Archive for the ‘暴力事件’ Category

【解決事例】暴力行為処罰法とは?

2022-05-24

いわゆる暴力行為処罰法違反で逮捕されたという事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説致します。

【事例】

東京都練馬区在住のAさんは、都内に複数店舗を構える飲食店で調理師の仕事をしていて、日によって現場が変わるため自分の包丁は常に家に持ち帰り、出勤時に持っていくという生活をしていました。
事件当日、Aさんは仕事帰りに練馬区内の路上を歩いていたところ、狭い歩道で通行人Vさんと肩がぶつかりました。
Aさんはついカッとなってしまい「お前なにぶつかってきてるんだよ」と言ったところ、Vさんも反論し口論になりました。
その際、Aさんはカバンの中にしまっていた仕事用の包丁を取り出して右手に持ったうえ、左手でVさんの胸倉を掴んで「舐めた態度をとるなよ」とすごみました。
Vさんはすぐに通報し、臨場した練馬区を管轄する光が丘警察署の警察官はAさんを暴力行為処罰法違反で現行犯逮捕しました。

≪守秘義務・個人情報保護のため、事件地や一部事件内容を変更しています。≫

【銃刀法違反には当たらない可能性がある】

まずこの事例で検討する必要がある罪として、銃砲刀剣類所持等取締法(通称:銃刀法)違反が挙げられます。
該当する条文は以下のとおりです。
銃刀法22条 何人も、業務その他正当な理由による場合を除いては、内閣府令で定めるところにより計つた刃体の長さが六センチメートルをこえる刃物を携帯してはならない。(略)

Aさんの場合、事件当時は調理師の仕事の帰り道であり、持っていた刃物は調理用の包丁でした。
そして、特定の職場ではなく複数店舗の調理場に出入りしていたことから、包丁は自宅に持ち帰り、出勤時にまた持っていくという生活をしていました。
この行為は、業務その他正当な理由に該当すると評価され、上記条文には該当せず銃刀法違反には当たらない可能性があります。

【暴力行為処罰法とは?】

担当した警察官は、今回のAさんの一連の行為を踏まえ暴力行為処罰法違反で逮捕しました。
暴力行為処罰法とは、主に刑法第17章の「傷害の罪」や同第32章「脅迫の罪」などに該当する暴力的な行為を集団で行った場合や、凶器を示したり使用したりした場合に適用される法律で、より厳しい刑事罰が規定されています。

暴力行為等処罰に関する法律1条 団体若は多衆の威力を示し、団体若は多衆を仮装して威力を示し又は兇器を示し若は数人共同して刑法第208条、第222条又は第261条の罪を犯したる者は3年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処す

今回のAさんの行為は、包丁という凶器を示し、胸倉を掴むという暴行罪(刑法208条)、脅すかたちでの脅迫罪(刑法222条)に当たる行為をしていますので、暴力行為処罰法に該当するのです。
ちなみに、刑法の罰条が
暴行罪:2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料
脅迫罪:2年以下の懲役又は30万円以下の罰金
ですので、暴力行為処罰法違反はより厳しい刑事罰が科せられることになります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
Aさんのように、暴力行為処罰法違反で逮捕されたがすぐに釈放された、という方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部にご連絡ください。
無料相談にて事件の内容を確認したうえで、今後の見通しやなすべき弁護活動についてご説明します。
また、ご家族が暴力行為処罰法違反で逮捕・勾留されている場合には、初回接見サービス(有料)が可能ですので、24時間365日予約受付中のフリーダイヤル(0120-631-881)にご連絡ください。

【解決事例】傷害事件で略式手続

2022-05-09

【解決事例】傷害事件で略式手続

暴力行為の結果相手に怪我を負わせてしまったという傷害事件の事例をもとに、略式手続について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説致します。
【事例】
東京都練馬区在住のAさんは、酒に酔ったうえで馴染みの店で酒を飲んでいたところ、酔っぱらってしまい、店員Vさんに暴言を吐いたうえ暴力行為に及びました。
Vさんは全治1ヶ月ほどの怪我に加え、精神的にも深い傷を負いました。
通報を受けた練馬区内を管轄する練馬警察署の警察官はAさんを逮捕しましたが、Aさんが泥酔して覚えていなかったことや家族の監督がのぞめることを踏まえ、すぐに釈放しました。
Aさんから依頼を受けた当事務所の弁護士は、捜査機関を通じてVさんとの示談交渉を試みましたが、VさんはAさんの処罰感情は強く、厳しい刑事処分を受けた上で民事上の賠償を請求するという意思が強いことを確認しました。
弁護士は最後まで粘り強く示談交渉を行いましたが、Vさんのお気持ちは変わらなかったことから、示談の経緯を全て検察官に伝え、Aさんが反省していてVさんに対して弁済をしようとしていることを丁寧に説明した結果、正式裁判を受ける可能性があったAさんは略式手続により罰金刑を受けるに留まりました。

≪守秘義務・個人情報保護のため、事件地や一部事件内容を変更しています。≫

【傷害事件について】

飲酒をすることで泥酔してしまったという経験がある方もいるでしょう。
泥酔することで眠ってしまう、絡んでしまうという方のほか、粗暴性が現れて普段は温和な人であっても暴力的になるという場合があります。

まず前提として、故意に被害者に対して暴力を振るった場合、被害者の怪我の有無により暴行罪や傷害罪に当たります。
条文は以下のとおりです。

(傷害罪)
刑法204条 人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
(暴行罪)
刑法208条 暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。

【酒に酔って起こした刑事事件】

我が国では、「心神喪失者の行為は、罰しない。」「心神耗弱者の行為は、その刑を減刑する。」と定められています。(刑法39条各項)
心神喪失・心神耗弱というのは法律上の用語で、事理(物事)の是非や善悪を弁識(理解)して、且つ、それに基づいて行動を制限できる能力を指し、責任能力と言われます。
主として知的障碍をお持ちの方や精神病などを患っている方などが問題となりますが、Aさんのように「泥酔して起こした事件」でも、事理弁識能力がなかったとして罪に問われないのではないか、という考え方ができます。

結論から申し上げると、飲酒時の責任能力を検討するうえでは、飲酒状況(度数と量・時間など)や日頃の飲酒状況、病的・精神的な障害の有無を総合評価して検討されます。
例えば、振戦せん妄(アルコールのいわゆる禁断症状)により幻覚が生じた結果起こしたという事件では、アルコール精神病により心神喪失と評価されることが考えられます。
一方で、飲酒の時間・量に比例して酒に酔っていた結果起こした事件で、病的酩酊の可能性が認められないような事件では、責任能力は否定されません。

Aさんの事例については、飲酒の時間・量に比例した酩酊であり、病的酩酊やアルコール精神病などの可能性はなかったため、責任能力が否定されることはない事件でした。

【略式手続について】

警察等で捜査を受けた被疑者は、基本的に前件で検察官に送致されます。
送致を受けた検察官は、受け取った書類を確認し、必要に応じて追加捜査を命じたり自ら取調べを行ったうえで、被疑者を起訴するか不起訴にするかの判断を下します。
起訴された場合、被疑者は被告人という立場になり、裁判所にて公開の法廷で証拠に基づいて事実調べが行われ、裁判官によって判決が言い渡されます。

刑事裁判は起訴されて第一回目の裁判が行われるまでに2ヶ月ほどかかる場合が一般的(裁判員裁判対象事件や複雑な事件では、年単位の場合もある)ので、その期間、被告人は自らにどのような罪が科せられるのか、不安な気持ちで過ごすことになります。
また、公開の法廷で自らの生い立ちや事件の詳細を語ることは、精神的に大きな負担になることでしょう。
とりわけ刑事裁判では(主として主要都市では)傍聴する人がいて、公判廷で話された内容は事件の軽重に関わらずインターネット上のブログ等で実名で投稿され可能性があります。

略式手続は、
・罰金刑・科料の財産刑が用意されている罪に該当し
・事案が比較的軽微であり
・被疑者が事実関係について争わず
・正式裁判を受ける権利があることを知った上で略式手続が行われることに異議はない旨が書かれた書類に署名捺印した
場合に行われる手続きです。
刑事訴訟法461条では「100万円以下の罰金又は科料を科することができる」と定められています。
略式手続の場合も、罰金刑・科料いずれかの刑事罰が科せられるので、いわゆる前科は付きますが、刑事裁判の結果(判決)が出るまでの期間は短く、書類だけでの手続きなので公開の法廷での裁判は行われないため、被疑者(被告人)にとって大きなメリットがあると言えます。

東京都練馬区にて、家族が酒に酔って酩酊してしまい暴行罪・傷害罪などの刑事事件を起こして逮捕されてしまい、公開の法廷で裁判が行われない略式手続の可能性について知りたいという場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部にご連絡ください。

【解決事例】偶発的な暴行で不起訴処分

2022-05-06

【解決事例】偶発的な暴行で不起訴処分

明確な暴行の意思はなかったものの偶発的に暴行に至ったが不起訴処分を獲得したという解決事例をもとに、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説致します。

~事案~

東京都八王子市在住のEさんは飲酒した後,タクシーに乗車して帰宅する際,実際に通行した経路を巡りタクシーの運転手と口論になりました。
すると,目的地に到着する前にタクシーの運転手さんから,そこまでの走行料金を支払い降車するよう促されたことにEさんは怒りを覚え,差し出された手を振り解き,顔面を殴打したのです。
すぐさま,タクシー運転手が110番通報したことにより臨場した八王子市内を管轄する八王子警察署の警察官によって,Eさんは暴行事件の被疑者として逮捕されてしまいました。

※守秘義務の関係で一部事実と異なる記載をしています。

~暴行罪~

・暴行罪
 暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは,2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。
 (刑法第208条)

~当事務所の活動~

Eさんが逮捕されたことを知ったEさんの同僚の方から連絡を受け,すぐさま,当所の弁護士がEさんの逮捕,留置されている警察署へ接見に向かいました。
そこで,Eさんから本件の事実確認を行い,すぐさま,相手方との示談交渉へと移りました。
暴行事件のように,被害者さんがいる事件では,すぐに相手方に対し,謝罪の意思を伝え,示談交渉を行うことが重要です。
また,示談交渉と並行しつつ,検察庁と裁判所に対し,Eさんが逃走するつもりも,証拠を隠滅するつもりもないこと,特定の住居を有していること,監督する同居人がいることなどから,これ以上逮捕して取調べを続ける必要がない事を主張しました。

更に,110番通報の後,警察の初動捜査が進んでいるし,Eさんが改めて,この被害者に対して接触するということもない,ということなど,様々な視点から「Eさんは釈放されるべきである」という意見書をまとめ,説得した結果,逮捕から72時間以内に,Eさんの釈放を勝ち取ることに成功しました。
そして,示談手続き時に,今後,事件を蒸し返されることのないよう示談書の内容を纏め,さらに,被害者さんの感情に寄り添い対応したことから,徐々に処罰感情を払拭することが出来,被害届を取り下げて頂くことが出来ました。
被害者から被害届を取り下げていただけたことは非常に大きく,処罰感情がなく,初犯であること,犯情も偶発的であり,極めて軽微であることから,Eさんは不起訴処分となり,Eさんは無事,早期に社会復帰することが出来ました。

酔っぱらった状態で行った行為とは言え,犯罪は犯罪です。
お酒を飲んでいたから,酔っていて事件を覚えていないから免除されるということはなく,むしろ,行為の悪質性を問われかねない事態にも発展するおそれがあります。
どのような場合であっても,たとえ,飲酒の影響などで事件を覚えていない状態であっても,何らかの罪に問われてしまった場合,出来るだけ早く弁護士との間で「警察や裁判所に対してどのように対応すべきか」を相談することをお勧めします。

いち早く弁護士に相談することにより,処分の見通しや今後の手続きの流れについて早い段階で聞くことができ,その後の手続きに落ち着いて対応することができます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部の弁護士は日頃より刑事事件を得意とし,数多く扱ってきた実績がございますので,どのような事件に関しても安心してご相談頂けます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部では初回無料法律相談も行っておりますので,東京都八王子市内で暴行事件などの刑事事件についてお困りの方は,0120-631-881までお気軽にお電話ください。

【解決事例】万引きのはずが強盗に?

2022-04-27

【解決事例】万引きのはずが強盗に?

コンビニやスーパーマーケットなどの小売店に陳列されている商品を会計せずに持ち去るいわゆる万引きで問題となる罪と、それが強盗になったという解決事例をもとに、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説致します。

【事例】
東京都中野区在住のAさんは、中野区内のスーパーマーケットにて陳列棚の商品を鞄に入れてレジを通さず店外に持ち出す万引き行為をしたところ、万引きを警戒していた店舗の関係者Vさんに呼び止められました。
怖くなったAさんは、とっさの行動でVさんを突き飛ばして怪我をさせてしまいました。
Aさんは別の店員によって取り押さえられ、通報を受けて臨場した中野区を管轄する野方警察署の警察官により逮捕されました。
Aさんの家族は、Aさんが自宅に帰らないことを心配して警察に捜索願を出したところ、Aさんが「強盗致傷」という罪で逮捕されているということを知り、当事務所に依頼をされました。

≪守秘義務・個人情報保護のため、事件地や一部事件内容を変更しています。≫

【万引きと事後強盗】

先ず、ご案内のとおり、万引きと呼ばれる行為は窃盗罪に当たります。
窃盗罪の条文は以下のとおりです。
刑法235条 他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

次に、AさんはVさんに対して、とっさの行動とはいえ、Vさんに対して暴行を加えています。
この行為は、窃盗罪と暴行事件(暴行罪・傷害罪)ではなく、事後強盗という罪に当たります。
条文は以下のとおりです。
刑法238条 窃盗が、財物を得てこれを取り返されることを防ぎ、逮捕を免れ、又は罪跡を隠滅するために、暴行又は脅迫をしたときは、強盗として論ずる。

強盗は刑法236条1項に規定されていて、「暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した」場合に成立する罪です。
つまり、強盗罪は先に暴行や脅迫をして物を奪い取る行為ですが、万引き等で物を盗んだ際にその行為が発覚し、それを止めようとした人に暴行や脅迫を加えて逃走しようとしたような場合も強盗として扱われるのです。
Aさんはこの事後強盗をしてしまい、その結果Vさんは怪我をしていましたので、強盗致傷罪で逮捕されていました。
強盗致傷罪の条文は以下のとおりです。
刑法240条 強盗が、人を負傷させたときは無期又は6年以上の懲役に処し、死亡させたときは死刑又は無期懲役に処する。

【事後強盗事件で不起訴を獲得】

Aさんの場合、事後強盗事件で「強盗致傷罪」という重い罪に問われていましたので、略式手続で罰金を納付して終了というわけにはいかず、起訴された場合には裁判員裁判対象事件となり厳しい刑事処罰が科せられる可能性がありました。

依頼を受けた当事務所の弁護士は、Aさんの接見を行いAさんが反省をしていることを確認しました。
その後、すぐにスーパーマーケットの責任者に連絡し、Aさんが自身の行為について謝罪し、家族によって弁済させて頂きたいという意向を伝えました。
示談交渉では、Vさんが万引きしてしまった商品の買い取りのほか、怪我をさせてしまったVさんの治療費などを補償することをお約束することで、お店やVさんがAさんに対する刑事処罰を望まないという文言を加えて頂くことができました。
示談の内容を踏まえ、弁護士が検察官に掛け合った結果、Aさんは裁判員裁判で起訴されることなく、「不起訴」という結果を獲得することに成功しました。

事後強盗事件・強盗致傷事件は、万引き事件に比べて極めて重い罪に問われます。
東京都中野区にて、ご家族が万引き・事後強盗事件・強盗致傷事件で逮捕された場合、すぐに弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部にご連絡ください。

【解決事例】酒に酔って暴行するも釈放

2022-04-09

【解決事例】酒に酔って暴行するも釈放

に酔って飲食店で店員に暴力を振るった暴行事件で逮捕・勾留されたものの、弁護活動により準抗告認容で釈放されたという事例について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説致します。

【事案】
東京都江東区在住のAさんは、事件当日、仕事帰りに江東区青海にある飲食店で飲をしていて酔いつぶれてしまい、気が付いたら警察署の留置施設に入っているという状況でした。
Aさんは当時の状況を全く覚えていませんでしたが、江東区青海を管轄する東京湾岸警察署の警察官によると、Aさんは店で酔いつぶれて寝てしまい、起こそうとした店主に対して逆上して肩を掴んで押し飛ばす暴行事件を起こしてしまいました。

Aさんの家族は、会社に行ったきり帰って来ないAさんを心配して捜索願を提出したところ、警察官からAさんが逮捕されたと説明を受けました。

≪守秘義務・個人情報保護のため、地名や事件内容などを一部変更しています。≫
※事件はコロナ禍前の出来事です。

【酒に酔って暴行事件】

に酔って暴行を加えるという事件は、残念なことですが少なくありません。
以前にも同様な事件を起こした前科前歴がある方も居られますが、これまで事件を起こしたことがないような方がある日突然事件を起こしてしまうということもあります。

暴力事件の場合、被害者が死傷しているかいないかにより、以下のように罪名が分かれます。
なお、喧嘩の場合に「どちらが先に手を出したか」という点を主張する方がおられますが、基本的に喧嘩の場合は両者が加害者・被害者となり得るものであり、正当防衛は認められにくいと言えます。

暴行:他人に暴行を加えた結果、被害者が怪我したり死亡したりしていない場合に成立します。(刑法208条:2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料)
傷害罪:暴行の結果被害者が怪我をした場合に成立します。(刑法204条:15年以下の懲役又は50万円以下の罰金)
傷害致死罪:怪我をさせた被害者が死亡した場合に成立します。後述する殺人罪との違いは、被害者を殺害する意思があるかどうかという点で、殺意が認められない場合に傷害致死罪が成立します。(刑法205条:3年以上の有期懲役)
殺人罪:殺意をもって被害者を死亡させた場合に成立します。(刑法199条:死刑又は無期若しくは5年以上の懲役)

【暴行事件での弁護活動】

暴行罪は罰条だけを見ると比較的軽微な罪と言えるため、逮捕・勾留されないのではないかと考える方もいるようです。
しかし、身元引受人がいない場合や取調べでの供述や被害者との関係性などを考慮した結果、逮捕・勾留されるという事案も少なくありません。
今回の事案については、被害者が飲食店の店員ということで、Aさんを釈放すると被害者の店に行って口裏合わせをするのではないか、等の疑いをかけられ、勾留をされたようです。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部は、事件の依頼を受け、すぐに裁判所に対して勾留に対する不服申し立て(準抗告申立)を行い、Aさんを釈放することに成功しました。

また、釈放された場合でも適切な弁護活動を行わなければ刑事手続きは進められて刑事罰が科されます。
Aさんが心からの謝罪の意を示していることを被害者に伝え、示談交渉を行ったところ、被害者は謝罪を受け入れAさんを赦す旨の示談書を締結して頂くことができました。
Aさんの担当検察官は、示談の内容を考慮し、Aさんを不起訴としました。

東京都江東区青海にて、家族がおに酔って暴行事件を起こして逮捕・勾留されたため釈放を求める弁護活動について知りたいという方がおられましたら、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部に御連絡ください。

【準強制わいせつ】強制わいせつ致傷で逮捕

2022-03-25

【準強制わいせつ】強制わいせつ致傷で逮捕

準強制わいせつ、及び強制わいせつ致傷事件で問題となる罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説致します。

事例

東京都中央区築地在住のAは、中央区内で自営業をしています。
事件当日、Aは中央区内で泥酔状態であったVをナンパし、半ば強引に公園に誘導しました。
Aはその公園のベンチで乗りかかってわいせつな行為をしようとしましたが、Vから「やめて」などと言われたことから、わいせつ行為をする意思を喪失しました。
Aは本件の発覚をおそれ逃走しようとした際、Vを払いのけ怪我を負わせた。
東京都中央区を管轄する築地警察署の警察官は、Aを強制わいせつ致傷の疑いで逮捕しました。
Aの家族は、刑事事件に強いと評判の弁護士に弁護を依頼しました。
(本件は事実をもとにしたフィクションです。)

~「準強制わいせつ未遂」から「強制わいせつ致傷」~

刑法178条は、準強制わいせつ罪および準強制性交等罪(旧:強姦罪)について定めています。
「準」強制とはあまり聞き慣れない犯罪かも知れませんが、下記のとおり重大な刑事事件ともなり得ることから決して軽視できない犯罪です。

準強制わいせつ及び準強制性交等)
第178条 人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、わいせつな行為をした者は、第176条の例(注:6月以上10年以下の懲役)による。
2 人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、性交等をした者は、前条の例(注:5年以上の有期懲役)による。

強制わいせつ罪や強制性交等罪(旧:強姦罪)は、手段として「暴行」又は「脅迫」を用いる犯罪です。
これに対し、準強制わいせつ罪および準強制性交等罪(旧:強姦罪)は、「心神喪失」や「抗拒不能」を手段とする点において上記犯罪と異なります。
特に、問題になりやすい「抗拒不能」の要件に関しては、心理的・物理的に抵抗できない状態をいうと解されています。
本件では、AはVが泥酔状態であることを利用してわいせつ行為に及ぼうとしていますから、Vの「抗拒不能」要件は満たすことが通常でしょう。
そしてAはわいせつ行為をしようとしていますが、これを遂げていないため、Aの行為は未遂(刑法180条・178条1項)にとどまるものです。
もっとも、Aはその後の逃走過程において、Vに怪我を負わせるに至っています。
この場合、Aには準強制わいせつ未遂罪ではなく「強制わいせつ致傷罪」が成立する可能性があることに注意する必要があります。

(強制わいせつ等致死傷)
第181条 第176条、第178条第1項若しくは第179条第1項の罪又はこれらの罪の未遂罪を犯し、よって人を死傷させた者は、無期又は3年以上の懲役に処する。
2 (略)

上述のようにAは、「第178条第1項……の罪の未遂罪を犯し」ています。
そして、AはVに怪我を負わせているのですから「傷」害を負わせたということになれば、強制わいせつ致傷罪が成立することになります。
この場合、法定刑は「無期又は3年以上の懲役」と一気に重くなってしまうのです。
この点に関して、いかなる場合に致傷行為が成立するかについて判断した判例(最決平成20年1月22日)は、「逃走するため被害者に暴行を加えて傷害を負わせた場合」も本罪の対象となる旨判示しています。
したがって、本件においても、逃走過程でVに怪我を負わせていることから、強制わいせつ致傷罪が成立する可能性が高いといえます。

~強制わいせつ致傷事件における弁護活動~

仮に逮捕(あるいは勾留)段階では、準強制わいせつ(未遂)として捜査されていても、被害者に怪我を負わせたことが後に判明するなどして強制わいせつ致傷事件として起訴されてしまうことも考えられます。
強制わいせつ致傷罪は上記条文のとおり、法定刑として「無期」の懲役も含まれています。
そして、裁判員法2条1項1号は「死刑又は無期の懲役若しくは禁錮に当たる罪に係る事件」を裁判員裁判対象事件としています。
すなわち、同罪で起訴されるということは、原則として裁判員裁判の対象になるということに他なりません。
裁判員裁判では、集中審理が行われるなど起訴された被告人にとって大きな負担を伴います。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部は、準強制わいせつ強制わいせつ致傷事件を含む刑事事件を専門的に扱っている法律事務所です。
弊所には性犯罪に関する示談対応などの弁護活動の経験が豊富な刑事弁護士が多数所属しています。
東京都中央区築地にて、強制わいせつ致傷事件で逮捕された方のご家族は、24時間/365日対応のフリーダイヤル(0120-631-881)までまずはお電話ください。

調布市で銃刀法違反事件

2022-03-05

調布市で銃刀法違反事件

東京都調布市で発生した銃刀法違反事件で逮捕された場合を想定し、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説します。

【刑事事件例】
東京都調布市に住むAさんは、調布市内で自営業をしています。
ある日、Aさんは調布市内の路上において、正当な理由がないのに刃渡り6センチを超えるサバイバルナイフを右手に持ちながら、路上をうろついていました。
近くを通りかかった付近の住民が目撃して通報し、調布市内を管轄する調布警察署の警察官が駆け付け、Aさんは銃砲刀剣類所持等取締法(以下、銃刀法といいます。)違反の嫌疑(容疑)で逮捕されました。
(この刑事事件例はフィクションです。)

【銃刀法違反の罪とは】

銃刀法22条
何人も、業務その他正当な理由による場合を除いては、…刃体の長さが6センチメートルをこえる刃物を携帯してはならない。ただし、…刃体の長さが8センチメートル以下のはさみ若しくは折りたたみ式のナイフ又はこれらの刃物以外の刃物で、政令で定める種類又は形状のものについては、この限りでない。

銃刀法31条の18
次の各号のいずれかに該当する者は、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。
3号 第22条の規定に違反した者

銃刀法22条は、刃体の長さが6センチメートルをこえる刃物の携帯を禁止しています。
そして、銃刀法31条の18は、銃刀法22条に違反した者には2年以下の懲役又は30万円以下の罰金を科すと規定しています。

銃刀法22条における「刃物」とは、その用法において人を殺傷する性能を有し、鋼又はこれと同程度の物理的性能を有する材質でできている片刃又は両刃の器物で刀剣類(銃刀法2条参照)以外のものをいいます。

また、銃刀法22条但書は、「刃体の長さが6センチメートルをこえる刃物」であっても、「はさみ」、「折りたたみ式のナイフ」、「くだものナイフ」、「切り出し」(銃刀法施行例37条)のうち法律の要件を満たすものについては、銃刀法22条の定めから除外されると規定しています。

刑事事件例においてAさんが所持していたのは、刃渡り6センチを超えるサバイバルナイフです。
これは、銃刀法22条における「刃体の長さが6センチメートルをこえる刃物」であり、また、銃刀法22条但書で除外される4種類の刃物には該当しません。

そして、Aさんの上記刃物の所持行為に銃刀法22条の「正当な理由」はありませんでした。

よって、Aさんには銃刀法違反の罪が成立することになります。

【銃刀法違反事件の身柄解放活動】

銃刀法違反事件を起こしてしまった場合、刑事弁護士はどのような刑事弁護活動を行うことができるのでしょうか。
銃刀法違反事件での刑事弁護活動は、大きく分けて、①身柄解放活動と②寛大な処分を求めるための活動に分けて考えることができます。

刑事事件例では、Aさんは銃刀法違反事件で逮捕されています。
この後、Aさんは勾留という長期間に及ぶ身体拘束がなされる可能性があります。
逮捕や勾留といった身体拘束が長期化すると、仕事や学校に行ったり、自由に家族と会ったりすることができなくなってしまいます。

そこで、刑事弁護士は、銃刀法違反事件の被疑者の方が早期釈放されるように、検察官や裁判官に対して、書面や面談などを通して、勾留の理由や必要性がないことを主張していくことができます。
刑事弁護士による働きかけ次第では、銃刀法違反事件の被疑者の方の身体拘束は早急に解かれる可能性があります。

【銃刀法違反事件の寛大な処分を求めるための活動】

銃刀法違反事件では被害者の方が存在しません。
したがって、被害者の方の存在を前提とする示談を行うことはありません。

しかし、銃刀法違反事件では、贖罪寄付を行ったり、銃刀法違反事件を捜査する検察官に対して、しっかりと反省をしていることや今後同じような事件を起こさないための再犯防止対策を取っていることなどを書面で伝えたりすることができます。

この刑事弁護士による刑事弁護活動次第では、不起訴処分の獲得や正式裁判の回避という寛大な処分を得られる可能性があります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部は、銃刀法違反事件を含めた刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
銃刀法違反事件で逮捕された場合は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部までご相談ください。
フリーダイヤルは0120ー631-881です。
今すぐお電話ください。

ガソリンをかけ傷害罪で逮捕

2022-02-08

ガソリンをかけ傷害罪で逮捕

事例
東京都西東京市在住のAは、西東京市内の会社に勤めるか移審です。
ある日、Aは喧嘩のすえVに対して、持っていたガソリンを浴びせかけ、Vに怪我を負わせました。
東京都西東京市を管轄する田無警察署の警察官は、Aを傷害の疑いで逮捕しました。
Aの家族は、刑事事件に強いと評判の弁護士に相談することにしました(本件は事実をもとにしたフィクションです。)。

~殴ったり蹴ったりしなくても傷害罪が成立~

第28章 傷害の罪
(傷害)
第204条 人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
(暴行)
第208条 暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。

多くの方が傷害罪と聞いてまず想起されるのは、殴る蹴るなどの方法によって相手方に怪我を負わせるといったものではないでしょうか。
たしかに、傷害罪として逮捕されたり、立件されたりする事件のほとんどはこのような方法によるものです。
これを法律的に言い直すと、「傷害」(刑法204条)という結果を負わせる典型的な手段は「暴行」(刑法208条参照)ということになります。

ここでいう「暴行」とは、人の身体に対する物理力の行使をいい、本件のような行為も人の身体に物理力を行使するものである以上、殴る蹴るといった行為と変わるところはありません。
そして「傷害」とは、生理的機能に障害を加えることをいいます。
これは比喩的に言うならば、人の健康状態を悪くさせることを指し、本件Vのようにガソリンを浴びせかけられれば健康状態に悪化が生じることは容易に推測され(場合よっては何らかの病変も生じ得るでしょう)「傷害」を生じさせたと考えることができます。

また、およそ犯罪が成立するためには、「罪を犯す意思」(38条1項本文)つまり故意が必要です(過失犯などの特別な例は除く(同項ただし書参照))。
では、仮に本件でAにVに傷害を負わせる故意まではなかった場合、傷害罪は成立しないのでしょうか。
ここで上記の208条の条文をもう一度見てみると、「暴行を加えた者が傷害するに至らなかったとき」に暴行罪が成立するとの定めになっています。
ここから、傷害罪とは暴行罪の結果的加重犯(基本となる犯罪から、思いがけず重い結果が生じた場合を規定する犯罪)だということが分かります。
結果的加重犯が成立するためには、基本犯に関する故意があれば足りると考えられており、AがVに傷害を負わせる故意まではなかったとしても暴行の故意に欠けるところはない以上、Aの行為には傷害罪が成立することになります。

~粗暴犯における弁護活動~

喧嘩などを想定すれば分かるとおり、傷害事件は元々感情的に対立している者の間で生じることが多い事件類型といえます。
したがって、被疑者(容疑者)となった者と被害を受けたと主張する者の主張が真っ向から対立することも少なくありません。
よって、弁護士としては、双方の意見を総合して正確な事件の筋や見通しを立てることが求められることになります。
とはいえ、被疑者(容疑者)が概ね事実を認めている場合には、刑事処分を見越して早期に被害者との示談交渉等に入ることも視野に入れるべきでしょう。
もっとも、その際には依頼者たる被疑者(容疑者)やその家族に対し、法律上・事実上のメリットやデメリットをしっかりと説明することが必須といえます。

また検察統計(2020年)によると、傷害事件で逮捕され検察に身柄が送致されると、その約8割が勾留されるに至っています(勾留請求されていない事件を除くと勾留される確率はさらに上がるでしょう)。
逮捕されてしまった場合には、弁護士との早期の接見(面会)を行うことが重要になることは間違いありません。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、傷害事件を含む刑事事件専門の法律事務所です。
傷害事件で逮捕された方のご家族やご知人は、年中無休のフリーダイヤル(0120-631-881)にまずはお電話ください。

被害者が死亡した喧嘩

2021-12-27

被害者が死亡した喧嘩

喧嘩の結果被害者死亡したという場合について問題となる罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説致します。
【ケース】
東京都杉並区在住のAは、杉並区内の会社に勤める会社員です。
Aには交際相手Vがいましたが、Vから交際解消を申し出られました。
Aは交際を継続したいと言いましたがVから受け入れられず、口論になり、最後には殴る蹴るの喧嘩に発展しました。
その過程でAがVに馬乗りになって押さえつけたところ、Vは息をしなくなりました。
Aは慌てて消防局に通報しましたが、Vは死亡しました。
その後、Aは臨場した杉並区を管轄する高井戸警察署によって逮捕されました。

≪ケースは全てフィクションです。≫

【相手が死亡した場合にはどのような罪にあたる?】

ケースのように、喧嘩によって相手が死亡してしまった場合には、以下のような罪が成立します。
・殺人罪
被疑者(加害者側)の暴行の結果被害者が死亡した場合にまず考えられる罪としては、殺人罪が挙げられます。
殺人罪の条文は以下のとおりです。
刑法199条 人を殺した者は、死刑又は無期若しくは五年以上の懲役に処する。

殺人罪に当たる行為とは、被害者を殺害しようとする意思(殺意)をもって暴行を加える等した結果、被害者が死亡するというものです。
殺意は、明確に相手を殺してやろうという意思をもっての行動だった場合は勿論のこと、もしかしたら相手が死んでしまうかもしれない、という可能性を想像しつつとった行動で被害者が死亡してしまった場合にも、成立します。(いわゆる未必の故意)
捜査機関は、被疑者の殺意を裏付ける証拠が得られた場合には、殺人罪で起訴することになります。
具体的には、事件の態様(執拗に殴った、刺した等の事情が見受けられるか)・事件直後に消防局へ通報しているか・凶器を用いたかどうか・前々から準備していたのか突発的な行為なのか・暴行等に至った原因・以前から怨恨や痴情のもつれがあったのか、などの主観・客観的な供述や状況を総合的に検討し、判断されることになります。

・傷害致死罪
殺人罪の要件である「殺意」の立証が出来なかった場合についても、傷害致死罪が適用されます。
条文は以下のとおりです。
刑法205条 身体を傷害し、よって人を死亡させた者は、三年以上の有期懲役に処する。

傷害致死罪は、刑法204条の定める傷害罪の結果的加重犯と呼ばれるものです。
相手に暴力を振るう意思をもって暴行を加えたところ、被害者が怪我をし、その結果として死亡してしまった、という場合に成立します。

殺人罪と傷害致死罪では、刑事罰に大きな差があります。
いずれの罪で起訴されるのかという点は極めて重要なポイントです。

【喧嘩の場合は正当防衛が成立する場合も】

但し、喧嘩のように双方が暴行を行った結果での殺人罪・傷害致死罪の場合、正当防衛や過剰防衛が成立する余地があります。
正当防衛は下記条文の1項、過剰防衛は同2項です。
刑法36条1項 急迫不正の侵害に対して、自己又は他人の権利を防衛するため、やむを得ずにした行為は、罰しない。
 2項 防衛の程度を超えた行為は、情状により、その刑を減軽し、又は免除することができる。

喧嘩については、原則として正当防衛・過剰防衛は認められません。
但し、例外として素手で喧嘩をしていたところ突如相手が凶器を持ち出した場合など、単なる喧嘩に留まらない急迫不正の侵害が生じた場合などについては、正当防衛や過剰防衛が検討されます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部は刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
当事務所の弁護士は、これまで喧嘩などの結果被害者死亡してしまったといった重大事件の弁護活動の経験がございます。
東京都杉並区にて、家族が喧嘩などの結果被害者死亡してしまったという事件で逮捕・勾留されている場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部に御連絡ください。

他人に体液をかけた場合の罪

2021-12-06

他人に体液をかけた場合の罪

他人に体液をかけた場合に問題となる罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説致します。
【ケース】
東京都世田谷区在住のAは、世田谷区内の会社に勤める会社員です。
Aは職場での上司との対立からストレスが溜まり、そのストレス発散のため、自分の体液(尿)をフィルムキャップに入れ、世田谷区内を深夜歩いている異性めがけて顔面に掛け、逃走するという事件を繰り返し起こしていました。
ある日、Aの自宅に世田谷区を管轄する世田谷警察署の警察官が来て、家宅捜索を行い、Aを他人に体液をかけた嫌疑で通常逮捕しました。

≪ケースは全てフィクションです。≫

【体液をかけて器物損壊罪?】

事例でAが行った体液をかけるという事件で成立しうる犯罪の1つが、器物損壊罪です。

刑法第261条 前三条に規定するもののほか、他人の物を損壊し、又は傷害した者は、三年以下の懲役又は三十万円以下の罰金若しくは科料に処する。

一般に、器物損壊罪の「損壊」とは、広く物本来の効用を失わせしめる行為を含むものをされています。
例えば硫酸を服に掛けるなどして服を溶かすようなかたちで物理的に破壊してしまうことは、いわずもがな「損壊」に当たると言えます。
ケースの場合、被害者はAの体液をかけられているので、このように物理的な破壊行為は行われていません。
しかし、他人の体液をかけられた衣服やカバンなどの持ち物をまた着用しようと考える人は多くないでしょう。
このような場合、物理的な破壊はありませんが、体液がかかった洋服や持ち物は「効用を害された」として、器物損壊罪が成立します。

器物損壊罪は、「親告罪」いって、被害者等からの刑事告訴がなければ検察官は起訴できない罪です。
つまり、起訴される前に告訴を取り下げてもらったり告訴をしないという合意を交わすことができれば、不起訴処分を獲得できることになります。

しかし、特に今回のAのような体液をかけるようなかたちで行われた器物損壊事件では、被疑者(加害者)やその家族が被害者の連絡先を教えてもらえる可能性は極めて少ないと言えます。
そのため、被疑者は第三者である弁護士に依頼をして、示談交渉を進めていくことになります。

【体液をかけて暴行罪?】

Aがかけた体液がVの所持品や衣服ではなくVの身体にかかった場合には、暴行罪が成立する可能性があります。

刑法208条 暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、二年以下の懲役若しくは三十万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。

暴行罪の「暴行」とは、他人の身体に対して不法な有形力の行使をすることを指します。
一般によくイメージされる、他人を殴ったり蹴ったりして直接的に暴力を振るうことももちろん暴行罪の「暴行」に当たります。
これに加えて、他人の身体に直接触れなくとも他人の身体に向けて不法な有形力の行使があればよいことから、例えば他人の身体に物を投げつけたりするような行為も暴行罪の「暴行」となりえます。

過去の裁判例では、他人に塩を数回振りかけたという行為が暴行罪に問われたケースで、「刑法第208条の暴行は、人の身体に対する不当な有形力の行使を言うものであるが、右の有形力の行使は、所論のように、必ずしもその性質上傷害の結果発生に至ることを要するものではなく、相手方において受忍すべきいわれのない、単に不快嫌悪の情を催させる行為といえどもこれに該当するものと解すべき」とされ、塩を他人に振りかける行為が暴行罪の「暴行」に当たるとされました(福岡高判昭和46.10.11)。

このように暴行罪の「暴行」を考えると、体液を他人にかけるという行為でも暴行罪が成立する可能性があることがお分かりいただけると思います。

暴行罪は、器物損壊罪とは異なり親告罪ではありません。
そのため、被害者と示談ができたからといって必ずしも不起訴処分を獲得できるとは限りません。
しかし、被害者への謝罪・弁償ができているかどうか、被害者の処罰感情のおさまりがあるのかどうかといった事情は、起訴・不起訴を大きく左右します。
また、逮捕されてしまっているような場合には、釈放を求める弁護活動の際にも(被疑者にとって)有利な事情となりますから、器物損壊事件の際と同様に、刑事事件を専門とする弁護士に相談・依頼することが効果的でしょう。

東京都世田谷区にて、御自身が他人に体液をかけて捜査を受けている、あるいは家族が体液をかけた嫌疑で逮捕されたという方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部に御連絡ください。
電話を受けた担当事務員が、無料相談等の手続きについて御案内します。

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