Archive for the ‘少年事件’ Category

少年事件の弁護活動・付添人活動

2021-07-22

少年事件の弁護活動・付添人活動

暴力事件を起こした場合に問題となる罪と、少年事件の弁護活動・付添人活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説致します。
【ケース】
東京都文京区音羽在住のAは、文京区内の学校に通う20歳未満の少年です。
A自身はこれまで事件・事故等を起こしたことがないのですが、Aの周りには事件・事故を繰り返し起こしているような友人がいました。
ある日、Aは友人らの一人であるVが仲間を裏切ったという理由で、VをA含め8人で取り囲み、一方的に殴る蹴るの暴行を加えました。
結果、Vは大けがを負いました。
Aは最初は及び腰でしたが、最後にはAも加担していました。

近隣住民の通報により臨場した東京都文京区を管轄する大塚警察署の警察官は、Aらを傷害罪で逮捕しました。

≪ケースはすべてフィクションです。≫

【暴力行為で問題となる罪】

・暴行罪/傷害罪
被害者に対して暴行を加える行為は、暴行罪傷害罪が適用される可能性があります。
条文は以下のとおりです。

(傷害罪)
刑法204条 人の身体を傷害した者は、十五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
(暴行罪)
刑法208条 暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、二年以下の懲役若しくは三十万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。

・暴力行為処罰法違反
ケースの場合、Aらは計8人でVに対する暴行傷害を行っています。
これは、暴行罪傷害罪ではなく、暴力行為処罰法に違反する可能性があります。
正式名称は「暴力行為等処罰に関する法律」という法律で、集団での暴行や脅迫、銃や刃物を用いた傷害事件、常習的な暴行傷害などの事件などで適用される罪です。
問題となる条文は以下のとおりです。

暴力行為処罰法1条 団体若は多衆の威力を示し、団体若は多衆を仮して威力を示し又は兇器を示し若は数人共同して刑法(明治四十年法律第四十五号)第二百八条、第二百二十二条又は第二百六十一条の罪を犯したる者は三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処す

【少年事件の手続きについて】

前章では、Aの行為がどのような罪に当たるのか、という問題を取り上げました。
しかし、Aは20歳未満の少年であることを想定しているので、「少年事件」という扱いになります。
以下で、少年の場合の事件について説明致します。

・捜査段階
刑事事件にあたる行為をしてしまい、捜査機関がその事件を認知した場合、先ずは捜査機関が捜査を行います。
弁護士に依頼している場合、捜査段階では「弁護人」という立場で弁護活動を行います。
捜査段階では成人と同様の手続きが採られる場合が多いため、裁判所の判断次第では少年であっても逮捕・勾留される可能性があります。

・家裁送致後
少年事件の場合、捜査機関による犯罪捜査が終了したのち、検察官は、必ず家庭裁判所に少年を送致しなければいけません。
家庭裁判所に送致されたのちは、弁護士は「付添人」という立場で付添人活動を行います。
家庭裁判所では、裁判官の指示で家庭裁判所調査官による少年や保護者の調査が行われるほか、事件や少年の性格などによっては少年鑑別所に送致され、少年の鑑別が行われます。

少年事件は軽い」という認識の方が多くおられるようですが、それは必ずしも正確ではありません。
成人の場合は被疑者・被告人が犯した犯罪行為のみによって刑罰が判断されますが、少年の場合はそれだけではなく、生育環境や少年の要保護性などを踏まえて総合的に判断されるため、成人事件であれば罰金などの財産刑で終了する場合でも、同じ事件を起こした少年に要保護性が認められた場合、少年院などに施設送致される可能性があります。
また、成人の場合は勾留から最大20日で起訴するかどうかの判断がなされますが、少年事件の場合は20日間の勾留を経て少年鑑別所に送致される可能性があるため、身柄拘束はより長くなるという場合もあります。

お子さんが事件を起こした場合、少年事件だから大丈夫だろうと楽観視するのではなく、すぐに弁護士に相談して弁護活動・付添人活動を依頼することをお勧めします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
東京都文京区にて、お子さんが喧嘩や一方的な暴力行為で逮捕された場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所に御相談ください。

【お客様の声】学校内でのトラブルで審判不開始

2021-07-02

【お客様の声】学校内でのトラブルで審判不開始

◆事件概要◆

事件対応を行った少年(当時、中学生)は、他の同級生と一緒に被害者をからかった際に次第にエスカレートしてしまい、最終的に傘で叩いて全治数日を要する怪我を負わせてしまいました。 

◆事件経過と弁護活動◆

①捜査段階
少年はまだ中学生ですが、14歳以上ですので「犯罪少年」という立場になり、被疑者(いわゆる容疑者)として捜査機関による取調べを受けます。

・少年への対応
弁護士はまず、時間をかけて少年の話に耳を傾け、事件の経緯や反省状況だけでなく、普段の生活状況やストレスの発散方法、進路などについて丁寧に聴取しました。
少年は当初から反省と謝罪の意を示していました。
それを踏まえ、弁護士は、どのようにすれば事件を回避できたのか、今後このような事件を起こさないためにはどうすれば良いか、といったことを考える機会を設けました。

・被害者への対応
次に被害者対応について、少年の両親は、事件直後から被害者の保護者に謝罪や弁済を申し入れていましたが、被害者の保護者の処罰感情が強いことから対応に難航していました。
そこで、弁護士が被害者の保護者に連絡したところ、少年の両親とは話をしたくないが、弁護士からの話であれば聞いてみてもよいという姿勢でした。
弁護士が間に入ることで交渉が円滑に進み、最終的には、治療費用を受け取るという意向を確認できました。

②家庭裁判所送致後
捜査機関は、犯罪少年の捜査が終了したのち、家庭裁判所に送致することになります。
家庭裁判所の裁判官は、少年の調査を行い、審判を開始するかどうかを判断します。
・裁判所調査官への対応
少年事件においては、家庭裁判所の調査官が中心となって調査を行います。
調査官は、捜査機関から送られた捜査記録や少年が所属する学校の成績・生活状況を確認するとともに、少年自身との面談・少年の保護者との面談を行います。
弁護士は、家庭裁判所送致直後に調査官に連絡し、少年と調査官との面談日程を調整し、当日は弁護士も同席しました。

最終的に、弁護士から事件の内容や少年の事件後の内省状況、両親による監督体制、被害者への謝罪の意向などを踏まえ、保護処分は必要ないので審判を開始しないよう求める意見を書面で提示した結果、家庭裁判所の裁判官は、早々に審判不開始の決定を下しました。

◆まとめ◆

弁護士は、対象者が少年だった場合、成人の刑事事件以上にしっかりと話を聞き、少年の内省を深めたり、今後同じような事件を起こさないためにどうすれば良いかを考えたりする機会を設ける必要があります。

少年事件では、最終的に家庭裁判所に送致され、裁判所調査官による調査を踏まえて保護処分を下すかどうかの判断をします。
弁護士は家庭裁判所に対し、少年に保護処分が必要か否か、必要な場合にはどのような保護処分が妥当かなどの意見を述べることができます。

中学生などのお子さんが学校内でトラブルを起こしてしまった場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所にご相談ください。
今後の手続きの流れや審判不開始の可能性などについて、丁寧にご説明します。

車上荒らしで少年院へ

2021-04-08

車上荒らしで少年院へ

未成年者が車上荒らし事件を起こしてしまい、少年院送致される場合の弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説致します。
【ケース】
東京都大田区池上在住のAは、高校を卒業後アルバイトをして実家暮らしをしている18歳です。
Aは車に興味があるため高級スポーツカーを買いたいと思っていたのですが、アルバイトではなかなか収入が得られないため、手っ取り早く金を得たいと考えていました。
そこで、Aは高校生時代の後輩3人を引き連れ、夜な夜な大田区池上付近の路上や駐車場に駐車されていた車を狙い、窓ガラスを金属パイプで叩き割って中から金品を奪う車上荒らしをしていました。

大田区池上を管轄する池上警察署の警察官は、一連の車上荒らし事案の捜査を行い、Aらによる犯行であるとの裏付けをとったうえでAらを逮捕しました。
Aの家族は、Aが逮捕されたことから少年院に送致されてしまうのか不安になり、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士に初回接見を依頼しました。

≪ケースは全てフィクションです。≫

【車上荒らしについて】

ケースのような事案については、車上荒らし・車上狙い・車上盗など、様々な呼称があります。
手口としては、バールや金属パイプなどで窓ガラスを割ってドアを開け、車内にある金品を奪うというものです。
車上荒らしは他人の家や事務所などに侵入して行われる窃盗事件とは異なるため、「非侵入盗」と区分されます。
警察庁ホームページ掲載の統計資料を見ると、平成22年には12万4608件が発生していましたが、令和元年には3万7425件にまで減少しています。
ただし車上荒らしは検挙が難しく、検挙件数は20%台に留まっています。

車上荒らしをした場合には、どのような罪にあたるのでしょうか。
まず、その目的であるものを盗む行為が問題になります。
他人の財物を窃取するという行為は窃盗罪に当たります。
また、仮に車上荒らしをしたものの車内から金目のものが見つからなかったため何も盗らずに逃げた場合や、金目のものはあったが盗る前に人が来たのであきらめた場合などには、窃盗未遂罪が成立します。
条文は以下のとおりです。
刑法235条 他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
(未遂犯処罰規定については刑法243条)

次に、車上荒らしのため車のガラスを破砕するという点が問題となります。
これは、他人の物を毀損することですので、器物損壊罪の成立が問題となります。
条文は以下のとおりです。
刑法261条 前三条に規定するもののほか、他人の物を損壊し、又は傷害した者は、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金若しくは科料に処する。

ただし、器物損壊罪については、物を盗る(窃盗罪)という目的のための手段に過ぎないため、牽連関係となりより重い罪である窃盗罪のみの刑で処罰されることになると考えられます。

【少年院とは?】

少年院は、20歳未満の少年が家庭裁判所で審判を受け、裁判官が少年院送致を言い渡した場合に送致される施設です。
少年院にいる法務教官等の指導を受け乍ら、自分の問題を見つめ、改善して社会復帰するための施設です。
そのため、本人の内省を深めるための授業だけでなく、生活指導や義務教育・高校卒業程度認定試験受験の指導、職業指導などが行われています。
少年院での生活期間は様々で、最短で4ヶ月、最大で24ヶ月です。
但し、規律違反などが続くとその期間はさらに長くなる可能性があります。
少年院には年齢制限があり、原則として20歳までとなっていますが、手続をすることで26歳まで収容することができます。

少年院に送致された場合、これまでの環境を調整・改善する機会になるというメリットがあります。
一方で、少年院での収容期間中は社会から断絶されるため、その後の生活への影響が懸念されます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部は刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。

東京都大田区池上にて、お子さんが車上荒らしなどの事件を起こしてしまい逮捕され、少年院に送致される可能性がある場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部に御連絡ください。
弁護士が接見でお子さんからお話を聞いた上で、少年院送致の可能性や回避のための弁護活動・付添人活動について御説明致します。

【少年事件】火遊びが放火に

2021-03-04

学校での火遊びが放火になった少年事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。

事件

東京都文京区の私立中学校に通うA君は、授業の休み時間などに、友人と一緒に、ライターでティッシュペーパーに火を点け、それを振り回すなどして遊んでいました。
その際、A君は教室の床に引火させてしまい、消防車が出動する騒ぎになりました。火はすぐに消火されたものの四方約1平方メートルを焦がしてしまいました。
消防から警察に事件が報告されたことから、A君は友人と共に、警視庁大塚警察署に呼び出されて放火の容疑で取調べを受けています。
(フィクションです。)

ちょっとした悪戯が重大犯罪に?

火を使用すれば刑法上は放火の罪や失火の罪に問われかねません。

放火して、人がいる建造物等を焼損した場合は現住建造物等放火罪(刑法108条、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役)

に、

人がいない建造物等を焼損した場合は非現住建造物等放火罪(刑法109条、2年以上の有期懲役)

に問われる可能性があります。

また、

失火した建造物等を焼損した場合は失火罪(刑法116条、50万円以下の罰金)

に問われる可能性があります。

建造物等を全焼しなくても「焼損」

ちなみに、「焼損」の意義に関しては様々な説がありますが、判例は、

火が媒介物を離れて目的物に燃え移り、目的物が独立して燃焼を継続し得る状態に達すること

をいう独立燃焼説に立っています。この説によると、目的物全焼しなくても、その一部のみを燃やした場合でも「焼損」に当たることになります。

しかし、これでは木造建築の場合、放火罪の既遂時期が早くなりすぎてしまうとの批判から、

・目的物の重要な部分、あるいは本来の効用が失われたことが必要とする効用喪失説
・目的物の重要な部分の燃焼開始を必要とする燃え上がり説
・効用喪失説を基調としつつ、目的物が毀棄罪における損壊の程度に達することを必要とする毀棄説

が提唱されています。

退学処分の可能性は

お子さまが学校で非行を働いたという場合、

退学処分となるのではないか

と不安になられる親御様もおられるかと思います。そこで、学校教育法を確認すると、その11条では

校長及び教員は、教育上必要があると認めるときは、文部科学大臣の定めるところにより、児童、生徒及び学生に懲戒を加えることができる。ただし、体罰を加えることはできない。

とされています。そして、「文部科学大臣の定めるところにより」というのは、学校教育法施行規則のことを指しており、その26条1項から3項では

1項 校長及び教員が児童等に懲戒を加えるに当つては、児童等の心身の発達に応ずる等教育上必要な配慮をしなければならない。
2項 懲戒のうち、退学、停学及び訓告の処分は、校長(大学にあつては、学長の委任を受けた学部長を含む。)が行う。
3項 前項の退学は、公立の小学校、中学校(学校教育法第七十一条の規定により高等学校における教育と一貫した教育を施すもの(以下「併設型中学校」という。)を除く。)、義務教育  学校又は特別支援学校に在学する学齢児童又は学齢生徒を除き、次の各号のいずれかに該当する児童等に対して行うことができる。
 1 性行不良で改善の見込がないと認められる者
 2 学力劣等で成業の見込がないと認められる者
 3 正当の理由がなくて出席常でない者
 4 学校の秩序を乱し、その他学生又は生徒としての本分に反した者

とされています。つまり、3項によれば、公立の小学生、中学生等以外の同行1号から4号に該当した者を退学処分とすることができます。
この点、A君は私立中学校に通う生徒です。さらに、今回、放火に当たり得る行為をしていますから4号に当たる者と判断され、退学処分を受ける可能性があります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。刑事事件・少年事件でお悩みの方は、まずは、0120-631-881までお気軽にお電話ください。24時間、無料法律相談、初回接見サービスの受け付けを行っております。

【羽村市の少年事件】拾った財布を届けずに刑事事件に発展

2020-11-02

高校生の占有離脱物横領、詐欺事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。

◇事件◇

高校1年生で、16歳のAくんは、東京都羽村市内で道に落ちている財布を拾ったところ、中からクレジットカード、現金1万円を見つけたので、自分のものにしてしまいました。
1万円はそのまま飲食店で使い、クレジットカードはコンビニでの買い物で使用しました。
後日、Aくんの自宅に警視庁福生警察署から連絡があり、「お尋ねしたいことがあるので、Aくんに出頭してほしい」とのことでした。
Aくんの親は不安になり、弁護士に相談することにしました。(フィクションです)

◇少年事件の手続き◇

Aくんの行った行為のうち、道に落ちている財布を拾い、中からクレジットカードや現金を自分のものにしてしまった行為は、「占有離脱物横領罪」(刑法第254条)または「窃盗罪」(刑法第235条)、クレジットカードで買い物をした行為は、「詐欺罪」(刑法第246条)に問われる可能性があります。

Aくんが成人の場合は、警察で取調べを受けた後、逮捕されるか在宅で事件が進行するかを問わず、最終的に検察官がAくんを起訴するか、あるいは不起訴にするかを決定します。
起訴され、有罪判決を受けると、刑罰を言い渡されることになります。

しかし、Aくんは20歳に満たない「少年」なので、成人の場合と異なり、原則として少年法の定める「少年保護事件」として手続が進行することになります。
Aくんの性格や環境に応じて、必要な「保護処分」を行うことが、この手続の目的です。

捜査機関による取調べが行われる点、逮捕・勾留されうる点では成人と同じですが、①犯罪の嫌疑がある場合、また、②犯罪の嫌疑はないものの、審判に付すべき事由が認められる場合には、原則として家庭裁判所に送致されます。

家庭裁判所に送致された後は、少年の性格や家庭環境の調査が行われます。
調査の結果、審判が開かれると、保護観察処分などの保護処分や不処分等の決定がなされます。

◇保護処分にはどのような種類があるか?◇

保護処分は、家庭裁判所の審判によって言い渡されます。
保護処分には、
①保護観察処分
②少年院送致
③児童自立支援施設又は児童養護施設送致
があります。

(保護観察処分)

保護観察処分は、少年を保護観察所の指導・監督に委ね、改善更正を目指す保護処分です。
この処分が言い渡された場合は、在宅で処分を受けることができるので、少年本人の負担が少ないということができます。

(少年院送致)

少年院送致は、その名の通り、少年を少年院に送致し、規律ある生活になじませて指導・訓練を行うことを内容としています。
少年院送致では少年院での生活を余儀なくされ、特別の場合を除いて外出することはできません。

(児童自立支援施設又は児童養護施設送致)

児童自立支援施設は、不良行為をなし、又はなすおそれのある児童や生活指導等を要する児童を入所させ、または保護者の下から通わせて、必要な指導を行い、その自立を支援し、あわせて退所した者について相談その他の援助を行うことを目的とする施設です。

児童養護施設は、保護者のない児童(乳児は除かれます。ただし、安定した生活環境の確保その他の理由により特に必要のある場合には、乳児を含みます)、虐待されている児童その他環境上養護を要する児童を入所させて、これを養護し、あわせて退所した者に対する相談その他の自立のための援助を行うことを目的とする施設です。

◇審判に向けてどうするか?◇

紹介した保護処分のうち、児童自立支援施設又は児童養護施設送致は、その性質上Aくんになされる可能性はあまり高くないと思われます。
したがって、Aくんになされる可能性の高い保護処分は「保護観察処分」、「少年院送致」ということになります。

Aくんの学業や生活を考慮すると、本来の生活環境を離れることになる「少年院送致」は回避したいところです。
保護観察処分を受けることにより事件を解決するには、家庭裁判所の裁判官に、Aくんが在宅であっても改善更正しうる、ということに納得してもらう必要があります。
そのためには、Aくんに真摯な内省を促し、家庭での指導環境を充実させる必要があります。
弁護士のアドバイスを受けながら、環境調整を行い、より有利な事件解決を目指していきましょう。

◇少年事件に強い弁護士◇

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
お子様が占有離脱物横領・詐欺事件を起こし、お困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部にご相談ください。

触法少年による刑事事件

2020-10-12

触法少年の犯罪行為について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。

◇事件◇

東京都台東区の小学校に通う6年生のA君(12歳)は,学校の女子トイレを盗撮するために、スマートフォンを持って女子トイレに隠れていました。
異変に気付いた女子生徒が先生に助けを求めて事件が発覚したのですが、A君の持っていたスマートフォンには、多くの盗撮画像が保存されており、小学校で対処できないと判断した先生は、警察に通報し、A君は警視庁蔵前警察署に補導されました。
警察署から連絡を受けた母親は、今後のことが心配になって少年事件に強い弁護士に相談しました。
(フィクションです。)

◇刑事責任能力◇

本来なら犯罪行為をしたと認められた場合、その犯罪行為に当たる罪、刑に処せられます。
A君の行為は
①女子トイレに忍び込んだ行為・・・(刑法第130条)建造物侵入罪
②盗撮行為・・・東京都の迷惑防止条例違反
に該当し、それぞれに法定刑が定められています。
そして、有罪が確定すれば、その法定刑内の刑事処分が確定するのですが、14歳未満の少年は、触法少年と言われ、刑事手続きの対象外となります。

(刑法第41条)
14歳に満たない者の行為は、罰しない

つまり、14歳に満たない者は、刑事未成年者といわれ、その具体的な精神・知能的発育の発達の如何を問わず、常に責任無能者として扱われ、犯罪に当たる行為をしたとしても罰せられることはありません。

◇少年法上はどうか◇

しかし、少年法上は、14歳に満たないで刑罰法規に触れる行為をした少年(これを触法少年といいます)も少年審判を受ける可能性があることを規定しています(少年法第3条2項)。

ここで、「どうして犯罪としては罰せられないのに、少年審判を受ける必要があるのか?」と疑問を持たれる方もおられるかと思います。
それは少年法は、少年の健全な育成を目的としている(少年法1条)からだと考えられています。
少年事件の場合、犯罪の嫌疑がある場合はもちろん、犯罪の嫌疑がない場合であっても、そう疑われるに至った経緯・背景には様々あると思います。
そうした経緯・背景には、少年自身の性格、少年の取り巻く環境(家庭、学校、交友関係など)などに関する問題が影響しているのです。
そこで、そうした問題を一つ一つ丁寧に調査し、少年の性格を矯正し、少年を取り巻く環境を整備することで健全な大人へと育っていってもらうことを少年法は期待しているのです。
少年のうちから、犯罪の目を積んでおこうというのが少年法の目的ともいえます。

◇触法少年の流れ◇

まず、警察官に調査の必要があると認められた場合は警察官の調査を受けます。
調査では、触法事件の対象となる事実やその動機,少年の生活環境などについて聴かれることになるでしょう(少年法6条の2第1項)。
その後、盗撮事件では、警察官が少年を家庭裁判所の審判に付することが適当であると認めたときは、盗撮事件が児童相談所長のもとへ送致されます(少年法6条の6第1項第2号)。
児童相談所に送致された後は、児童相談所の職員が少年や保護者などから話を聴かれるなどされ、事件について都道府県知事に報告され、かつ、都道府県により家庭裁判所の審判に付することが適当であると認められたときは、盗撮事件は家庭裁判所へ送致されます。
家庭裁判所へ送致された後の流れは、その他の年齢の少年の場合と同様です。
すなわち、家庭裁判所調査官の調査などを受けることになります。
その後、調査の結果を総合して、事件を少年審判に付すかどうか決められます。

(少年法3条2項)
家庭裁判所は、前項第2号に掲げる少年(触法少年)及び同項3号に掲げる少年で14歳に満たない者については、都道府県知事又は児童相談所長から送致を受けたときに限り、これを審判に付すことができる

触法少年であっても、警察官の調査を受けたり、一時保護といって身柄拘束を受けたり、少年審判を受ける可能性はあります。調査の段階から付添人(弁護人)を付けることは可能ですから、お困りの方は少年事件に強い弊所の弁護士までご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部は、刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。少年事件でお困りの方はフリーダイヤル0120-631-881までお気軽にお電話ください。

決闘罪で高校生が書類送検

2019-11-01

決闘罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。

◇事件◇

先日、決闘罪傷害罪で、2名の高校生が検察庁に書類送検されました。
令和元年10月31日付けのスポーツ報知の記事によりますと、書類送検された二人は、直接の面識はなく、事件までは共通の知人を通じてSNS(LINE)でやり取りする程度の仲だったようですが、SNS上でのやり取りからトラブルに発展し、一人の少年がLINEで「タイマン(1対1の対決)をしよう」と決闘を申し入れ、それにもう一人が応じたために、今回の事件に発展したようです。
喧嘩の当日は、お互いが仲間を連れて指定の場所に集まり、事前に、「凶器は使わない」「顔面を殴るのはあり」「ギブアップするまでやる」「被害届は出さない」などのルールを決めて、喧嘩を始めましたが、決着がつく前に通報を受けた警察官によって制止され、お互いが軽傷を負ったようです。
(令和元年10月31日付けのスポーツ報知の記事を参考)

◇決闘罪って?◇

殴り合いなどの喧嘩は、通常、刑法に定められている「暴行罪」や「傷害罪」といった法律が適用されますが、今回は、それだけでなく「決闘罪」が適用された珍しいケースです。
ところで、決闘罪とはどのような法律で、どのような行為が決闘罪の適用を受けるのでしょうか。

まず「決闘罪」は、「決闘罪ニ関スル件」という明治22年に施行された法律のことで、主に、決闘および決闘への関与が禁止されている法律です。

その法律の全容は

第一条 決闘ヲ挑ミタル者又ハ其挑ニ応シタル者ハ六月以上二年以下ノ重禁錮ニ処シ十円以上百円以下ノ罰金ヲ附加ス

第二条 決闘ヲ行ヒタル者ハ二年以上五年以下ノ重禁錮ニ処シ二十円以上二百円以下ノ罰金ヲ附加ス

第三条 決闘ニ依テ人ヲ殺傷シタル者ハ刑法ノ各本条ニ照シテ処断ス

第四条 決闘ノ立会ヲ為シ又ハ立会ヲ為スコトヲ約シタル者ハ証人介添人等何等ノ名義ヲ以テスルニ拘ラス一月以上一年以下ノ重禁錮ニ処シ五円以上五十円以下ノ罰金ヲ附加ス
○2 情ヲ知テ決闘ノ場所ヲ貸与シ又ハ供用セシメタル者ハ罰前項ニ同シ

第五条 決闘ノ挑ニ応セサルノ故ヲ以テ人ヲ誹毀シタル者ハ刑法ニ照シ誹毀ノ罪ヲ以テ論ス

第六条 前数条ニ記載シタル犯罪刑法ニ照シ其重キモノハ重キニ従テ処断ス

となっていますが、さすがに明治時代に施行された法律で、これを読んだだけでは内容を理解するのが難しいのではないでしょうか。
各条文の罰則に規定されている罰金刑については、現代では廃止され、「重禁錮」とされているものは「有期懲役」に変更されています。
そこで、この法律を分かりやすく解説しますと以下のとおりです。

●決闘を挑んだ者、決闘に応じた者は「6ヶ月以上2年以下の有期懲役」(第一条)

●決闘を行った者は「2年以上5年以下の有期懲役」(第二条)

●決闘の結果、人を殺傷した場合、決闘の罪と刑法の傷害罪や殺人罪と比較して、重い方で処罰される(第三条)

●決闘の立会人や、決闘の立会いを約束した者は「1ヶ月以上1年以下の有期懲役」(第四条一項)

●事情を知って決闘場所を貸与・提供した者は「1ヶ月以上1年以下の有期懲役」(第四条二項)

●決闘に応じないという理由で人の名誉を傷つけた場合、名誉毀損罪で処罰される(第五条)

◇決闘罪の適用は非常に珍しい◇

決闘罪は、非常に古い法律で、最近では適用されることがほとんどありません。
新聞報道によりますと、東京都内の少年事件で決闘罪が適用されたのは、実に5年ぶりらしいです。
全国的に見ても決闘罪が適用されるケースは非常にまれですが、それ故に話題性が高く、決闘罪が適用された場合は、少年事件であっても新聞等で報道されるケースが目立つので注意しなければなりません。

東京都内少年事件に強い弁護士をお探しの方、決闘罪に関するご相談は、刑事事件に強いと評判の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部の弁護士にご相談ください。
無料法律相談、初回接見サービスのご予約は、フリーダイヤル0120-631-881(24時間受付中)までお気軽にお電話ください。

【大麻汚染】大麻事件の若年化が深刻に

2019-09-30

若年層による大麻事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。

◇事件◇

東京都荒川区の高校に通うA君は、数カ月前に友人に勧められて初めて大麻を使用しました。
その時は友人の持っていたガラスパイプを使用して数回だけ吸引したのですが、使用した際に快感を味わうことができました。
この時の快感が忘れられず、その後A君は、インターネットで吸引用のガラスパイプを購入し、友人から譲ってもらった大麻を、自分の家や、高校の屋上など人目の付かない所で使用しています。
しかし先日、カバンの中に隠し持っていた、ガラスパイプと大麻が高校の先生に見つかってしまい、警察に通報されてしまいました。
そしてA君は、大麻所持の容疑で、警視庁荒川警察署逮捕されてしまったのです。
(フィクションです)

◇大麻事件の若年化◇

かつては、中・高生が手を出してしまう薬物のほとんどが「シンナー」でした。
シンナーは、その成分が含有された薬品を手軽に購入できることから、手を出す少年が多く、一時期は社会問題にもなりましたが、最近は、シンナーを使用して警察に検挙される少年はほとんどおらず、2014年に、全国で摘発された人数は14人にとどまります。
そしてシンナーに代わって広がったのが、麻薬などの化学構造に似せて製造された「危険ドラッグ」です。危険ドラッグが出始めたころは、それを規制する法律が存在しなかったこともあり急激に蔓延しましたが、その後、改正医薬品医療機器法や各自治体で法整備がなされて、警察が取締りを強化したことから、ここ数年は減少傾向にあります。
そんな中、5年ほど前から急増しているのが大麻事件です。
大麻事件の摘発者数は、これまで5年連続で増加しており、中でも若年層の増加が目立っています。
先日の警視庁の発表によりますと、今年度上半期の大麻事件における摘発者人数は、過去最多の2093人にも及び、そのうち283人(全体の13.5パーセント)が少年被疑者だったようです。
世界中には大麻の使用が合法化されている国や地域もあることから、使用した際の依存性や、健康への影響について正しい知識がないまま、一種のファッションとして軽い気持ちで大麻に手を出す少年も少なくないと言われていますが、大麻の使用が、違法薬物対する規範意識の低下につながり、ゆくゆくは覚せい剤等の刺激の強い薬物に手を出してしまうきっかけにもなりかねませんので注意しなければなりません。

◇大麻事件で逮捕されると◇

大麻取締法では、大麻の所持や譲渡、譲受、栽培、輸出入等を禁止していますが、ここでは所持罪で逮捕されたケースを紹介します。
大麻取締法では、大麻所持について、その法定刑を「5年以下の懲役」と定めています。(営利目的の場合は「7年以下の懲役情状により200万円以下の罰金を併科」)
しかし大麻所持罪で逮捕された少年には、審判で逆送されない限りは、この法定刑は適用されません。
Aさんのように大麻所持罪で警察逮捕された少年は、まず逮捕から48時間以内は警察署の留置場に留置されて警察官の取り調べを受けることとなります。
そして逮捕から48時間以内に検察庁に送致されて24時間以内には、裁判所に勾留を請求されます。
そして勾留が決定してしまうと、10日間~20日間は、警察署の留置場に引き続き身体拘束されて取調べが継続されます。この期間を勾留期間といいます。
勾留期間が終了すれば、今度は家庭裁判所に送致されて、観護措置の決定がされてしまう可能性が大です。
観護措置の決定がされてしまうと、今度は、約4週間もの間、少年鑑別所に収容されてしまいます。
最終的に観護措置期間の最後に「少年審判」が開かれて、そこで処分が決定するのですが、そこでの処分は①不処分②保護処分(保護観察・少年院送致・施設送致)③検察官送致(逆送)の何れかです。

東京都荒川区で少年における薬物事件でお困りの方、未成年のお子様が大麻の所持事件で警察に逮捕されてしまった方は、薬物事件に強いと評判の「弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所」にご相談ください。
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お子様が少年鑑別所に収容されたら②

2019-07-08

少年鑑別所について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。

◇事件◇

Aさんには16歳の息子がいます。
息子は私立高校に通っていますが、先日まで、同じ学校の同級生を恐喝していた容疑で警視庁王子警察署に呼び出されて取調べを受けていました。
その後、事件が家庭裁判所に送致され、Aさんと息子は家庭裁判所から呼び出されて出頭したのですが、その後、息子に観護措置が決定してしまい、息子は少年鑑別所に収容されてしまいました。
(フィクションです。)

前回のコラムでは少年鑑別所について解説しましたが、本日は「観護措置」について解説します。

◇観護措置◇

観護措置とは、家庭裁判所が、少年の調査、審判を行うために、少年の心情の安定を図りながら、少年の身体を保護してその安全を図る措置です。
観護措置は、基本的に少年を少年鑑別所に収容して行われますが、少年鑑別所に収容されることなく、家庭裁判所の調査官の看護に付される手続きもありますは、ほとんど活用されておらず、実際は観護措置が決定によって、少年は少年鑑別所に収容されてしまいます。

~観護措置の要件~

観護措置の要件は、観護措置を規定している少年法の第17条1項に「審判を行うため必要があるとき」としか明記されていません。
ここでいう「審判を行うため必要があるとき」とは、具体的に
①審判条件があること
②少年が非行を犯したと疑うに足りる事情があること
③審判を行う蓋然性があること
④観護措置の必要性が認められること
を意味します。

~観護措置の必要性~

観護措置の必要性」は、具体的に
①調査、審判および決定の執行を円滑、確実に行うために、少年の身体を確保する必要があること。(住居不定や、証拠隠滅・逃亡のおそれがあり、身体を確保する必要性のある場合)
②緊急的に少年の保護が必要であること。
③少年を収容して心身鑑別をする必要があること。
のいずれかの事由がある場合に認められるとされています。

~観護措置の期間~

観護措置の期間は、法律上は「2週間を超えることができず、特に継続の必要があるときに1回に限り更新することができる。」とされていますが、実際は、観護措置の期間が2週間で終了する少年はほとんどおらず、4週間の観護措置期間がとられています。
また、重大な事件を犯した場合や、特別な鑑定が必要な場合など、特別な事情がある場合は、更に2回まで(4週間)まで観護措置期間を延長することができますので、観護措置の期間は最長8週間となります。

◇観護措置を回避できるのですか?◇

まず観護措置が決定する時期ですが、警察に逮捕・勾留されていた少年に関しては、家庭裁判所に送致された際に観護措置が決定する場合がほとんどです。この場合は、家庭裁判所に送致されて24時間以内に観護措置をとらなければならないとされています。
また、警察等の捜査段階で逮捕、勾留等の身体拘束を受けていない少年に関しては、家庭裁判所に送致された後に、家庭裁判所が観護措置をとる必要性があると判断した場合に観護措置がとられます。
この様に家庭裁判所が少年の観護措置を決定する時に、弁護士が、観護措置の必要がないことを主張して観護措置の決定を回避することができます。
また、一度観護措置が決定してしまっている場合でも、決定に対する異議を申し立てたり、観護措置の取消請求をする事によって、観護措置による身体拘束から少年を解放できる場合もあります。

東京都内の少年事件お困りの方、お子様が少年鑑別所に収容された方、観護措置少年鑑別所に収容されている少年の身体解放を望む親御様は、東京都内の刑事事件を専門に扱っている「弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所」にご相談ください。
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お子様が少年鑑別所に収容されたら①

2019-07-06

少年鑑別所について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部が解説します。

◇事件◇

Aさんには16歳の息子がいます。
息子は私立高校に通っていますが、先日まで、同じ学校の同級生を恐喝していた容疑で警視庁王子警察署に呼び出されて取調べを受けていました。
その後、事件が家庭裁判所に送致され、Aさんと息子は家庭裁判所から呼び出されて出頭したのですが、その後、息子に観護措置が決定してしまい、息子は少年鑑別所に収容されてしまいました。
(フィクションです。)

本日は少年鑑別所について解説します。

◇東京都内の少年鑑別所◇

東京都内には少年鑑別所が2ヶ所あります。

【東京少年鑑別所】東京都練馬区氷川台2-11-7 T03-3931-1141
【東京西少年鑑別所】東京都昭島市もくせいの杜2-1-1 T042-500-5271
東京西少年鑑別所は、平成31年4月まで八王子市内にあった八王子少年鑑別所が移転しました。

◇少年鑑別所ってどんな施設?◇

少年鑑別所とは、医学や心理学、教育学等、様々な専門知識に基づいて、少年の資質の鑑別を行う施設のことです。
少年鑑別所に収容される期間は、基本的には4週間ですが、非行内容や少年に特別な事情がある場合は、最長で8週間までは延長されることがあります。
少年院と同じだと勘違いしている人が多いようですが、少年鑑別所は、基本的に少年審判を受けるまでに収容される施設で、審判での処分が決定して収容される、少年に対する矯正教育を目的にした少年院とは全く異なります。

少年鑑別所では、鑑別所職員(技官)との面接や、様々な検査等による資質鑑別と、少年の行動観察が行われています。
少年鑑別所に収容されてすぐに、身体検査や技官との面談、心理検査等が行われ、その結果に応じて、少年個々の特性に合わせた個別の鑑別が実施されることになります。
収容期間中は、検査や面接以外にも、運動や読書、ビデオ視聴、作文などの時間が設けられています。

少年鑑別所で鑑別結果は、鑑別結果通知書という書類にまとめられて家庭裁判所に提出されますので、少年鑑別所での生活態度や、検査結果がその後の審判に大きく影響することは言うまでもありません。

◇少年鑑別所って面会できますか?◇

少年鑑別所に収容されている少年との面会は大きく、付添人である弁護士が行う付添人面会と、少年の家族等が行う一般面会に分けられます。

~付添人(弁護士)面会~

弁護士が、警察署の留置場に収容されている少年に面会するのとは異なり、少年鑑別所での面会は、面会できる日時に制限があります。
少年鑑別所によって多少違いますが、面会できるのは、基本的に平日の午前8時30分~午後5時です。(面会時間に制限はない。)
基本的に、土日、祝日の面会は認められていませんが、事前に予約をしたり、特別な事情がる場合は、土日、祝日であっても面会が認められる場合があります。
また警察署の留置施設では、少年と弁護士の間にアクリル板が設置されている接見室での面会となりますが、少年鑑別所での面会は、そのようなアクリル板はなく、少年鑑別所の職員が面会に立ち会うことはありません。

~一般面会~

少年鑑別所に収容されている少年と面会が許されるのは、近親者、保護者、その他鑑別所が必要と認めた人だけですので、少年の友達や恋人が面会しようとしても拒否されるでしょう。
面会できるのは、付添人(弁護士)と同じで、平日の午前8時30分~午後5時ですが、1回の面会時間は15分程度に制限され、少年鑑別所の職員が面会に立会い、必要に応じて面会の内容が記録されます。

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