上横領という罪について、及び業務上横領罪などで逮捕・勾留された場合の保釈請求について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説致します。
【ケース】
東京都台東区下谷在住のAは、台東区下谷にある会社で経理を担当していました。
Aは10年ほどに亘り、経費を送金していると偽って自分が作った口座に送金を繰り返し、8000万円ほどの金を横領していました。
内部調査でAの横領行為が発覚したため、会社側はAに対し横領行為をしていないか確認したところAが行為を認めたため、会社の担当者は台東区内を管轄する下谷警察署に被害届を提出しました。
後日、Aは逮捕され、数日後に勾留が決まりました。

Aの家族は、早期の保釈請求を希望し刑事事件を専門とする弁護士に弁護を依頼しました。

≪ケースは全てフィクションです。≫

【横領とは?】

窃盗・詐欺・横領など、財産犯はその手口によって罪が異なります。
簡単に言うと、
窃盗:他人が持っている物を、こっそりと盗み取るような場合
詐欺:相手を騙して、騙された被害者が被疑者に対して金や物を渡す場合
横領:他人から預かっていた物などを黙って自分のものにするような場合
に適用されます。

【横領罪と業務上横領罪】

ケースについて言うと、預かっていたお金を自分の口座に送金する(自分のものにする)と言えるため、横領行為に当たります。
そして、Aは会社のお金を管理する立場でありながら横領行為に着手しているところ、Aには業務上横領罪が適用されることになります。
業務上横領罪の条文は以下のとおりです。

刑法253条 業務上自己の占有する他人の物を横領した者は、十年以下の懲役に処する。

業務上横領罪は、「業務」であることを要件としています。
業務は、経理などの業務を担当している場合は勿論のこと、それに類する行為は反復・継続して行った立場の方が行った横領行為も、業務上横領罪として処罰されることになります。

【逮捕後の手続き】

刑事事件を起こしたと疑われる者に対し、捜査機関は捜査に必要であると判断した場合には被疑者を逮捕します。
逮捕された被疑者は、逮捕の翌日~翌々日で釈放されるか、勾留請求されて裁判官による勾留質問が行われます。
裁判官が勾留を認めた場合、10日間の勾留が行われますが、一度に限り10日間延長することができるため、勾留された場合には逮捕から3週間程度身柄拘束が行われることになります。
勾留の満期日、検察官は被疑者を起訴するか、処分保留で釈放するかを判断する必要があります。
処分保留で釈放の場合、そのまま身柄解放されることもありますが、釈放される前(あるいは釈放された直後)に別事件の捜査のため逮捕される事案もあります。

起訴された場合、被疑者は被告人という立場に変わり、刑事裁判を受けることになります。
その際、身柄の扱いはというと「被疑者段階での勾留」から「起訴後勾留」に移ります。
起訴後勾留の期間は2ヶ月ですが、満期日には勾留期間が1ヶ月ずつ自動的に延長されるため、判決言い渡しまでの期間はずっと身柄拘束されることになります。

【保釈請求について】

起訴された被告人が起訴後勾留を受けている場合に被告人の身柄を解放するためには、被告人側が保釈を請求することが一般的です。
保釈の請求を受けた裁判官は、まず事件の担当検察官に対して意見を求める「求意見」を行います。
担当検察官は裁判官に対し、被告人の保釈に対しての意見(裁判官の判断に委ねる場合もあれば、例えば証人への口裏合わせの恐れにより正常な刑事裁判が出来なくなる恐れを指摘する等して保釈に反対の意見を示す)を書面で提出します。
検察官から意見が戻ってきた後、裁判官は被告人の保釈をするかどうか、保釈を認める場合には保釈金をいくらにするか、判断します。
裁判官が保釈を許可した場合には、被告人の親族などが保釈金を納めれば、身柄は解放されます。

刑事訴訟法89条では、「保釈の請求があつたときは、次の場合を除いては、これを許さなければならない。」と定められています。
保釈を請求できるのは、被告人自身や弁護人、法定代理人、保佐人、配偶者、直径の親族若しくは兄弟姉妹ですので(同法88条)、被告人自身やその家族が請求すれば簡単に通るだろうとも思う方がおられるかもしれません。
しかし、前科がある場合はそれに触れる必要があるほか、前科がない方でも「罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由がある」(4号)と評価されないよう、身元引受人がしっかり監督して出廷を確保することを誓約していることなどをしっかりと主張していかなければなりません。
これらの事情を的確に指摘することは、法律の知識が多くない一般の方には難しいと思われます。

東京都台東区下谷にて、家族が業務上横領罪などで逮捕されてしまい、起訴後に行われる保釈の手続きについて知りたいという方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部に御相談ください。

万引き事件が強盗扱いに?

2021-08-05

万引き事件が強盗扱いに?

20歳未満の少年が万引きをしようとしたところ店員等に見つかってしまい、逃走する際に暴行を加えるなどした結果「強盗」扱いされる場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説致します。
【ケース】
東京都荒川区に住むAは、都内の高校に通う17歳の高校生です。
Aは事件の数か月前から、荒川区内にある書店に行き、欲しい漫画を繰り返し万引きしていました。
事件当日も、Aは鞄を持っていき漫画コーナーで人がいないことを確認して、自分のバッグに未購入の漫画本3冊を入れて店を出ようとしました。
しかし、以前からAが万引きをしていることに気づきマークしていた店員Vは、Aが店を出たタイミングで声掛けし、バッグの中を見せるよう言いました。
Aは万引きが発覚したことを察知し、逃げようとしましたが、Vに手を握られて逃げるタイミングを逸しました。
そこで、Vの腕に蹴りを入れ、Vが転倒した隙にAはその場を離れました。

荒川区を管轄する尾久警察署の警察官は、Vの通報を受けて付近のパトロールを開始し、Vの言う被疑者と特徴が酷似していたAが見つかったため声掛けし、Aの取調べを開始しました。

≪ケースはすべてフィクションです。≫

【万引き行為】

御案内のとおり、万引きは窃盗罪にあたります。
窃盗罪の条文は以下のとおりです。
刑法235条 他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

万引き事件について、軽く考えている方・少年も多くいるようですが、捜査するうえでやむをえないと判断された場合には逮捕・勾留されることがあります。
また、万引き事件の場合、被害店舗は買取には応じるが示談には応じないという態度を示す場合も少なくないため、初犯でも略式起訴による罰金刑で前科が付く場合もあり、転売目的で繰り返し万引きをしていたような事案であれば初犯でも公判請求ということが十分に考えられます。

【万引きが強盗に?】

Aは万引きをしたうえで、更に制止しようとした店員Vに対して暴行を加えています。
これは、万引き窃盗罪)ではなく「事後強盗」という罪に当たります。
条文は以下のとおりです。

刑法238条 窃盗が、財物を得てこれを取り返されることを防ぎ、逮捕を免れ、又は罪跡を隠滅するために暴行または脅迫をしたときは、強盗として論ずる。

万引きをした被疑者が、店員や警備員、目撃者などの制止を振り切り逃走しようとすることは、少なくありません。
しかし、その過程で被害者に暴行を加えたり、脅迫したりして逃走した場合には、もはや窃盗罪ではなく、事後強盗罪として扱われることになるのです。
事後強盗罪は強盗として論ずると定められていますので、
被害者が怪我をしていない:五年以上の有期懲役
被害者が怪我をした   :無期または六年以上の懲役
被害者が死亡した    :死刑または無期懲役
という厳しい刑罰が科せられます。

【少年事件での弁護・付添人活動】

万引き事件は、少年事件でもよく見られる罪の一つです。
ある程度身体が大きくなっている少年であれば、制止された店員や警備員、目撃者に対して暴行を用いるなどして逃走を図ることは十分に考えられます。

少年事件も、成人の刑事事件と同様に捜査段階で逮捕・勾留される可能性があるほか、捜査が終了した段階で家庭裁判所に送致されたのち、観護措置決定が下され少年鑑別所に入所することになる可能性があります。
少年事件の場合
・身柄対応(事件の内容や少年の環境を総合考慮し、釈放を目指す主張。身柄拘束が長期に亘る場合の頻繁な接見、心理的ケア。)
・取調べ対応(少年に手続きや言葉の意味などを説明し、間違った供述調書を作らせないための活動。)
・示談交渉(被害者との示談交渉。)
・環境調整(少年を社会内で更生させるための環境調整。)
・学校対応(学校に対して寛大な措置を求める等の対応。)
・調査官対応(家庭裁判所送致後、少年の事件後の内省や環境調整ができていることの主張等。)
など、様々な弁護活動・付添人活動があります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部は、刑事事件・少年事件のみを扱っている弁護士事務所です。
東京都荒川区にて、お子さんが万引きをしたところ店員等に見つかってしまい、逃走する際に暴行するなどして事後強盗事件に発展した場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部にご連絡ください。

窃盗事件で自首

2021-05-06

窃盗事件で自首

窃盗事件を起こした場合の罪と、自首の要件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説致します。
【ケース】
東京都品川区大井在住のAは、品川区大井にある会社に勤める会社員です。
ある日、Aが品川区大井の道を歩いていたところ、飲食店の裏口に、酒屋が届けたビール瓶がケースに入れられ置いてあることに気が付きました。
それを見たAは、無意識のうちにそのビール瓶3本をバッグに入れ、自宅に持ち帰ってしまいました。
しかし、Aの家族がそのビール瓶を見て、Aに問うたところ、Aは盗んでいったことを認めました。
そこで、Aの家族はAを説得し、品川区大井を管轄する大井警察署に自首するよう説得しました。

≪ケースは全てフィクションです。≫

【窃盗事件について】

ケースの場合、Aは、酒屋が飲食店の裏口に商品を納品したビール瓶を3本、盗っています。
酒屋は、飲食店との取り決めでビール瓶を裏口に納品している(置いている)と考えられますので、この場合のビール瓶は飲食店の占有下にあるものと考えられます。
よって、そのビール瓶を持ち去る行為は、窃盗罪に当たると考えられます。
窃盗罪の条文は以下のとおりです。

刑法235条 他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

【自首について】

事件を起こしてしまった当事者が警察などに行くことを自首と呼びます。
自首は、刑法42条1項で「罪を犯した者が捜査機関に発覚する前に自首したときは、その刑を減軽することができる。」と規定されています。
ここでしばし問題となるのが、「捜査機関に発覚する前に」という点です。
この点について、判例は「犯罪の発覚前」又は「犯人の誰であるかが判明する前」を意味するとしています。(最判昭24.5.14)
例えば、街中で貼られている氏名手配のポスターなどで手配されている被疑者が警察に行ったとしても、それは出頭であり自首にはあたりません。
暫し、自分が今から警察に行けば自首になるのでしょうかという質問を頂きますが、これについては「捜査機関による捜査の進捗次第」となります。
もっとも、御自身の携帯電話に警察署から連絡が来ている場合や、(一軒一軒ではなく)御自宅にピンポイントに警察官が来た場合には、既に「犯人の誰であるかが判明」していると考えられます。

【自首した際の手続】

自首した場合には逮捕される場合と、在宅で捜査が進められる場合があります。
いずれの場合でも、警察官などの捜査機関は自首したことについての調書を作成する必要があります。(刑事訴訟法245条、同241条、同242条)
また、自首した際に警察官が員面調書(司法警察員面前調書、俗に供述調書と呼ばれるもの)を作成することが多いです。
員面調書は被疑者の他に関係者が対象となる場合がありますが、被疑者の場合、員面調書の作成に際して取調べが行われるため、その前に弁護士に相談・依頼をすることをお勧めします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部は刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
当事務所の弁護士は、自首する前の御相談についても承っております。
東京都品川区大井にて、窃盗事件を起こしてしまい自首を検討している方、自首した後の流れについて知りたいという方がおられましたら、捜査機関への発覚前に、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部に御連絡ください。
事務所にて無料で御相談いただけます。
無料相談予約窓口:0120-631-881

« Older Entries

keyboard_arrow_up

0120631881 問い合わせバナー LINE予約はこちら