Archive for the ‘暴力事件’ Category

【解決事例】暴行事件で宥恕付示談

2022-08-04

【解決事例】暴行事件で宥恕付示談

他人に暴力を振るう暴行事件で逮捕されたものの釈放され、宥恕示談ができた結果不起訴になったという事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説いたします。

【事例】

東京都墨田区在住のAさんは、墨田区内の会社に勤める会社員です。
Aさんは事件当時酒に酔っており、墨田区内の路上で通行人に絡んでしまい、それに対し意見した通行人のXさん、Yさんを殴るという暴行事件を起こし、墨田区内を管轄する向島警察署の警察官によって逮捕されました。
逮捕の知らせを受けたAさんの上司は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部の初回接見サービス(有料)を利用し、接見にいった弁護士に弁護を依頼しました。

依頼を受けた弁護士は、初回接見の翌日に「Aさんには監督する者がいて証拠隠滅や逃亡の恐れがない」旨を記載した意見書を裁判官に提出した結果、裁判官はAさんに勾留は不要であると判断し、担当検察官による不服申し立て(準抗告)の手続きは行われなかったため、Aさんは勾留されることなく釈放されました。

その後も示談交渉などの弁護活動を行った結果、最終的にAさんは不起訴というかたちで事件を終えることが出来ました。

≪守秘義務・個人情報保護のため、地名や事件内容などを一部変更しています。≫
※事件はコロナ禍前の出来事です。

【暴行事件について】

他人に暴行をした結果、被害者が怪我をしていないという場合には、暴行罪が適用されます。
条文は以下のとおりです。

刑法208条 人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

【宥恕の付いた示談】

暴行罪のような被害者がいる事件では、示談交渉が重要な弁護活動になります。
示談交渉は、被疑者(加害者)の弁護人が加害者に代わって謝罪し、示談書の取り交わしに向けた説明や調整を行います。
示談の内容は被害者の方の意向によって異なり、例えば
示談の金額
・謝罪の明記
・接触禁止などのルール
・行動制限(例えば、墨田区○○への立ち入り禁止、○○線の朝8時~10時の乗車禁止、等)
・個人情報の公開禁止を明記
といった約定が挙げられます。

そのうえで、被害者が示談について納得し、被害届の取下げ、刑事告訴の取消し、宥恕などの文言を入れることがあります。
この宥恕とは、被害者が被疑者を赦し、厳しい刑事処罰を望まないという意思を意味します。

刑事事件の捜査を担当する検察官は、示談が成立しているかどうかだけではなく、宥恕の約定が設けられているのかどうかという点は重要視します。
今回のAさんの事件については、Xさん、Yさんのお二人との間で、それぞれ宥恕付の示談を交わすことが出来ていました。
Aさんの捜査を担当した検察官は、Aさんを不起訴処分にするうえで、この点を重要視した可能性が極めて高いと考えられます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部は刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
当事務所の弁護士は、これまで数多くの刑事弁護活動の実績があります。
被害者がいる事件では、宥恕付の示談が締結できるかどうか、極めて重要なポイントです。
暴行事件などの被害者がいる事件では、示談交渉の経験が豊富な弁護士に弁護活動を依頼することをお勧めします。
東京都墨田区で、ご家族が暴行事件で逮捕されてしまい、身柄解放を求める弁護活動や宥恕付の示談を求める示談交渉について知りたいという方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部の初回接見サービスをご利用ください。(有料)

初回接見の御予約:0120-631-881(24時間365日予約受付)

【解決事例】釈放と準抗告

2022-07-23

【解決事例】釈放と準抗告

脅迫事件で逮捕されたという事例をもとに、釈放を求める活動と準抗告という手続きについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説いたします。

【事例】

東京都港区芝浦在住のAさんは、港区芝浦の会社に勤める会社員です。
Aさんは私情から港区芝浦在住の飲食店経営者Vさんに対して怨恨を抱いており、インターネット上の掲示板でVさんの実名と営む飲食店名を明記して「○○食堂を営むVさんの命は今年限りかもね」などとする脅迫行為を繰り返し行っていました。
ある日、Aさんの自宅に港区芝浦を管轄する三田警察署の警察官が来て、Aさんを脅迫事件で逮捕しました。
逮捕の知らせを受けたAさんの家族は、Aさんの行為を咎める一方、Aさんにとって重要な国家試験の直前であったことから、Aさんの早期釈放を求め弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部の初回接見を利用し、初回接見報告後に依頼してくださいました。
弁護士は当日中に釈放を求める意見書を作成し、検察官に提出しましたが検察官は勾留の必要があるとしてAさんの勾留請求を行いました。
次に弁護士は勾留の判断を行う裁判官に対し、Aさんに勾留は不要であるとの主張をしたところ、裁判官は、Aさんの勾留が不要であることを理解し、勾留請求却下で釈放の判断をしてくださいました。
しかしその後、検察官は釈放の判断に対する不服申し立てをする「準抗告」の手続きをしました。
弁護士は改めて勾留が不要であることを主張した結果、準抗告棄却とし、Aさんは逮捕から3日で釈放されました。

≪守秘義務・個人情報保護のため、事件地や一部事件内容を変更しています。≫

【逮捕・勾留の手続き】

事例のAさんのように、刑法をはじめとする法律に違反した場合、その方は被疑者という立場になります。
捜査機関は被疑者の捜査をする際、原則として在宅での捜査を行いますが、身柄拘束が必要であると判断した場合、被疑者を逮捕することができます。
逮捕した司法警察職員(主に警察官ですが、事件によっては海上保安官や労働基準監督官などが行います。)は、被疑者からの弁明を聞く弁解録取の手続きをとります。

次に、逮捕された被疑者は48時間以内に検察庁に身柄と書類を送致されます。
送致を受けた検察官は、書類の確認と併せて改めて弁解録取を行います。
そして、検察官が被疑者は「逃亡の恐れがある」「罪証隠滅(証拠隠滅)の恐れがある」など、勾留が必要であると判断した場合、裁判官に勾留請求します。
勾留が不要であると考えた場合、釈放の手続き(釈放指揮)を執ります。
勾留請求は、送致を受けてから24時間以内に行われる必要があります。

勾留請求を受けた裁判所は、検察官から送致された書類を確認するとともに、被疑者に質問(勾留質問)を行ったうえで、勾留が必要であると判断した場合には勾留請求認容、勾留が不要であると判断した場合には勾留請求却下の判断を下します。

【準抗告の手続き】

勾留の手続きについては上記のとおりですが、
①勾留請求却下されたのち、検察官が「被疑者に対して勾留は必要である」
②勾留請求認容されたのち、弁護人が「被疑者に対して勾留は必要ない」
と考えた場合、一度に限り、裁判所に対して勾留の判断に対する不服申し立てを行うことができます。
これが、準抗告という手続きです。
準抗告の申立てを受けた裁判所は、最初に判断した裁判官とは異なる裁判官3人が合議体を組み、改めて最初の勾留の裁判について判断します。
ここで、検察官が準抗告を申し立てた①の場合に裁判官3名が「被疑者には勾留の必要がある」と判断した場合には「⑴準抗告認容」、「やはり被疑者の勾留は不要だ」と判断した場合には「⑵勾留請求却下」とします。
反対に、弁護人が準抗告を申し立てた②の場合に裁判官3人が「被疑者には勾留の必要がない」と判断した場合には「⑶準抗告認容」、「やはり被疑者に勾留は必要だ」と判断した場合には「⑷準抗告棄却」という手続きになります。

一般的に、検察官の勾留請求に対して裁判官はそれを認容する場合が多いため、②の手続きが多いです。
しかし、今回のAさんの事例は、裁判所が勾留請求却下の判断を下し、それに対して検察官が準抗告を行ったものの、弁護士の意見書提出により準抗告棄却されたという事例ですので、①の⑵という場合に該当します。

なお、準抗告については忌避申し立て却下に対して、保釈や押収・還付に対して、鑑定留置の判断に対して、等の場合にも行われます。

【釈放を求める弁護活動】

釈放を求めるには、いくつかのタイミングで被疑者の勾留が必要ないということを主張していく必要があります。
内容としては、勾留をする必要がないという裏付けと釈放の必要性であり、例えば「一人暮らしだったが家族と一緒に生活させる」「被害者との接触が疑われる特定の場所への立ち入りは制限する」といった内容や、「資格試験や就職試験が迫っている」「会社を休み続けると家族が生活できなくなる」など様々で、具体的な内容は事件によって大きく異なります。
釈放を求める弁護活動を希望される場合、釈放の経験が豊富な弁護士に弁護を依頼することをお勧めします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部は刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
当事務所は、令和3年12月時点で、全支部で800件以上の釈放・保釈の実績があります。
東京都港区芝浦にて、脅迫事件で家族が逮捕されてしまった場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部の初回接見サービスをご利用ください。(有料)

【解決事例】万引きで強盗事件に?

2022-07-20

スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどの小売店で陳列された商品を窃取するいわゆる万引きと、それが事後強盗罪として取り扱われる場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説致します。

【事例】

東京都中央区在住のAさんは、中央区内のスーパーマーケットで陳列棚から食料品数点を窃取する万引き行為をして店を出たところ、店の警備員から制止を求められ、Aさんはその場から逃れるべく、その警備員を殴りました。
しかし、Aさんは警備員に取り押さえられ、中央区を管轄する久松警察署の警察官に引き渡されました。
警察官は、Aさんを「窃盗罪」ではなく「強盗致傷罪」で逮捕しました。

≪守秘義務・個人情報保護のため、事件地や一部事件内容を変更しています。≫

【万引き行為】

ご承知のとおり、万引きは窃盗罪にあたる行為です。
(窃盗罪)
刑法235条 他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、十年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。

万引き事件では「つい出来心で」「少しくらいなら良いと思った」と仰る方も居られますが、捜査するうえでやむをえないと判断された場合には逮捕・勾留されます。
また、万引き事件は被害店舗の経営にも大打撃を与える行為で、被害店舗によっては買い取りには応じるが示談には応じない、あるいは買い取りにすら応じないという態度を示す場合も少なくありません。
初犯でも略式起訴による罰金刑で前科が付く場合もあり、転売目的で繰り返し万引きをしていたような事案であれば初犯でも起訴され実刑判決を言い渡されるということが十分に考えられます。

【万引きが強盗に?】

Aさんは万引きをしたうえで、更に制止しようとした警備員Vさんに対して暴行を加えてしまいました。
これは、万引き(窃盗罪)にはとどまらず、「事後強盗」という罪に当たります。

(事後強盗)
刑法238条 窃盗が、財物を得てこれを取り返されることを防ぎ、逮捕を免れ、又は罪跡を隠滅するために暴行または脅迫をしたときは、強盗として論ずる。

万引きをした被疑者が、店員や警備員、目撃者などの制止を振り切り逃走しようとすることは、少なくありません。
しかし、その過程で被害者に暴行を加えたり、脅迫したりして逃走した場合には、もはや窃盗罪ではなく、事後強盗罪として扱われることになるのです。
事後強盗罪は強盗として論ずると定められていますので、罰条は
被害者が怪我をしていない:五年以上の有期懲役
被害者が怪我をした   :無期または六年以上の懲役
被害者が死亡した    :死刑または無期懲役
と定められています。

事後強盗致傷事件・同致死事件の場合は裁判員裁判対象事件となるため、職業裁判官だけでなく一般人である裁判員も審議に加わり、より厳しい刑事処分が科せられる恐れがあります。

Aさんの事例については、担当弁護士は依頼を受けたのちすぐに被害を受けた警備員と店舗に連絡をし、それぞれに対する示談交渉を行った結果、示談に応じて頂くことが出来ました。
示談書ではAさんに対する厳しい刑事処罰を求めないという内容の約定を盛り込むことができたため、担当検察官はその示談の内容を踏まえ、Aさんを不起訴としました。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部は刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
当事務所の弁護士は、窃盗罪や事後強盗罪などの財産事件を多数取り扱ってきました。
東京都中央区にて、ご家族が万引き行為による事後強盗事件に発展した場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部に御連絡ください。
刑事事件・少年事件を専門とする弁護士が初回接見に行き、事件の詳細について確認のうえ今後の見通しについて御説明します。

選挙ポスターに泥を塗って公職選挙法違反

2022-07-08

選挙ポスターに泥を塗って公職選挙法違反

東京都練馬区にて、選挙ポスターに泥を塗ったことで公職選挙法違反で現行犯逮捕されたという報道をもとに、選挙の自由妨害罪について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説いたします。

【報道】

参議院選挙(10日投開票)の選挙ポスターに写った候補者の顔に泥を塗ったとして、警視庁は5日、自称東京都西東京市在住で職業不詳の男(64)を公職選挙法違反(自由妨害)の疑いで現行犯逮捕し、発表した。容疑を認め、「(候補者が)嫌いだから」などと供述しているという。

 選挙違反取締本部によると、男は5日正午ごろ、東京都練馬区南大泉3丁目の建物の外壁に貼られた比例候補のポスターの顔部分に泥を塗り、汚した疑いがある。持っていたペットボトルのお茶を地面にまき、泥が付いた状態になった靴底を手に持ってポスターに押しつけていたという。

 現場近くに交番があり、勤務していた石神井署員が見つけて現行犯逮捕した。

(7/5(火) 19:14配信 朝日新聞デジタル https://news.yahoo.co.jp/articles/b14689d14563bd31fa59d137b5d02457c649f8fe)

【公職選挙法とは】

選挙制度は、民主主義国家の基盤です。
我が国では、選挙に関わる事項(選挙区割りやポスター・演説・選挙カー・寄附の制限ほか多数)を、公職選挙法をはじめとする各種法令で厳しく定めています。
過去には配布物が寄附に当たるものかどうかという議論が起こり議員の進退や刑事事件の捜査に発展したというものや、買収行為が認められ実刑判決を受けたという事例もありました。

【選挙の自由妨害罪】

今回取り上げた報道について、逮捕された者は一般人です。
そして今回問題となっているのは、公職選挙法の定める選挙の自由妨害罪です。
条文は以下のとおりです。

公職選挙法第225条 選挙に関し、次の各号に掲げる行為をした者は、4年以下の懲役若しくは禁錮又は100万円以下の罰金に処する。
1号 選挙人、公職の候補者、公職の候補者となろうとする者、選挙運動者又は当選人に対し暴行若しくは威力を加え又はこれをかどわかしたとき。
2号 交通若しくは集会の便を妨げ、演説を妨害し、又は文書図画を毀棄し、その他偽計詐術等不正の方法をもつて選挙の自由を妨害したとき。
3号 選挙人、公職の候補者、公職の候補者となろうとする者、選挙運動者若しくは当選人又はその関係のある社寺、学校、会社、組合、市町村等に対する用水、小作、債権、寄附その他特殊の利害関係を利用して選挙人、公職の候補者、公職の候補者となろうとする者、選挙運動者又は当選人を威迫したとき。

選挙ポスターに泥を塗る行為は、上記2号の「文書図面を毀棄」して「選挙の自由を妨害した」と言えます。
これが選挙ポスターではなく、例えば「入居者募集」など選挙に関係のない貼り紙であれば、刑法の器物損壊罪の適用が検討されます。(罰条:3年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料)
客体(対象となるもの)が選挙に関するものか、そうではないのかという点だけで、罪の重さが変わってくるのです。
また、器物損壊罪の場合は親告罪なので被害者が告訴しない、あるいは取下げた場合には起訴されません。
対して選挙の自由妨害罪については非親告罪であり、ポスターの所有者あるいは被選挙人が告訴することなく、検察官は被疑者を起訴することができます。
たとえ選挙ポスターが一枚数円だったとしても、厳しい刑事処罰が科せられる恐れがあるのです。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部は、刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
当事務所の弁護士は、公職選挙法のような検挙件数が少ない事案であっても、弁護を行うことができます。
練馬区をはじめ、東京都内で選挙の自由妨害罪など公職選挙法違反で捜査を受けている方、又は家族が公職選挙法違反で逮捕されている方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部にご連絡ください。
御事情に合わせた対応を行っていきます。

【解決事例】銃刀法違反事件で不起訴を獲得

2022-06-29

【解決事例】銃刀法違反事件で不起訴を獲得

ナイフ等を所持していたことによる銃刀法違反で捜査を受けたものの、不起訴処分を獲得したという事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説致します。

【事例】

東京都福生市在住のAさんは、福生市内の会社に勤める会社員です。
事件当日、Aさんは福生市内を歩いていたところ福生市内を管轄する福生警察署の警察官より薬物を所持しているのではないのかと疑われ、職務質問を受けました。
Aさんは薬物などは所持していませんでしたが、マルチツールと呼ばれる道具を鞄に入れていて、これに付属するナイフ部分の刃体の長さが規定以上だったため、銃砲刀剣類所持等取締法(いわゆる銃刀法)違反であるとして在宅で捜査を受けることとなりました。

≪守秘義務・個人情報保護のため、事件地や一部事件内容を変更しています。≫

【銃刀法違反について】

事例のAさんには、銃刀法違反の嫌疑がかけられていました。
問題となる条文は以下のとおりです。

銃刀法22条 何人も、業務その他正当な理由による場合を除いては、内閣府令で定めるところにより計つた刃体の長さが6センチメートルをこえる刃物を携帯してはならない。ただし、内閣府令で定めるところにより計つた刃体の長さが8センチメートル以下のはさみ若しくは折りたたみ式のナイフ又はこれらの刃物以外の刃物で、政令で定める種類又は形状のものについては、この限りでない。

銃刀法31条の18  次の各号のいずれかに該当する者は、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。
一(略)
二(略)
三 第22条の規定に違反した者

なお、銃刀法に違反しない程度の長さの刃物についても、正当な理由なく隠し持っていた場合には軽犯罪法1条2号に違反し、「拘留又は科料」に処せられる場合があります。

【銃刀法違反で不起訴を求める弁護活動】

銃刀法違反については、基本的に被害者のいない事件です。
このような事件での弁護活動については
①刃物が実際に規定値以上のものだったのか
②所持していたことについて、処罰されるほどの理由があったのか
という点を検討し主張していく必要があります。

まず①について、銃刀法のいう「刃体の長さが6センチメートル」に該当する刃物であるかどうか、その測定は容易でない場合があります。
測り直したところ銃刀法違反には当たらなかったという事案もあるため、慎重に確認する必要があります。
次に②について、仮に銃刀法のいう刃物を所持していたとしても、携帯していた理由がどのようなものか検討する必要があります。
例えば、引越し業者の人が仕事中にカッターナイフを持っていた場合、「業務その他正当な理由」に該当するとして銃刀法違反には当たらない可能性があります。
Aさんの場合、業務(その立場上反復継続して行う活動)で必要として所持していたとはいえないものの、
・災害などの有事の際を想定したマルチツールのひとつでしかなく
・刃体の長さは銃刀法の規定を若干超えている程度にとどまり
・Aさんが誰かを傷つけたり傷つける目的をもったりしているわけではなく
・すぐに取り出すことができるような携帯の仕方ではなかった
といった点を挙げ、Aさんに対して刑事罰を科すような内容ではないことを主張した結果、担当検察官はAさんを起訴しない「不起訴」という処分を下しました。

銃刀法違反事件は被害者がいるわけではないため示談交渉などの効果的な弁護活動が必ずしもあるわけではありませんが、様々な点を検討し、処罰する必要がないと主張することで不起訴処分を獲得したという事例が少なからずあります。
東京都福生市にてマルチツールのひとつに銃刀法に違反するような刃物があったことで銃刀法違反での捜査を受けている場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部にご相談ください。
在宅事件の場合、事務所にて無料で相談を受けることができます。
ご家族が逮捕・勾留されている場合は≪コチラ≫

【解決事例】刃物を示し脅迫した事件で不起訴処分へ

2022-05-27

刃物を示して相手を脅迫した場合に問題となる罪と、不起訴処分に向けた弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説致します。


【事例】

東京都東大和市在住のAさんは、自宅にて友人Vさんとの口論がヒートアップしてしまい、台所に行って包丁を持出し「殺してやろうか」と脅しました。
Vさんはすぐに警察に通報し、Aさんは臨場した東大和市を管轄する東大和警察署の警察官により逮捕されました。
逮捕の知らせを受けたAさんのご家族は、すぐに弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部に連絡しました。
初回接見(詳細はコチラ)の依頼を受けた弁護士は、Aさんとの接見で取調べに対するアドバイスをしっかりと行ったうえで、今後の見通しについて家族に御説明しました。

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【刃物を示して脅迫する行為】

Aさんの行為について考えると、被害者であるVさんに対して包丁を示して「殺してやろうか」などと脅迫する言葉を口にしています。
脅迫罪の条文は以下のとおりです。
(脅迫罪)
刑法222条1項 生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者は、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。

脅迫行為については脅迫罪が成立しますが、Aさんの場合、包丁という凶器を示して脅迫罪に当たる行為をしました。
この場合、暴力行為等処罰ニ関スル法律(通称、暴力行為処罰法)に違反します。
該当する条文は以下のとおりです。
暴力行為処罰法1条1項 団体若ハ多衆ノ威力ヲ示シ、団体若ハ多衆ヲ仮装シテ威力ヲ示シ又ハ兇器ヲ示シ若ハ数人共同シテ刑法第二百八条、第二百二十二条又ハ第二百六十一条ノ罪ヲ犯シタル者ハ三年以下ノ懲役又ハ三十万円以下ノ罰金ニ処ス

条文はカタカナ文語体で非常に読み辛いのですが、要するに
①団体/大人数で威圧的に
②団体/大人数であるかのように見せかけて威圧的に
③凶器を示す/複数人が一緒に
該当する状態で
⑴刑法208条:暴行罪(2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料)
⑵刑法222条:脅迫罪(2年以下の懲役又は30万円以下の罰金)
⑶刑法261条:器物損壊罪(3年以下の懲役又は30万円以下の罰金若しくは科料)
にあたる罪を犯した場合には、
3年以下の懲役又は30万円以下の罰金
に処せられることとなります。

Aさんの行為は③の凶器を示し⑵の脅迫罪に該当するため、暴力行為処罰法違反として逮捕されました。

【不起訴処分獲得に向けた弁護活動】

今回のAさんの事件では、脅迫を受けて通報したという被害者Vさんの存在があります。
連絡を受けた弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部の弁護士は、すぐに初回接見を行ったところ、Aさんが事件について反省をしていて、Vさんに謝罪・弁済をしたいという気持ちであることが分かりました。
弁護士はAさんの家族に初回接見での状況を伝えたところ、弁護士に依頼をし、示談して欲しいとの御意向でした。
弁護士はすぐにVさんに連絡したところ、VさんとしてもAさんの逮捕や刑事罰などは望んでおらず、示談金などを受け取る気持ちもないということでした。
そこで弁護士は、VさんがAさんに対する刑事罰を望んでいないことを示す書類を作成し、その書類を検察官に提出するとともに、Aさんが反省をしていてご家族の方もAさんの監督ができる状況にあることを説明し、Aさんの不起訴を求めました。
結果的に、検察官はAさんに刑事罰を科す必要はないと判断し、不起訴(起訴猶予)の処分としました。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部は刑事事件・少年事件を専門とする弁護士事務所です。
東京都東大和市にて、ご家族が友人や家族と喧嘩をしてしまい、その際に包丁などの凶器を示した脅迫行為をしたため暴力行為処罰法違反で逮捕されたという場合、24時間365日電話受付中の弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部にご連絡ください。
初回接見のご案内・お手続きを進めさせていただきます。

【解決事例】傷害事件で略式手続

2022-05-09

【解決事例】傷害事件で略式手続

暴力行為の結果相手に怪我を負わせてしまったという傷害事件の事例をもとに、略式手続について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説致します。
【事例】
東京都練馬区在住のAさんは、酒に酔ったうえで馴染みの店で酒を飲んでいたところ、酔っぱらってしまい、店員Vさんに暴言を吐いたうえ暴力行為に及びました。
Vさんは全治1ヶ月ほどの怪我に加え、精神的にも深い傷を負いました。
通報を受けた練馬区内を管轄する練馬警察署の警察官はAさんを逮捕しましたが、Aさんが泥酔して覚えていなかったことや家族の監督がのぞめることを踏まえ、すぐに釈放しました。
Aさんから依頼を受けた当事務所の弁護士は、捜査機関を通じてVさんとの示談交渉を試みましたが、VさんはAさんの処罰感情は強く、厳しい刑事処分を受けた上で民事上の賠償を請求するという意思が強いことを確認しました。
弁護士は最後まで粘り強く示談交渉を行いましたが、Vさんのお気持ちは変わらなかったことから、示談の経緯を全て検察官に伝え、Aさんが反省していてVさんに対して弁済をしようとしていることを丁寧に説明した結果、正式裁判を受ける可能性があったAさんは略式手続により罰金刑を受けるに留まりました。

≪守秘義務・個人情報保護のため、事件地や一部事件内容を変更しています。≫

【傷害事件について】

飲酒をすることで泥酔してしまったという経験がある方もいるでしょう。
泥酔することで眠ってしまう、絡んでしまうという方のほか、粗暴性が現れて普段は温和な人であっても暴力的になるという場合があります。

まず前提として、故意に被害者に対して暴力を振るった場合、被害者の怪我の有無により暴行罪や傷害罪に当たります。
条文は以下のとおりです。

(傷害罪)
刑法204条 人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
(暴行罪)
刑法208条 暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。

【酒に酔って起こした刑事事件】

我が国では、「心神喪失者の行為は、罰しない。」「心神耗弱者の行為は、その刑を減刑する。」と定められています。(刑法39条各項)
心神喪失・心神耗弱というのは法律上の用語で、事理(物事)の是非や善悪を弁識(理解)して、且つ、それに基づいて行動を制限できる能力を指し、責任能力と言われます。
主として知的障碍をお持ちの方や精神病などを患っている方などが問題となりますが、Aさんのように「泥酔して起こした事件」でも、事理弁識能力がなかったとして罪に問われないのではないか、という考え方ができます。

結論から申し上げると、飲酒時の責任能力を検討するうえでは、飲酒状況(度数と量・時間など)や日頃の飲酒状況、病的・精神的な障害の有無を総合評価して検討されます。
例えば、振戦せん妄(アルコールのいわゆる禁断症状)により幻覚が生じた結果起こしたという事件では、アルコール精神病により心神喪失と評価されることが考えられます。
一方で、飲酒の時間・量に比例して酒に酔っていた結果起こした事件で、病的酩酊の可能性が認められないような事件では、責任能力は否定されません。

Aさんの事例については、飲酒の時間・量に比例した酩酊であり、病的酩酊やアルコール精神病などの可能性はなかったため、責任能力が否定されることはない事件でした。

【略式手続について】

警察等で捜査を受けた被疑者は、基本的に前件で検察官に送致されます。
送致を受けた検察官は、受け取った書類を確認し、必要に応じて追加捜査を命じたり自ら取調べを行ったうえで、被疑者を起訴するか不起訴にするかの判断を下します。
起訴された場合、被疑者は被告人という立場になり、裁判所にて公開の法廷で証拠に基づいて事実調べが行われ、裁判官によって判決が言い渡されます。

刑事裁判は起訴されて第一回目の裁判が行われるまでに2ヶ月ほどかかる場合が一般的(裁判員裁判対象事件や複雑な事件では、年単位の場合もある)ので、その期間、被告人は自らにどのような罪が科せられるのか、不安な気持ちで過ごすことになります。
また、公開の法廷で自らの生い立ちや事件の詳細を語ることは、精神的に大きな負担になることでしょう。
とりわけ刑事裁判では(主として主要都市では)傍聴する人がいて、公判廷で話された内容は事件の軽重に関わらずインターネット上のブログ等で実名で投稿され可能性があります。

略式手続は、
・罰金刑・科料の財産刑が用意されている罪に該当し
・事案が比較的軽微であり
・被疑者が事実関係について争わず
・正式裁判を受ける権利があることを知った上で略式手続が行われることに異議はない旨が書かれた書類に署名捺印した
場合に行われる手続きです。
刑事訴訟法461条では「100万円以下の罰金又は科料を科することができる」と定められています。
略式手続の場合も、罰金刑・科料いずれかの刑事罰が科せられるので、いわゆる前科は付きますが、刑事裁判の結果(判決)が出るまでの期間は短く、書類だけでの手続きなので公開の法廷での裁判は行われないため、被疑者(被告人)にとって大きなメリットがあると言えます。

東京都練馬区にて、家族が酒に酔って酩酊してしまい暴行罪・傷害罪などの刑事事件を起こして逮捕されてしまい、公開の法廷で裁判が行われない略式手続の可能性について知りたいという場合、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部にご連絡ください。

【解決事例】偶発的な暴行で不起訴処分

2022-05-06

【解決事例】偶発的な暴行で不起訴処分

明確な暴行の意思はなかったものの偶発的に暴行に至ったが不起訴処分を獲得したという解決事例をもとに、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説致します。

~事案~

東京都八王子市在住のEさんは飲酒した後,タクシーに乗車して帰宅する際,実際に通行した経路を巡りタクシーの運転手と口論になりました。
すると,目的地に到着する前にタクシーの運転手さんから,そこまでの走行料金を支払い降車するよう促されたことにEさんは怒りを覚え,差し出された手を振り解き,顔面を殴打したのです。
すぐさま,タクシー運転手が110番通報したことにより臨場した八王子市内を管轄する八王子警察署の警察官によって,Eさんは暴行事件の被疑者として逮捕されてしまいました。

※守秘義務の関係で一部事実と異なる記載をしています。

~暴行罪~

・暴行罪
 暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは,2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。
 (刑法第208条)

~当事務所の活動~

Eさんが逮捕されたことを知ったEさんの同僚の方から連絡を受け,すぐさま,当所の弁護士がEさんの逮捕,留置されている警察署へ接見に向かいました。
そこで,Eさんから本件の事実確認を行い,すぐさま,相手方との示談交渉へと移りました。
暴行事件のように,被害者さんがいる事件では,すぐに相手方に対し,謝罪の意思を伝え,示談交渉を行うことが重要です。
また,示談交渉と並行しつつ,検察庁と裁判所に対し,Eさんが逃走するつもりも,証拠を隠滅するつもりもないこと,特定の住居を有していること,監督する同居人がいることなどから,これ以上逮捕して取調べを続ける必要がない事を主張しました。

更に,110番通報の後,警察の初動捜査が進んでいるし,Eさんが改めて,この被害者に対して接触するということもない,ということなど,様々な視点から「Eさんは釈放されるべきである」という意見書をまとめ,説得した結果,逮捕から72時間以内に,Eさんの釈放を勝ち取ることに成功しました。
そして,示談手続き時に,今後,事件を蒸し返されることのないよう示談書の内容を纏め,さらに,被害者さんの感情に寄り添い対応したことから,徐々に処罰感情を払拭することが出来,被害届を取り下げて頂くことが出来ました。
被害者から被害届を取り下げていただけたことは非常に大きく,処罰感情がなく,初犯であること,犯情も偶発的であり,極めて軽微であることから,Eさんは不起訴処分となり,Eさんは無事,早期に社会復帰することが出来ました。

酔っぱらった状態で行った行為とは言え,犯罪は犯罪です。
お酒を飲んでいたから,酔っていて事件を覚えていないから免除されるということはなく,むしろ,行為の悪質性を問われかねない事態にも発展するおそれがあります。
どのような場合であっても,たとえ,飲酒の影響などで事件を覚えていない状態であっても,何らかの罪に問われてしまった場合,出来るだけ早く弁護士との間で「警察や裁判所に対してどのように対応すべきか」を相談することをお勧めします。

いち早く弁護士に相談することにより,処分の見通しや今後の手続きの流れについて早い段階で聞くことができ,その後の手続きに落ち着いて対応することができます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部の弁護士は日頃より刑事事件を得意とし,数多く扱ってきた実績がございますので,どのような事件に関しても安心してご相談頂けます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部では初回無料法律相談も行っておりますので,東京都八王子市内で暴行事件などの刑事事件についてお困りの方は,0120-631-881までお気軽にお電話ください。

【解決事例】万引きのはずが強盗に?

2022-04-27

【解決事例】万引きのはずが強盗に?

コンビニやスーパーマーケットなどの小売店に陳列されている商品を会計せずに持ち去るいわゆる万引きで問題となる罪と、それが強盗になったという解決事例をもとに、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説致します。

【事例】
東京都中野区在住のAさんは、中野区内のスーパーマーケットにて陳列棚の商品を鞄に入れてレジを通さず店外に持ち出す万引き行為をしたところ、万引きを警戒していた店舗の関係者Vさんに呼び止められました。
怖くなったAさんは、とっさの行動でVさんを突き飛ばして怪我をさせてしまいました。
Aさんは別の店員によって取り押さえられ、通報を受けて臨場した中野区を管轄する野方警察署の警察官により逮捕されました。
Aさんの家族は、Aさんが自宅に帰らないことを心配して警察に捜索願を出したところ、Aさんが「強盗致傷」という罪で逮捕されているということを知り、当事務所に依頼をされました。

≪守秘義務・個人情報保護のため、事件地や一部事件内容を変更しています。≫

【万引きと事後強盗】

先ず、ご案内のとおり、万引きと呼ばれる行為は窃盗罪に当たります。
窃盗罪の条文は以下のとおりです。
刑法235条 他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

次に、AさんはVさんに対して、とっさの行動とはいえ、Vさんに対して暴行を加えています。
この行為は、窃盗罪と暴行事件(暴行罪・傷害罪)ではなく、事後強盗という罪に当たります。
条文は以下のとおりです。
刑法238条 窃盗が、財物を得てこれを取り返されることを防ぎ、逮捕を免れ、又は罪跡を隠滅するために、暴行又は脅迫をしたときは、強盗として論ずる。

強盗は刑法236条1項に規定されていて、「暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した」場合に成立する罪です。
つまり、強盗罪は先に暴行や脅迫をして物を奪い取る行為ですが、万引き等で物を盗んだ際にその行為が発覚し、それを止めようとした人に暴行や脅迫を加えて逃走しようとしたような場合も強盗として扱われるのです。
Aさんはこの事後強盗をしてしまい、その結果Vさんは怪我をしていましたので、強盗致傷罪で逮捕されていました。
強盗致傷罪の条文は以下のとおりです。
刑法240条 強盗が、人を負傷させたときは無期又は6年以上の懲役に処し、死亡させたときは死刑又は無期懲役に処する。

【事後強盗事件で不起訴を獲得】

Aさんの場合、事後強盗事件で「強盗致傷罪」という重い罪に問われていましたので、略式手続で罰金を納付して終了というわけにはいかず、起訴された場合には裁判員裁判対象事件となり厳しい刑事処罰が科せられる可能性がありました。

依頼を受けた当事務所の弁護士は、Aさんの接見を行いAさんが反省をしていることを確認しました。
その後、すぐにスーパーマーケットの責任者に連絡し、Aさんが自身の行為について謝罪し、家族によって弁済させて頂きたいという意向を伝えました。
示談交渉では、Vさんが万引きしてしまった商品の買い取りのほか、怪我をさせてしまったVさんの治療費などを補償することをお約束することで、お店やVさんがAさんに対する刑事処罰を望まないという文言を加えて頂くことができました。
示談の内容を踏まえ、弁護士が検察官に掛け合った結果、Aさんは裁判員裁判で起訴されることなく、「不起訴」という結果を獲得することに成功しました。

事後強盗事件・強盗致傷事件は、万引き事件に比べて極めて重い罪に問われます。
東京都中野区にて、ご家族が万引き・事後強盗事件・強盗致傷事件で逮捕された場合、すぐに弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部にご連絡ください。

【準強制わいせつ】強制わいせつ致傷で逮捕

2022-03-25

【準強制わいせつ】強制わいせつ致傷で逮捕

準強制わいせつ、及び強制わいせつ致傷事件で問題となる罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部が解説致します。

事例

東京都中央区築地在住のAは、中央区内で自営業をしています。
事件当日、Aは中央区内で泥酔状態であったVをナンパし、半ば強引に公園に誘導しました。
Aはその公園のベンチで乗りかかってわいせつな行為をしようとしましたが、Vから「やめて」などと言われたことから、わいせつ行為をする意思を喪失しました。
Aは本件の発覚をおそれ逃走しようとした際、Vを払いのけ怪我を負わせた。
東京都中央区を管轄する築地警察署の警察官は、Aを強制わいせつ致傷の疑いで逮捕しました。
Aの家族は、刑事事件に強いと評判の弁護士に弁護を依頼しました。
(本件は事実をもとにしたフィクションです。)

~「準強制わいせつ未遂」から「強制わいせつ致傷」~

刑法178条は、準強制わいせつ罪および準強制性交等罪(旧:強姦罪)について定めています。
「準」強制とはあまり聞き慣れない犯罪かも知れませんが、下記のとおり重大な刑事事件ともなり得ることから決して軽視できない犯罪です。

準強制わいせつ及び準強制性交等)
第178条 人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、わいせつな行為をした者は、第176条の例(注:6月以上10年以下の懲役)による。
2 人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、性交等をした者は、前条の例(注:5年以上の有期懲役)による。

強制わいせつ罪や強制性交等罪(旧:強姦罪)は、手段として「暴行」又は「脅迫」を用いる犯罪です。
これに対し、準強制わいせつ罪および準強制性交等罪(旧:強姦罪)は、「心神喪失」や「抗拒不能」を手段とする点において上記犯罪と異なります。
特に、問題になりやすい「抗拒不能」の要件に関しては、心理的・物理的に抵抗できない状態をいうと解されています。
本件では、AはVが泥酔状態であることを利用してわいせつ行為に及ぼうとしていますから、Vの「抗拒不能」要件は満たすことが通常でしょう。
そしてAはわいせつ行為をしようとしていますが、これを遂げていないため、Aの行為は未遂(刑法180条・178条1項)にとどまるものです。
もっとも、Aはその後の逃走過程において、Vに怪我を負わせるに至っています。
この場合、Aには準強制わいせつ未遂罪ではなく「強制わいせつ致傷罪」が成立する可能性があることに注意する必要があります。

(強制わいせつ等致死傷)
第181条 第176条、第178条第1項若しくは第179条第1項の罪又はこれらの罪の未遂罪を犯し、よって人を死傷させた者は、無期又は3年以上の懲役に処する。
2 (略)

上述のようにAは、「第178条第1項……の罪の未遂罪を犯し」ています。
そして、AはVに怪我を負わせているのですから「傷」害を負わせたということになれば、強制わいせつ致傷罪が成立することになります。
この場合、法定刑は「無期又は3年以上の懲役」と一気に重くなってしまうのです。
この点に関して、いかなる場合に致傷行為が成立するかについて判断した判例(最決平成20年1月22日)は、「逃走するため被害者に暴行を加えて傷害を負わせた場合」も本罪の対象となる旨判示しています。
したがって、本件においても、逃走過程でVに怪我を負わせていることから、強制わいせつ致傷罪が成立する可能性が高いといえます。

~強制わいせつ致傷事件における弁護活動~

仮に逮捕(あるいは勾留)段階では、準強制わいせつ(未遂)として捜査されていても、被害者に怪我を負わせたことが後に判明するなどして強制わいせつ致傷事件として起訴されてしまうことも考えられます。
強制わいせつ致傷罪は上記条文のとおり、法定刑として「無期」の懲役も含まれています。
そして、裁判員法2条1項1号は「死刑又は無期の懲役若しくは禁錮に当たる罪に係る事件」を裁判員裁判対象事件としています。
すなわち、同罪で起訴されるということは、原則として裁判員裁判の対象になるということに他なりません。
裁判員裁判では、集中審理が行われるなど起訴された被告人にとって大きな負担を伴います。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所東京支部・八王子支部は、準強制わいせつ強制わいせつ致傷事件を含む刑事事件を専門的に扱っている法律事務所です。
弊所には性犯罪に関する示談対応などの弁護活動の経験が豊富な刑事弁護士が多数所属しています。
東京都中央区築地にて、強制わいせつ致傷事件で逮捕された方のご家族は、24時間/365日対応のフリーダイヤル(0120-631-881)までまずはお電話ください。

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