Archive for the ‘暴力事件’ Category

【解決事例】傷害事件で調査官面談に同席

2022-09-18

【解決事例】傷害事件で調査官面談に同席

傷害事件を起こしてしまい在宅で捜査を受けた少年事件で、調査官面談に同席したという付添人活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説いたします。

【事例】

東京都足立区在住のAさんは、当時都内の中学校に通う14歳でした。
Aさんはクラブ活動であまり仲の良くないVさんと更衣室で一緒になった際、些細な事象で口論に発展し、Aさんはカッとなってしまい傍に遭った傘でVさんを殴ってしまい、Vさんに数針を縫う怪我を負わせてしまいました。
Vさんの保護者は足立区内を管轄する綾瀬警察署に傷害事件での被害届を提出し、Aさんは取調べを受けることになりました。

在宅捜査を受けることとなったAさんとAさんの保護者は、当事務所の無料相談を利用されその後依頼されました。
依頼を受けた弁護士は、Aさんと2人だけでしっかりと時間を取って、事実関係やAさんの反省の有無や程度、今後の展望などについて丁寧に聴取しました。
そのうえで、警察官による取調べ前に想定される質問やその際のアドバイスを伝え、取調べ後は取調べでの受け答えについて確認しました。
取調べ終了後、Aさんは家庭裁判所に送致され、家庭裁判所裁判官は調査官に対し調査命令を下しました。
弁護士は配点直後から担当調査官と連絡を取り合い、調査官面談の際には付添人として同席しました。
最終的に、裁判官は調査官の作成した社会記録を踏まえ、Aさんに対しては保護処分を課す必要がないと判断し、審判を開始しないという決定を下しました。

≪守秘義務・個人情報保護のため、事件地や一部事件内容を変更しています。≫

【傷害罪について】

今回、Aさんは傘でVさんを叩いたことで、Vさんは皮膚を切って縫う必要があるという怪我を負わせました。
この場合、傷害罪が適用されます。
条文は以下のとおりです。

刑法204条 人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

【調査官面談で付添人弁護士が同席】

少年事件では、捜査が収容した時点で家庭裁判所に送致されます。
家庭裁判所の裁判官が調査官と呼ばれる公務員に対し調査命令を下し、調査官は少年の調査を行います。
調査官の調査とは、心理学や教育学、社会学などの見地に基づき
・少年自身との面談・心理テスト
・少年の保護者との面談
・学校での成績などを確認する学校調査
等で少年の生育環境や友人関係といった確認を行い、非行に至った経緯を分析します。

調査官面談は、基本的に少年と調査官が一対一で行います。
しかし、今回の事例では、Aさんが14歳と幼く、自分の考えや思いを口にすることがうまくできない少年だったことから、弁護士が付添人という立場で調査官面談に同席し、Aさんが発言に困った場合などにアドバイスすることで、円滑に面談を進めることができました。

最終的に、Aさんが傷害事件を起こしてしまったことは事実だが、家庭や学校での監督体制が整っていて、それに加えてAさんに保護処分を課す必要はないと判断され、Aさんは保護処分を課す手続きが行われる「審判」をも行わない「審判不開始」の決定が下されました。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部は、刑事事件及び少年事件を専門に取扱う弁護士事務所です。
少年事件の場合、刑事事件にはない学校対応や調査官対応といった必要な対応が多く、知識と経験が問われます。
東京都足立区にて、お子さんが傷害事件で捜査を受けていて、審判不開始を求める、あるいは調査官面談に同席を希望される場合、少年事件の弁護活動・付添人活動が豊富な弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部による無料相談をご利用ください。

【解決事例】強要未遂事件で執行猶予

2022-09-15

【解決事例】強要未遂事件で執行猶予

強要罪に当たる行為をしたものの結果を遂げなかったという強要未遂事件で執行猶予判決を受けたという事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説いたします。

【事例】

東京都港区在住のAさん(自営業)は、出会い系サイトで知り合った港区在住の女性Vさんと何度か会い性的な行為をしましたが、最終的には上手くいかずVさんからの連絡が途絶えがちでした。
それでもVさんと会いたいと考えたAさんは、港区内のホテルで性行為をした際に撮影した動画を送って「俺と会わないとこの動画が拡散されるよ」とメッセージを送りました。
数日後、港区内を管轄する愛宕警察署の警察官がAさんの自宅に来て、Aさんを強要未遂の罪で通常逮捕しました。
勾留中、担当した国選弁護人はVさんとの示談を行いましたが、Aさんは起訴されてしまいました。

Aさんはその後保釈が認められたのちに当事務所の無料相談を利用され、裁判での弁護を依頼されました。
Aさんからの依頼を受けた当事務所の弁護士は、Aさんと繰り返し打合せを行い、Aさんの反省の弁や監督体制の構築、保釈後の生活態度(勤務態度)などをしっかりと確認しました。
裁判では、それらの事情に加え、Aさんの事件では連絡の回数は少なく、逮捕直後から一貫して罪を認める供述をしていて、強要罪の言う「義務のないこと」とはVさんと会うということであり悪質な要求ではないこと等の犯情について主張したところ、Aさんは執行猶予付きの判決を言い渡され、刑事収容施設(刑務所)に収容されることなく事件を終えることができました。

≪守秘義務・個人情報保護のため、事件地や一部事件内容を変更しています。≫

【強要未遂事件について】

Aさんの事件は、強要罪に当たることをしたもののその結果を遂げなかったという強要未遂事件として捜査され、裁判を受けたというものです。
強要罪と未遂犯処罰規定については、それぞれ以下のとおりです。

(強要罪)
刑法223条1項 生命、身体、自由、名誉若しくは財産に対し害を加える旨を告知して脅迫し、又は暴行を用いて、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害した者は、3年以下の懲役に処する。
 同3項 前2項の罪の未遂は、罰する。

(未遂減免)
刑法43条 犯罪の実行に着手してこれを遂げなかった者は、その刑を減軽することができる。ただし、自己の意思により犯罪を中止したときは、その刑を減軽し、又は免除する。

今回のAさんの事件では、Aさんの意思で強要行為を中止したわけではなく、Vさんに会うことを要求するとともに会わなければVさんとの性行為中の動画を流出させることで名誉に害を加える旨を告知した結果、VさんはAさんに会うことなく捜査機関に被害届を提出した、というものですので、「犯罪の実行に着手してこれを遂げなかった」ことになります。
そのため、刑の軽減はするかどうかは裁判官の裁量に委ねられることになり、弁護人としては刑の減軽の必要性を積極的に主張していく必要がありました。

【刑事裁判は刑事事件専門の弁護士へ】

刑事裁判での弁護活動は、事件の内容によって大きく異なります。
例えば否認事件の場合、検察官が請求する証拠を否定する主張を行っていく必要があります。
今回のAさんのように罪を認めている場合であれば、犯罪について悪質なものではないこと等、及び被疑者の反省や弁済状況、再犯防止のための取組等を積極的に主張していく必要があります。
主張する内容は個々の事件の内容によって大きく異なるため、刑事弁護の経験が豊富な弁護士に弁護を依頼することをお勧めします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部は刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
当事務所の弁護士は、これまで数多くの刑事事件・少年事件に携わってまいりました。
東京都港区にて、家族が強要未遂事件で逮捕・勾留中の場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部の初回接見サービスをご利用ください。(有料)
在宅捜査・保釈中の方については、無料相談を御利用いただけます。

【解決事例】駅でのトラブルで事件化阻止

2022-08-25

【解決事例】駅でのトラブルで事件化阻止

駅構内でトラブルを起こしたものの、事件化阻止したという事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説いたします。

【事例】

東京都北区在住のAさんは、北区内の会社に勤める会社員です。
事件当日、Aさんは北区内の鉄道駅を利用していたところ、同じく駅を利用していたVさんと接触するトラブルになりました。
Aさんはついカッとなって、Vさんの胸を一度突いたところ、Vさんは転倒しました。
冷静になったAさんはVさんに謝罪し、Vさんは「もうどうでも良いから」と言って立ち去ろうとしましたが、顛末を見ていた通行人が警察に通報し、臨場した北区内を管轄する赤羽警察署の警察官により取調べを受けることになりました。
その後、警察官はVさんを特定し、Vさんの被害者としての供述調書も作成しました。

AさんはVさんに謝罪したいという意向に加え、有名企業の会社員なので事件化されてしまうと不利益処分を受ける恐れがあると考え、当事務所の無料相談を受けたのち、刑事事件化を阻止したいというご意向のもと弁護を依頼されました。
弁護士はすぐに担当警察官との協議を行い、示談交渉を行いたいので被害者であるVさんに弁護士限りで連絡先を開示して頂けないか打診し、警察官を通じて連絡先を開示して頂きました。
その後弁護士は、Vさんに対しAさんが事件について反省し謝罪したいこと、賠償をさせて頂きたいという意向を伝えたところ、示談に応じてくださいました。

弁護士は、締結した示談書を担当警察官に提示したところ、警察官は捜査を進める必要性はないと判断したため、検察官送致は行わず、今回の事案については刑事事件化阻止というかたちで終了しました。

≪守秘義務・個人情報保護のため、事件地や一部事件内容を変更しています。≫

【駅でのトラブル】

東京都は御案内のとおり人口が多く、鉄道の駅構内や車両内が混雑し、人と接触したりするトラブルが日々発生しているようです。
また、酒に酔って駅員や別の駅利用者に対し一方的に暴行を加えるというトラブルも少なくありません。

今回の事例のように、被害者の胸を一度突き飛ばしたという事案でも、
・転倒した被害者が切り傷やアザが出来たり骨折したりした場合には傷害罪に
・被害者が怪我をしていなければ暴行罪に
それぞれ当たります。
条文は以下のとおりです。

(傷害罪)
刑法204条 人の身体を傷害した者は、十五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

(暴行罪)
刑法208条 暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。

Aさんの場合、Vさんが怪我をしていなかったことから暴行被疑事件として捜査が行われていました。

【弁護士に依頼し刑事事件化を阻止】

今回のAさんの事例のように、被害者が通報しなかった場合でも、目撃者が警察に通報して警察官が臨場し、警察官が被害者に捜査に居力するよう求めたり被害届を出すよう勧めたりする場合があります。
被害者が積極的に警察官等に被害申告をしていない状況でも、目撃者からの通報で警察官が臨場し、刑事事件に発展する恐れがあります。

警察官は事件の捜査を終了した場合、必ず検察官に送致する必要があります。
送致を受けた検察官は、必要に応じて追加で捜査(取調べを含む)を行い、最終的に被疑者を起訴するかどうか検討します。
検察官に送致される前に刑事事件化を阻止したいという場合、警察官による捜査が行われる前、あるいは警察官による捜査が完了する前に、被害者との示談交渉を行う等の弁護活動が有効になると考えられます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
当事務所の弁護士は、今回の事例のように刑事事件化前に必要な弁護活動を行うことで、刑事事件化を阻止する弁護活動に対応しています。
東京都北区赤羽にて、駅でのトラブル暴行被疑事件傷害被疑事件などの刑事事件に発展する可能性があり、刑事事件化を阻止したいという方がおられましたら、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部の無料相談をご利用ください。
在宅事件の場合、事務所にて無料で相談を受けることができます。
ご家族が逮捕・勾留されている場合は、初回接見サービスをご利用ください(初回接見サービスは有料です。)。

【解決事例】暴力行為処罰法とは?

2022-08-19

いわゆる暴力行為処罰法違反で逮捕されたという事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説致します。

【事例】

東京都練馬区在住のAさんは、都内に複数店舗を構える飲食店で調理師の仕事をしていて、日によって現場が変わるため自分の包丁は常に家に持ち帰り、出勤時に持っていくという生活をしていました。
事件当日、Aさんは仕事帰りに練馬区内の路上を歩いていたところ、狭い歩道で通行人Vさんと肩がぶつかりました。
Aさんはついカッとなってしまい「お前なにぶつかってきてるんだよ」と言ったところ、Vさんも反論し口論になりました。
その際、Aさんはカバンの中にしまっていた仕事用の包丁を取り出して右手に持ったうえ、左手でVさんの胸倉を掴んで「舐めた態度をとるなよ」とすごみました。
Vさんはすぐに通報し、臨場した練馬区を管轄する光が丘警察署の警察官はAさんを暴力行為処罰法違反で現行犯逮捕しました。

≪守秘義務・個人情報保護のため、事件地や一部事件内容を変更しています。≫

【銃刀法違反には当たらない可能性がある】

まずこの事例で検討する必要がある罪として、銃砲刀剣類所持等取締法(通称:銃刀法)違反が挙げられます。
該当する条文は以下のとおりです。
銃刀法22条 何人も、業務その他正当な理由による場合を除いては、内閣府令で定めるところにより計つた刃体の長さが六センチメートルをこえる刃物を携帯してはならない。(略)

Aさんの場合、事件当時は調理師の仕事の帰り道であり、持っていた刃物は調理用の包丁でした。
そして、特定の職場ではなく複数店舗の調理場に出入りしていたことから、包丁は自宅に持ち帰り、出勤時にまた持っていくという生活をしていました。
この行為は、業務その他正当な理由に該当すると評価され、上記条文には該当せず銃刀法違反には当たらない可能性があります。

【暴力行為処罰法とは?】

担当した警察官は、今回のAさんの一連の行為を踏まえ暴力行為処罰法違反で逮捕しました。
暴力行為処罰法とは、主に刑法第17章の「傷害の罪」や同第32章「脅迫の罪」などに該当する暴力的な行為を集団で行った場合や、凶器を示したり使用したりした場合に適用される法律で、より厳しい刑事罰が規定されています。

暴力行為等処罰に関する法律1条 団体若は多衆の威力を示し、団体若は多衆を仮装して威力を示し又は兇器を示し若は数人共同して刑法第208条、第222条又は第261条の罪を犯したる者は3年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処す

今回のAさんの行為は、包丁という凶器を示し、胸倉を掴むという暴行罪(刑法208条)、脅すかたちでの脅迫罪(刑法222条)に当たる行為をしていますので、暴力行為処罰法に該当するのです。
ちなみに、刑法の罰条が
暴行罪:2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料
脅迫罪:2年以下の懲役又は30万円以下の罰金
ですので、暴力行為処罰法違反はより厳しい刑事罰が科せられることになります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
Aさんのように、暴力行為処罰法違反で逮捕されたがすぐに釈放された、という方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部にご連絡ください。
無料相談にて事件の内容を確認したうえで、今後の見通しやなすべき弁護活動についてご説明します。
また、ご家族が暴力行為処罰法違反で逮捕・勾留されている場合には、初回接見サービス(有料)が可能ですので、24時間365日予約受付中のフリーダイヤル(0120-631-881)にご連絡ください。

【解決事例】傷害事件で会社に発覚前に釈放

2022-08-16

【解決事例】傷害事件で会社に発覚前に釈放

酒に酔って傷害事件を起こしてしまい逮捕されたものの、会社に発覚前に釈放され不起訴を獲得できたという事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説いたします。

【事例】

東京都文京区本郷在住のAさんは、都内の有名企業に勤める会社員です。
Aさんは事件当日、酒を飲んで泥酔して文京区内を歩行していたところ、通行人Vさんと身体が当たってしまい口喧嘩に発展しました。
その際、AさんがVさんの顔面を3度ほど殴り、怪我を負わせてしまいました。
Vさんからの通報を受けて臨場した文京区内を管轄する本富士警察署の警察官は、Aさんを傷害罪で逮捕しました。

警察官からの逮捕の連絡を受けたAさんの家族は、当事務所の弁護士に初回接見を依頼し、報告を受けたのちに弁護を依頼しました。
弁護士は、Aさんの家族がAさんの監視監督ができる状態にあり逃亡の恐れや証拠隠滅の恐れがないこと、勾留されることで会社を解雇されてしまう等の不利益が生じる恐れがある、等の主張をしたところ、Aさんは勾留されず釈放されました。
その後、弁護士はVさんとの示談交渉を行い、Aさんの謝罪と反省を伝えたところ、Vさんは示談に応じてくださいました。

担当検察官は、これらの事情を考慮し、Aさんを不起訴としました。

≪守秘義務・個人情報保護のため、事件地や一部事件内容を変更しています。≫

【傷害事件について】

Aさんのように、武器等を用いずに他人を数回殴打するなどして人を怪我させてしまった場合、傷害罪が適用されます。
条文は以下のとおりです。

刑法204条 人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

【会社に発覚する前に釈放へ】

刑事事件を起こしてしまった方やその家族にとって、会社に事件が発覚するかどうかという点は重大な関心事であると思われます。
成人の方が刑事事件を起こしてしまった場合、
①警察署から身元確認等の目的で会社に連絡される
②報道により会社に知られてしまう
③逮捕・勾留で長期間拘束され、連絡が取れなくなって説明をせざるを得なくなる
④被害者が、被疑者の所属する会社に連絡する
といった理由で会社に発覚することが考えられます。

今回の事例では、③により会社に発覚するリスクがありました。
刑事事件で勾留された場合、勾留期間は10日間ですが、10日間の延長が認められているため最大で20日間、会社や学校には行けないどころか連絡できない状態に陥ります。
多くの企業や学校では、会社や学校に無断で欠勤・欠席することはできませんので、釈放後あるいは家族から連絡して事情を説明せざるを得ません。

そこで弁護士は、事件送致を受けた担当検察官に対し、Aさんは家族による監視監督によりAさんが捜査に応じなかったり逃走したり証拠隠滅をしたりする可能性がないこと、及び、勾留されることで生じる不利益が大きいという点を主張しました。
しかし、担当検察官は勾留が必要であると判断し、裁判所に対して勾留請求しました。

次に弁護士は、勾留の判断を行う裁判官に対し、勾留の必要性がないことを改めて主張しました。
その結果、裁判官はAさんに勾留の必要がないと判断し、Aさんは深夜に逮捕されてから翌々日には釈放されました。

会社に発覚してしまい不利益処分を受けることは、被疑者自身の不利益に繋がるだけでなく、被疑者の家族が生活できなくなります。
そして、解雇等により生活の途が断たれた場合、被害者に対する賠償もできなくなる可能性があります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部は刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
当事務所では、連絡をいただいたのち原則として24時間以内に、弁護士が初回接見を行います。

家族が逮捕された場合、勾留されるかどうかという点はその後の人生を大きく左右するということもあります。
東京都文京区にて、ご家族が傷害事件で逮捕された場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部の初回接見サービスをご利用ください。
弁護士がすぐに初回接見を行い、釈放の可能性や今後の見通しについてご説明いたします。

【解決事例】友人への傷害事件で弁護士に依頼

2022-08-10

【解決事例】友人への傷害事件で弁護士に依頼

友人とお酒を飲んで酔っていた状態で友人に怪我をさせてしまったという傷害事件で問題となった事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説いたします。

【事例】

東京都目黒区中目黒在住のAさんは、中目黒にある会社に勤める会社員です。
事件当日、Aさんは友人Vさんと息子と一緒に目黒区中目黒にあるカラオケ店を訪れ酒を飲んでカラオケをしていました。
ところが、Aさんが悪酔いしてしまい、Vさんを突き飛ばしてしまい怪我をさせてしまいました。
更にその後、Aさんは帰宅中のタクシーにて息子と口論になり息子を殴ってしまい、タクシー運転手が通報し臨場した目黒区中目黒を管轄する目黒警察署の警察官によって検挙されました。
Aさんの息子はAの刑事処罰を望んでいなかったためAさんは妻が身元引受人になって帰宅しましたが、友人Vさんとの傷害事件についても承知していた目黒警察署の警察官は「今後取調べを行うかもしれない」と説明したため、不安になり弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部の無料相談を利用されました。
Aさんとしては、被害者が友人とはいえ当事者同士で話をすることで更なる揉め事に発展するのは不安であると考え、弁護活動を依頼されました。

弁護士は随時担当警察官に連絡を取り、Vさんの意向や捜査状況について確認し、その都度Aさんに説明しました。
在宅事件の捜査は何ヶ月もかかるという場合が少なくなく、不安に感じる方も多いようですが、Aさんとしてはその都度の連絡を受け安心されていました。
最終的に、Vさんは被害届を提出しないという意向を示され、捜査機関としてもこれ以上の捜査を行わない方針であることを確認したため、Aさんの事案については刑事事件化されることなく終了しました。

≪守秘義務・個人情報保護のため、事件地や一部事件内容を変更しています。≫

【暴力行為で問題となる罪】

他人に暴力を加え、被害者が死亡していないという事案については、以下の罪に問われる可能性があります。

(暴行罪)
刑法208条 暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。

傷害罪)
刑法204条 人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

(殺人未遂罪)
刑法199条 人を殺した者は、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役に処する。
刑法203条 第199条及び前条の罪の未遂は、罰する。

危害を加えたが怪我をしていないという場合には暴行罪が、怪我をしたという場合には傷害罪又は殺人未遂罪が適用されます。
傷害罪と殺人未遂罪の区別は、AさんがVさんを殺害する意図があったかどうかという点で評価されます。
Aさんの事例については、素手で1度Vさんを殴ったという事件で、凶器などは用いておらず怨恨があったわけでもないため、傷害罪の適用が考えられました。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部は刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
当事務所の弁護士は、日常生活や酒に酔った上での知人・友人とのトラブルについても対応しています。
知人・友人との揉め事なので弁護士に依頼しなくても大丈夫だろうと考える方もおられるかもしれませんが、当事者同士で連絡を取ることで揉め事が大きくなったり、取調べが長期化して不安を感じたりするという事例もあります。
東京都目黒区中目黒にて、知人・友人と酒の席でトラブルを起こし傷害事件で捜査を受けている、あるいは捜査を受ける可能性があるという場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部の無料相談をご利用ください。

【解決事例】暴行事件で宥恕付示談

2022-08-04

【解決事例】暴行事件で宥恕付示談

他人に暴力を振るう暴行事件で逮捕されたものの釈放され、宥恕示談ができた結果不起訴になったという事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説いたします。

【事例】

東京都墨田区在住のAさんは、墨田区内の会社に勤める会社員です。
Aさんは事件当時酒に酔っており、墨田区内の路上で通行人に絡んでしまい、それに対し意見した通行人のXさん、Yさんを殴るという暴行事件を起こし、墨田区内を管轄する向島警察署の警察官によって逮捕されました。
逮捕の知らせを受けたAさんの上司は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部の初回接見サービス(有料)を利用し、接見にいった弁護士に弁護を依頼しました。

依頼を受けた弁護士は、初回接見の翌日に「Aさんには監督する者がいて証拠隠滅や逃亡の恐れがない」旨を記載した意見書を裁判官に提出した結果、裁判官はAさんに勾留は不要であると判断し、担当検察官による不服申し立て(準抗告)の手続きは行われなかったため、Aさんは勾留されることなく釈放されました。

その後も示談交渉などの弁護活動を行った結果、最終的にAさんは不起訴というかたちで事件を終えることが出来ました。

≪守秘義務・個人情報保護のため、地名や事件内容などを一部変更しています。≫
※事件はコロナ禍前の出来事です。

【暴行事件について】

他人に暴行をした結果、被害者が怪我をしていないという場合には、暴行罪が適用されます。
条文は以下のとおりです。

刑法208条 人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

【宥恕の付いた示談】

暴行罪のような被害者がいる事件では、示談交渉が重要な弁護活動になります。
示談交渉は、被疑者(加害者)の弁護人が加害者に代わって謝罪し、示談書の取り交わしに向けた説明や調整を行います。
示談の内容は被害者の方の意向によって異なり、例えば
示談の金額
・謝罪の明記
・接触禁止などのルール
・行動制限(例えば、墨田区○○への立ち入り禁止、○○線の朝8時~10時の乗車禁止、等)
・個人情報の公開禁止を明記
といった約定が挙げられます。

そのうえで、被害者が示談について納得し、被害届の取下げ、刑事告訴の取消し、宥恕などの文言を入れることがあります。
この宥恕とは、被害者が被疑者を赦し、厳しい刑事処罰を望まないという意思を意味します。

刑事事件の捜査を担当する検察官は、示談が成立しているかどうかだけではなく、宥恕の約定が設けられているのかどうかという点は重要視します。
今回のAさんの事件については、Xさん、Yさんのお二人との間で、それぞれ宥恕付の示談を交わすことが出来ていました。
Aさんの捜査を担当した検察官は、Aさんを不起訴処分にするうえで、この点を重要視した可能性が極めて高いと考えられます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部は刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
当事務所の弁護士は、これまで数多くの刑事弁護活動の実績があります。
被害者がいる事件では、宥恕付の示談が締結できるかどうか、極めて重要なポイントです。
暴行事件などの被害者がいる事件では、示談交渉の経験が豊富な弁護士に弁護活動を依頼することをお勧めします。
東京都墨田区で、ご家族が暴行事件で逮捕されてしまい、身柄解放を求める弁護活動や宥恕付の示談を求める示談交渉について知りたいという方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部の初回接見サービスをご利用ください。(有料)

初回接見の御予約:0120-631-881(24時間365日予約受付)

【解決事例】釈放と準抗告

2022-07-23

【解決事例】釈放と準抗告

脅迫事件で逮捕されたという事例をもとに、釈放を求める活動と準抗告という手続きについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説いたします。

【事例】

東京都港区芝浦在住のAさんは、港区芝浦の会社に勤める会社員です。
Aさんは私情から港区芝浦在住の飲食店経営者Vさんに対して怨恨を抱いており、インターネット上の掲示板でVさんの実名と営む飲食店名を明記して「○○食堂を営むVさんの命は今年限りかもね」などとする脅迫行為を繰り返し行っていました。
ある日、Aさんの自宅に港区芝浦を管轄する三田警察署の警察官が来て、Aさんを脅迫事件で逮捕しました。
逮捕の知らせを受けたAさんの家族は、Aさんの行為を咎める一方、Aさんにとって重要な国家試験の直前であったことから、Aさんの早期釈放を求め弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部の初回接見を利用し、初回接見報告後に依頼してくださいました。
弁護士は当日中に釈放を求める意見書を作成し、検察官に提出しましたが検察官は勾留の必要があるとしてAさんの勾留請求を行いました。
次に弁護士は勾留の判断を行う裁判官に対し、Aさんに勾留は不要であるとの主張をしたところ、裁判官は、Aさんの勾留が不要であることを理解し、勾留請求却下で釈放の判断をしてくださいました。
しかしその後、検察官は釈放の判断に対する不服申し立てをする「準抗告」の手続きをしました。
弁護士は改めて勾留が不要であることを主張した結果、準抗告棄却とし、Aさんは逮捕から3日で釈放されました。

≪守秘義務・個人情報保護のため、事件地や一部事件内容を変更しています。≫

【逮捕・勾留の手続き】

事例のAさんのように、刑法をはじめとする法律に違反した場合、その方は被疑者という立場になります。
捜査機関は被疑者の捜査をする際、原則として在宅での捜査を行いますが、身柄拘束が必要であると判断した場合、被疑者を逮捕することができます。
逮捕した司法警察職員(主に警察官ですが、事件によっては海上保安官や労働基準監督官などが行います。)は、被疑者からの弁明を聞く弁解録取の手続きをとります。

次に、逮捕された被疑者は48時間以内に検察庁に身柄と書類を送致されます。
送致を受けた検察官は、書類の確認と併せて改めて弁解録取を行います。
そして、検察官が被疑者は「逃亡の恐れがある」「罪証隠滅(証拠隠滅)の恐れがある」など、勾留が必要であると判断した場合、裁判官に勾留請求します。
勾留が不要であると考えた場合、釈放の手続き(釈放指揮)を執ります。
勾留請求は、送致を受けてから24時間以内に行われる必要があります。

勾留請求を受けた裁判所は、検察官から送致された書類を確認するとともに、被疑者に質問(勾留質問)を行ったうえで、勾留が必要であると判断した場合には勾留請求認容、勾留が不要であると判断した場合には勾留請求却下の判断を下します。

【準抗告の手続き】

勾留の手続きについては上記のとおりですが、
①勾留請求却下されたのち、検察官が「被疑者に対して勾留は必要である」
②勾留請求認容されたのち、弁護人が「被疑者に対して勾留は必要ない」
と考えた場合、一度に限り、裁判所に対して勾留の判断に対する不服申し立てを行うことができます。
これが、準抗告という手続きです。
準抗告の申立てを受けた裁判所は、最初に判断した裁判官とは異なる裁判官3人が合議体を組み、改めて最初の勾留の裁判について判断します。
ここで、検察官が準抗告を申し立てた①の場合に裁判官3名が「被疑者には勾留の必要がある」と判断した場合には「⑴準抗告認容」、「やはり被疑者の勾留は不要だ」と判断した場合には「⑵勾留請求却下」とします。
反対に、弁護人が準抗告を申し立てた②の場合に裁判官3人が「被疑者には勾留の必要がない」と判断した場合には「⑶準抗告認容」、「やはり被疑者に勾留は必要だ」と判断した場合には「⑷準抗告棄却」という手続きになります。

一般的に、検察官の勾留請求に対して裁判官はそれを認容する場合が多いため、②の手続きが多いです。
しかし、今回のAさんの事例は、裁判所が勾留請求却下の判断を下し、それに対して検察官が準抗告を行ったものの、弁護士の意見書提出により準抗告棄却されたという事例ですので、①の⑵という場合に該当します。

なお、準抗告については忌避申し立て却下に対して、保釈や押収・還付に対して、鑑定留置の判断に対して、等の場合にも行われます。

【釈放を求める弁護活動】

釈放を求めるには、いくつかのタイミングで被疑者の勾留が必要ないということを主張していく必要があります。
内容としては、勾留をする必要がないという裏付けと釈放の必要性であり、例えば「一人暮らしだったが家族と一緒に生活させる」「被害者との接触が疑われる特定の場所への立ち入りは制限する」といった内容や、「資格試験や就職試験が迫っている」「会社を休み続けると家族が生活できなくなる」など様々で、具体的な内容は事件によって大きく異なります。
釈放を求める弁護活動を希望される場合、釈放の経験が豊富な弁護士に弁護を依頼することをお勧めします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部は刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
当事務所は、令和3年12月時点で、全支部で800件以上の釈放・保釈の実績があります。
東京都港区芝浦にて、脅迫事件で家族が逮捕されてしまった場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部の初回接見サービスをご利用ください。(有料)

【解決事例】万引きで強盗事件に?

2022-07-20

スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどの小売店で陳列された商品を窃取するいわゆる万引きと、それが事後強盗罪として取り扱われる場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説致します。

【事例】

東京都中央区在住のAさんは、中央区内のスーパーマーケットで陳列棚から食料品数点を窃取する万引き行為をして店を出たところ、店の警備員から制止を求められ、Aさんはその場から逃れるべく、その警備員を殴りました。
しかし、Aさんは警備員に取り押さえられ、中央区を管轄する久松警察署の警察官に引き渡されました。
警察官は、Aさんを「窃盗罪」ではなく「強盗致傷罪」で逮捕しました。

≪守秘義務・個人情報保護のため、事件地や一部事件内容を変更しています。≫

【万引き行為】

ご承知のとおり、万引きは窃盗罪にあたる行為です。
(窃盗罪)
刑法235条 他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

万引き事件では「つい出来心で」「少しくらいなら良いと思った」と仰る方も居られますが、捜査するうえでやむをえないと判断された場合には逮捕・勾留されます。
また、万引き事件は被害店舗の経営にも大打撃を与える行為で、被害店舗によっては買い取りには応じるが示談には応じない、あるいは買い取りにすら応じないという態度を示す場合も少なくありません。
初犯でも略式起訴による罰金刑で前科が付く場合もあり、転売目的で繰り返し万引きをしていたような事案であれば初犯でも起訴され実刑判決を言い渡されるということが十分に考えられます。

【万引きが強盗に?】

Aさんは万引きをしたうえで、更に制止しようとした警備員Vさんに対して暴行を加えてしまいました。
これは、万引き(窃盗罪)にはとどまらず、「事後強盗」という罪に当たります。

(事後強盗)
刑法238条 窃盗が、財物を得てこれを取り返されることを防ぎ、逮捕を免れ、又は罪跡を隠滅するために暴行または脅迫をしたときは、強盗として論ずる。

万引きをした被疑者が、店員や警備員、目撃者などの制止を振り切り逃走しようとすることは、少なくありません。
しかし、その過程で被害者に暴行を加えたり、脅迫したりして逃走した場合には、もはや窃盗罪ではなく、事後強盗罪として扱われることになるのです。
事後強盗罪は強盗として論ずると定められていますので、罰条は
被害者が怪我をしていない:五年以上の有期懲役
被害者が怪我をした   :無期または六年以上の懲役
被害者が死亡した    :死刑または無期懲役
と定められています。

事後強盗致傷事件・同致死事件の場合は裁判員裁判対象事件となるため、職業裁判官だけでなく一般人である裁判員も審議に加わり、より厳しい刑事処分が科せられる恐れがあります。

Aさんの事例については、担当弁護士は依頼を受けたのちすぐに被害を受けた警備員と店舗に連絡をし、それぞれに対する示談交渉を行った結果、示談に応じて頂くことが出来ました。
示談書ではAさんに対する厳しい刑事処罰を求めないという内容の約定を盛り込むことができたため、担当検察官はその示談の内容を踏まえ、Aさんを不起訴としました。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部は刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
当事務所の弁護士は、窃盗罪や事後強盗罪などの財産事件を多数取り扱ってきました。
東京都中央区にて、ご家族が万引き行為による事後強盗事件に発展した場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部に御連絡ください。
刑事事件・少年事件を専門とする弁護士が初回接見に行き、事件の詳細について確認のうえ今後の見通しについて御説明します。

選挙ポスターに泥を塗って公職選挙法違反

2022-07-08

選挙ポスターに泥を塗って公職選挙法違反

東京都練馬区にて、選挙ポスターに泥を塗ったことで公職選挙法違反で現行犯逮捕されたという報道をもとに、選挙の自由妨害罪について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説いたします。

【報道】

参議院選挙(10日投開票)の選挙ポスターに写った候補者の顔に泥を塗ったとして、警視庁は5日、自称東京都西東京市在住で職業不詳の男(64)を公職選挙法違反(自由妨害)の疑いで現行犯逮捕し、発表した。容疑を認め、「(候補者が)嫌いだから」などと供述しているという。

 選挙違反取締本部によると、男は5日正午ごろ、東京都練馬区南大泉3丁目の建物の外壁に貼られた比例候補のポスターの顔部分に泥を塗り、汚した疑いがある。持っていたペットボトルのお茶を地面にまき、泥が付いた状態になった靴底を手に持ってポスターに押しつけていたという。

 現場近くに交番があり、勤務していた石神井署員が見つけて現行犯逮捕した。

(7/5(火) 19:14配信 朝日新聞デジタル https://news.yahoo.co.jp/articles/b14689d14563bd31fa59d137b5d02457c649f8fe)

【公職選挙法とは】

選挙制度は、民主主義国家の基盤です。
我が国では、選挙に関わる事項(選挙区割りやポスター・演説・選挙カー・寄附の制限ほか多数)を、公職選挙法をはじめとする各種法令で厳しく定めています。
過去には配布物が寄附に当たるものかどうかという議論が起こり議員の進退や刑事事件の捜査に発展したというものや、買収行為が認められ実刑判決を受けたという事例もありました。

【選挙の自由妨害罪】

今回取り上げた報道について、逮捕された者は一般人です。
そして今回問題となっているのは、公職選挙法の定める選挙の自由妨害罪です。
条文は以下のとおりです。

公職選挙法第225条 選挙に関し、次の各号に掲げる行為をした者は、4年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金に処する。
1号 選挙人、公職の候補者、公職の候補者となろうとする者、選挙運動者又は当選人に対し暴行若しくは威力を加え又はこれをかどわかしたとき。
2号 交通若しくは集会の便を妨げ、演説を妨害し、又は文書図画を毀棄し、その他偽計詐術等不正の方法をもつて選挙の自由を妨害したとき。
3号 選挙人、公職の候補者、公職の候補者となろうとする者、選挙運動者若しくは当選人又はその関係のある社寺、学校、会社、組合、市町村等に対する用水、小作、債権、寄附その他特殊の利害関係を利用して選挙人、公職の候補者、公職の候補者となろうとする者、選挙運動者又は当選人を威迫したとき。

選挙ポスターに泥を塗る行為は、上記2号の「文書図面を毀棄」して「選挙の自由を妨害した」と言えます。
これが選挙ポスターではなく、例えば「入居者募集」など選挙に関係のない貼り紙であれば、刑法の器物損壊罪の適用が検討されます。(罰条:3年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料)
客体(対象となるもの)が選挙に関するものか、そうではないのかという点だけで、罪の重さが変わってくるのです。
また、器物損壊罪の場合は親告罪なので被害者が告訴しない、あるいは取下げた場合には起訴されません。
対して選挙の自由妨害罪については非親告罪であり、ポスターの所有者あるいは被選挙人が告訴することなく、検察官は被疑者を起訴することができます。
たとえ選挙ポスターが一枚数円だったとしても、厳しい刑事処罰が科せられる恐れがあるのです。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
当事務所の弁護士は、公職選挙法のような検挙件数が少ない事案であっても、弁護を行うことができます。
練馬区をはじめ、東京都内で選挙の自由妨害罪など公職選挙法違反で捜査を受けている方、又は家族が公職選挙法違反で逮捕されている方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部にご連絡ください。
御事情に合わせた対応を行っていきます。

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